本文
平成28年3月2日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:平成28年3月2日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
発表項目
質疑応答
- 平成27年くまモン利用商品売上高について・1
- いじめに係る学校調査委員会の調査結果について・1
- TPP協定について
- いじめに係る学校調査委員会の調査結果について・2
- 平成27年くまモン利用商品売上高について・2
- いじめに係る学校調査委員会の調査結果について・3
- 知事選について・1
- 平成27年国勢調査速報について
- 水俣病問題について
- 知事選について・2
(幹事社)
おはようございます。定例会見ですが、発表項目からお願いいたします。
発表項目
“くまもとの赤”イメージ・プロモ ファイナル! 「バサシップ」「フライングすいか」動画公開!!
蒲島知事
報道資料:“くまもとの赤”イメージプロモ ファイナル 「バサシップ」「フライングすいか」動画公開!!(PDFファイル:489KB)
本日は、発表が2つあります。
本県の知名度アップを目的として、平成25年度からくまモンをフックとして数々の話題を提供してきた“くまもとの赤”イメージ・プロモーションが、いよいよクライマックスを迎えることになりました。
一昨年の「くまモンほっぺ紛失事件」では、くまモンがほっぺを落とすほどおいしい熊本の赤い食材をPRしました。
昨年の「くまモンダイエット作戦」は、健康に良い熊本の赤い食材と新たに考案された体操で、くまモンと私が減量に挑戦しました。
そして、今年度は、「くまもと赤の本気モン」をキャッチコピーにしました。
第一弾として、もぎたての熊本トマトを首都圏の皆様に味わっていただくため、畑ごとトマトを運ぶ「トマトラ」を10月に実施しました。
全国ネットの様々なメディアに取り上げられ、インターネット視聴約40万回を記録するなど、熊本の赤のイメージアップに成功しました。
そして、このたび第二弾として、トマトに次ぐ熊本の赤である、馬刺しとすいかを取り上げ、県出身の秋山幸二さんとエスパー伊藤さんに出演してもらい、2本の動画を作成しました。
まず、「バサシップ」の動画です。秋山さんが現役の選手時代、先輩から馬刺しをケガの治療のため、体に貼るシップとして贈られたものの、あまりにおいしそうなので、食べてしまった逸話をもとにしたコミカルな動画です。
次に、「フライングすいか」です。あまり知られていませんが、実は熊本のすいかは、まさに飛ぶように早く首都圏の市場に出回ります。これさえあれば早春から本気で「すいか割り」が楽しめます。
そこで、雪が積もる阿蘇くじゅう国立公園でエスパー伊藤さんに体を張ってチャレンジして頂きました。
ハイライト・シーンを流しますので、しばらく御覧ください。
(動画閲覧)
この2つの動画は、本日12時から県の特設サイトで公開します。
この2つの本気モンの動画をもって、くまモンをフックとして展開してきた“くまもとの赤”イメージ・プロモーションはひと区切りとなります。
もちろん熊本の素晴らしい赤は、これからも強力に売り込んでいきます。是非、新たな展開にご期待下さい。
発表項目
平成27年くまモン利用商品売上高について
報道資料:平成27年くまモン利用商品年間売上高について(PDFファイル:152KB)
蒲島知事
続いて、2つ目の発表です。
このたび、平成27年における、民間企業・団体によるくまモンを利用した商品等の売上高の調査結果がまとまりした。
平成27年1年間の売上高は1,007億円を超え、前年の約1.6倍に増加しました。
年間売上高の合計が1,000億円を超えたのは今回が初めてです。
特に増加が顕著だったのは、県内事業者による、農林水産物をはじめとした食品の売上です。
前回の調査では、県内事業者による食品の売上は415億円でしたが、今回は781億円と、倍増近くの伸びとなっています。
また、海外での売上の合計は、21億円を超えました。
平成26年6月にくまモンを利用した商品等の海外販売が解禁されましたので、海外での年間売上高の集計は今回が初めてとなります。
なお、平成23年以降の5年間の売上高の累計は2,419億円を超えることになります。
このように、くまモンは県民の「経済的豊かさ」に大きく貢献しています。
それだけではなく、「誇り」や「安心・安全」、「夢」の挑戦にも大きな力となり、県民幸福量の最大化のために活躍しています。
