本文
令和8年10月15日(木曜日)10時00分~
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
10月15日知事定例記者会見 説明資料(スライド) (PDFファイル:1.78MB)
発表項目・コメント
・ 建設型応急住宅の当面の整備計画について
・ 「熊本こころのケアセンター」を開設します
・ 「熊本ふっこう応援割」販売中
・ 令和8年熊本地震の復興支援に係る台湾へのお礼訪問について
・ 「農福連携全国フォーラム2027」の熊本開催が決定
質疑応答
質疑応答1 建設型応急住宅の当面の整備計画について1
質疑応答2 「熊本こころのケアセンター」を開設します1
質疑応答3 水俣病認定申請棄却処分取消等請求訴訟について1
質疑応答4 令和8年熊本地震の復興支援に係る台湾へのお礼訪問について
質疑応答5 セミコンテクノパーク周辺地域における渋滞対策の強化に関する合志市からの要望について
質疑応答6 プレミアム付食事券「食べて応援!食のみやこ熊本券」キャンペーンについて1
質疑応答7 「農福連携全国フォーラム2027」の熊本開催が決定
質疑応答8 簗農林水産大臣の辞任について
質疑応答9 「熊本こころのケアセンター」を開設します2
質疑応答10 簗農林水産大臣の公共事業予算配分に関する報道について
質疑応答11 建設型応急住宅の当面の整備計画について2
質疑応答12 プレミアム付食事券「食べて応援!食のみやこ熊本券」キャンペーンについて2
質疑応答13 県内でのインフルエンザ流行について
質疑応答14 建設型応急住宅の当面の整備計画について3
質疑応答15 建設型応急住宅の当面の整備計画について4
質疑応答16 建設型応急住宅の当面の整備計画について5
質疑応答17 「熊本こころのケアセンター」を開設します3
質疑応答18 令和9年度当初予算編成について
質疑応答19 熊本市長選について1
質疑応答20 熊本市長選について2
質疑応答21 熊本市長選について3
質疑応答22 建設型応急住宅の当面の整備計画について6
質疑応答23 水俣病認定申請棄却処分取消等請求訴訟について2
質疑応答24 水俣病認定申請棄却処分取消等請求訴訟について3
まず1点目です。建設型応急住宅の当面の整備計画、これについては多くの報道機関からもご質問等いただくことが多かったので、現時点での当面の整備計画を取りまとめました。発災から2か月半を迎え、被災の状況及び被災者からのニーズについて市町を通じて細かく聞いた結果として、市町ごとの当面の整備戸数を発表いたします。
まだ最終的に何戸必要なのか確定できる状況ではないことはご理解ください。ただ、なぜこの段階で整備計画を公表するかというと、当面建設する仮設住宅の規模感をお示しすることで、被災された方々の応急的な住まいや生活再建の見通しを立てていただく、被災されて今色々迷われている方々にもこのような状況ですと共有させていただく意味も込めて、今回整備計画を発表させていただきます。
現段階での整備計画は、スライドのとおりです。昨日も宇城市と氷川町において追加整備に着手し、現在既に、6市町約900戸の建設型応急住宅の整備に着手しております。
これに加えて今回の調査の結果として、追加で約600戸の整備を予定し、全体では1,500戸の整備を計画しているところです。
どこに追加するかという点については、実はまだ各土地の所有者の方々等との調整もあり、具体的な団地名、場所名までを細かく申し上げることはできないんですが、大まかな地区ないしは校区名などを記載しています。
ですので、こうした情報を、仮設住宅に入るが建設型にしようか、またはみなし仮設住宅に行こうかと悩んでいる皆さんの参考になればと思っております。
具体的な入居の手続き時期は各市町村が担当しますので、被災者の皆様におかれてはこうした状況を参考にしつつ、市町村の窓口にぜひご相談いただきたいと思います。
引き続き国、市町、施工団体と連携して一日も早い建設型応急住宅の供与が進むように全力で取り組んでまいります。
