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がん検診を受けましょう!
がん検診について
はじめに
がんは本県の死亡原因の第1位であり、4人に1人ががんで亡くなられています。
県では、がん対策基本法に基づき、令和6年度(2024年度)から「第4次熊本県がん対策推進計画」(令和6年度~令和11年度)に基づき取組みを進めています。
「第4次熊本県がん対策推進計画」(令和6年度~令和11年度)
がんは誰もがなる可能性があります。がんについて正しい知識を身につけ、がんの予防、がんの早期発見・早期治療に努めましょう。
がんの予防や検診に関する情報はこちら
がん情報サービス「予防・検診」(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター)<外部リンク>
がんの予防
がんの予防には、食生活、運動、歯・口腔の健康、睡眠、喫煙、飲酒などについて、「適切な生活習慣の定着」が重要です。
第5次くまもと21ヘルスプラン(熊本県健康増進計画)(令和6年度~令和11年度)
がんを防ぐための新12か条
この新12か条は疫学調査や、現時点で妥当な研究方法で明らかとされている証拠を元にまとめられたものです。
- 1条 たばこは吸わない
- 2条 他人のたばこの煙をできるだけ避ける
- 3条 お酒はほどほどに
- 4条 バランスのとれた食生活を
- 5条 塩辛い食品は控えめに
- 6条 野菜や果物は豊富に
- 7条 適度に運動
- 8条 適切な体重維持
- 9条 ウイルスや細菌の感染予防と治療
- 10条 定期的ながん検診を
- 11条 身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
- 12条 正しいがん情報でがんを知ることから
(公益財団法人がん研究振興財団)
がん検診
1 がん検診の目的
がん検診の目的は、がんを早期に発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡率を減少させることです。
がんは早期に発見できれば、治療の選択肢も多く、予後も良好で、QOL(生活の質)も維持しやすいといわれています。
がんを早期に発見するために、がん検診に関する正しい知識を持ち、がん検診を受診しましょう。
がん検診を受診する場合は、次の方法があります。
- 市町村が地域の住民を対象に行う検診
- 企業が従業員に対して福利厚生の一環として行う検診
- 健康保健組合等が独自の保健事業として行う検診
- 健康管理のために自ら受診するもの
市町村実施の場合は、比較的少額の自己負担で受診できます。
また、職場検診として受診する場合は、事業所や加入している健康保健組合等から費用補助がある場合があります。
お住まいの市町村や勤務先に確認しましょう。
がん検診の利益(メリット)と不利益(デメリット)
がん検診の最大の利益(メリット)は、早期発見によりがんの死亡率が減少することです。
また、がん患者さんのQOL(生活の質)の向上や医療費の軽減、がんではなかった場合の安心などがあげられます。
また、がん検診には不利益(デメリット)もあります。検診や精密検査に伴う合併症のほかに、大きく次の3つがあります。
- 偽陰性:がんがあるにもかかわらず、正しく診断されないことで、いわゆる見逃し例です。がん検診に限らず、検査の精度は100%ではありませんので、適切な間隔で受け続けることが必要です。
- 偽陽性:がんがないにもかかわらず、がんがあるかもしれないと診断されることです。つまり、最初のがん検診で精密検査が必要と判断されることです。精密検査には、がんの疑いを除外するためとがんであることを確かめるための2つの意味があります。精密検査の結果、がんでなかったとしても、身体的な負担や精神的な不安を持つことも避けられません。
- 過剰診断:がん検診で発見されるがんの中には、そのがんが進展して死亡に至るという経過を取らない、生命を脅かすことのないがんがあります。多くの場合、通常のがんと同様の診断・治療が行われ、身体的・心理的・経済的に大きな負担となります。
市町村が集団を対象として行うがん検診は、「対策型検診」と呼ばれるもので、国は、次の条件がそろったがん検診をすすめています。
- がんになる人が多く死亡の重大な要因である
- がん検診により死亡率が減少する
- がん検診の検査方法がある
- 検査が安全である
- 検査の精度が高い
- 発見されたがんに対する治療法がある
- 総合的にみて、検診を受けるメリットがデメリットを上回ること
※国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」より
市町村で行われるがん検診
市町村では、国が示す「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」に基づき、主に次のがん検診が実施されています。
詳しくは、お住まいの市町村の広報や、世帯や個人毎に配布されるがん検診案内等を御覧ください。
なお、事前申込が必要な市町村もありますので、ご確認のうえ受診して下さい。
種 別 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
---|---|---|---|
胃がん検診 | 問診、胃部エックス線検査または胃内視鏡検査 | 50才以上 | 2年に1回 |
大腸がん検診 | 問診、便潜血検査(2日法) | 40才以上 | 年1回 |
肺がん検診 | 問診、胸部エックス線検査、喀痰細胞診(必要な者) | 40才以上 | 年1回 |
子宮頸がん検診 | 問診、視診、子宮頸部の細胞診、内診 | 20才以上女性 | 2年に1回 |
乳がん検診 | 問診、乳房X線検査(マンモグラフィ) | 40才以上女性 | 2年に1回 |
県内市町村のがん検診担当窓口 (PDFファイル:268KB)
がんの死亡や罹患、検診の現状
がんの統計システムである「がん登録」の情報をまとめています。
熊本県のがん検診受診率などの情報をまとめています。
がん検診受診率の指標は、「国民生活基礎調査(厚生労働省)」の結果を指標としています。
令和4年の本県のがん検診受診率は、男女とも全国平均より高い状況です。
がん検診の精度管理について
がん検診によって死亡率を減少させるためには、死亡率減少効果が科学的に証明されている検診を適切な精度管理の下で実施することが最も重要です。
そのうえで、がん検診の質の高さを維持するための精度管理が必要です。
国、県は市町村や検診機関について「事業評価のためのチェックリスト」を用いて評価を行い、精度管理の向上を図っています。
- 市町村がん検診の精密検診実施状況(がん検診データ集23ページ~)
がん検診データ集 (PDFファイル:1.5MB) - 市町村がん検診の精度管理調査(チェックリスト遵守状況調査)
市町村のチェックリスト遵守状況を評価しています。
市町村チェックリスト遵守状況 (PDFファイル:141KB) - がん検診実施機関の精度管理調査(チェックリスト遵守状況調査)
令和4年度に集団検診を実施した検診機関を対象に評価を行っています。
がん検診実施機関(集団検診)チェックリスト遵守状況 (PDFファイル:128KB) - 県の精度管理
当県は、生活習慣病検診等管理指導部会を設置しており、県医師会が設置する
熊本県がん検診従事者(機関)認定協議会の各がん部会と連携してがん検診の精度管理を行っています。
熊本県がん検診従事者(機関)認定協議会では、がん検診に従事する者の資質向上を図るとともに、一次検診機関、精密検査機関との連携促進による検診結果の把握体制の確立等を目的として認定登録制度を設けています。
熊本県がん検診従事者(機関)リストのページ(熊本県医師会)<外部リンク>