ところで、今月12日はくまモンの誕生日です。これを祝って熊本市や玉名市、水俣市で「くまモン誕生祭」を予定しています。
また、先月27日からは、世界的建築家、安藤忠雄氏の監修の下、JR大阪駅「時空(とき)の広場」において、会場をくまモンで埋め尽くす演出を施し、熊本県の観光をPRしています。
皆さん、是非、くまモンに会いにきてください。
今後も、くまモンが本県の営業部長兼しあわせ部長として、県民、国民、ひいては全世界の人々を幸福にする存在となるよう、くまモンを応援していただきたいと思います。
本日の発表は、以上です。
質疑応答
平成27年くまモン利用商品売上高について・1
(幹事社)
ありがとうございます。
最初に幹事社から質問をいたします。
まず、くまモンの年間売上高の件ですが、まず知事ご自身の受け止めとか感想をお願いできますか。
蒲島知事
一昨年の売り上げが、643億円だったですかね、ちょっとそこ〔※報道資料〕に書いてあると思いますけれども、その時も相当高い数字だなと思っておりました。
それを次の年に超えるのは大変だろうと思っておりましたけれども、何と1,000億円を超えるという記念すべき売り上げになりました。
とてもそういう意味では嬉しく思っています。
でもあまり大きすぎて、県民の皆さんも実感がわかないんじゃないかなと思いますが、県の予算が7,000億円ちょっとですから、それを思うととても大きな数字だなと思っています。
(幹事社)
あと、今回から海外での売上高集計が行われましたが、この数字に関してはいかがでしょうか。
蒲島知事
海外での売り上げは21億円でしたかね。それだけを見ると1,000億円と比べるとそれほど大きくないように直感的には思いますけれども、でも21億円だけを見ると、やっぱり大きな数字だなと、よくこれだけの売り上げがあったなと驚いています。
そういう意味ではくまモンが海外での展開、海外での知名度アップに相当貢献しているのかなと思っています。
質疑応答
いじめに係る学校調査委員会の調査結果について・1
(幹事社)
先月26日に、高校1年の女子生徒が自殺した問題について、報告があったと思うんですが、その報告書の内容についてなんですけれども、いわゆる自殺の原因がうつ状態に陥って、何がしかの原因で自殺に至ったという内容だったんですが、うつ状態に陥る直接的な原因が、寮を辞めさせなかった両親にあると。寮を辞めさせなかったことで、絶望したという内容だったんですが、その両親に責任を求めるような報告書が出たことについて、知事はどういう受け止めでいらっしゃいますか。
蒲島知事
この問題はとても悲しいできごとであって、私も心を痛めている問題であります。
正式な報告書というのは、〔※事務局に向かって〕いつ出ますかね。
(事務局)
明日です。
蒲島知事
明日私のほうに届くということですので、それ〔※学校調査委員会の調査結果の報告書〕を見させていただいてから、今の件はコメントしたいと思いますので、今日はまだ届いていません。
(幹事社)
発表があった時点で、各社報道がありまして、この両親が憤慨していると。責任を両親に求められて憤慨しているというような報道があったんですが、そのことについてはいかがでしょうか。
報告書の細かい内容はこれからだと思うんですけれども。
蒲島知事
それを含めて、その報告書をしっかり読みたいと思っています。
(幹事社)
今後ですね、週明けになるというお話なんですが、知事に両親側から意見書というか出てきて、再調査を求めるような話になった場合は知事はどう対応されますか。
蒲島知事
その段階で考えます。
(幹事社)
今回の問題について、女子生徒自身が、学校寮の生活について、非常に負担を感じ、学校寮の中で下級生にいろんな寮の世話係のようなかたちでおしつけられるかたちになって、非常に寮生活が大変だったと、それが負担になっていたという話もあったんですが、知事自身は学校寮のあり方については何かお考えはありますか。
蒲島知事
そういう問題があることはとても遺憾に思っていますし、いじめ問題に関しては、教育再生実行会議の委員となって最初に検討した問題だったんですね。その頃からもこのいじめ問題はとても重大な問題になっておりました。
それで、このような事態が生じないように、教育委員会としては取り組んでいただきたいなと思っています。
質疑応答
TPP協定について
(幹事社)
