本文
平成22年 5月 6日 知事定例記者会見
日時:平成22年5月6日(木曜日) 午前10時00分から
場所:知事応接室
発表項目
質疑応答
発表項目
宮崎県において発生している口蹄疫と本県の対応について
蒲島知事
今日は4項目、発表項目があります。
まず第一番目は、今大変流行しております口蹄疫についてです。
4月20日、宮崎県で発生致しました口蹄疫は、その後も発生が続き、昨日、123例目まで発生しました。私としては、感染の拡大を大変心配しております。4月28日に、本県に隣接したえびの市で発生したことに伴い、直ちに人吉市と球磨郡の一部地域において、(家畜等の)移動制限と搬出制限を行っております。
昨日、5月5日、えびの市で新たに発生がありました。前回のえびの市での発生と同一地域における発生でありましたが、気を緩めることなく、移動制限など防疫態勢に万全を尽くしていきたいと思っています。県では、県内のすべての関係畜産農家に消毒薬を配布しております。さらに、人吉・球磨地域の関係畜産農家に対し、防疫対策の徹底を求めるチラシを配布しました。併せて、畜舎に入る際の消毒の徹底を求める張り紙を配布します。張り紙は皆様のお手元にもあると思いますけれども、このような大変目立つ張り紙です。これは全畜産農家に配布する予定ですので、これで各農家が自ら防疫態勢を強化してほしいと思っています。
それから、家畜市場の休止や出荷の遅れなどによる農家経営への影響が心配されますが、4月30日に国から、熊本県も、宮崎県と同様の経営安定対策が実施されることが発表されました。その詳細については皆様のお手元に配布しております。さらに、本日、九州地方知事会の会長の広瀬大分県知事が、本県の提案をもとに、防疫対策の強化と農家の経営支援を国に要請されることになっております。
県民の皆様には、今後とも迅速に、正確な情報を提供してまいりますので、冷静な対応をしていただきたいと思います。それとともに、この口蹄疫に関する防疫態勢へのご協力をお願いいたします。
口蹄疫は、人に感染することはありません。また、感染した牛、豚の肉や牛乳が市場に出回ることもありません。安心して消費していただきたいと思います。万が一、このような肉や牛乳を食べても人体には影響ありません。
以上が口蹄疫に関するものです。
発表項目
くまもとの魅力を首都圏・KANSAI圏へ発信
次は、くまもとの魅力を首都圏・KANSAI圏へ発信することについてです。九州新幹線の全線開業まで1年を切り、熊本市の政令指定都市化もほぼ決定致しました。県では、このような本県のダイナミックな動きを生かし、熊本の認知度を向上させていくため、メディアの集中する首都圏を起点として、全国に向けた広報を強化します。これにより、従来取り組んできたKANSAI地域でも、相乗効果が生まれるものと期待しております。首都圏広報については、関係課及び東京事務所による「くまもと首都圏セールス会議」を新たに設置するなど、全庁を挙げて取り組んで参ります。また、私や県人会などの人脈ネットワーク、またプリツカー賞受賞者の安藤忠雄氏や、西沢立(りゅう)衛(えい)氏による熊本駅のデザインなど、魅力ある熊本の素材をフル活用していきたいと思っています。実施に当たっては、首都圏・KANSAI圏とも全国から委託事業者を公募し、企画コンペを行います。本日から受付を開始しますので、皆様にもお知らせいたします。
今後、これらの事業を核として、熊本の魅力を全国に広めて参りますので、マスコミの皆様も是非良いアイデアを出していただきたいと思います。
発表項目
阿蘇くまもと空港国際線振興協議会INソウルの開催
3番目は、阿蘇くまもと空港国際線振興協議会INソウルの開催についてです。5月13日から15日にかけて、「阿蘇くまもと空港国際線振興協議会」の通常総会をソウルで開催するため、会員の皆様とともに訪韓致します。本年度は、阿蘇くまもと空港に初めて国際定期便が就航して以来、満30年が経過するとともに、アシアナ航空による熊本~ソウル線も就航7周年を迎えております。こうした節目の年にあたることから、3月の「国際線振興協議会」緊急役員会で決定した「熊本~ソウル線全力応援プロジェクト」の一環として、今回の取組みが企画されたものです。
熊本~ソウル線については、6月からの運休という路線存続の危機を回避することができました。さらに双方の交流を深め、利用者の増につながるように、この機会を利用して、私も先頭に立って韓国の関係者に熊本~ソウル線と熊本を大いにPRして来ようと考えています。
発表項目
認知症サポーター等の県人口に占める割合日本一達成
最後は、認知症サポーター等の県人口に占める割合日本一達成についてです。認知症の正しい理解を促進するため、市町村や関係団体と一体となって、認知症サポーターの養成を進めてきました。