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続いても震災関係ですが、「熊本こころのケアセンター」の開設を発表いたします。本日15日から「熊本こころのケアセンター」を開設いたします。
この「熊本こころのケアセンター」は被災された方、または、さらに被災された方々を支援している市町村職員などの支援者の心のケアを中長期的に行なう拠点として開設するものです。
「こころのケアセンター」は大変意義深く、10年前の平成28年熊本地震の経験をもとに今回もぜひ設置しようということで、本日から開設いたします。10年前に設置した際には、発災から約半年経った10月からでしたが、5年間で被災者の方からの相談を延べ3,800件、また、被災者を支援する職員などからのご相談が約2,900件ありました。被災者、そして、支援者の心のケアに大きな役割を果たしたであろうことから、今回は、専門的な心のケア、精神科系の知見を有しておられる熊本大学に委託するかたちで、熊本大学病院の中に設置します。相談は、祝日と年末年始を除く平日の午前9時から午後4時まで、県内全域を対象にしています。ちなみに、熊本市内は既にウェルパルくまもと内の熊本市こころの健康センターで通常業務として行なわれていますので、熊本市以外の県内全域の方についてワンストップ窓口というかたちで、「熊本こころのケアセンター」を開設いたします。
このセンターの主な業務は4点で、「被災者への相談支援」、そして、「被災者を支援されている方々への支援」、例えば地域支え合いセンターや市町村職員など、最前線で活躍している皆さんのお悩みに対応していく。そして「人材育成」と「普及啓発」です。
繰り返しになりますが、このセンターを開設する意義は、精神科医師や精神保健福祉士など専門職を配置し、専門的に心のケア・心の悩み事を支援することで、学校や地域、家庭、職場などとの保健分野と精神科医療機関との連携の橋渡しをする役割を担います。
市町村の関係機関と連携した取組みによって、震災で心の悩みや不調を訴えられる被災者の方、そしてまた支援者の方にしっかりと寄り添って、地震からの復旧・復興を精神保健福祉面から支えていきます。
3点目は、「熊本ふっこう応援割」です。今回あえて「販売中」と発表しますのも、9月15日の販売開始から大変大きな反響をいただき、一部の宿泊施設や予約サイトでは早々に販売予定数に達するという状況になっています。ところが、まだ事業自体の予算は終了したわけではありませんし、現在も販売を続けていますということを今日ご報告させていただきます。
昨日現在で予約可能な事業者は、宿泊施設646施設、旅行会社66社、旅行予約サイト1社あります。最新情報は特設サイトに掲載しておりますし、現在のところ、先ほど申し上げたように人気で早々に販売予定数に達した施設も掲載しています。
ぜひ多くの皆さん、一人でも多くの方に熊本にお越しいただくためにも、ぜひこのふっこう応援割を活用して、これまで訪れたことがない地域にもお越しください。ぜひ、熊本の多様な魅力を楽しんでいただければと思います。
4点目はご報告です。この度の令和8年熊本地震に対し多大なる義援金や寄附金、そして支援物資の輸送やキッチンカー提供などのご支援をいただいた台湾の方々に、支援への感謝を伝えるため、10月4日から6日まで内野議長とともに台湾を訪問しました。
本来であればすぐにお礼を申すべきところですけれども、復旧・復興を優先したことから発災2か月となる今回のタイミングで、かなり限られた時間ではありますが、地方政府やMOUを締結している企業などを訪問させていただきました。訪問では、復興支援へのお礼や、復旧・復興の状況報告、そして、被災の少ない地域への観光、県産品の購入などの呼びかけを行なってまいりました。
地方政府は、台湾でも直轄といわれる巨大都市である、高雄市、台南市、台中市を訪問し、それぞれ、議会や来月の統一地方選挙を控えた大変忙しいなかにもかかわらず、市長自らご対応いただき、私から感謝を申し上げることができました。
