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ペットを災害から守るために ~ペットの防災対策、同行避難について~
災害は突然起こります。
発災時に、飼い主とペットの安全確保ができるよう、日頃からの備えと心構えが重要です。
避難セットの準備やペットへの必要なしつけ、ワクチン接種、避難所及び道順の把握等、まずはできることから備えましょう!
同行避難とは
同行避難とは、飼い主が飼養しているペットと同行し、避難場所等まで安全に避難する行動のことです。
避難所や仮設住宅において人とペットが同一の空間で居住できるものを意味するものではありません。
ペットの飼養環境は避難所によって異なりますので、各避難所が定めたペットの管理ルールに従ってください。
あらかじめペットを連れた避難のための備えをしておき、同行避難方法等についても家族と相談しておきましょう。
日頃の備え
(1)住まいやペットの飼養場所の防災対策
- 普段ペットを飼養している場所に危険がないか確認しておきましょう
【屋内飼育の場合】
☐ 家具が転倒しないよう壁、床等に固定されている
☐ 飼育ケージが転倒しないよう壁、床等に固定されている
【屋外飼育の場合】
☐ ペットの周りにガラス窓等の破損しやすいものがない
☐ペットの周りにブロック塀などの転倒する可能性があるものがない
- 避難する場合に備え、お住まいの市町村の地域防災計画や避難所情報を確認し、避難所の場所やそこまでの避難方法、避難ルートをあらかじめ確認しておきましょう。
- 避難所にペットを連れていく際の避難所の受入条件や注意事項等をあらかじめ確認しておきましょう。
- 万が一に備え、避難所以外の避難先やペットの一時預け先等を確保しておきましょう。
- 同行避難訓練への参加や家族単位での避難訓練(シミュレーション)などを日頃から実施しておきましょう。
- 以下の表を参考にペットの避難セットを準備しておきましょう。
準備するもの | |
---|---|
優先順位1 (ペットの命や健康に関わるもの) |
☐ フード、水(※最低5日分以上) ☐ 療養食、薬 ☐ 食器 ☐ 予備の首輪、リード(伸びない頑丈なもの) ☐ キャリーバッグ、ケージ、クレート ☐ ガムテープ(ケージの固定、補修等多用途に使用可能) |
優先順位2 (ペットの情報を記録したもの) |
☐ 健康情報の記録(ワクチン接種歴、既往歴、健康状態、かかりつけ動物病院等の情報) ☐ 写真(飼い主とペットが一緒に写っているもの) |
優先順位3 (その他) |
☐ ペットシーツ、トイレ用品(トイレ、猫砂等) □ 排泄物の処理道具(ビニール袋、スコップ、ビニール手袋等) ☐ タオル、ペット用の毛布・ブランケット(普段使用し、慣れているもの) ☐ おもちゃ、ブラシ |
(2)ペットへの備え
<逸走防止対策と所有者明示>
- 災害発生時には、ペットもパニックとなり逃げだすことがあるため、首輪やリード、フェンス等の点検を定期的に実施しましょう。
- ペットが行方不明にならないための対策として、首輪などに鑑札※や狂犬病予防注射済票※、連絡先を記入した迷子札、マイクロチップ等による所有者明示をしておきましょう。なお、マイクロチップの装着については、脱落等がないため、災害時にも飼い主が確実に特定できる有効な方法です。
※犬は狂犬病予防法に基づき装着が義務付けされています。
《参考》犬や猫へのマイクロチップ装着の義務化について<県ホームページリンク>
<健康管理としつけ>
- 災害はペットにとっても大きなストレスとなり、避難所での慣れない生活等により、ストレスが増え、体調を崩してしまう可能性がります。そのため、日頃からの健康管理が重要です。定期的にシャンプー等により体を清潔に保ったり、必要なワクチン接種、ノミ・ダニの駆除等を実施しておきましょう。
- 避難所では、集団生活となるため、避難所でほかの人へ迷惑をかけないよう普段からしつけを行い、飼い主がきちんとコントロールできるようにしておきましょう。なお、しつけは、「すわれ」「まて」などの基本動作のほかに避難所への移動や生活のため、ゲージへの出し入れやケージ内で飼うことにも慣らしておきましょう。
- 望まない繁殖を避けるため、ペットに避妊去勢手術を受けさせておきましょう。避妊去勢手術はにより、性的ストレスの軽減、感染症の防止、無駄吠えなどの問題行動の抑制効果もあります。
犬の場合 | 猫の場合 | |
---|---|---|
所有者 明示 |
☐首輪(ハーネス) ☐鑑札・狂犬病予防済票 ☐迷子札 ☐マイクロチップ |
☐首輪 ☐迷子札 ☐マイクロチップ |
しつけ |
☐「待て」「お座り」等の基本的なしつけをする ☐ケージに入ることに慣れさせる ☐むやみに吠えないようにしておく ☐人や他の動物に攻撃的にならないように慣れさせる ☐決められた場所での排泄 |
☐ケージに入ることに慣れさせる ☐人や他の動物を怖がらないように慣れさせる ☐決められた場所で排泄できる ☐完全室内飼養(放し飼いは災害時に行方不明になりやすいため) |
健康管理 |
☐年一回の狂犬病予防注射の接種(義務) ☐各種ワクチン注射 ☐犬フィラリアやノミ・ダニ予防・駆虫 ☐不妊去勢手術 |
☐各種ワクチン注射 ☐ノミ・ダニ予防・駆虫 ☐不妊去勢手術 |
【参考】ケージへ入れるトレーニング(環境省作成リーフレット「「ペットも守ろう!防災対策」」より)
災害発生時に飼い主が行うべき行動
ペットとの同行避難
- 飼い主が無事でなければ、ペットの安全を確保することができません。まずは、飼い主の身の安全を確保しましょう。
- できる限り飼養しているペットと一緒に同行避難し、自宅に置き去りにしないようにしましょう。
- 大型の動物など、避難所への同行避難が困難な場合は、あらかじめ確保している一時預け先に預けましょう。
【ペットと同行避難する際のチェックリスト】
▢ 犬の場合は、リードをつけ、首輪が緩んでいないか確認する
▢ 迷子札、鑑札・狂犬病予防注射済票を装着しているか確認する
▢ 小型犬、猫の場合は、キャリーバッグやケージに入れる
▢ キャリーバッグなどの扉が開いて逸走しないようにガムテープで固定する
▢ 避難用品を持って安全な場所へペットと一緒に避難する
▢ 落ち着いて、ペットに普段通りの声掛けをする
(突然の災害でペットもパニックになり、興奮状態になることがあります。また、飼い主の動揺はペットにも伝わります)
避難所における飼養管理
- 避難所ごとのルールに基づき、飼い主自身が責任をもって、飼養管理を行いましょう。
- 咬傷事故や飛びつきなどにより怪我人が出ないよう注意しましょう。
- 飼っているペットから他の人やそのペットに感染症をうつさないよう注意しましょう。
災害への備えに役立つリンク集
<環境省ホームページ>
ペットの災害対策<外部リンク><外部リンク>
<パンフレット、ガイドライン等>
- 環境省パンフレット「ペットも守ろう!防災対策」<外部リンク><外部リンク>
- 環境省パンフレット「いつもいっしょにいたいから」<外部リンク><外部リンク>
- 環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?人とぺっとの災害対策ガイドライン」<一般飼い主編><外部リンク><外部リンク>
-
環境省「人とペットの災害対策ガイドライン 災害への備えチェックリスト」<外部リンク><外部リンク>
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」<外部リンク><外部リンク>