特に、平成20年度以降、飛躍的に養成の輪が広がり、平成22年3月末のサポーター数が5万9千385人となりました。この養成数は、平成23年度までの目標であった5万人を達成したうえに、平成22年政策方針に掲げておりました「認知症サポーターの割合日本一」という目標も前倒しで達成したことになります。このことは、ひとえに認知症サポーター養成にご尽力いただきました市町村、関係団体、そしてボランティアで講師を引き受けていただいておりますキャラバン・メイトなど、関係者のご尽力のおかげと考えており、この場を借りてお礼を申し上げます。
今後も、認知症について多くの県民の方の理解を深め、また、日本一を維持できるよう平成23年度末までに、サポーター10万人を新たな目標にサポーターの養成を進めていきます。また、サポーターとなった方に、認知症の方やその家族を具体的に支援してもらえるような取組みを進めていきたいと考えておりますので、県民の皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。
以上が私の方からのコメントです。
質疑応答
口蹄疫について
幹事社)
ありがとうございました。
まず、発表項目に関しまして、口蹄疫の対応以外のことで各社から何か質問がございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
幹事社から口蹄疫に関して一点お尋ねですが、今日、この後、宮崎県の東国原知事が知事のもとにお見えになられて、会談をされるということだったんですが、急遽中止になったということで、口蹄疫への対応というのが非常に多忙を極めていらっしゃるということかと思います。それぐらい宮崎の方の状況が、深刻ということの現れだと思うのですけれども、知事としまして、今回、東国原知事と口蹄疫含めて、どのようなお話をされるおつもりだったのかということと、今日、東国原知事が来られなくなってしまったんですが、今後口蹄疫に関して、とりわけ発生している宮崎県との連携といいますか、そのあたりどういうふうにお考えかということをお願いします。
蒲島知事
東国原知事とは、口蹄疫が確認される前に、熊本県と宮崎県と一緒に、新幹線が全線開業した後の観光戦略を練りましょうということをお話しており、前から東国原知事が熊本を訪問したいというお気持ちを持っておられました。口蹄疫が発生した後に、電話で話をした時、大変申し訳ないという話がありましたので、私の方も一緒に頑張りましょうという会話を致しました。
本日お会いする予定だったんですけれども、私は宮崎県における口蹄疫の拡大というのは、とても深刻だと思っておりますので、今日、会談ができないということをご連絡いただいた時に、当然だと思った次第です。
本県では今のところ発生をくい止めておりますけれども、これ(口蹄疫)は空気感染致します。牛よりも豚の伝染力の方が、とても強いのです。今月4日から5日にかけて、豚の感染が宮崎県で発生しておりますので、それが宮崎県知事にとってはとても大きな課題ではないかと思っています。
今のところ、豚と牛をまず3万頭と畜し、その後運搬して埋めなくてはなりません。埋めるためには用地の確保、それからそれを埋めるためのいろいろな工事(※掘削などを行います)。そういうことを含めると、大変多忙を極めていらっしゃると思いますので、隣県としてもできるだけのご協力をしたいと思っていますし、それから、ここでくい止めないと九州全域に広がる可能性もあります。
私も5月4日、連休で休むつもりだったんですけれども、人吉の方に行って消毒ポイントのチェックと人吉・球磨地方における現状、それから宮崎県の現状を向こうでいろいろレクを受けてきたところです。
これは英語で “Foot and mouth disease” というんですけれども、畜産学を勉強している時に、最初に出てくる最も恐ろしい伝染病です。これは空気感染で、イギリスでは2001年でしたか、これが発生した時に700万頭の家畜を処理したということですので、経済的にも大変大きな損害が出るものです。幸いなことに人に伝染したり、それを食べたからといって、何か悪さをするわけではありませんけれども、畜産業界にとっては大変大きな問題ですので、これは県庁を挙げて阻止しなければいけないと思っています。そういう意味で、宮崎県との連携はとても大事です。
今、ご質問とちょっとはずれたかもしれませんけれども、今回の東国原知事のご訪問キャンセルというのは、やはりそれと関わりがあり、それほど深刻であったと思っています。
(幹事社)
まずは口蹄疫に関しまして、各社から何か質問ございますでしょうか。
