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令和元年(2019年)7月26日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0007339 更新日:2019年7月26日更新

知事定例記者会見

日時:令和元年(2019年)7月26日(金曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画

 動画はこちらからご覧いただけます。

会見録

 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

説明資料(PDFファイル:2.2MB)

発表項目

質疑応答

発表項目

平成30年度県産農林水産物等の輸出実績について

報道資料(平成30年度(2018年度)熊本県産農林水産物等の輸出実績について)(PDFファイル:802KB)

知事1

蒲島知事
 それでは、発表に移ります。
 県では、「競争力ある農林水産業の実現」を目指し、巨大マーケットである海外の市場開拓を推進しています。
 このたび平成30年度の県産農林水産物の輸出実績を取りまとめました。平成30年度の輸出実績は、前年度から約6億円増加し、過去最高の60億円となりました。令和元年度までに60億円という目標を1年前倒しで達成することができました。
 これまで、私自ら香港などに出向いてトップセールスを行ったり、関係団体等と連携し、現地での販売プロモーションや海外バイヤーとの商談会などを開催してきました。
 今回の実績は、市場開拓に継続的に取り組んできた成果と考えており、引き続き、これからの農業を担う若い世代に対して、「夢」を与えられるよう、県産農林水産物の輸出拡大に積極的に取り組んで参ります。

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発表項目

「熊本県スマート農業推進フォーラム」について

報道資料(熊本県スマート農業推進フォーラムを開催!)(PDFファイル:426KB)

蒲島知事
 続いて、農業に関する発表です。
 少子高齢化・人口減少が進む中、本県の農業を維持・発展させていくためには、作業の効率化・省力化と収量・品質の向上により、競争力の強化を図ることが重要です。
   これらを実現するため、県ではロボット技術やICT等の先端技術を活用した「スマート農業」の推進に力を入れています。これまでにも全国初の取組みであるタブレットを活用した普及指導員による技術指導や、トマトなどの施設園芸での環境制御装置の導入などに取り組んできました。
 今年度は、本格的なスマート農林水産業の推進元年と位置づけ、更に強力に施策を展開して参ります。
 その一環として、農業者の皆様に「スマート農業」について幅広く知っていただくため、「熊本県スマート農業推進フォーラム」を、8月1日から3日まで、グランメッセ熊本で開催します。当日は、スマート農業機械の展示や実演、農業用アシストスーツの装着体験のほか、県内外の先進的な取組みに関するセミナーを行います。
 私も出席し、最先端の技術を実際に「見て」「触れて」「体験したい」と思っています。たくさんの皆様のご来場をお待ちしています。
 また、このフォーラムのほかにも、県ではスマート農業機械導入の目安となる経営指標の作成や、スマート農業技術を紹介するホームページの開設なども予定しています。
 今後も「世界と戦えるくまもと農業の実現」に向けて、積極的に取組みを進めて参ります。

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発表項目

国際スポーツ大会「くまモンおもてなしイラスト」等について

知事2

蒲島知事
 最後の発表です。くまモン、入っておいで!
 今年の秋から開催される2つの国際スポーツ大会は、熊本地震から復興する姿や熊本の素晴らしさを世界中の方々に発信できる絶好の機会です。このため「オール熊本」で大会を盛り上げるとともに、世界中からのお客様へのおもてなしが大変重要と考えています。
 そこで、おもてなしの一環として、企業や学校をはじめ県民の皆様が様々なかたちで、歓迎の気持ちを伝えていただけるよう、この度、くまモンが出場国の国旗を持った「くまモンおもてなしイラスト」を制作いたしました。
 このイラストは、本日午後1時から、くまモンのオフィシャルホームページで提供いたします。通常、くまモンのイラスト利用には手続きが必要ですが、このイラストは、今年12月まで手続き不要でご利用いただけます。
 熊本のファンを世界中に広げるため、皆様には、ぜひこのイラストを手旗やのぼり、Tシャツ等にご活用いただき、選手や観戦客の皆さんを温かくおもてなしいただきたいと思います。

