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平成27年10月7日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:平成27年10月7日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
動画
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会見録
知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
コメント
発表項目
~プロジェクト“東京コネクション(縁)”~
質疑応答
- TPP協定交渉の「大筋合意」について
- 熊本県立劇場館長の就任について
- 県知事選挙について
- 安倍内閣改造人事について・1
- 懲戒処分の公表について・1
- ラグビーワールドカップについて・1
- 懲戒処分の公表について・2
- 安倍内閣改造人事について・2
- 九州FGの地方創生応援について
- ラグビーワールドカップについて・2
(幹事社)
よろしくお願いします。
それでは、早速発表項目からお願いいたします。
コメント
TPP協定交渉の「大筋合意」について
蒲島知事
はい。まず発表に先立ちコメントがあります。
先日行われましたTPP閣僚会議において、参加している12か国の担当閣僚から交渉の大筋合意が発表されました。
まずは県として、合意内容について、詳細な情報を収集・分析し、農業をはじめとする各分野への影響をしっかりと把握することが必要です。
そのため、早速、昨日、TPP協定に係る熊本県対策本部会議を設置いたしました。
第2に国は、国民に対し、TPPが国益にかなっているのか十分に説明する必要があります。
アジア太平洋地域に新たな貿易・経済活動のルールをつくるという目的は否定しませんが、農業県の知事である私としては、地域の基幹産業である農林水産業への影響を大変心配しています。
県としては、今回の合意が国会の決議を踏まえているのか、審議を尽くしてほしいと考えています。
第3に、仮にTPPが締結されるのであれば、農林水産業等に対する対策は、各県の特性を活かすとともに、「十分な量と質」が必要です。
現時点での情報では、重要5品目をはじめ多くの分野で「段階的」にルールが変わるような内容となっています。
対策については、まずスピード感を持って対応することと、さらに中長期を見据えた視点と創造性が必要と考えています。
本県はこれまでも「稼げる農林水産業」の実現に向けて、農地集積や畜産ブランド化、6次産業化、輸出拡大などの取組みや体制整備を進めてきました。
今後とも、TPPの合意内容も踏まえながら、地域の基幹産業である農林水産業の成長産業化に向けて強力に取り組みを進めて参ります。
コメント
くまモンを活用した台湾高雄線のプロモーションビデオの公開について
蒲島知事
次に、本県が力をいれている「台湾高雄線」について報告があります。
チャイナエアラインと熊本県は10月25日の熊本~台湾高雄間の定期便開設に併せ、台湾向けのプロモーションビデオを制作し、先週9月28日から同社の公式フェイスブックで公開しています。
まず、こちらをご覧ください。
(プロモーションビデオ放映中)
いかがだったでしょうか。
先週10月1日に同社の副社長とお会いした時に、「公開から2日間で16万回を超える再生が記録された」と、驚きと喜びを交えて伝えられました。
私も先ほど確認しましたが、昨日までに約38万回再生されています。
また、副社長からは、「台湾のテレビ局の報道でもこのプロモーションビデオが大きく取り上げられ、熊本~高雄間の定期便開設が広く台湾中に周知されることとなった」とのお話も伺いました。
今後、このプロモーションビデオは、既にお知らせした、くまモンのイラスト付きプリペイドカード「icash」の販売に併せて、台湾セブンイレブンの全店舗のディスプレイ等でも放映される予定です。
また、チャイナエアラインの機内誌「Dynasty」に熊本の観光情報等が掲載され、同社が就航する世界29カ国で多くの皆さまが目にすることとなります。
今後とも、台湾高雄線を台湾・熊本双方の皆様に最大限活用していただけるよう、しっかりアピールして参ります。
発表項目
“くまもとの赤”キャンペーン第3弾「トマトラ」発進!
