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平成29年11月22日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:平成29年11月22日(水曜日) 13時30分から
場所:知事応接室
動画
会見録
知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
コメント
発表項目
- 女子ハンドボール世界選手権大会の開幕2年前「熊本ハンドボールのあゆみ」パネル展スタートについて
- くまもと生花(せいか)プロジェクトについて
- 香港における新たな熊本プロモーションについて
- 八代港のクルーズ拠点形成計画について
質疑応答
- 八代港のクルーズ拠点形成計画について・1
- 大矢野原演習場での日米共同訓練実施について
- 熊本市議会に関する報道(市議会議員が子どもを連れて議場へ入場した件)に関して
- 八代港のクルーズ拠点形成計画について・2
- 香港における新たな熊本プロモーションについて
- 化血研の事業譲渡について
- 益城町の復興まちづくりについて
コメント
姉妹提携35周年に係る米国モンタナ州訪問について
蒲島知事
発表の前に、コメントがあります。
先週12日から17日にかけて、県議会副議長、県立大学学長をはじめ関係者の皆様とともに、姉妹提携35周年を迎えたモンタナ州を訪問いたしました。
州政府が主催する記念式典への出席のほか、県内大学と交流の深い現地の大学を訪問して講演を行いました。熊本地震への対応や復興の状況を紹介し、35年の交流に対する感謝の気持ちを直接お伝えすることができました。
これまで培ってきた本県とモンタナ州の友好の絆がさらに強固なものとなるよう、農業や教育、産業など、官民を問わず幅広い人脈での交流・連携を進めて参ります。
コメント
熊本県総合防災航空センターの開所について
蒲島知事
続いてのコメントです。
蒲島県政では、九州における広域防災拠点を目指し、阿蘇くまもと空港の機能強化を進めて参りました。
先行整備した防災駐機場については、熊本地震の際にも、県外からの応援ヘリコプターの拠点として活用されるなど、本県の災害対応に大きく貢献したところであります。
そして、この度、九州広域防災拠点構想の中核施設である「総合防災航空センター」の整備が完了し、明日23日の午前10時に開所式を行います。
このセンターは、県の防災消防ヘリ「ひばり」と県警ヘリ「おおあそ」の合同基地であり、平常時も災害時も緊密に連携できることが大きな特徴です。
また、耐震性能の強化に加え、LPガスの大型タンクや受水槽を整備し、災害時の活動能力の向上を図っています。
さらに、大型のブリーフィング・ルームを設けたことで、災害時に関係者が一堂に会し、情報収集や活動調整を行うことが可能になるなど、ヘリの運用能力が大幅に向上しました。
デザイン面でも、アートポリス参加のプロジェクトとして取り組み、県産木材をふんだんに使用いたしました。
今回の整備により、県民の安全・安心が大きく高まると考えています。また、このセンターを中心とした広域防災拠点を活用し、九州全体の災害対応に貢献して参ります。
発表項目
女子ハンドボール世界選手権大会の開幕2年前「熊本ハンドボールのあゆみ」パネル展スタートについて
「熊本ハンドボールのあゆみ」パネル展がスタートします!(PDFファイル:76KB)
蒲島知事
それでは発表に移ります。
2019年の女子ハンドボール世界選手権大会まで、残り2年となりました。
開幕日のちょうど2年前となる11月30日から、「熊本ハンドボールのあゆみ」パネル展を県庁で開催します。
パネル展では、熊本にハンドボールが伝わったとされる1940年から、1997年の男子の世界大会を経て、2019年の女子の世界大会の決定に至る新聞記事や写真を展示します。
初日には、日本ハンドボール協会 湧永会長や熊本県ハンドボール協会 島田会長をお迎えし、オープニングセレモニーを行います。
さらに、熊本のハンドボールのあゆみをより多くの方に知っていただくため、県庁での展示のあと、約4か月をかけて、阿蘇くまもと空港や大型ショッピングセンターなど、県内10ヵ所程度を巡回する予定です。
ハンドボール経験者から初めての方まで、幅広く県民の皆様に楽しんでいただけるものとなっています。ぜひ多くの方々にお越しいただき、2019年に向けて一緒に機運を盛り上げていただきたいと思います。
発表項目
くまもと生花(せいか)プロジェクトについて
「くまもと生花プロジェクト」始まります!(PDFファイル:94KB)
