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令和4年(2022年)3月23日 知事定例記者会見

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知事定例記者会見

日時:令和4年(2022年)3月23日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画
 動画はこちらからご覧いただけます。

会見録
 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

説明資料(パワポ資料) (PDFファイル:2.26MB)

コメント

発表項目

質疑応答

コメント

新型コロナウイルス感染症対策について

コメントする蒲島知事の写真蒲島知事
 最初に、新型コロナウイルス感染症対策についてコメントがあります。
 本県における「まん延防止等重点措置」については、一昨日、終了いたしました。
 県民や事業者の皆様、そして医療・保育所・学校・高齢者施設の方など、すべての県民の皆様のおかげで、重点措置を終了することができました。知事として、改めて感謝申し上げます。
 3月3日に重点措置の再延長を決断したときは、実効再生産数、いわゆる、1人の感染者が新たに感染させる人数の平均値が増加傾向にありました。それが直近1週間で1を下回る状態が続き、新規感染者数は高止まりから減少傾向に転じました。
 それがこのフリップでよくわかると思います。
 また、高止まりの主な要因だった10代以下の子供も含め、すべての年代で減少傾向となっています。
 病床使用率についても減少傾向が継続しており、一昨日には約2か月ぶりに20%台となりました。
 ワクチンの3回目接種についても、接種率が県民全体の約40%と着実に接種が進んでおり、今後、医療にかかる負荷は更に改善すると考えます。
 重点措置の再延長の判断は、非常に難しいものでした。しかし、この1週間余りでの感染状況や医療にかかる負荷の改善状況を踏まえると、再延長をして良かったのではないかと思います。
 ただ、昨日時点でも200名を超える感染者が確認されており、まだ感染が収束したわけではありません。
 これから卒業・入学や転勤など、年度の切り替わりの時期を迎えます。また、学校は春休みとなります。多くの人が集まる行事が開催されたり、人の移動が増えるなど、人流の増加が予想されます。
 県民の皆様におかれましては、4月10日まで、先週金曜日に発表しました、子どもを守る対策などに御協力をお願いいたします。
 また、これからは、感染拡大防止に努めながら、社会経済活動を少しずつ再開していくという新しいベストバランスを目指すことが重要であります。
 そのためには、お一人お一人が感染を再拡大させないという意識を強く持って、感染防止対策をしっかり行っていただくことが大事であります。
 引き続き、ご理解・ご協力をお願いいたします。​

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コメント

県産アサリの産地偽装への対応について

蒲島知事
 続いて、県産アサリの産地偽装への対応についてです。
 アサリの産地偽装は、本県が掲げる食料の安全保障を脅かす、「緊急事態」であると認識しています。
 このため、私は、第一に「産地偽装アサリの一掃」、第二に「徹底的な調査・取締り」、第三に「純粋な県産アサリの生産・流通」の3つの原則を示し、産地偽装の根絶を県庁一丸となって全力で取り組んでいます。
 熊本県産活きアサリの出荷停止により、全国の店頭から偽装アサリは一掃されました。
 3月9日には、産地偽装を行った事業者に対して、国とともに食品表示法に基づく是正指示を行いました。
 今後も「産地偽装110番」に寄せられた情報などに基づき、「徹底的な調査、取締り」を実施して参ります。
 そして、出荷停止を行っている間に、産地偽装を防ぐ流通・販売の仕組みを構築し、ブランド力向上を図るため、「熊本県産アサリブランド再生協議会」を設置し、検討を進めています。
 3月25日の第3回協議会では、「熊本モデル」の流通・販売の仕組みや、出荷再開に向けた取組みの方向性を決定する予定です。
 更に、純粋な県産アサリを守り育て、適正に販売・流通させるために、本県独自の条例策定にも着手しました。
 ただ、アサリ産地偽装問題は、熊本県内を経由しない、いわゆる「下関ルート」が8割を占めるなど、熊本県の取組みだけでは限界があります。このため、国に対しても県をまたぐ強力な対策を要望しています。
 3月18日には、国から「長いところルール」の適用の厳格化として、「蓄養」を適用除外とすることが示されました。
 一方で、「養殖」については、長いところルールが適用されるため、今後これがアサリの産地偽装の温床とならないよう、取引書類の保存義務など、引き続き国に要望を行うとともに、県独自の取り組みについても検討して参ります。
 産地偽装という犯罪を根絶し、4月には「熊本生まれ、熊本育ちの県産アサリ」を、消費者の皆様に確実にお届けできるよう、今後、これまでと同じように、私が先頭に立って全力で取り組んで参ります。