報道資料:“くまもとの赤”キャンペーン第3弾「トマトラ」発進!(PDFファイル:300KB)
蒲島知事
それでは、発表に移ります。
1つ目の発表です。
くまもとの赤については、本県営業部長のくまモンが一昨年赤いほっぺをなくして世間を騒がせ、昨年は健康をテーマに頑張りつつもダイエットに失敗し、営業部長代理に降格した時期もありました。
そこで私は、くまモンに今年こそ「本気でくまもとの赤をPRしなさい」と指令を出しました。
今回は「くまもとの本気モン」をキャッチコピーに、くまモンが本気になって、熊本の赤い農林水産物を首都圏に売り込みます。
くまモンは、どうすれば熊本の美味しい赤を首都圏の皆さんに味わってもらえるかと試行錯誤の末、何と「熊本県ごと」新鮮なトマトをお届けすることにしました。
具体的には、トマトの株をビニールハウスごとトラックに積み込んだ「トマトラ」により、生産量日本一である熊本県のトマトを、首都圏で徹底的にPRします。
本日、13時から県庁プロムナードでロアッソ熊本の選手を交えたトマトラの出発式を行います。
大阪、名古屋を経由し、10月10日に東京に到着の予定です。
途中の大阪では、くまモンがご当地ゆるキャラ「もずやん」と絡むイベントを実施します。
また、名古屋では、地元のメディアを訪問し、くまもとの赤をPRする予定であり、その模様は随時トマトラ公式ツイッターで情報発信します。
10日の首都圏でのイベントでは、タレントのエスパー伊東さんがくまモンを出迎える他、参加者にはその場でトマトラからもぎたての新鮮なトマトをふるまう予定です。もちろん私も駆けつけます。
一連のトマトラでのくまモンの活躍は後日動画による発信を予定しています。
皆様もぜひ、くまモンと「トマトラ」の応援をお願いいたします。
発表項目
県育成いちご新品種「熊本VS03」の愛称決定について
報道資料:県育成イチゴ新品種「熊本VS03」の愛称決定(PDFファイル:154KB)
蒲島知事
2つ目の発表です。
県育成品種いちごVS03の愛称決定
本県は、全国3位の出荷量を誇るイチゴの生産県です。
この度、県農業研究センターが9年の歳月をかけて育成したイチゴの新品種「熊本VS03」の愛称が決定しました。
愛称を決めるにあたり、広く一般公募を行い、全国から5,178通の応募がありました。
学識経験者や生産者による選考委員会が選定した8点の中から、私が最終決定しました。
その愛称は「ゆうべに」です。
熊本の「熊(ゆう)」とイチゴの「紅(べに)色」をあわせて「ゆうべに」としました。
口紅や頬紅の色、そしてクリスマスを華やかに彩るイチゴというイメージを表現しています。
濃い赤色で、甘さと酸味のバランスが良く、上品な味のこの新品種にふさわしい名前だと思います。
「ゆうべに」は既存品種より販売価格の高い11月から12月の収量が特に多く、収益性が高いという優れた特長を持っています。
「ゆうべに」により農家の所得向上を図り、県内のイチゴ生産者や作付面積の減少に歯止めをかけることが期待されます。
「ゆうべに」は11月中旬から、県内はもとより、関東・関西・中京方面に出荷される予定です。
今年度は栽培面積も少なく、数に限りがありますが、来年度から本格的な生産拡大に取り組みます。
皆さんもぜひお買い求めいただきたいと思います。
「くまもとの赤」の新しい顔として、同じ県の品種である「ひのしずく」と併せて、皆さんに愛されるイチゴとなるよう、生産者とともに普及に取り組んで参ります。
発表項目
文化と歴史を縁とする新たな首都圏広報戦略の展開について~プロジェクト“東京コネクション(縁)”~
報道資料:文化と歴史を縁とする新たな首都圏広報戦略の展開について(PDFファイル:187KB)
蒲島知事
3つ目の発表です。
この度、首都圏に向けた、より効果的な広報策として、文化と歴史で縁のある新宿区及び文京区に焦点を当て、両区を架け橋とした新たな首都圏広報戦略を展開することといたしました。
名付けてプロジェクト「東京コネクション(縁)」です。
この取組みにより、本県の魅力を首都圏により印象的にPRし、認知度の更なる向上を図ります。
まず、新宿区は、夏目漱石及び小泉八雲のゆかりの地です。
来年度の漱石記念の年に向け、かねてより本県と連携した事業を展開しており、現在、同区において「漱石山房記念館」の建設が進められています。
また、文京区は、旧細川藩下屋敷跡に永青文庫や旧細川侯爵邸が現存し、旧庭園は新江戸川公園として同区で整備されています。
園内には旧細川家学問所の松聲閣があり、来る平成28年1月に修復オープンの予定です。