蒲島知事
2番目の発表です。
本県は、生産量が全国1位のカスミソウやトルコギキョウなど、様々な花の栽培が盛んに行われています。
花や緑は、フラワーセラピーという言葉があるように、見る者の「心を癒す」とともに、我々のくらしの中に「季節感」を添え、「彩り」や「潤い」を与えてくれます。
こうした生花(せいか)のもつ様々な効果を県全体に広げるため、今回、ホテル業界の協力を得ながら、「花の地産地消」を推進する「くまもと生花(せいか)プロジェクト」に取り組んでいきます。
プロジェクトの第1弾として、本日からホテルキャッスルにおいて、お客様を熊本産の花でもてなす取組みをスタートいたします。
これから県内では、国際クルーズ船の寄港やラグビーワールドカップ、女子ハンドボール世界選手権大会の開催など、国内外から多くのお客さんをお迎えいたします。
熊本産の花に復興支援への感謝の気持ちを込めて、心からお客様をもてなすとともに、「花のあるくらし」が県民の皆様のくらしに浸透することを期待します。
ここ(記者会見場)にもきれいな花があります。
発表項目
香港における新たな熊本プロモーションについて
香港における新たな熊本プロモーションについて(PDFファイル:114KB)
蒲島知事
3番目の発表です。
県では、海外での震災復興プロモーションやMOUの締結などに取り組んできました。この度、香港での新たな熊本プロモーションが決定いたしましたのでご報告いたします。
まず、1つ目は、くまモンのTシャツを着たランナーが一斉に香港市内を駆け抜ける「くまモンマラソン」です。
香港内外から約6千人の参加を見込んでおり、現地でも大きなPR効果が期待されます。
今月25日に、株式会社くまもとDMC主催で開催され、会場では、県内企業による県産品の販売が行われます。
また、来年3月には、熊本でのファン・マラソンの開催も予定しています。多くの皆様に、くまモン・ファンの聖地である熊本に来ていただけるよう、現地でも積極的にPRして参ります。
2つ目は、香港最大の鉄道会社「香港MTR」とタイアップした熊本キャンペーンです。一日に約500万人の香港人が利用する「香港MTR」で、くまモン入りの乗車券の販売や、くまモンラッピング電車の運行がスタートします。
キャンペーン期間は今月26日から12月末までの約1カ月です。来月2日のオープニングイベントは、くまモンも参加し、本プロモーションを盛り上げて参ります。
このプロモーションの一環として、香港に進出している県関係の企業や熊本商工会議所による企画が複数進んでいます。
今月16日の香港線の就航を追い風に、アジアの一大拠点である香港での熊本プロモーションを加速させて参ります。
発表項目
八代港のクルーズ拠点形成計画について
クルーズ拠点整備に向けた計画を作成(PDFファイル:75KB)
蒲島知事
それでは、最後の発表です。
県では、「八代港のクルーズ拠点整備」を「創造的復興に向けた重点10項目」に位置づけ、取組みを進めています。
今年7月、八代港は、国からクルーズ拠点を形成する全国6つの港湾の1つとして指定を受け、このたび、港湾法に基づくクルーズ拠点形成計画を作成しました。本日、6つの港の中でいち早く皆様に発表いたします。
この計画は、港湾の管理者である県が、クルーズ拠点形成に向けた基本方針や目標などを定めたものであります。
今後は、形成計画の実行に向けて、県とロイヤルカリビアン・クルーズ社との間で、岸壁の優先利用や旅客ターミナルなど関連施設の整備・管理に関する協定を締結いたします。
このように、まさに今、このビッグプロジェクトは、実現に向けて大きく動き出そうとしています。
ロイヤルカリビアン社とは、クルーズ船が寄港する時はもちろん、それ以外でも常に観光客に楽しんでもらえる港にしたいとのコンセプトを共有しています。
このコンセプトに基づき、多くのクルーズ船寄港と観光客による賑わいを創出し、八代港を世界に誇る魅力的なクルーズ拠点とする基本方針を定めました。
目標は、年間200回の寄港の実現です。
今回の計画に基づき、国が世界最大級のクルーズ船に対応できる専用岸壁を整備します。それに合わせ、県では、その22万トン級のクルーズ船観光客を充分に受入れることができる大型バス駐車場などを整備する予定です。
また、ロイヤルカリビアン社は、その自由な発想とノウハウを活用し、旅客ターミナルの建設や周辺エリア開発を担います。
このプロジェクトを必ず成功させ、熊本の創造的復興につなげて参ります。八代港が、世界とつながるゲートウェイとして、熊本そして南九州発展の起爆剤となるよう、全力で取り組んで参ります。
本日の発表は以上です。
質疑応答