 また、女子ハンドボール世界選手権については、おもてなしの最前線を担う大会ボランティア「くまもとカラーズ」に、目標を上回る2,216名の方にご応募いただきました。国内外の多くの方々にこの大会を支えていただけることとなり、大変心強く感じています。「くまもとカラーズ」のネーミングのとおり、ボランティアの皆さんには世界中から観戦される方を笑顔でお迎えし、大会を華やかに彩っていただけることを期待しています。

 そして、ラグビーワールドカップについては、8月1日で開幕まで残り50日となり、来月10日からはチケットの第4次一般販売も始まります。
 そこで、50日前を記念して、8月3日(土曜日)に大阪で行われる「日本代表対トンガ代表」のパブリックビューイングを、熊本市花畑広場で開催いたします。トンガ代表は10月6日に熊本でフランス代表と戦うことになっており、試合前の戦いの踊り、「シピ・タウ」も大変勇壮であります。

知事3

 本大会を更に盛り上げるため、多くの方に会場で熱い声援を送っていただきたいと思います。
 私からは以上です。それじゃくまモン、どうもありがとう。

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質疑応答

女子ハンドボール世界選手権大会のボランティアについて

(幹事社)
 発表項目で、ハンドボールのボランティアの件なんですけれども、1,500人を大きく超える数が集まったということについて、どう思われていますか。

蒲島知事
 ハンドボール(のボランティア)は、最初はたくさん集まらないんじゃないかと不安を抱いておりましたけれども、(第2期募集の約2ヵ月間という)短期間の間に多くの方にご応募をいただき、大変感謝し、また喜んでおります。

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質疑応答

参議院議員選挙について

(幹事社)
 参院選が先日行われましたけれども、熊本で過去最低の投票率になったということを踏まえて、今回の選挙は知事なりにどういうふうに感じられたかということをお願いします。

蒲島知事
 投票率が低かったということが、今回は一番大きな話題になっておりますけれども、(これまでの選挙を通じて)ずっと投票率が低下していることが大きな問題じゃないかなと思います。
 私が20年程前に実証研究をした結果によると、投票率に大きな役割を持っているのは、1番目に投票の「コスト感覚」なんです。2番目に大きな役割を持っているのが、投票に行かなければいけないという「投票義務感」。3番目が「政治的な関心」。政治的関心や地域への愛着度、そういうものが影響をもっているけれども、全てが少しずつ減っているのかなと思っています。
 例えば、投票参加のコスト感覚は、投票に行きやすいとコストは安いんですけれども、それが(投票する側の)心理的にそうなっていないのかなと思います。政党間の競争度がとても高くてお互いに競い合っていれば、投票に行きたいという気持ちが出てきて、少しコストがかかっても投票に行くべきだと思うようになるけれども、この部分も、今回の選挙などを見ると、特に少なかったのかなと思います。それから、与党に対する業績評価。これがすごく高いと、この選挙で与党を応援したいと思う気持ちがあるから、投票所が近くなくても、行く人も増えていく。
   そういう意味でのいろんな心理的な要因が、最近になって次第に希薄化してきているような気がします。これをどうやって、もう一度逆の方向に向けていくかということが、民主主義にとってはとても重要な気がします。
 今回、競争度が低いと認知されたのは、野党の分裂といいますか、野党がバラバラになってしまったことで、(野党に対する)期待がすごく低くなったと。与党に対する業績評価ももちろんあったと思いますけれども。
   ただ、直近ではそうかもしれないけれども、長期的にはいろんな問題があるような気がするんですね。例えば、限界集落、人口減少の問題。それから地方分権の問題。かつては道州制という大きな議論があったんですけれども、それも途中でなくなってしまったということもあるので、「夢」の部分が少なくなっているなと。この部分を政治家が与えていかなければ、投票率も上がってこないと思います。
 今回の投票率が低かったというよりも、(ここに至るまで)ずっと投票率が低くなっているというところに私は問題があるような気がしますし、これをどこかで止めなきゃいけないというのが、我々の責任ではないでしょうか。メディアの皆さんも含めてね。

(幹事社)
 熊本の選挙の結果ですけれども、自民党がちょっと大きく票を減らすようなかたちになって、野党統一候補は踏みとどまったような、結果的にはそうなったんですけれども、その辺はどういう投票行動があったと思われますか。