また、細川家ゆかりの施設として、肥後六花などを活用して熊本色を強く打ち出す予定であり、東京の中で熊本をより深く感じられる貴重な施設となることでしょう。
このように、熊本と両区は、漱石や肥後細川藩という、共通の文化や歴史の絆を通じて密接につながっています。
この縁を活かして、このたび熊本県は、熊本市とともに、新宿区、文京区と、歴史・文化及び観光の分野での包括的な連携を図るため、四者間で覚書を締結します。
覚書締結を記念して、12月には、姜尚中さん、細川佳代子さん及び私によるトークショーを縁の地、旧細川侯爵邸において開催します。
また、1月から3月にかけては、熊本市とともに各種イベントも予定しております。
県としては、両区を架け橋とした新たな首都圏向けの広報を展開し、文化や歴史の縁を末永く繋いで参ります。
発表項目
熊本県立劇場館長の就任について
報道資料:熊本県立劇場の理事長兼館長に姜尚中さんが就任されます(PDFファイル:117KB)
蒲島知事
画像の説明を記述します。
それでは最後の発表です。
熊本県立劇場の理事長兼館長に、来年の1月1日から、熊本県出身の東京大学名誉教授、姜尚中さんが就任されることが内定いたしました。
熊本県立劇場から、新理事長・館長の人選について私に相談がありましたので、私が良く知る人の中で最もふさわしい人物である姜さんにお願いし、快諾をいただきました。
姜さんは、私の東大教授時代からの友人であり、私が尊敬する人物です。
私の知事就任後も「熊本未来会議」の委員に就任していただき、県政の様々な課題について大所高所から貴重なご意見をいただいています。
何より、様々なメディアでの活動で発揮されている高い文化的素養は、「県立劇場の顔」として真にふさわしい方です。
姜さんからは、「定期的に熊本に帰りながら、内と外から熊本を盛り上げていきたい」と、力強いお言葉をいただいています。
今後、11月に開催される評議員会・理事会での審議を経て、就任が正式に決定します。
姜さんの高い見識と広い視野で、芸術文化の拠点である県立劇場の存在価値を一層高めていただきたいと思います。
同時にこれまで同様にメディアでの活動も継続していただき、本県の魅力を広く全国に発信していただくことを期待しています。
私からは以上であります。
質疑応答
TPP協定交渉の「大筋合意」について
(幹事社)
ありがとうございました。幹事社から、TPPにまず関してなんですが、今のお話にあったように、農林水産物重要品目、熊本県では知事が今考えるこのTPPが、今回の決定どおりに、政府も対策を打つといってますけれども、どういう影響がどこら辺の品目、農業品目に影響があるというふうにお考えですか。
蒲島知事
まずは合意の内容の理解と影響を把握して分析しなきゃいけませんけれども、そのために、県も対策本部を設置して、全庁的に今、分析を進めています。
その結果が出るまでは、正確(なことを言える状況)じゃないでしょうけれども、ただ5品目は熊本県にとってもとても重要な品目です。
そういう意味では、国会において、この合意内容が本当に国益に即しているのかという十分な審議をしていただきたいと思いますし、それから影響があるとすれば、その対策にあたっては、国は県の状況(を十分考慮して欲しい)、例えば熊本県と鹿児島県、また状況は違いますよね。
熊本県はどちらかといえば畜産と、稲作とそれから野菜がちゃんとしたコンビネーションでできていますけれども、鹿児島はもうちょっと畜産のほうが多いと、宮崎(も畜産)が多いと、あるいは東北のほうに行けば稲作がほとんどであると。
そういう意味で県によって違いますよね。だから県によって違いがありますので、(国は)県の状況にあわせて、より自由度の高い、そういう対策をしてほしいと。それから(県としては)十分量も質もあるような、それ〔※対策〕をこれから求めていかなきゃいけないなと(思っています)。
ただ県もこの合意内容を見てみますと、非常に長期にわたっていますよね。
じわじわ効いていくような、そういう対策(が必要)です。
来年急に変わるとか、激減に対する措置がしてありますけれども、同時にじわじわ効いてきますから、時間的緊迫性をどうしてもなくしてしまう。
だから、それを踏まえながら、県に関してはスピーディーかつそれから中長期的な視野に立って創造的に県自らが考えて、こういう体制が必要だということを国に提示するぐらい、そういう能動的、創造的なものが必要じゃないかなと思っています。
質疑応答
熊本県立劇場館長の就任について
(幹事社)