八代港のクルーズ拠点形成計画について・1
(幹事社)
幹事社から1点。八代港の国際拠点の形成計画なんですけれども、年間200回寄港を目標にしているということ(ですが)、200回を達成した場合の経済効果ですとか、その観光客の量とかですね、この辺は何かあるんでしょうか。
蒲島知事
200回というと、1回でだいたい5000人の方が乗ってこられます。年間100万人の方が熊本にいらっしゃるということで、簡単に考えても、デコポン1個おみやげで買っていただければ100万個売れるということですから、経済的効果は計り知れないものがあるのではないかと思います。
ただ、今の旅行の形態として見ると、大型バスで、そして中国に関係のあるところのお店に行って買い物をされて、そのまま帰られるということで、地元への経済効果が限られていますけれども、これからは食事、食材も熊本でなるべく購入していただけるようにしなければいけないし、それから、個人観光客がこれから増えて来ると思いますので、その方々が自分で自由に熊本のお店に行って買い物ができる、そういう旅行の形態をこれから進めていかなければいけないなと思っています。
ただ、潜在的な効果というのは計り知れないものがあると思いますので、その方々に何よりも熊本を楽しんでいただいて、リピーターになっていただきたい。熊本は観光地の宝庫でありますので、ぜひ楽しんでいただけて、かつ、買い物も楽しんでいただけるような、そういう仕掛けもしていなければいけないと思っています。現在の経済効果と将来的な潜在的な経済効果と考えると、とても可能性の大きいプロジェクトではないかなと思っています。
質疑応答
大矢野原演習場での日米共同訓練実施について
(幹事社)
今日の発表とは少し外れるんですが、来月実施される予定の日米共同訓練について伺います。本日夕方に、先日県・自治体の方から要望書を提出されて、それに対する国からの説明があるということなんですが、その内容について知事は以前から情報開示の徹底と、充分な地方自治体への説明ということをおっしゃっています。
蒲島知事
はい。
(幹事社)
今日の内容次第で、そういった満足できるものが出てくるのかどうか。その辺り(が)出てくればいいんでしょうが、出てこない場合、再度そういったものを求めるような可能性というのはあるんでしょうか。
蒲島知事
九州防衛局からの説明には危機管理監が対応いたしますけれども、県知事として何が一番大事かというと、日米共同訓練そのものについては防衛に関するものであるので国の専管事項でありますけれども、私としては県民の安全・安心の確保、それからこの訓練が県民生活に支障がないようにすることがとても大事だと思っています。そういう意味では、この我々の要望に対して国にしっかりと対応していただきたいと、このように思っています。
(幹事社)
各社どうぞお願いします。
質疑応答
熊本市議会に関する報道(市議会議員が子どもを連れて議場へ入場した件)に関して
Q
熊本県、県庁のことではないんですけれど、今日、熊本市議会で緒方議員という女性が赤ん坊を連れて議場に入り、市議会が開会しなかったと。
市議会での話ではあるんですけれども、基本的に子どもを連れて議場に入るってことは規則でダメというか、そういうことなんですけれども、こういう赤ん坊を連れて議場に入る、要は子ども連れで政治活動というのに対して、コメントしにくいかと思うんですが、もし何かあれば。
蒲島知事
自分なりの考えはありますけれども、これは各議会が決定されることであって、その議会の決定に知事と言えども異を唱えることはできませんので、やはりそれぞれの議会で考えることだと思います。それ以上はコメントしようがありません。
質疑応答
八代港のクルーズ拠点形成計画について・2
Q
八代港の拠点化計画なんですけども、(報道資料を見ると)RCL社への優先的な利用を認める期間が最大で40年間と書いてあるんですが、当初確か20年間ぐらいの予定だったと思うんですけども、単純に40年間って結構長い、長すぎやしないかなと感じがあるんですが。
蒲島知事
でも、40年間ロイヤルカリビアン(社)がずっと母港として寄港し続けて、それが熊本の発展に結びつけば、私は長い短いではなくて、それだけの潜在的な経済効果があるのではないかと思っています。
Q
これ、期間が長ければ…。
蒲島知事
期間が、たぶん40年ぐらいかけないと、投資の回収ができないということだと思いますね。それくらい大きな投資をされるということです。
Q
これは、やはり期間が長ければ長いほど、投資額もそれに応じて長く(大きく)なるのを期待できるということ(でしょうか)。
蒲島知事