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コメント

ウクライナからの避難民の支援について

蒲島知事コメントする蒲島知事の写真
 続いて、ウクライナからの避難民の支援についてです。
 今回のロシアのウクライナに対する軍事侵攻は、武力の行使を禁ずる国際法に違反し、力による一方的な現状変更を認めないという、国際秩序の根幹を揺るがすものです。このロシアの行動は絶対に許されるものではなく、強く非難されるべきであります。
 国は、大変厳しい状況にあるウクライナからの避難民を積極的に受け入れるとの方針を示しました。本県もこれに全面的に協力し、避難民の受入体制を迅速に整えるため、庁内横断のプロジェクトチームを立ち上げます。
 具体的な支援策として、県営住宅の一時提供や相談窓口での対応などについて、現在検討を進めています。
 本県はこれまで、熊本地震、令和2年7月豪雨といった災害の度に、国内はもとより海外からも多くのご支援をいただきました。今回の支援が、少しでもその恩返しになればと考えております。
 なお、ウクライナを応援する募金については、既に多くの団体・機関が募金活動を行っています。県のホームページにも募金活動を行っている代表的な団体や機関を掲載しています。県民の皆様におかれましても、積極的なご支援をよろしくお願いいたします。

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発表項目

熊本地震犠牲者追悼式等について

蒲島知事
 続いて、発表に移ります。
 まもなく熊本地震から6年を迎えます。
 前震のあった4月14日に、県庁において「熊本地震犠牲者追悼式」を開催いたします。
 県民の皆様と、犠牲になられた方々を悼むとともに、防災に対する意識や、復興への思いを新たにしたいと考えています。
 また、翌日の4月15日には、「熊本地震復旧・復興本部会議」を開催します。
 この会議には、くまもと復旧・復興有識者会議座長の五百旗頭真先生と、元財務省事務次官の佐藤慎一さんにご出席をお願いしております。
 お二人から熊本地震からの創造的復興と、その先にある地方創生を実現するため、ご助言をいただきたいと思っております。​

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発表項目

2021年くまモン利用商品売上高について

蒲島知事
 最後の発表です。くまモン入っておいで。

 ~(くまモン入室)~

くまモンの写真蒲島知事
 この度、2021年のくまモンの利用商品の売上高がまとまりましたので、ご報告いたします。
 2021年の売上高は、1,546億円となりました。長引く新型コロナウイルス感染症拡大の影響等で、2020年よりも55億円減少しました。それでもくまモンはこのコロナ禍においてよく頑張ってくれたと思います。
 これまでの累計の売上高は、ついに目標としてきた1兆円を突破し、1兆1,341億円となりました。
 くまモン利用商品の購入を通して、本県を応援してくださる皆様の温かいお気持ちに、改めて感謝申し上げます。
 4月からは、「くまモンランド化構想」の実現に向けた取り組みが本格的にスタートします。今後も、くまモンへの応援をよろしくお願いいたします。
 それじゃあくまモン、ありがとう。
 ~(くまモン退室)~

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質疑応答

新型コロナウイルス感染症について

(幹事社)
 新型コロナの件ですけれども、今回、第6波でずっと高止まりが続いている状況で、今回、減少傾向になったということなんですけれども、その理由について、どのようにお考えでしょうか。