知事5

蒲島知事
 先ほども言いましたように、「認知競争度」(の低さ)といいますか、「自分達が行かなくても自民党は勝つんじゃないか」という思いで投票に行かなかった人達もいるかもしれないので、(そういう人達は)潜在的には自民党支持者かもしれない。
 もう一つは、私がよく言っている「バッファープレイヤー」という、「自民党政権がいいんだけれども、自民党があまり強くなるのも嫌だ」というので、戦略的に野党に投票する人たちもいる。この人達は、自民党が本当に政権を失う危機になると、自民党支持に変わるかもしれない。
 自民党の票が減ったというよりも、自民党の潜在的な票が、投票率の低下によって落ちたということのほうが大きいかもしれません。

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質疑応答

日韓関係の悪化に伴う本県への影響(熊本~大邱線の運休など)について

(幹事社)
 もう一点、幹事社からお願いしたいんですけれども、韓国の大邱(テグ)線が、阿蘇くまもと空港との間で運休という話がありまして、日韓関係の冷え込みでこれからインバウンドの減少とか影響が表れると思いますけれども、知事として、今どういうふうに考えられておられますか。

蒲島知事
 熊本~大邱線は、私もとても素晴らしい国際線だと思って、私自身も大邱に行ってきました。大邱は近いし、熊本から一番近い外国じゃないかなと思っておりましたし、LCCで、多分往復5,000円ぐらいで行けたんじゃないかなと思います。その熊本に一番近い国際線がなくなったことは、とても残念でなりません。
 いろいろ聞いてみると、乗客数もあるけれども、やはり国際政治の様々な、紛争といったらおかしいですけれど、日韓関係の問題が大きく響いているのかなと思います。(韓国では日本製品の)不買運動も起きているということでありますので。
   ただ、市民間といいますか、例えば、私も妻も頻繁に韓国ドラマを見ていますし、そういう社会的な関係は決して悪くなっていないと思います。それから地方政治。熊本県は、忠清南道(チュンチョンナムド)と姉妹都市関係にありますけれども、それも健在です。
 政治的な状況はありますが、「社会 対 社会」の関係、あるいは「地方政治 対 地方政治」の関係、姉妹都市関係であるとか、ここにはまだマイナスの影響は来ていないんじゃないかなと思いますので、この部分でしっかりと両国の関係を結びつきの強いものにしておかなければいけないと思います。
 そういう意味で、大邱線もなるべく早く戻ってきてほしいなと思いますし、(就航中の)熊本~ソウル線は、これが無くならないように、しっかりとこれからも外交をやっていきたいと思います。

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質疑応答

平成30年度県産農林水産物等の輸出実績について

Q
 農林水産物の輸出についてのお尋ねですけれども、前年度、平成29年度は、その当時掲げていた目標を達成されたので、目標を60億に引き上げたという経緯があったかと思います。今回1年前倒しで60億を達成なさったということで、改めての引き上げはないんでしょうか。

蒲島知事
 もう一年前倒しなので、もう一度引き上げるかどうかということについては、担当者の方から。頑張って引き上げますか?

事務局
 新たな目標額の設定でございますけれども、次期4か年戦略策定が目の前に迫っておりますので、それにあわせて行うこととしているところでございます。

Q
 知事、先ほどコメントで、若い世代に夢を与えられるよう、拡大に積極的にいきたいと。また、知事は常々目標を掲げることの重要性などを政治姿勢としてもっておられますが、別に4か年戦略があるからということではなくて、目標を掲げることはできるんじゃないんでしょうか。

蒲島知事
 せっかくのご提案ですので考えてください。

事務局
 わかりました。

蒲島知事
 はい。考えるそうです。

Q
 この農畜産物の伸びた品目の代表的なものを教えていただけませんか。

蒲島知事
 その農畜産物の伸びについては、担当者の方からコメントしてもらっていいですか。

事務局
 農林水産物の輸出についてそれぞれ、農、林、水、所管しておるところでございますので、それぞれに説明をさせていただきます。
 農畜産物につきましては、主に伸びた品目は牛肉、それと牛乳といったところが安定的に伸びているところでございます。その他伸びている品目としましては、梨ですとか、そういったところが輸出品目として伸びているという状況でございます。