当然それだけの投資をされるということでありますし、それから、ロイヤルカリビアン(社)のコンセプトは、ただ港に着けばいいという、今はそれで大丈夫ですよね。そうではなくて、より魅力的で、将来的に言うと世界有数のクルーズ拠点にしたいという考えがありますので、我々もなるべく口を出さないようにして、ロイヤルカリビアン(社)が魅力的な港にしてくれることを願っています。その分投資額が多くなると思いますけども、ロイヤルカリビアン(社)の考え方としてたぶん40年ぐらいかけないと回収できないのではないかと思うし、熊本県にとってはそれだけ魅力的な港になるというプラス、ウィンウィンの関係ではないでしょうかね。
Q
あともう一つ。今後、RCL社との協定の締結ということになっていくと思うんですが、見通しとしてだいたいどれぐらい、いつ頃の時期に協定を締結みたいなものって何かありますか。
蒲島知事
だいたい、基本的な方針は合意されていて、ただ、ディテール(詳細)ですかね、それについては今検討中ではないかと。確実な時期については担当者の方からお願いします。【事務局に向かって】
事務局
はい。担当課の港湾課でございます。今知事が申しましたように、協定の締結に向けて、具体的に法的な契約になりますが、協議をしているところでございます。ただ、まだいろんなケースを想定した協議が必要ということで、私どもとしては早期に協定締結までいきたいということです。相手がございますので、いつまでにということはなかなか申し上げられませんが、今だいたい大きなところは協議がまとまりつつあるといったところでございます。
Q
例えば、目標でもいいんですけれど。年内とか、年度内とか。
事務局
はい。もちろん年内、もしくは年明けといったところを目標にしております。
質疑応答
香港における新たな熊本プロモーションについて
Q
くまモンマラソンなんですが、熊本でもファン・マラソンがあるような話があったんですが、それは資料にはないですがどんな内容なんでしょうか。
蒲島知事
先程も述べましたように、香港でのくまモンマラソンには6000人を予定していると。それからファン・マラソンは熊本でやるということですけれども、それについてどのくらいかという予想はできませんけども、このくまモンマラソンにどのくらい参加されるかと、そしてくまモンの聖地である熊本に全部いらっしゃるかどうか分かりませんけれども、沢山の方がいらっしゃるのではないかと思っています。具体的なくまモンマラソンについての、日本での開催、熊本での開催というのは具体的に(説明)できますかね。【事務局に向かって】
事務局
はい。担当課の国際課です。まだ主催者側の方で企画中ということですので、まだちょっと詳細な内容はここで発表できないところです。
蒲島知事
まだ漠としているわけね。
Q
さっき3月というお話がありませんでした(か)。それぐらいは決まっているんですか。
事務局
時期的なところは3月ということで予定しております。
Q
(時期は)熊本城マラソンと近くて何か、取り合いにはならないんですか。
事務局
詳細は分かりかねますが、ファン・マラソンですので元々距離が短い、5キロ程度のマラソンを予定されていると思いますので、その辺は差し支えないのかなというふうには感じております。
蒲島知事
はい。どうぞ。
Q
関連してなんですけど、香港でのプロモーション活動について、先程、香港線就航の話もあったんですが、このタイミングでプロモーション活動を実施される理由というのと、期待される効果っていうのを改めて教えてください。
蒲島知事
はい。先程のコメントでも述べましたけれども、香港はアジアで最も経済的に盛んな国で、そことつながることはアジアとつながる熊本の形成にとても大事だと思っています。残念ながら、震災後、香港との直行便がなかったのですけれども、今それがようやくつながりますので、多くの方々が熊本にいらっしゃって、そしてくまモンをフックにまた熊本の魅力を皆さんに知っていただきたいなと思っています。
香港とつながり、香港の方々が熊本にいらっしゃって、熊本の方が香港に行くことは、私は将来的には世界とつながる熊本の創造という点で言うと、とても大きなものだと思っています。幸いなことに熊本にはくまモンという宝がありますので、それを通じて熊本とそれから香港の交流を進めていきたいと。そして、それがひいては熊本の経済的効果、あるいは熊本の誇り、また熊本が将来夢を持つという意味ではとても大きなプロジェクトだと思っています。今回直接、直行便が熊本県とそれから香港とつながるという意味ではとても大きいなと思っています。
質疑応答
化血研の事業譲渡について
Q