蒲島知事記者からの質問に答える蒲島知事の写真
 先ほど、いくつかのフリップをお見せしましたけれども、最初のフリップを出してください。
 まず、3月3日にこの(=まん延防止等重点措置の再延長の)判断をしたんですけれども、その前から、これをどう判断するかというのは、県庁全体で、それから他の九州各県もそうだったと思いますけれども、どうすべきかというのを迷いに迷っていました。
 そのときに一番我々が重視したのが、実効再生産数ですよね。(感染者)一人あたりから(新たに)どのくらい感染をしてきたという(人数の平均値)、それがずっと増えていたんですよね。
 それでこの増えている段階で、3月3日に拡大傾向にあるのを、止めなければいけないし、またシミュレーションでも、これを止めないとどんどん拡大していくであろうという(結果でしたので、まん延防止等重点措置を再延長するという)判断でありました。
 このときに、熊本県だけではなくて、九州全体で取り組んだらいいだろうと私はずっと思っていましたけれども、九州各県はすべて解除という決断に至られました。我々も随分それについて迷ったんですけれども、やはりこの拡大傾向、とりわけ実行再生産数の指標が上がっているということで、やはり我々はこの数字を見る限り、解除はできないだろうと。そして、再度延長ということを国に申し入れました。
 それから2週間(様子を)見てみて、どんどん下がってきて、ここまで、0.8まで、これは昨日の段階ですかね、下がってきました。
 無事下がったからよかったですけれども、あのときもし(まん延防止等重点措置を)解除していたら、これ(=実行再生産数)がそのまま上がった可能性もあります。結果としてこのような形になりましたし、医療提供体制、これも20%台になったと。これもやはりあそこで抑えておいたから、この医療提供体制にもこれだけの余裕ができたのかなというふうに考えます。
 そして、まず大事なことは、最初に飲食店での感染について、もうそこ(=飲食店)では感染は起こらないんじゃないかという、そのような説も流れましたけれども、その前の段階で、やはり若者がそこ(=飲食店)で感染したといういくつかの例もありますので、そこを抑えつつ、今、10代の方々、10代未満の方々に手を打ったほうがいいという形で、この方々もこれだけ高まっていましたけれども、今考えると、10代未満の方々、10代の方々のこの感染状況の拡大が、やはり感染の拡大に最初の段階で結びついていたなと。ここを抑えることで、大分下がってきたというのが、我々の分析です。
 そういうなかで総括をして、実際のこれがよかったかどうかの最終的な評価は、第三者であるメディアの皆さんが評価することだろうし、最終的には歴史が評価することだと思いますけれども、できることを最大限やったというのが、私どもの感想であります。

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質疑応答

アサリの再出荷に向けた進捗状況について

(幹事社)
 次にアサリの件なんですけれども、来月に出荷再開を予定されていると思うんですが、現時点でそれが可能なのか、進捗をちょっと教えていただけると。

蒲島知事
 来月中旬には、そのことを約束いたしましたので、当然それはやります。ただ、QRコードとかそういうものを使った、より決定的なもの、これに関しては6月ぐらいになるかもしれません。4月の段階の状況を見て、そして精緻化を進める。そして純熊本産のアサリを正しく届けるその制度を確立するのは、6月になるかもしれませんけれども、最初に届けるのは4月と約束しましたので。それは認証店などを含めて考えながら、正しく流通させたいなと思っています。

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質疑応答

JR肥薩線の復旧について・その1

(幹事社)
 肥薩線の関連ですけれども、昨日、検討会議が始まりまして、会議のなかでは県も含めて参加者に対してJR側から復旧費の試算が示されたということです。本日午後に公表される予定ですけれども、200億円を超えるとも言われております。この金額に対する受け止めを含めてお願いいたします。

蒲島知事
 担当課のほうから、復旧費を含めた会議内容の報告がありました。私は会議には参加しておりませんでしたけれども、復旧費はJR九州さんが本日午後の会見で明らかにすると聞いておりますので、この復旧費に関しての額とか、感想は、その後に行いたいと思います。この段階ではまだそれを聞いておりませんし、青柳社長が会見を行うということですので、この段階での回答は控えさせていただきます。