蒲島知事
 特に目立ったところは、輸出の主力品目である香港とシンガポール向けの牛肉が増加したということがあります。

事務局
 林産物を担当しております。主に伸びたものにつきましては、中国向けの丸太、杉、ヒノキの需要が高い状態を維持しております。この部分が伸びております。

事務局
 水産物で特に伸びたのは、アジア向けのシマアジとカンパチ、その他の水産物というところもかなり伸びてきております。逆に、北米向けのブリなど、今まで主力であった部分がちょっと減っているというところでございます。

蒲島知事
 はい。じゃあ、せっかく伸びているんだから、またぜひ記者さんのご提案のとおり、少し頑張って目標を設定してください。

Q
 畜産がよく伸びているということなんですけれども、今後戦略的に、特に農産物として県が売り出していきたいものとかあれば教えてください。それと、加工品というのは具体的に何かというのを教えてください。
 それと、林産物なんですが、住宅フェア等をやって、いろいろそういう和のコンセプトで建築物のモデルハウスみたいなのがあるというんですけど、それが実際にこの林産物のどこの伸びにうまく影響したのかというのを教えてください。

知事6

蒲島知事
 今後の取組みについて、大きく分けて、農畜産物については、現地のトップセールスや販売プロモーションを更に行っていくということと、バイヤーの招へいなどを行うということでやっていきたいと思っています。
 それから輸出先、また品目毎に、各国の輸出障壁がどのようなところにあるかということを洗い出して、それにどうやって対応するかということをやっていきたい。そういうことを農畜産物では考えています。
 林産物については、丸太による原材料の輸出から、製材品及び木製の建材等の高次加工品の輸出の展開も促進していきたいと思っています。先ほど、住宅の話もありましたけれども、そちらの方が伸びていくのかなというふうに思います。今の現状に満足せずに、次から次に展開していきたいというふうに思っております。
 先ほどの住宅の質問について(事務局から)お願いします。

事務局
 モデルハウスにつきましては、台湾に約15坪程度のモデルハウスを現地販売で、1,000万円から1,200万円程度の物件を民間が建てました。今はモデルハウスを設置したという段階で、今回の平成30年度実績の、製材品がどれだけ伸びたかという部分との直結というのは、このデータ上にはまだ表れていないという状況でございます。

Q
 加工品の内訳は。

事務局
 加工品の主な物としましては、はちみつ製品、あと飲料でございますとか、お菓子類そういったものが主です。

蒲島知事
 今後どういうところに伸びが期待されるかも一応分析しておりますけれども、牛肉とか、牛乳などは、海外での需要が高まって、引き続き増加が期待されるのではないかというのがあります。
   また、林産物も、中国と韓国向け丸太の需要が増えるんじゃないか、それから、台湾とタイ、中国向けの「和の空間」、いわゆる木材を使った部屋とか、そういうもので伸びていくんじゃないかと。それから香港向けには建具ですね。そして水産物はシマアジとブリ、マダイあたりが伸びるんじゃないかというのが今の状況です。

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質疑応答

種子法廃止に伴う県の対応について

Q
 発表項目と関係ないのですが、農業分野で一つ質問させてください。
 昨年4月に種子法が廃止されました。これを巡っては、米など種子を生産するための県予算、これを付ける根拠法がなくなったというような一部の生産者の懸念もあり、民間参入も強まるなどして、これまで農家が安価に買えていた種子の値段が上がってしまうんではないかといった恐れ、懸念の声もあります。
 県内の農業者の中には、県に条例化を求めていこうというようなシンポジウムなど、働きかける動きも顕在化しておりまして、条例化を検討するかどうかといったあたりについて、知事のお考えをお聞かせください。

蒲島知事
 この問題について、懸念があることはよく承知していますし、特に遺伝子関係のいろんな問題も複雑で、かつ熊本の将来にとってはとても重要だと思います。そういう意味で、今、実際に議会で動いているということではないかもしれませんけれども、これについても我々も検討しなきゃいけないと思います。
 すみませんが、今の農林水産部の状況はいかがですか。