化血研の話なんですけれども、報道ベースで言うならば、新会社でも、県内の地元連合・県で51%投資する新会社なんていうのも非常に有力であるというような報道もされているんですけれども。一方で49%しか握れない東京側の会社からしたら「そんなに旨味があるのかな、この事業は」というような感じもしないでもないですが、まずは報道ベースになってしまうかも知れないですけど、この新会社案に対して有力に傾いてきたことの受け止めとですね、実現性をどう考えていらっしゃるのかなということをお伺いできますか。
蒲島知事
はい。報道ではそのように報道されていますけれども、今は進行中なんですよね、化血研の問題は。化血研において、この問題に鋭意取り組まれておりますので、そのプロセスが着実に進んでいい方向に進むことを期待しています。
それから、具体的な会社の内容とか県の関与、これについては、現時点では、県としてはまず本社が熊本にあるということ、それから雇用が確保されると、そのことにとても関心がありますので、その方向に沿って県も態度を決めていくということになると思います。ただ、今は化血研の方で鋭意努力されていますので、報道されたような形でうまく順調に進むことを期待しています。
Q
続けて、関連するんですけど、2%出資するというような話もあるんですけれど、これは県が出すということになれば当然県民の方の理解も必要になってくるかなと思います。この2%出資に関しては県民の理解を得られるというような、そんな実感というのはあるんでしょうか。
蒲島知事
先程言ったように、県民の関心でもあり県の関心でもあるんですけれども、化血研は優良企業ですから、そこが熊本県に残ること、本社機能が残ること、それが第1。第2はとても優秀な人材が化血研にはおられますので、その方の雇用が絶対守られること。そして、将来に向けて熊本の発展に寄与すること。
そういう観点から見ると、化血研の存在とは熊本県にとって、とても大きいと思います。それでさっき言った県の関与については、まだ具体的な案は出ていませんけれども、そういう観点で県がどういう形で寄与することができるかと、その1点で今考えているところです。
質疑応答
益城町の復興まちづくりについて
Q
これは本来なら昨日(の知事囲み取材で)伺えば良かったんですけれども、時間が限られていたので。益城町の区画整理の話なんですが、県が事業の施行主体となってやるということで、非常に益城町にとっては有利な、負担部分も含めて有利な計画なんですが、一方で他の、例えば市町村から見たら、非常にざっくばらんというか表現を飾らないならば、益城だけずるくないかというような話になって来ないかなと思うんですが、県内市町村における公平性という観点から、益城に対する今回の優遇をどういうふうに考えていらっしゃるのか。
蒲島知事
公平性の中には2つあります。1つは水平的な公平性、みんな同じようにする。それから垂直的な公平性というのがあるんですよね。例えば垂直的な公平性で分かり易いのは、累進課税。お金持ちはたくさん税金を払って、そうでない方は税金を少なく払う。これも公平性という水平的な公平性からするとおかしいですよね。でも垂直的な公平性から見ると、ああ、そうだな、とみんな納得する。
同じように、今回の震災で一番痛みが大きかったのが私は益城町だと思います。それでそういうところに支援の手を差し伸べるということは、先程言った垂直的な公平性から見ると、理解が得られるのではないかなと思っています。
私は常日頃から言ってますけども、「益城町の復興なくして熊本地震からの復興はない」と。別に益城町だけをやっているわけではなくて、そこの復興というのはとてもシンボリック(象徴的)だと思うんですよね。それで今回、益城町にとっては大変嬉しいことだと思いますけれども、普通だったら50%ぐらいの総費用、100億かかるとしても50億ぐらいを本当は負担しなければいけないけれども10%でいいということにして。他にも益城町はいろんな出費が今かさんでいます。人材もそれほどたくさん確保しているわけではないので。県としては最大限、できる限りをですね、県というよりも県民みんなで益城町の復興、創造的復興に寄与したいと思われる方が多いと思いますので、そういう意味では私は納得をしていただきたいと、納得を得られるものであると思っています。
それで、この機会に益城町の町民の方々が、「やるぞ」と、そういう気持ちになっていただく、これがとても大きなことだと思います。そういう機会と、それから財源を用意して、益城町の創造的復興を支援したいと思ってやっています。今の垂直的公平性という観点で理解が得られると思っています。
幹事社
よろしいですか。ではこれで。ありがとうございました。