本文
育林環境部の業務概要
当センターでは、県行政の方向性に配慮しつつ、依頼試験等を通じて産業界への技術支援を行うとともに、生産現場からのニーズ、全国の先進的な技術開発の研究情報等に基づく研究シーズなどを十分に検討し、迅速かつ効率的に技術開発を行うこととしています。
育林環境部では、主に森林の経営や林地保全に関する分野において、優良品種の開発、コンテナ苗の育成技術向上、早生樹の施業技術開発、あるいはシカなどの病虫獣害の防除技術など森林施業の効率化や新たな施業技術に関する研究などに取り組むとともに、健全な森づくりのための技術的支援に努めています。
1.令和6年度の主な研究等内容
シャカインの雄花着花性に関する研究(令和2年度~令和6年度)
熊本県の主要なスギ在来品種であるシャカインについて、花粉の発生源となる雄花の着花性を経年調査してその実態を明らかにし、伐期など施業指針を判断する基準の一つとします。
シカの確実な捕獲に向けた技術に関する研究(令和3年度~令和6年度)
高度な知識や技術を有する従事者の存在は捕獲対策において重要です。そうした従事者の育成・確保に必要な情報を提供するため、シカを確実に捕獲する手法や猟具の適正な選定に関する検証等を行います。
皆伐により集積された末木枝条の危険性に関する調査(令和5年度~令和6年度)
皆伐跡地に集積される末木枝条が災害を助長するおそれがあるか確認するため、末木枝条の集積状況について現地情報を収集整理するとともに、集積すべきではない場所や安全な集積方法等について提案します。
優良系統創出・保存事業
ナンゴウヒと精英樹を交配し選抜した次世代ヒノキや、スギ在来品種を交配して創出した優良系統の保存などを行います。