各社どうぞ。自由に(質問をされてください)。
Q
すみません。
姜尚中さんの件でございますけれども、知事ご自身、先ほどもちょっと述べられましたけれども、姜尚中さんが、この県立劇場の館長に就任されるということに関しての期待といいますか、具体的に期待というのはどういうのがございますか。
蒲島知事
先ほども言いましたけれども、姜さんはとても多岐にわたる文化的な素養をお持ちの方であります。
それから知名度も全国的に抜群であります。
そういう意味では、今、同じような方として五百籏頭真先生を熊本に迎えておりますけれども、五百籏頭先生、それから姜先生、それにくまモンを加えたトリオで熊本の知名度を全国に向けて発信していただきたいなと、そのように思います。
その中で私の役割もあれば、私も一緒に世界、全国に向けて発信したいと。
広い視野と見識をお持ちであるし、文筆活動もされておりますし、テレビでも活動されてますので、そういう意味ではとても館長、理事長としてふさわしい方だと思っています。
もう1つは、とても郷土愛が強い方であります。
それはとても大事なことだと思いますので、例えば姜さんは、私が依頼した熊本未来会議の委員でもありますけれども、その発言を聞いていますと、熊本にいつか恩返ししたいということも、そういう気持ちもおありですので、そういう意味では郷土愛も大きいと。
それからなかなか姜さんほどの方を迎えるのは難しいんですよね。現役の方ですけれども、幸いにして私がアプローチした時には、ちょうどフリーの立場でおられたので、熊本にとっては本当に幸運であるし、運命的なものを感じました。
Q
姜さんは、基本的には東京にお住まいで、こちらに、熊本に何回か(来られることになるんですか)。
蒲島知事
熊本と東京の間を行き来されるというふうに聞いています。
私はどちらかといえば、熊本のその県立劇場の運営に関わっていただくとともに、東京での活躍、それから東京において熊本のことを発信していただきたいと、その両方をお願いしたいと思っています。
質疑応答
県知事選挙について
Q
知事、9月議会が終わりまして、知事の3選出馬表明が1つハイライトだったかと思うんですけれども、一方で、今日、幸山熊本前市長が出馬表明をされるという予定になっております。
大変政治家としての実績もある方かと思うんですけれども、その受け止めをひと言お願いいたします。
蒲島知事
まだ、正式表明になっていませんので、正式表明する前にコメントは控えたいと思います。
ただ、表明されたとすれば県民の選択の幅が増えるということと、投票率も上がるでしょうから、私はいいことではないかと思います。
Q
今後、議会も終わった後なんですけれども、知事ご自身は選挙に向けてどのような活動をされていかれますか。
蒲島知事
基本的には知事としての仕事。これが第一義ですから、選挙期間に入るまでは知事の仕事を全力でやっていきたいと思っています。
ただ同時に、政治家でありますから、選挙に向けてというよりも、選挙期間に入ったら当然選挙に全力を尽くしますけれども、それに入るまでは知事としての仕事を続けていくということになると思います。
Q
すみません、知事、今後マニフェストのようなかたちにされていくのかなと思うんですけれども、今の時点で3期目どういうことを訴えていきたいのか、今の時点で考えていらっしゃることを改めて教えていただけますか。
蒲島知事
前の記者会見でも述べましたように、今5カ年戦略[※熊本県まち・ひと・しごと創生総合戦略]を作っております。
その5カ年戦略は、2期目の戦略の延長線上、拡大的なものになります。
それを2期目の蒲島県政に更に地方創生であるとか、それから人口減少社会への対応、こういうものも付け加えながら今5カ年戦略を作っております。
そういう意味では、マニフェストはそれがそのままなるわけじゃありませんけれども、当然それに沿った形でのマニフェストになっていくと私はそう思っています。
そういう意味では、これまで1期目で種を蒔いて、2期目で華を咲かせて、特に今多くの華が咲いています。例えば(台湾・高雄との)定期便であるとか、それから九州を支える広域防災拠点であるとか、それに伴う「全ての道は熊本に通じる」であるとか、あるいは「稼げる農業」、企業立地、とりわけ研究開発部門の企業立地、そういうものが今華を開かせていますので、その華を更に立派な実にするというのが3期目に向かう方向性になるんじゃないかなと思っています。まだ今マニフェストを作っている段階じゃありませんので、イメージとしては今のこの熊本の良き流れを続けて拡大していくというのが、流れを止めないというのが3期目の方向性になるんじゃないかと私は思っています。
