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球磨川流域を中心に県内で多くの尊い命を奪い、甚大な被害をもたらした令和2年7月豪雨から間もなく5年を迎えます。今、地元の懸命な取組みにより、被災地の安全・安心の確保と復旧・復興は着実に進んでいます。
一方で、気候変動による降雨量の増加などが予想され、全国で災害リスクの高まりが懸念されています。
災害による被害の最小化を図るためには、いざという時に命を守る行動をとれるように日ごろから防災意識を高めておくことが大切です。
県では、令和2年7月豪雨の発災日である7月4日を含む、6月29日(日曜日)~7月5日(土曜日)を「くまもと防災復興ウィーク」とし、期間中に防災・減災に関する情報や豪雨からの復旧・復興の進捗状況、「緑の流域治水」の取組みなどを発信します。
くまもと防災復興ウィークの期間中は、県政テレビ・SNS・新聞広告等、様々な媒体を活用し、令和2年7月豪雨からの復旧・復興の進捗状況や「緑の流域治水」の取組み等を集中的に発信します。
また、県内4ヶ所でパネル展の開催も予定していますので、皆様ぜひお越しください!
場所 | 日程 |
---|---|
1 熊本県庁 |
6月30日(月曜日)~7月4日(金曜日) |
2 熊本県立図書館 |
6月28日(土曜日)~7月10日(木曜日) |
3 熊本地震震災ミュージアム「Kioku」 |
6月28日(土曜日)~7月6日(日曜日) |
4 肥後銀行人吉支店 |
6月30日(月曜日)~7月4日(金曜日) |
※令和2年7月豪雨発災5年関連行事一覧(県・市町村)についてはこちら
熊本県では、例年6月・7月の降水量が多く水害が発生する可能性が高まります。また、令和6年能登半島地震をはじめ、地震による被害が全国各地で発生しています。災害はいつ、どこで起こるかわかりません。いざという時のため事前の備えが重要です。
「くまもとマイタイムライン」大雨や台風などの自然災害から私たち自身を守るための防災行動計画(マイタイムライン)が作成できます。
「県防災情報メールサービス」登録すると最新の気象情報や避難情報等が届きます。
「防災情報くまもと」県内のあらゆる防災情報をタイムリーに提供しています。
現在地や任意の地点におけるハザードマップの情報等を音声で聴くことのできるスマートフォンアプリ「耳で聴くハザードマップ」を提供しています。
球磨川流域地域では災害を契機とした更なる人口減少や、産業の衰退の危機に直面しています。
このような地域の現状を踏まえ、令和2年11月に策定した「令和2年7月豪雨からの復旧・復興プラン」の基本理念・目指す姿は継承しつつ、重点的に取組む必要があるものを再構成し、令和6年12月に「令和2年7月豪雨からの新時代共創復興プラン」として改訂しました。
今回のプランでは、取組の骨太の柱として、「緑の流域治水の更なる推進による1日も早い安全・安心の実現」と「若者が“残り・集う”産業・雇用の創出」の2つを掲げています。
これは、地域の「1日も早い安全・安心の実現」を大前提としながら、並行して「産業・雇用の創出」にも取り組むものです。
また、「観光を軸とした創造的復興の実現」や、「地域の特色を活かした産業活性化と雇用の創出」に掲げる「産業振興」に向けた取組みと、「若者が定着・還流する環境の創造」に掲げる「人づくり」に向けた取組みを重点的に推進していくことで、人づくりと産業振興による「人口定着」の好循環を創出していくことを目指します。
未来に夢を持てる地域を共に創る取組み (PDFファイル:1.51MB)
この新時代共創復興プランに沿って、球磨川流域の創造的復興の実現に向け、地域の皆様と共に全庁を挙げて取組みを進めていきます。
緑の流域治水とは、河川の整備だけでなく、遊水地の活用や森林整備、避難体制の強化を進め、更に、自然環境との共生を図りながら、国、県、流域市町村、企業、住民が協働し、流域全体の総合力で安全・安心を実現していくものです。
河川や山のハード対策だけでなく、田んぼダムで雨水の河川への流出を遅らせることや、マイタイムラインを作成し日ごろから災害に備えること、気象予報や個別受信機・防災ラジオなどで災害に関する情報を集め、事前に避難するソフト対策も、命を守るために皆さんで取り組むことのできる”緑の流域治水”の大切な取組みです。