(幹事社)
 それと会議のなかで県のほうから沿線の市町村とともに、復旧に向けた方策の検討や持続可能な運行に向けた利用促進などの協議を行う協議会を設置したいという表明がありました。厳しい状況を踏まえれば、今後県や市町村が多額の財政支援を迫られるという可能性も出てきますけれども、今後この協議会を含めて、どのような議論を進めていくのかをお聞かせください。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真蒲島知事
 まず県だけでは当然できませんよね。流域市町村だけでもできない。やはり国の協力がとても大きいと思います。その意味では、第一段階から、国から参加してくださったこと。そして皆さんも会議に参加したと思いますけれども、これまでの河川整備計画は川だけを守ろうという方針があったんですけれども、この新しい河川整備計画では、道路も鉄道も町も歴史も文化も、この河川整備計画のなかに入るという、そういう提案がされて、これが了承されました。そういう観点で、国のほうも今回の肥薩線に関しても最初から積極的に参加されたのではないかと思っていますし、それから積極的に支援をするということを聞いています。
 一番大きなのは、最初の復旧費だけでものを考えられないことですよね。復旧費のJRの負担額をとにかくみんなでがんばってこれを下げようと。どうなるかはこれから会議が進んでいきますし、昨日の検討会議が第一歩ですから、これからの国交省の参加も含めながら、そういう議論がされていくと思います。その後、復旧した後で、どうやって年間の赤字を埋めていくかということが、大きな問題になると思います。
 私の感じでは、そういうものを含めると、昨日第一歩を踏み出したなということで、みんなが合意できる、そして流域市町村の方々もしっかりと自分たちの思いを伝えていく、そしてそれを県・国・JRが受け止めて、ベストな方向でいってほしいなというふうに思います。
 一つ、豊肥本線の場合は、それがうまくいったケースではないかなと私は思っていますので、しっかりとこの肥薩線の検討会議の方向性を、私ももちろん参加しながら、いい方向に持っていきたいというのが今の気持ちであります。そういう意味では、最初から国土交通省、本省からも参加してくださったということが大きな励みになっているということであります。

(幹事社)
 続けて、市町村と県のほうで、今後別の協議会をつくるというお話もあったんですけれども、そのなかではどのような取り組みをされていくんでしょうか。

蒲島知事
 これは国からの支援はもちろん、これまでもしっかりと取り組んで参りましたけれども、それ(=肥薩線)が復旧した後、地元市町村と連携した支援策の検討が必要だというのは当然ですよね。それで今回提案した協議会は、復旧方針や持続可能な運行に向けた利用促進、これは(復旧後に)乗っていただかないと、持続可能になりませんので、そういうことが一番できるのは流域の市町村だと思います。それを県も入って、検討を行いたいという意味を込めて、協議会を設置すると聞いています。
 今日は担当者が来ていますので。

【担当課】
 交通政策課でございます。知事がおっしゃったとおりですけれども、基本的に、昨日行われた検討会議につきましては、国と県とJRという枠組みでございまして、市町村がそこには参加されておりません。今後、復旧に向けて、更に、維持に向けては、市町村の意見が重要でございます。その意見を集約する場として協議会の設置がございます。昨日の会議の場でも示されました復旧工事に向けては、復旧費用の問題、それと維持に向けた大きな課題、これについては、いわゆる地方の支援ということも欠かせませんので、これをどのように支援していくのか、更には、地元がいかに利用していくのか、こういったことについてしっかり協議をしていく。そのような場として今のところ考えているところでございます。以上です。

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質疑応答

2021年くまモン利用商品売上高について・その1

(幹事社)
 先程発表の中でくまモン利用商品の売上高が累計1兆円を超えたという発表がありました。この要因といいますか、これだけ人気を集めてきた理由についてどのようにお考えでしょうか。

蒲島知事
 一番大事なことは、くまモン人気が衰えなかったと。期待値と実態ということを私はよく言いますけれども、これだけコロナ禍が続いて、これは日本だけじゃなくて国際的な不況ですよね、あるいは異常事態ですよね。その中でくまモンの売上高の減少がこれだけで済んだことを、とてもくまモンよく頑張ったなというふうな気持ちでいっぱいであります。
 これはあとで説明があると思いますけれども、2020年の売上高に二重計上したということで訂正があります。そこの部分を訂正していただけますか。

【担当課】
 はい。くまモングループです。お配りしてます報道資料にございますとおり、2020年の調査結果について、事業者からの報告に誤りがあったため今回訂正をしております。2020年の売上額を前回1,698億円としておりましたところ、正しい金額1,601億円ということで計上しております。

蒲島知事
 二重計上があったということで訂正があって、1,601億円になっていると。そこを入れても私はよくくまモンは頑張ったなというふうな感情を持ちました。

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質疑応答

JR肥薩線の復旧について・その2


 肥薩線についてお尋ねですけれども、先程から、多額の復旧費と、その後の復旧した後も大きな赤字というのが見込まれるなかで、協議会も作って検討していくということなんですが、その利活用策にしても、9億円の赤字ということでかなり踏み込んだ対策を考えないとなかなか解決に向かわないと思うんですけれども、知事としてなにかそこは現時点のお考えというのはあるんでしょうか。