質疑応答
第3次安倍改造内閣について
Q
すみません。
本日夕方の内閣改造が予定されておりますが、環境大臣にも丸川珠代参議院議員が内定していると言われています。
水俣病問題について、丸川さんに期待すること、また望月環境大臣、現環境大臣への評価をお伺いしたいと思います。
蒲島知事
はい。
私は、環境省と、それから環境大臣とも、県と国が一体となって水俣病対策に取り組むべきだという考え方で蒲島県政を進めてきました。ただ、途中の段階で国と一致しないこともありました。
例えば最高裁判決をどう見るかということで、私どもは最高裁判決は、我々自身の解釈では環境省の考え方と最初違った考え方だったので、こういうことであるということを我々は申し入れて、そして普通、これは最初の環境省の考え方というのは特殊事例であるという話だったんですけれども、そうじゃないんじゃないかと。やっぱり、私どもは最高裁の判決は最大限尊重すべきだという、その観点から異議申し立てをしたことがあります。
そしてそれを異議申し立ての際に、認定審査を一時返上したこともあります。
臨水審にお願いしたこともありますね。それなどを踏まえて、環境省はとても丁寧に対応されて、そして最高裁の判断に基づく通知を出されたというふうに思っています。
その通知と、不服審査会の内容を踏まえて、しばらく中断していた認定審査会を再開して、今、鋭意それを進めているところでありますので、その方向というのは大臣が変わられても変わらないんじゃないかと思っています。
近くまた新たに大臣が就任されたらその確認もあるでしょうから、一度お会いすることになると思いますけれども、やっぱり県と国がバラバラでやっていたら、この水俣病対策というのはうまくいかないというふうに私は考えています。
そういう意味では一時異議申立てといいますか、この法定受託事務を中断した、これはたぶん、日本の歴史の中で初めてかもしれませんけれども、それにも関わらず環境省とは一体となってやれていることに大変喜びを感じますし、環境省のほうの態度にも感謝しています。
質疑応答
懲戒処分の公表について・1
Q
知事すみません。先日、県の教育委員会のほうで、女子生徒に対してわいせつ行為をした教諭に対する懲戒処分を、女子生徒への配慮という理由で非公表にしたという事案がありました。
結果的に明らかになったんですが、それを踏まえて県教委のほうでは、現在公表すべきとしている指針を見直す可能性もあるということで検討されているということですけれども、知事は何らかの懲戒処分を受けた教職員、あるいは職員を非公表にすると、そんな事実を明らかにしないということについてどのようにお考えなのか教えていただきたいと思います。
蒲島知事
蒲島県政の基本的な方針は、県民にオープン、公表、これが基本方針であります。
その原則公表を前提に、ただ、被害者の方々のプライバシーとか、安全とか人権、これも確保しなきゃいけませんよね。
だからそういう意味では全部を公表しないというのではなくて、どの程度までオープンにできるのか、するのかということを知事部局に対して見直すように今指示したところであります。
ただ、ここで明解にしておきたいと思いますけれども、蒲島県政の方針は原則オープンであります。ただ、全面的にオープンにした時に、被害者の方々の痛みというんですかね、これも大きいものがありますよね。だからそれにはやっぱり配慮しなきゃいけないだろうと。
だから、どの程度までオープンにしなきゃいけないかという、そういう悩みは続くかもしれませんけれども、できればその悩みはマスコミの方々も一緒に共有していただければ我々もオープン、常にオープンということはできるんじゃないかなと思っています。
大体見直しを今指示しておりますので、年内には見直したいと思っています。
Q
すみません。今のお考えは、完全な非公開というのはないという(ことでしょうか)。
蒲島知事
あり得ません。
Q
あり得ないということですか。
蒲島知事
はい。
ただ、絶対というとこまで言い切れませんけれども、原則公表ですから。
でも本当に被害者の方の痛みというのを考えるべきだと私は思っていますけれども、そういう意味では、どこまでオープンにするかというのはやっぱり考えなきゃいけないと思いますし、皆さんもたぶん同じことだと思います。
書く時に、被害者の方のプライバシーを侵すようなことは多分されないでしょうけれども、そういうことも踏まえて、ここで皆さんに言いたいのは、県民にオープンにすることと、原則公表を前提に行いたいと思っています。