すみません、この前TPPの影響評価が出ましたけれども、それに対する評価をお伺いしたいんですが、最大で1,300億円と。各県が押しなべて国の試算で評価している中で熊本県は独自の試算をされて、あえて国に反旗を翻すということじゃないんでしょうけれども、かなり現場の声を吸い上げた評価じゃないかなと思っているんですが、その辺の評価と今後の対応策をお聞かせください。
蒲島知事
私も最初記者会見でも答えましたけれども、このTPPの影響がものすごく途中で低く評価されましたよね。
そういう意味で、それが本当かどうかというのは、県民の皆様もそれから国民の皆様もそういう感じを持ったんじゃないかなと思っています。
そういうことで、県では再度独自に調査した結果、今、おっしゃったようなかたちで県の影響額が国よりも大きかったと。これについては国のほうに通知してあると思いますので、反逆という形というのはちょっと大げさでありまして、丁寧に影響額を調査した結果、国の試算よりも大きくなったということであります。
だからそういう意味では現場の意見をよく聞いたり、もっと実態に沿う形でこれが調査されたものだと思っています。
そういう我々の数字を国にも提供して、新たな対応に活かして欲しいなと思っています。
Q
かなり、熊本の農業の特徴を、評価されなかった野菜とか、あるいは果樹部門も細かく分析されて、かなり現場サイドの意向を吸い上げたという点で、高く評価できると思うんですが、今後の対応策、かなり1,300億円という対策なんですけれども、今後の方向性あるいは国に対する要望についてはどうでしょうか。
蒲島知事
試算ですから、あくまでシミュレーションなので、どこかで前提条件を置かなきゃいけませんよね。そういう意味ではその前提条件が国とちょっと異なっているというので、どっちのほうが信憑性があるかということは、その前提条件にあると思うんですね。
しかしながら本県の影響を見る時に、本県の特徴、例えば野菜は熊本県では3分の1ぐらいあると思いますけれども、それが国の試算では、うまく前提の中に取り入れられてなかったりすれば県の影響力のほうが大きいですよね。
そういうものを正確に本県の農林水産業(従事者)の疑問や不満に応えるためにも、より現場にマッチするかたちでこの試算を行ったというふうに聞いています。
(幹事社)
では各社さん、ご質問どうぞ。
質疑応答
いじめに係る学校調査委員会の調査結果について・2
Q
すみません、いじめの問題についてなんですけれども、調査委員会のあり方についてなんですが、一応学校の調査委員会が学校長と保護者代表が含まれていて、遺族側からは公平中立ではないという指摘もあったかと思うんですが、教育委員会側は、半分以上が外部有識者で、委員長も外部有識者ということで中立性が保ててるというふうには言っているんですけれども、そもそものあり方について知事はどのように考えられているんでしょうか。
蒲島知事
このあり方については熊本県がこれを決めるというのを中立性の問題、それから評価が公平であるかどうか、それから客観性の問題、そういうふうな面からこの委員会が作られたものだと思っています。
そういう意味では1回目の調査結果について納得性の問題と、それからその合理性の問題、今、言ったように公平性、客観性、合理性の問題が、2つの観点から再度検討されることになると思っていますけれども、今は第1回目の調査が行われて、これから正式に私のほうとそれから、〔※事務局に向かって〕もういってますかね、ご家族のほうには。
(事務局)
はい。いっています。
蒲島知事
それの納得性の問題。
それが更に検討されることになると思っています。
Q
学校長という当事者自身が入っているという点についてはどういうふうにお考えですか。
蒲島知事
それ〔※学校長〕が入っているからとか、入っていないからとかというので客観性とか、あるいは公平性というところまで影響しないような気がしますけどね。
学校長の態度というのが一番大事だろうし、それから情報を一番持っておられますので、情報を持っておられる方がその委員会の中に入って、また他の外部の委員会。
外部の委員会は、そういう意味では5人入っておられますよね。
教育関係、法律関係、医療関係、心理関係、それから福祉関係、これが現在の委員ですかね。それプラス学校長ですか。
〔※事務局に向かって〕ちょっと正確にいうと学校長と(誰ですか)。
(事務局)
子ども家庭福祉課ですが、今県の方で設置する調査委員会では5人ですが、学校の方の調査委員会は、(臨床)心理士と弁護士と(社会)福祉士とあと学校長、保護者の代表の方というかたちで、学校長が入っていることについては、過半数以上は外部の委員を入れるようにという県のいじめ調査の前回の報告に基づいてされたものだと思います。