Q
国の支援策が出て、国に対して今日、九州知事会からも要望されるということなんですけれども、県独自で農家の支援策などを考えていらっしゃるのかどうか。県独自に農家の経営支援策というのは考えていらっしゃいますか。
蒲島知事
まず、農家の支援策もそうですけれども、今、県が全力でやるべきことは、この口蹄疫が県内に侵入することを防ぐことです。これが一番大事なことです。
口蹄疫に伴う防疫対策の実施などについての九州知事会の要望は、実は熊本県の方からイニシアチブをとって、広瀬知事にお願いしたところです。早速、九州知事会としてもその要望を受けていただいて、今日これを国にお願いするということになっています。
迅速な蔓延防止対策の実施、これが一番だと思いますけれども、予防態勢、そして影響を受けた農業者への経営支援、そして経営安定対策の要件緩和、これについては、既に4月30日に、宮崎県と同じ要件緩和が熊本でも実施されることになっています。
また、肉を食べないといった風評被害になれば大変です。そういう肉や牛乳が市場に出回ることはありませんし、万が一出回ったとしても人体に影響はありません。それから財政措置を今、九州知事会を通して国に求めているところでありますし、単県でもできることは積極的にやりたいと思っています。
とにかく今は、この口蹄疫が熊本県に入ってこないように、最大限の防疫態勢をとることが一番重要だと考えています。
Q
防疫態勢で一番重要なのは、侵入経路だと思うんですけれども、もっと具体的に言えば、どういうところを侵入経路と想定して、どういう対策をとればいいとお考えでしょうか。
蒲島知事
まず、発生源ですが、今、熊本で一番恐れているのはえびの市での発生です。ここは人吉市と球磨郡の一部が10キロ圏内と20キロ圏内に入っていきますので、そこからの侵入をどう抑えるか(が重要です)。私も4日に、実際に消毒ポイントを見てきましたけれども、えびの市から人吉市に入ってくる主な道は、トンネルを越えた国道です。そこで24時間体制で消毒をしています。ちょうど私が行った時も、養鶏の農家の車だったんですけれども、自主的に止まって、すぐ消毒をして、そしてどこからどこに行くかという記録と、消毒をしたという証明を、とても迅速にやっておりましたので、それを24時間体制にすることによって、侵入を防ぐことが可能だと思っています。
それから、やはり畜産農家の人達が自主的に防疫することもとても大事です。こういう張り紙がありますけれども、まずこの張り紙を見て、誰もが、むやみに入らないこと、入る時は必ず消毒することです。人吉・球磨地方だけではなく、熊本県の畜産農家の方々自らが防疫するという気持ちが大事だと思います。
それでも偶然性が伴うと、このウイルスは100キロぐらい飛ぶそうです。そういう空気感染というルートもありますので、万全の措置をとっても難しいかもしれませんけれども、とにかくできるだけのことをやらなくてはいけない。
それから初動が大事だと思うんです。見つかった時にそれにどう対応するか。それに手間取っていると、例えば楽観的に「これは口蹄疫じゃないかもしれない」と思うと初動が遅れるので、症状があったときに初動の体制がないと流行するのではないかと。イギリスでは2001年か2000年でしたけれども、700万頭という想像を絶する家畜が処理されましたので、是非、熊本県、鹿児島県、大分県に入らないよう、宮崎県の都農町、川南町、えびの市で封じ込められるよう頑張らなくてはならないと思っています。
質疑応答
水俣病問題について
(幹事社)
一旦、口蹄疫の質問をここで終わらせていただきます。またありましたら、お願いいたします。
その他で幹事社から1点だけ。ちょっと話題が変わるんですけれども、5月1日に水俣病の慰霊式が行われまして、その日から特措法に基づく救済の申請受付が始まりました。今日が5月6日ですが、連休をはさんでいるということと、期間が短いということもあるんですけれども、現時点での救済申請の申請状況をお願いします。
蒲島知事
5月1日に申請の受付を始めました。皆さんも水俣にいらっしゃっていたのでご存知かと思いますけれども、そこで窓口開設式を行って正式に受付を開始しました。
その後、連休でしたので、実際に受付が始動するのは連休明けではないかと私は予想していました。具体的に今まで何件申請があったかということに関しては、担当課の方からお願いします。
(水俣病保健課)
水俣病保健課でございます。
皆さんご承知のとおり、1日から申請受付を開始しまして、その後連休がございました。その後、まだこちらの課の方に郵便も届いておりませんので、1日の数字(受付件数)は熊本は47(件)のままでございます。以上でございます。
蒲島知事