蒲島知事
 今県として、国と県でしっかりできること、とりわけこの復旧工事の中でJRの負担をどうやって少なくできるかということも大事な要点です。それから市町村との協議会をつくるというのは、これはやはり、その後の持続可能性を考えて、最後にやはりお客さんに利用していただかないといけないと私は思います。
 これは豊肥本線のときもそうでしたけれども、豊肥本線の沿線の市町村の方々に、特に阿蘇のほうですけれども、使っていただきたいという形でやりました。
 そういう意味で、熊本県が汗をかいて、流域市町村の方々、それからJRの方針、そして国の支援も最大限に活用しながら、この肥薩線が最小の費用で復旧できること。そして次の段階として、この肥薩線が地元の方に使われ、愛され、そして観光に大きく貢献するような、そういう方策ができる、そういうシステムができるようなことをやることが、JRさんにとっても、じゃあ続けようかなという決断になるだろうと思います。JRさんにとって一番大きなハードルは株主さんですよね。株主さんに対して説明をしないといけませんので、そういう形で熊本県も汗をかいていきたいと。市町村の方々と話を一番できやすいですからね。
 この前もアピールを市町村の方々と出しましたけれども、あそこで見る限り、市町村の方々の熱意もすごかったなと思います。それを続けながら、大体こういうのは、その時はみんな熱意をもって激しく頑張るけど、出来てしまったらみんなすっと引いてしまうんですよね。それが結局大きな赤字になってしまうということもありますので、県はそこで逃げないようにして、ちゃんと市町村の方々と熱意をもって取り組んでいかなければいけないなと思っています。それがこの協議会の役割でもあるんじゃないかなと思います。


 知事は今熱意ということをおっしゃられたんですが、他の路線の場合だと具体的に復旧するときに、地元負担の金額なんかが具体化してくるところで、市町村の足並みが乱れて鉄道復旧に至らなかったようなケースも他県の事例ではあるんですけれども、そういった意味でも協議会、県の役割というのもすごく大きくなってくると思うんですが、そこについて改めてどうお考えでしょうか。

蒲島知事
 県はそういう意味では、きちんと中心的な役割を果たしていきたいなと思っています。それで一番大事なことは熱意が冷めちゃいけないことですよね。ずっとその熱を出し続けるというのが、私は県の役割かなと思いますし、そういう意味で、国もJRさんも、そのことを評価していただいて決断していただくのかなというふうに考えます。
 ただこの段階、一歩踏み出した段階ですから、踏み出しただけでもまだ希望が持てると。希望を持つことができたというふうに私は思いました。
 昨日の段階で希望が持てないような結論だと、今日の記者会見も暗いことになったかもしれません。国のほうもしっかりとやるという、それを示すために本省からも来ていただいたし、それはとても大きかったなと思います。


 ただお金の面になってくると、なかなか熱意というだけでは、市町村も財政が厳しい中で簡単には進まないと思うんですけれども、県の負担もかなり市町村から求められる可能性もありますし、そのあたり財政の部分は、県としてどこまでやるのか、そこはどうお考えでしょうか。

蒲島知事
 まだこの段階で、県ではどこまで財政負担をするかという段階にはきていませんので、今から皆さんと話し合って、皆さんが納得できる、そういう形でまとまればいいなというふうに思っています。
 ただ、非常に難しい協議でもありますけれども、そういう難しい協議会を県は今までもまとめて参りましたので、希望を持ってやりたいなと思います。

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質疑応答

熊本市の政令指定都市移行10年を迎えて


 発表の案件外なんですが、今年熊本市が政令市に移行して10年になるんですが、この間10年間振り返って、熊本県と熊本市の連携についてどのように自己評価されていらっしゃるか少しお聞かせください。

蒲島知事記者からの質問に答える蒲島知事の写真
 まず当初からいいますと、県が、また知事が、政令市の誕生に全力を尽くして応援するということが、日本の歴史的になかったんじゃないかというふうに思います。
 私が、政令市が誕生した後、そのときの総務大臣だった片山大臣とお会いしたときに、知事が政令市をこれほど応援することは、自分は知らないと。今日もよく2人で来たなというふうに驚かれたことを、今でも思い出します。その後、私はどの都道府県と政令指定都市の関係よりも、熊本県と熊本市はとてもよく、いい方向に進んできたのかなと思います。
 一つはそういう誕生のいきさつもありました。一生懸命自分もご支援申し上げて、それはやはりきちんとした政令市として成長してほしいという気持ち、それを県庁の職員も共有していると思います。
 もう一つは、権限移譲も惜しげもなく、どうぞ欲しいもの全部持っていってくださいということで積極的に行いました。
 それから災害のときなんか、災害も他の都道府県と比べると熊本県は大変多くありましたので、熊本地震のときも、それからコロナ対策においても、熊本県と熊本市が一生懸命協力してできたのかなと思っています。
 そういう意味では、100%合意できるということはないかもしれませんけれども、この10年間、とてもうまくやってきたんじゃないかなと思うし、それが県民にとっても市民にとってもいい方向に貢献したのではないかなと、私はそう評価しています。