蒲島知事
よろしいですか。
質疑応答
平成27年くまモン利用商品売上高について・2
Q
くまモンの売り上げなんですけれども、さっきおっしゃった県内の農林水産物をはじめとする食品というのを、具体的にもうちょっともしわかれば教えてください。
蒲島知事
私のほうにあるデータもそこまでしかありませんので、詳しくはすみません、課長のほうから。
(事務局)
はい。所管しておりますくまもとブランド推進課です。
売り上げの上位、一番目はトマトになるんですけれども、農産物。その他加工食品や牛乳、鶏卵など畜産物も上位に入っております。
売り上げ額上位50位以内に農産物関係事業者が23社を占めておりまして、その合計額が、5,286億500万円ということになりますから、売上額全体の半分以上を占めるというふうなことです。
Q
あとすみません、海外というのがどの辺りを指しているかということと、何かここも狙っていきたいというのがもしあれば教えてください。
蒲島知事
はい。
一番最近の例でいうと、晩白柚が3,000個海外に輸出されましたけれども、香港に。〔※事務局に向かって〕それも入っているんですかね。
(事務局)
はい。入っています。
蒲島知事
そういうものを含めて海外に輸出されたもので、くまモンの様々な利用を行ったような輸出品といいますか、そういうふうに思いますけれども、もっと詳しくはやっぱり課長から言わないと。
Q
すみません、その国のエリアというか…。
蒲島知事
国ですか、ちょっと国についてはわかりますかね。
(事務局)
では、くまもとブランド推進課のほうからお答えいたします。
基本的にはアジアエリアが中心となっておりまして、具体的には香港、台湾、タイというところが今上位に入っているところです。
晩白柚の他にイチゴですとか、お芋というものもありますし、加工食品等もあるというふうなことで考えております。
蒲島知事
でもこれはたぶん、くまモンの可能性を示しているんじゃないかなと思います。
海外で、今ものすごくくまモンの世界が拡大していますので、それが一番熊本県の将来の農林水産物の輸出にも影響するのかなと思って、楽しみにしてます。
質疑応答
いじめに係る学校調査委員会の調査結果について・3
Q
いじめの問題なんですけれども、ちょっと質問が重複しますけれども、調査委員会の報告が先日ご遺族に伝えた内容というのが、いじめと自殺に直接的な因果関係が認めらないという、そのこと自体は外部の専門家の方が客観的事実を積み上げてそういう結論に至ったんだろうということで、それは結果としてそうなのかもしれないと思うんですけれども、ご覧になってないんであれなんですけれども、それに加えて質問で出ましたけれども、調査委員会の最後の結論の部分で、その自殺のそもそもの端緒が本人が寮生活に適応できなかったこと、そこに端を発して、自殺に至るまでの過程の最終版においては、女子生徒の退寮希望を認めずに女子生徒を絶望に追い込んだ両親の誤った判断があったというような文言になっているんですけれども、率直にいって責任を本人と遺族に求める、原因を求めるという非常に過酷な内容だと思うんですけれども。
ご覧になってないんであれですけれども、まず一つは知事が全くご覧にならずに、ご覧にならないところでこのような過酷な文言が遺族に突き付けられたというようなことをどう思われますかということと、今日、明日正式にご覧になって、その内容の如何では、特にその部分だと思うんですけれども、修正というか、何らかのご見解を示されるお考えがあるんでしょうかという(ことをお願いします)。
蒲島知事
先ほども申しましたように、これはご家族が納得されるかどうかという納得性の問題、これがとってもまず最初にあって、私がそれにまた、それ[※学校調査委員会の調査結果の報告書]を読んで客観的であるか、公正であるか、そういう観点から判断するということになると思います。
Q
あくまでご覧になってからということ。
蒲島知事
はい。
それはプロセスがそういうふうになってますので、それで報告書をしっかり読んでそして、今後の対応というのを考えさせてもらいたい。
質疑応答
知事選について・1
Q
知事すみません、来週いよいよ知事選が告示となりますけれども、今日の定例記者会見が告示前としてはおそらく最後の定例記者会見になろうかと思います。