ただ(国の方で)随分と最終決定が遅れたものですから、県としては最大限の努力をし、最終的に5月1日に受付開始をすることができて、大変安堵しています。
職員の方がほとんど徹夜で大変ご努力されたということも聞いておりますので、それに対しても感謝申し上げたいと思っています。
(幹事社)
では、発表項目、その他含めまして各社からお願いします。
Q
今、おっしゃっていました申請受付の件ですけれども、今日、窓口の方に行ってみましたら、かなり申請者の問い合わせが殺到していまして、説明会が今後とても重要になってくると思うんですけれども、福岡の方もいらっしゃっていて、県外で説明会がないのは不公平ではないかという声もありました。その辺はどのようにされるおつもりでしょうか。
蒲島知事
平成7年の経験を踏まえて、より周知徹底するというのが今回の方針でもあります。それからなるべく広く、平等に救済受付けをするということですので、県内だけではなくて県外でも説明会をすることになっております。具体的に福岡でもやるんですね。
(水俣病保健課)
はい。
蒲島知事
そういうことで、県外でもというお話でありますけれども、東京と大阪も含めて県外でも行います。広く周知徹底、これがとても大事だと思っています。
Q
今の説明会ですけれども、救済対象地域外でも実施するお考えですか。
蒲島知事
さっき言ったように福岡とか、あるいは大阪、東京などでもやりますけれども、今おっしゃったのは県内における対象地域外の場合はどうかということですか。
それについてはいかがですか。
(水俣病保健課)
地元の市、町とご相談しながら、基本的にはご要望があればどこでもやりたいと思っています。
蒲島知事
とにかく、県外を含めて説明会を広くやっていきますので、対象地域外、対象地域内というよりも、広く周知徹底したいという方向ではないでしょうか。
質疑応答
KANSAI圏広報について
Q
KANSAI戦略ですけれども、「くまもと博」というのが出ておりますけれども、「くまもと博」の具体的な知事の構想、予定、どのような感じでお考えでしょうか。
蒲島知事
担当課の方からお願いします。
(ブランド推進課)
ブランド推進課です。
「くまもと博」といいますのは、博覧会をやるというイメージではなくて、大規模な何らかのイベントと共催で開催するようなイメージで考えております。
単独で大規模なイベントを開催するということではなくて、何か大きな集客力のあるイベントと共催で、熊本の魅力を発信できるような仕掛けを考えていまして、そのアイデアを今回のコンペでお願いしたいと考えています。
蒲島知事
今の熊本というものを全体として売り込むというイメージと思いますけれども、個別の博覧会を何か予定しているということではありません。
質疑応答
水俣病問題について
Q
また5月1日に戻るんですけれども、ある種、おみやげだと思うんですが、鳩山さんが水銀規制条約の名称を「ミナマタ条約」としたいと表明されました。まずそれについての評価をお願いします。一方で、実はこの水銀規制条約が何でそういう国際的な動きが始まったかというと、要は長期微量水銀汚染という問題がやはり諸外国で問題になってきた。方や日本では水俣病問題を抱えていたがゆえに、そういう微量水銀汚染による被害に意外と目をつぶってきているんですね。その整合性をどのように今後考えていくのか。その辺をお願いできますか。
蒲島知事
条約名を「ミナマタ条約」とつけるかどうかという提案は、実は私もその時に初めて聞いたわけですけれども、実現すれば、私は水俣病の歴史と教訓を世界的に発信できるという意味では、大きな意義のある提案ではないかと思っています。
ただ、今のご指摘は、そういう大きな「ミナマタ条約」という、世界的な発信の割には微量水銀(対策)などで遅れているのではないかというご指摘だと思いますけれども、これはこういう「ミナマタ条約」という名前をつける、あるいは国際会議を開催する取組みの中で、世論形成というか、争点化されていくのではないかと思っています。
この前の総理の水俣訪問というのは、水俣病の歴史そのものにとっても大きな意味があったと思いますけれども、そういった水銀規制に関する国の取組みにも影響を与えているのではないかと私は思っています。
Q
そして、今おっしゃっていましたけれども、県独自で何か取り組もうとか、そういうお考えというか、何かアイデアなり構想なりはありますか。
蒲島知事
それについても、今検討しております。これは県独自で何ができるかということになると思いますけれども、大きな意味では条約であったり法律であったりしますので、県独自でできることは限られたものかもしれません。しかし、国としても条約という形で、水俣の歴史と教訓を発信したいということでありますので、やはり当事者である県も、あるいは水俣市も、地方からの発信が何かできないかということに関して、これからも検討すべき課題であると思います。