事務局
 条例につきましては、本県については、要領等で対応が可能だということで、今現在は考えておりませんけれども、(条例化を求める)動きはあるということは承知しております。(県の考え方など)詳細については、担当課が来ておりませんので、またご説明させていただければと考えております。

蒲島知事
 はい。

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質疑応答

県知事選挙について(その1)

Q
 参院選の話も出ましたので、ちょっと知事選にふれたいんですけれども、任期満了が来年4月に迫っているわけですけれども、今、地震からの復興が最優先とは思うんですが、4期目に対する考え方、また、それに向けての判断材料はどうかということを教えていただければと思います。

蒲島知事
 今、震災対応、それから残された3期目が段々少なくなっていますので、今はそれに専念しておりますので、4期目について、まだ何ら、私自身も考えておりません。そういう状況です。

Q
 時期も含めてまだ未定ということですか。

蒲島知事
 はい。

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質疑応答

ハンセン病家族訴訟確定に伴う県の対応について

Q
 ハンセン病に関して伺いたいのですけれども、先日、安倍首相が家族訴訟の原告と面会して謝罪して、差別偏見の根絶に向けて全力を尽くすという発言をされたと思います。今後、自治体レベルでも取組みが必要になってくると思うんですけれども、県が行っている取組みの現状・課題と、それを今後どう改善につなげていくべきかというのをお聞かせください。

知事4

蒲島知事
 今、国の方では、ハンセン病に関する様々な(課題の)解決に向けて、これからいろんな困難なこともあるかもしれませんけれども、しっかりと積極的にやられるという、安倍首相の決断がありました。
 県としては、ハンセン病問題の解決に向けて、これまでもハンセン病の元患者の皆さんのみならず、そのご家族の方々に対する偏見や差別をなくすために啓発に取り組んできました。今後も、国などの関係機関と連携しながら、ハンセン病元患者の方々とそのご家族に寄り添って取組みを行うとともに、偏見差別の根絶に向けた啓発に、より一層努めていきたいと思っています。
 県が様々な啓発活動を実施しておりますけれども、リーフレットの作成・配付、県民を対象とした啓発フォーラム、菊池恵楓園訪問事業、そして菊池恵楓園の入所者が描かれた絵画展であるとか、盆踊り、朗読会。盆踊りは私も参加したことがありますけれど、県としてできることをしっかりやっていきたいと思っていますし、これまでも積極的に取り組んできたと私は思っています。

Q
 重ねてなんですけど、判決で(熊本)県を名指ししたわけではないんですけれども、これまでの取組みが不十分だったというふうな判断がされていたと思いますけれども、具体的に課題みたいなのがあれば伺いたいと思います。

蒲島知事
 私が最初に知事になり、恵楓園を訪れたときに、入所されている方々から「無らい県運動の検証をしてほしい」という話がありました。私は、元々学者出身ですので、そういう検証は必ずやるべきだという気持ちでいました。(それまで)どこの県もやっていなかったと思います。無らい県運動の検証は7年ぐらいかかったと思いますけれども、報告書を出した。おそらく日本ではじめてじゃなかったかなと思います。そういう意味では、できることをずっとやってきた。
   (家族に対する偏見差別が大きく)争点化したのは私が知事になった後ですが、争点化し、裁判で争われ、それで(今回の)控訴しないという首相の重大な決断が、この問題の解決に向けた動きをスピードアップさせたと思っていますので、その決断は歓迎しているところです。

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質疑応答

県知事選挙について(その2)

Q
 先ほどの知事選のことなんですが、何ら考えていないとおっしゃったのは、常々知事は3期目の総仕上げということをおっしゃいますけれども、4期目に立候補することについて全く考えていないという意味ですか。どういう意味で…。

蒲島知事
 それも含めて、まだそこまで。今3期目、あと8ヶ月近くありますけれども、これをどうやって、多くの問題をのりきっていくかということでありますので、3期目、4期目という、そういう観点から考えてはいません。

Q
 また知事選の話になってしまいますけれども、進退を決断するタイミングとしては、いつぐらいまでにというのは今のところ考えはありますか。

蒲島知事
 それを含めてまだ何も考えていません。

(幹事社)
 いいですか。それでは、これで終了させていただきます。

蒲島知事
 はい。どうもありがとうございました。

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