改めて、去年の出馬表明以来、半年間、知事選に向けてのその活動をされながら2期8年のいわゆるまとめというか仕上げというか、そういったところも取り組んでこられたかと思います。
そういうのも踏まえて改めて、来週いよいよ選挙戦がはじまるということで、それに向けての改めて思いなどをお聞かせください。
蒲島知事
最初にこの知事選に関しての質問で、どういう争点になりますかというお話がありました。
私は長年投票行動の研究をしておりましたけれども、現職と新人の戦いは現職の業績をどう評価するかと、それの戦いになるだろうと。当然、新人はその業績を否定してそして新たな流れを作るべきだという戦い、それから現職の場合は更に改めて再度挑戦するわけですから、現職として。これまでの流れを更に大きくしたい、強くしたいという、そういうふうな選挙戦になるだろうということでありました。
実際に、この前討論大会に行きましたけれども、候補者関係の討論に行ったり、それからテレビでの討論をやって感じたところは、そのような方向になっているのかなと。私は熊本のこの良き流れをより強く大きくすると。そして地方創生、人口ビジョン、TPP対応、そして2019年のラグビーワールドカップと、それから女子ハンドボール世界選手権大会を立派にやり遂げると、その責任があると。そういうふうな争点に対して、新人のほうはそれは流れを変えるべきだというふうな選挙戦になっているんじゃないかなと思っています。
だから理論的に想定した選挙戦として、今は対峙をしているのかなと私は思っています。
だから実際にその業績を評価するのは有権者でありますから、そのどっちかを選ばれるんじゃないかと思います。
質疑応答
平成27年国勢調査速報について
Q
知事、今のお話と関連するんですが、今回選挙の争点で地方創生というのがあると思うんですけれども、先般発表された国勢調査の結果で、県人口が5年間で3万人減少したというところで、減少幅がかなり加速度がついてきているようなイメージを受けたんですけれども、だからこそ地方創生をするという話なんですけれども、まずこの結果について率直にどういうふうに受けとめられていますか。
蒲島知事
これまでも私の蒲島県政では、地方創生というのは流れの中に乗っているんですよね。
1つは「活力を創る」こと、そして2番目が「アジアとつながる」ことによってより活性化を進めること、それから「安心を実現する」ことによってより定着率が高まること。
「百年の礎」ということで、将来的にも定着を高めるような、そういう政策であったんですね。ただ人口ビジョンというのはその段階ではまだ(出て)来てませんでした。
国民的争点になったのはつい最近であります。
ただ地方創生も国民的争点になったけれども、我々は(先駆けて)取り組んでいたということもあります。
そういう意味では、活力のためには企業誘致とか、農地集積、それからアジアとつながるでは定期便、それからクルーズ船も含めてですね、その結果、実際に結果が178.8万人になったんですね。
これは国の人口の、国というよりも、社人研の推計では177.6万人ですから、まあ1.2万人ぐらい想定よりも上にある。
これ嬉しいことですよね。それよりも極端に進んだら大変ですから、そして我々が推定した数値が178.3ですから、それよりも上にあるんですね。
だから今までやってきたことの現れではないかなと思っています。
だからよりこれを高める。より強く太くすると、地方創生を。
例えば、「活力と雇用」、それからアジアから「世界」、そして安心から「安心と希望」。それから百年の礎から「未来の礎」というかたちでこれは強くしていきますから、だからそれはこの県の人口ビジョンよりも上にあることは望ましいけれども、それのレベルを目指しているということですよね。
これは少なくとも国の社人研の推計よりも1.2万人多かったことは我々としては喜びであるし、熊本がそれだけ活性化しているということもいえるんじゃないでしょうかね。
福岡に次いで元気がいいというふうに思います。
質疑応答
水俣病問題について
Q
すみません、水俣病問題でお尋ねしたいんですけれども、認定審査が再開してから、2人目の認定の方が出たと思うんですけれども、認定された理由というのがわからないというところで、改めて批判の声が被害者団体の方から上がったりもしたと思うんですけれども、その個人情報とかの兼ね合いがあって難しい問題だと思うんですけれども、その問題についてどうお考えでしょうか。
蒲島知事
認定の理由が明らかにされていないということですか。
Q
はい。
蒲島知事