そういう観点から年内には見直したいと思っています。
質疑応答
ラグビーワールドカップについて・1
Q
ラグビーが大変な盛り上がりですけれども、2019年に熊本に、いわゆるビッグカードですとか、もしくは日本戦ですとか、そういういわゆる好カードを誘致しようと考えた時に、現状の競技場ではキャパシティが少し小さいのではないかという指摘がありますけれども、伺いたいのは2019年に、熊本にいわゆるそういうビッグカード、日本戦ですとか、強豪国の対戦ですとか、そういういわゆるビッグカードを誘致するお考えがあるのかということと、そのために競技場改修、キャパシティを大きくするという、そういう必要性を考えていらっしゃるでしょうかということをお願いします。
蒲島知事
当然ビッグカードが熊本に来て、日本戦もあって、そこで競技が行われて、全世界から熊本にいらっしゃる。
これが私の理想であるし、是非そういうふうな試合をもってきたいなと思っています。
それに関して、ちょっと施設が狭いんじゃないかという話もあります。
だから、どの程度までお金を使って投資すれば、本当にそのビッグカードが来るのかどうか、そのところの判断が難しいですよね。
巨大なお金を使ってビッグカードが来なかったら、そういう意味で、この判断はある段階で必要かもしれませんけれども、できる限りの投資というか、これを大会本部[※組織委員会]と様々なかたちで協調、話し合いをやると思いますけれども、それも最大値というんですかね、最も一番理想的なところで投資もしたいし、それから招致もしたいと思っています。
でも我々もちょっと考えなきゃいけないのかなと思いますけれども、そのビッグゲームだけで皆喜ぶのかと思うと、例えば小中高の方々がある国、あんまりビッグチームじゃないかもしれないけれども、その国に対して応援団を形成して、愛着をもって、それで皆で応援する。そういう気持ちも私は国際大会では必要じゃないかなと思うし、それが最終的に熊本の国際化を健全に進めるんじゃないかなと思っています。
それと同時に世界女子ハンドボール大会もありますから、それはもう全チームが来ますからね。
そういう中で、多分、強豪国だけという、強豪国主義というかな、それも考え直さなきゃいけないような気もしますので、それも教育の1つだと思っています。
今のところいえるのはそれだけで、なるべくビッグゲームが来てほしいけど、巨大な投資で空振りになるのも嫌だと、そのちょうどいいコンビネーションのところでやってみたいなと思っています。
やってみますって、まだ私がやるかどうかわからないけど。
一応、方向性としてはそういうものです。
質疑応答
懲戒処分の公表について・2
Q
知事すみません、先ほどの、不祥事、完全非公表はあり得ないと。これは知事部局に限ったことですか、それとも今回のように教育委員会にもそのお考えというのは適用されるという理解でよろしいですか。
蒲島知事
知事部局の考えは当然、教育委員会のほうにも同じように適用されますよね。
(事務局に向かって)どうですか、教育委員会は教育委員会でやられるんですか。
(事務局)
知事部局と教育委員会とは事情は異なっております。学校現場を抱える教育委員会とこちら知事部局と事情は異なっていて、それぞれ指針を策定することになっておりますけれども、できるだけ両方共有して協議をしていきたいというふうに考えております。
Q
それは知事部局から働きかけるという意味ですか。
(事務局)
そうですね。
こちらからも今日の情報とか、こちらでの検討情報等は教育委員会に伝え協議していきます。
蒲島知事
やっぱり対象が子ども達とそうじゃないというところに、どこかにやっぱり完璧に一致するかどうかというところまで私は断言の限りじゃありませんけれども、多分我々が決めることによって、教育委員会もそれをフォローされるんじゃないかというふうに思っています。
質疑応答
第3次安倍改造内閣について・2
Q
すみません、先ほど安倍内閣の改造で、環境省についてのコメントがあったんですけれども、安倍さんが再選、無投票再選されて、アベノミクス第2弾、TPPなど新しい目標も掲げて今日改造内閣がまた船出するわけなんですが、改造内閣全体について期待というか、こういうことをやってほしいというコメントがありましたらお願いします。
蒲島知事
基本的には、今度安倍さんがおっしゃっているように、経済に再度向かうというアベノミクスの再確認といいますか、ちょっと経済が弱まっているなという気がしますので、それにとにかく取り組んでいただきたいと。