Q
鳩山さんは、2013年だったと思うんですけれども、条約の締結会議を国内に誘致したいという話をされていますが、これは水俣に誘致したいとか熊本に誘致したいとか、そういうお考えは持っていらっしゃるんですか。
蒲島知事
まず日本誘致かどうかが決まらなくてはいけないと思います。私も世界政治学会を福岡に誘致したことがありますが、日本に誘致するかどうかということよりも、世界会議ではどの都市で開催されるかが重要になってくるんです。そういう意味では、当然、水俣も重要な候補地になるんではないかと思います。私は、鳩山首相の祈りの言葉を聞きながらそう思っていました。
Q
特措法に基づく、救済対象者を決める県の判定検討会の委員の人選状況は今、どうなってますでしょうか。
蒲島知事
検討会については、早ければ7月中ぐらいに判定できるようにするために、まずはその前の具体的な検診のあり方とか、検討委員のあり方というのを決めていかなくてはいけないと思っています。ただ、この段階で、いつということはまだ言えません。私自身もそれだけの答えをするだけの情報を持っておりません。ただ、救済すべき被害者の方々を迅速に救済するという大きな目的がありますので、5月に申請された方については、早ければ7月中に判定できるような体制を最大限作りたいと思っています。
(水俣病保健課)
今、知事の方から、大まかな今後のスケジュールをご説明致しましたけれども、それはそのとおりでございます。
具体的な判定検討会の委員の方々の選任状況につきましては、今、私どもの方で検討をさせていただいている段階です。知事が申し上げましたスケジュールでできるように努力をして参りたいと思っております。以上でございます。
(幹事社)
一応予定の時間を少し過ぎておりますが、他はいかがでしょうか。
Q
水俣が重要な候補地になるのではないかという見方についてですが、地元知事として、そういう働きかけを国に対しやっていこうというお考えなのか、あるいは評価としてそうなるということなのか、もう一回確認をお願いします。
蒲島知事
これは私が決める範囲内かどうか分かりませんけれども、当然、地元知事としては、その方向で頑張りたいと思っております。
質疑応答
鳩山総理との面会について
Q
5月1日に鳩山首相と食事をされたかと思うんですけれども、その時に水俣病問題や県政全般で総理に要望をされたようなことはありますか。
蒲島知事
水俣病問題について、私が民主党に対して(救済策の実現を)お願いしていた時に、当時の代表の鳩山首相に真っ先にお願いした経緯がありますので、「ありがとうございました」ということと、「来てくださりありがとうございました」というお礼を申し上げました。
でもお礼だけでは1、2分で済みますので、あと40分か45分、国政全般、県政全般、あらゆることについてお話を申し上げたところです。
Q
鳩山首相が普天間問題をめぐって、相当支持率も低下しておりますけれども、基地問題について知事はどのようにお考えでしょうか。
蒲島知事
基地問題については、ご本人とお話しませんでしたし、熊本県知事としてはこの件に関してはコメントを控えさせていただきたいと思います。
Q
その40分間のお話の中で、荒瀬ダムの国の財政支援を求める話は直接、総理にされたんでしょうか。
蒲島知事
コメントは控えさせていただきます。
Q
川辺川ダム問題については、大臣に来てほしいとか。そういう話は。
蒲島知事
個別の問題ですので、すみませんけれど(コメントは控えさせていただきます)。
質疑応答
「こうのとりのゆりかご」について
Q
話は全く変わって恐縮なんですけれども、知事が検討とか、自分のお考えをお持ちだったらお答えいただきたいんですが、「(こうのとりの)ゆりかご」の話です。運用が開始されて、今月10日で丸3年になるんですけれども、熊本県が所管していた児童相談所の機能が熊本市に移管されました。それで結局、熊本県が法的にあの問題に直接関わっていく法的根拠がなくなった、そのような形に今なっていまして、熊本県として、今後、「ゆりかご」にどう関わっていこうとか、今後どうしようとか、何かお考えがあれば。
蒲島知事
それについては、まだ担当者から聞いているわけではありませんけれども、私自身は、この問題に対しては検証を含めて熊本市と熊本県が深く関わってきましたし、これからも法律的に市に移管されたからといって熊本県はここで終わりですということはあり得ないと思います。
(幹事社)
では、これで定例記者会見の方を終了させていただきます。知事ありがとうございました。