 ありがとうございます。
 当時、政令市に熊本市が移行することで、その波及効果を県全体に広めていきたいというような発言もあったかと思うんですが、それを考えたときに、やはり県南と県北、熊本市を中心とする菊陽とか合志には、まだまだ南北の格差みたいなのがあるようにも感じますし、新型コロナウイルスの対応では当時確か熊本市が先行してリスクレベルを設定するなど、ちょっと足並みが乱れていたのかなという印象もあるんですが、県市連携、今後その辺課題とかは知事何か認識ございませんでしょうか。

蒲島知事
 大事なことは、例えば足並みの乱れがみえたなと思ったときにすぐ修正する力ですよね。
 行政なんかは、必ずしも初動で100%正しいことが行われないかもしれないけれども、それを修正する力、これがとても大事で、県市連携はそういうところがあったのかなと私は思います。
 県南との格差という話もありましたけれども、今は球磨川流域、この球磨川流域は豪雨災害からもとても力強く創造的復興を遂げようとしていると感じています。私が常に言っている「逆境のなかにこそ夢がある」という形で、そのなかで、球磨川流域のこれからの創造的復興を、熊本県もしっかりと支えることで、この格差を少しでも縮めていきたいなと、このように思います。

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質疑応答

ウクライナ情勢と食料問題について


 ウクライナの件と阿蘇くまもと空港の民営化の2点について伺います。
 まずウクライナなんですが、ウクライナ、ソ連、世界の小麦の大産地で、非常に食料供給が不安視され、このウクライナ問題を除いても、既に北米の不作で小麦が高騰しています。
 このようなウクライナの紛争が食料に与える影響をどのように考えるのかと、普段、知事は食料安全保障を強くおっしゃっていますけれども、具体的に今後熊本県の施策として食料自給率の向上とか、どういう施策を考えていますか。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真蒲島知事
 これまで平和な社会が続くことを前提に国際的なトレード、貿易ですよね、食料の貿易も含めてですけれども、が行われてきました。
 今回改めて世界はそれほど恒常的に平和ではないというのをみんな理解したんじゃないかと思います。
 ロシアの侵攻によって、それを世界中が、なんといいますか、察知したということで、熊本県もそうですけれども、日本全体もこの食料政策、これほど海外に食料を依存していいのかという感情が、これから高まってくると私は思います。
 私は食料の安全保障というのをずっと言っていますけれども、熊本はまだ全国で4位ぐらいの生産量がありますから、これをさらに食料の安全保障に我々が貢献できるようなかたちで農政を見ていかなきゃいけないし、それを国がより支えるような形で日本の農政を作っていかなければいけないと思います。
 だから前提が変わったわけですよね。常に食料は獲得できるものだと。食べられるものは必ずあるものだと。でも、そういうことではないというのが今回のロシアの侵攻で分かりましたし、我々はアサリ(の産地偽装)でも分かりました。
 アサリでも、どんどん獲れなくなることが外国依存になって、最終的にはそれがこれほどの97%の偽装、熊本産の偽装に直結したわけですから、やはりそういうものを含めて今アサリに関しては、正しい純粋な熊本産アサリを市場に出すことだけではなくて、それを養殖という形ですかね、熊本で稚魚(稚貝)をどうやって育て、そして漁業というよりもどっちかというと農業に近い養殖ですよね。そういうものもこれから考えながら、さらに正しい二枚貝も育てていかなければいけないだろうし、魚の養殖もしていかなければならないと、そういうことも改めて思いました。
 だから通常じゃなくなったときの状況を我々は今経験して、いかに食料が大事か、漁業が大事かということもみんなで認識してそれに沿って、日本も進まなければいけないし、それに沿って熊本の農業政策も進まなければいけないと改めて感じています。