経済を活性化するだけでも政治の仕事というのはとても大きいし、大事なことだと思っています。
その他に農業政策なんかもその中に入ってくると思いますけれども、特にTPPの影響を緩和していく。
そして地方創生の動きと人口減少。これはもう安倍政権の国家的な目標なので、そういう意味。それから強調されているのは女性の参画。これももう当然の事ですよね。
熊本県も当然措置をやっていますけれども、そういう意味では、多分、私は合意争点といってますけど、国民全体がこういうことをやってほしいという合意争点というのは大体わかると思うんですね。経済、それから福祉。
それと、分裂争点というのがあって、分裂争点は国民のあれ〔※意見〕が分裂している。
だから今は分裂争点のステージから合意争点のステージに安倍内閣が進んでいるんじゃないかと思うし、合意争点をちゃんとやることで、また安倍内閣の信頼性というのは高まっていくんじゃないですかね。
だから合意争点という方向に行くんじゃないかと思っています。
政治家は皆合意争点に向けていきますけど、ただ全ての決断が合意争点かというと、分裂争点が結構多いですよね。賛否両論あるとね。
その時に政治家は大変苦しむということになるんじゃないですかね。
質疑応答
九州FGの地方創生応援について
Q
知事関連なんですが、地方創生戦略として、10月末に各県に出るということで、10月1日に九州FGも設立されて、もうコメントもいただいているんですけれども、九州FGの甲斐会長と上村社長、両者がおっしゃったことが、両県の地方総合戦略これを金融機関として徹底的に応援したいというふうに会見で述べているんですけれども、これについてちょっとひと言(お願いします)。
蒲島知事
まず、この肥後銀行と鹿児島銀行の合併というのは今までの合併と違って、弱い者の合併じゃなくて、強い者の合併。たぶん初めてのケースじゃないですかね。
吸収合併でもなんでもない。
そういう意味ではとても期待しています。
またその合併した銀行が両県の地方創生、人口減少も含めて応援したいと、とても力強く言っていただいたので、我々も頼もしく思っています。
できるところがあれば一緒にやっていきたいし、例えば香港事務所なんかは肥後銀行さんも一緒にやっていますので、段々その方向にいっているんじゃないですかね。
だから行政と非常に経済的原則で動く銀行と一緒に、ウインウインの関係でやっていけば、地方創生がより軌道に乗るんじゃないかなと思っています。
質疑応答
ラグビーワールドカップについて・2
Q
すみません。ラグビーの話なんですけれども、開催地として施設だけじゃなくて、海外からいろんな人達が来られたら宿泊施設とかも当然必要になっていくのかなと思うんですけれども、その辺を今後どうしていきたいのかということと、あと開催地としては他県とかライバルになってくると思うんですけれども、特に大分なんかはすごく強力なんじゃないかなと思うんですけれども、今熊本はどれぐらい魅力的かというか、今現状はどうかなと思われますか。
蒲島知事
私は、熊本はとても魅力的な所だと思います。
ただ宿泊施設が足りているかどうかということに関してはこれから調査・分析しなきゃいけないと思いますけれども、温泉、それから食べ物、風景、観光資源それも含めてどこにも負けないと私は思っています。
だからプラス、おもてなしの心、やっぱり人の心が一番大事だと思うんですね。
そのおもてなしの心を学校の先生や子ども達と一緒に、例えば私の小学校はどこどこの国の応援をしますと、応援団になりますと、そしてその子どもと親が一緒に応援に行ったりですね、そしてまたそこにキャンプ場が張られたり、そういうふうな感じを、観光施設としては十分あるし、食べ物も十分美味しいし、水も美味しいので、あと人のおもてなしの心をこれからやっていかなきゃいけない(と思います)。
それに関しては、もう既に県庁内にワーキングチーム、それからこれから大きな意味でのスポーツイベントに対応するための組織が形成されていくと思いますので、それをこれから順次やっていきたいなと思っています。
いつからか始まっていますかね。
(事務局に向かって)組織はもうできましたよね。
(事務局)
平成28年度以降、組織につきましては検討している段階でございます。
蒲島知事
はい。28年度以降だそうです。
(幹事社)
すみません。知事は、次に表敬訪問が入っているということなんで、以上で(会見を終わります)。
蒲島知事
はい。すみません。それでは、どうも。