これは、前回も申し上げましたように、私としては最高裁の判決に沿って審査していることを正確に申し上げたい気持ちはあります。
それは皆さんもそうだと思います。しかし、その反面、審査内容を明らかにすると、申請者の個々の状況に触れざるを得ません。そうなると個人情報が出てしまうことになりますので、県としてはやはり個人のプライバシー、それを尊重しなければいけないと思っています。
質疑応答
知事選について・2
Q
すみません、知事選に話を戻すんですけれども、今、告示前の政治活動を非常に知事は熱が入っているようですけれども、過去2回のご自身の選挙と比べて、今回ここまでの活動をどういうふうにご自身評価して感じておられますか。
蒲島知事
1期目は、もっと激戦だったと思いますよ。実態としては。5人の候補者がいて、4人がとても強い候補者だったし、私の知名度もあんまりなかった中で。ただ、その時はがむしゃらにやりましたよね。
がむしゃらといったらおかしいけど、いろんなことを考える暇がなくて、とにかく2ヶ月の選挙戦で短期決戦でありますから、その時はもうただがむしゃらにやったなという感じでした。
2期目は2人の戦いだったんですけれども、私も手を抜くことなく必死でやりました。
今回も同じように、120%の努力で、その日その日を公務と政務にわけて最大限の力を発揮してやっているわけであります。
そういう意味ではどの選挙でも手を抜いたことはありませんし、どの選挙でも必死でやっています。
今回は、とりわけまず選挙戦が長いということ。
それから激戦であるということ。
そしてやはり、できれば多くの人に私の考えを聞いてほしい。
良き流れとは一体どういうことかということ。
それからどのようなプロセスで8年を終わったのかと。この8年を超えて私がやるべき仕事は何なのかと。先ほど言いましたように、地方創生と人口減少社会の対応、TPPへの対応、そして国際スポーツ大会への対応、様々な課題があります。
これはこれまで私が8年やってきたことと、それから私の政治姿勢、それは政治は可能性の芸術であると。不可能なことでも不可能と思わずにやること、これが大事だという、その政治姿勢が必要だということを訴えてきています。
それを個々のなるだけ多くの方に多くの有権者に語りたいというので、最大限の気力と最大限の時間と、それから最大限の熱意をもって今、訴え続けているところであります。
結果として一生懸命やっていることが、みんながそう思っていただければ幸いですね。
Q
もう1つ関連でよろしいですか。
蒲島知事
はい。
Q
その人口問題、TPP問題、ワールドカップ、地方創生と、4つの争点について話されたんですけれども、どうでしょう、この今回の参院選も控えてますし、参院選前哨戦という位置づけも考えると、地方創生問題というのが最大の争点になるというふうにお考えでしょうか。
蒲島知事
地方創生といってもとても大きいですよね。先ほど言ったように、4つの柱があります。
でも、この4つの新しい柱というのは、前の流れをより強く大きくするものですよね。例えば活力と雇用というのが、活力から1つ雇用が増えた。それからアジアとつながるが世界で輝く、世界に焦点を当てた。3番目は安心を実現するを安心と希望。結局、安心は高齢者ですよね、どっちかといえば。高齢者とそれから乳幼児ですよね。
そして希望を入れたということで、希望はより若者です。
私自身がこの希望はとても重視しているのは、自分自身の人生がそういう人生の可能性にチャレンジしてきた人生ですから、それを体現することによって、皆が希望を持ち夢を持ち元気が出るという、そういうことも大事だなと思って今入れています。
それから百年の礎から未来、少し広げたという意味では、それに伴う様々な政策の変更もあります。
例えば一番今回、この前の討論会で訴えたのは、第3子以降の保育料無料化について、これまでは3歳未満であったのを就学前まで広げるということ。
これによってより子どもを産みやすくなり、育てやすくなるのかなと、そういう政策変更ももちろんその中に入っています。
でも大きな意味ではさっきの4つ、地方創生の我々の考え方でそれに対する政策です。
これはとても今回は熊本だけではなくて、全県的、あるいは全国的な争点になっていますので、それぞれが競い合うところもありますよね。
ただ、我々が強みとするとすれば今までもやってきたと、2期目に。
それをより大きなかたちで展開できることがちょっと他の県には先駆けているのかなと思っています。
(幹事社)
そろそろお時間が。
いいですか。ありがとうございました。