 特に具体的にこれをしたいというのは、今からということでしょうか。

蒲島知事
 今でも、熊本農業政策は、例えば土地の集積とか、それでより効率的にたくさんの収穫ができるような形をとって参りました。
 でも現状のマーケットでは安く買い叩かれてしまうような状況になってしまうこともあって、それでは農家の人が結局農業から撤退していくと。だからもっと農業を大事にする。食料自給は本当に大事なんだと。自分たちの子どもにとっても、ウクライナ見れば分かりますけれども、とても大事なことなんだという農業の重要性をみんなが認識してくる。そして農家の人をみんな尊敬してくれる。そういうふうに変わっていくことが、熊本全体の発展にも繋がると。
 半導体のほうは、幸いにして熊本は今、陽が当たっていますけれども、それと同じように農業の重要性をみんなが理解してくれることが大事だし、そのきっかけとなるんじゃないかなと、私はウクライナの問題については関連付けましたし、アサリの産地偽装に対するチャレンジ、それに対する怒り、やはりこれもきちんとした自給自足の体制を守るという意味でも、とても大事だと私は感じています。

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質疑応答

阿蘇くまもと空港の危機管理について


 すみません、知事もう一点なんですが、熊本空港が民営化されて間もなく2年ですよね。
 いろいろ空港周辺の経済振興というのは考えていらっしゃるみたいなんですが、空港の危機管理、安全、民営化して恐らく運行情報環境が民営化されたと思うんですけれども、ある意味で、その安全に対して大事な業務なんですけれども、そこを担っていて、例えば地元への説明、報道機関への説明と、危機管理が今のところできているとお考えでしょうか。

蒲島知事
 安全対策に対する十分な地元への説明と、時間ですか。


 報道対応とか地元への説明、最近でも重大事案が県のほうでありましたよね。
 報道機関への説明も特に会社のほうからなくて、国交省のほうで発表になっただけらしいんですが、きちんとなされているのかどうか、きちんと検証していらっしゃるのかちょっとお聞きしたいと思います。

蒲島知事
 すみません、今の件に関して、担当者は来ていますかね。

【事務局】
 本日は担当者来ておりませんので、また後ほど説明のほうを受けていただきたいと思います。その場をつくりますので、よろしくお願いします。

蒲島知事
 すみません、じゃあその場をつくらせていただきます。
 ごめんなさい、ちょっと私のほうでどういう状況か掴めていませんので、よろしくお願いします。

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質疑応答

JR肥薩線の復旧について・その3


 肥薩線について伺います。
 さまざまな利害調整がやはり必要ですけれども、一方で検討会議が長期化すると観光の衰退であるとか、人口の減少に繋がってしまう恐れもあります。
 県としては、この検討会議、いつまでに話をまとめたいというお考えでしょうか。

蒲島知事
 いつまでと切ってしまうよりも、昨日一歩がはじまったと。それで青柳社長から今日午後に復旧費用についての説明と、多分それだけでなくて、今後の展開についても何かお話があるんじゃないかなと思います。これを長引かせることは決して肥薩線にとってはいいことではないし、豊肥本線も皆さん考えたら分かると思いますけれども、それほど長くかかったわけではありません。
 最初、JRの石原元社長がいみじくも前におっしゃったけれども、地震による外輪山の崩壊を見て、自分はもう豊肥本線はダメだと思ったそうです。
 でもそれから国交省が想像を絶する役割を果たして、まず鉄道を道路として使い、そして大きく嵩上げして、それをまた鉄道用として完備された。
 熊本県も砂防工事のなかで鉄道の路線を嵩上げしたと。
 そういうみんなの努力が素早く実って、今豊肥本線は将来に向かって進んでいますし、とても大きな可能性も秘めていますよね。
 だから昨日の会議が始まった段階で、どのくらいで終わりますかというところはちょっと言えませんけれども、スピード感をもってやりたいという気持ちでいっぱいです。

【知事公室長】
 すみません、ちょっと一つだけ補足させていただきます。
 今の発言のなかで、青柳社長のほうから報告がという話がありましたけれども、これは福岡で今日発表されるということでございますので、よろしくお願いいたします。

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質疑応答

ウクライナからの避難民の支援について


 ウクライナの避難民支援についてなんですけれども、庁内横断のプロジェクトチームについて、具体的に、例えばこれまでに受け入れの要請が来ているのかというのと、あといつまでにこの受け入れ態勢を整えるとかという目標とかあれば教えてください。

蒲島知事
 今まで要請はまだ来ていないということであります。
 ただ県内にお住まいのウクライナの方は6名おられます。
 多分、最初にさまざまな要望があるとすれば、その方々の親族、それから知人の方々の受け入れが始まるのではないかということを想定しています。
 まだそういう意味では、お一人も要請なりはないということであります。
 政府も今後体制が整い次第、日本に親族や知人がいない避難民の受け入れを進めていくとの方針を示しています。
 国がどうこうとか県内在住のウクライナの方々の要請、ニーズといいますか、そういうものを含めて情報収集を進めながらしっかりと対応していきたいと思います。これに対して担当者の補足ありますか。

【担当課】
 今、知事のほうから申し上げました通り、具体的なご相談の内容とかは寄せられてないような状況です。
 とりあえず各省庁のほうから県営住宅の一時提供であるとかの情報収集も始まっておりますので、まずは住まいの提供、そして本県で設置しております外国人サポートセンターでケースごとの相談に乗っていくというのが第一の支援になってくるかと思います。以上です。

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質疑応答

JR肥薩線の復旧について・その4


 昨日の肥薩線の会議についてお尋ねします。
 結果的に知事の早期の流水型ダム容認という姿勢が、鉄道での復旧前提という方向性を引き出したともいえると思うのですが、その点について受け止めをお聞かせください。

蒲島知事記者からの質問に答える蒲島知事の写真
 流域市町村の方々と話す、それから県民全体の方々と話す、その中では、この肥薩線はぜひ鉄道で復旧してくださいというその思いがとても強いと。その思いを県としても国やJRさんに届けていくと。その思いをやはり一番支えていかなければいけないのは流域市町村ですよね。これがいかに観光にとって重要か、これは県にとっても大事ですけれども。それから日々の生活にとってどう大事か。その思いがJRさんの決断に大きな影響をもたらすと私は思います。
 それが第1回目の会議では届けられたのかなと思いますので、その方向でまず議論するということが第1回目で方向性は決まったのかなと思っています。
 ちょっと私も別の用務でその会議に入ってなかったものですから、そこの空気までは分かりませんけれども、会議に参加した担当者からお願いします。

【担当課】
 交通政策課でございます。昨日はまずJRさんから被害状況の報告の説明がありまして、熊本県のほうからは地元の熱意、行動が必要不可欠だということで、3月20日の集会の模様の説明をしまして、地元としてはまず、鉄道復旧を前提に議論してくれという形、それと地域の復興のためには、早い結論を導き出してほしいといった旨の説明・報告がございまして、国、JRと共にできるだけ早く方向性を導こうという形にも合意したところでございまして、課題は大きく残る形にもなりますけれども、スピード感をもって対応したいということで、まとまったというところでございます。以上です。

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質疑応答

2021年くまモン利用商品売上高について・その2


 くまモンの1兆円を突破したということについて一点だけ。今回、目標の1兆円を突破したということで今後の目標であったりとか、新たな目標や今後の期待をお伺いできればと思います。
蒲島知事
 金額で言えば次は2兆円ですよね、当然ね。これまで11年で1兆1,000億まで届きましたけれども、もっと早い期間で届くのかなというふうに思います。
 それから今回の海外の売り上げなどをみると、食料品以外や海外の売上が伸びているということを聞きましたので、そこにも大きな可能性があるのかなというふうに思います。
 そこについては担当者、お願いします。

【担当課】
 はい、知事が申しましたとおり、食品以外の商品や海外での売上高は増加しておりますので、このコロナ禍が収束すれば、今後全体の売上高も改善するのではないかと期待しております。2兆円はいつになるかは分かりませんが、頑張りたいと思います。以上です。


 ありがとうございます。

【事務局】
 他にございますか。

蒲島知事
 さっきの2兆円の話ですけれども、11年前我々は、11年で1兆円を超えるなんて想像もしていませんでした。でも今は2兆円を想像できるだけでもいいポジションに来たのではないかなと思います。
 そして海外で売り上げが増えているということですけれども、とりわけ食料品以外で増えているということは、コロナが落ち着けば、より日本国内でも拡大していく可能性があるなというふうに思います。よろしくお願いします。

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