県からは、「感謝」という文字を記した、被災地八代地域で作られたい草でつくった香り高い畳のタペストリーを贈呈しております。
各市長様方からは、今後も観光やビジネス面での交流促進を図っていこう、そして復旧・復興を応援していこうという熱い思いを述べていただきました。
また、熊本県とMOUを結んでおりますCTBC(中國信託フィナンシャルホールディング)や、玉山銀行を抱える玉山フィナンシャルホールディングも訪問しました。
そして、今回、台湾全土から約3億台湾ドル、日本円で15億円を超える寄附が寄せられており、この寄附を呼びかけていただいた台湾外交部や、この受入に関して連携していただいた日本台湾交流協会なども訪問させていただきました。
さらに現在、台湾にあるファミリーマート全店で「くまもとフェア」を開催していますので、私自身も内野議長と一緒に、先着100名の皆様に、試食用のフェア商品を配ったところ、現地の方から復興を願う声もいただき、本当にありがたく思いました。
今回の訪問については、台湾現地メディアにも多く取り上げていただき、熊本のPR、そして復旧・復興の状況を報告するとともに、今回の一連の寄附に対するお礼ができたと思っています。
最後5点目です、「農福連携全国フォーラム2027」を熊本県で開催することになりました。
一般社団法人日本農福連携協会が毎年全国で開催している「農福連携全国フォーラム」を来年度、令和9年度に熊本で開催することが決定しました。
農福連携は、障がいをお持ちの方々に農業分野への活躍を通じて、農業サイドでは農業経営の安定や発展、そして、障がいを持たれている皆様にとってすれば社会参画や就労機会を創出する、お互いWin-Winの取組みで、私も知事就任以来ずっと推進している取組みです。
熊本県では農林水産事業者と連携して、福祉事業所とのマッチングのためのコーディネーターを配置したり、研修会を行ったり、マルシェを開くなどして農福連携を推進しています。現在、県がサポートすることで101の福祉作業所で新たに農福連携の取組みを開始されています。
来年の開催に向けて、来週19日長野県で行われる今年度の全国フォーラムに、次期開催県知事として私も参加させていただきます。また、熊本県の福祉作業所にも参加いただき「ミニマルシェ」を開催します。登壇の際には長野県をはじめとする全国の皆さんに今回の地震へのお礼を申し述べるとともに、併せて、来年度熊本に多くの方々にお越しいただけるような熊本の魅力、農林水産物をしっかりとPRしてまいります。
幹事社
建設型応急住宅について、今日、まだ確定ではないが見通しを示されましたが、みなし仮設住宅などとの兼ね合いもあると思いますが、今日表明された分についていつ頃までに着手されたいのか、あと自宅敷地内仮設住宅について柔軟な対応を行う一方で協議に時間がかかるということで、着手がどのぐらい進んでいるのか。今回の整備計画は自宅敷地内仮設住宅も含めた整備戸数なのか。自宅敷地内仮設住宅が認められるか否かで団地型仮設住宅に応募するかどうか被災者の選択にも関わってくると思いますが、そのあたりの見通しやお考えをお聞かせください。
木村知事
今回発表した分については準備が整い次第、建設に着手していきたいと思っています。と言うのも、まだ予算が足りない。今のところ予算は1,200戸分を用意していますので、追加の補正予算を含めて早急に検討したうえで着手していきます。いつからというよりも準備が整い次第着手するということです。
自宅敷地内仮設住宅については、今回の整備着手済みの922戸の中には14戸含まれています。10月8日時点で設置が完了した2戸と、整備中の12戸を合わせた14戸です。その他追加する整備予定戸数には176戸が含まれており、トータル190戸の自宅敷地内仮設住宅が整備見込みになります。
相談いただいた件数は約300件と伺っていますが、その中で条件が合わない、仮設団地のほうがいい、またはみなし仮設住宅のほうがもっと早いなど色々あろうかと思っていて、今のところ相談を受けているなかで確実に建設できそうなものとして190戸を見込んでいるところです。
これについては、内閣府と鋭意相談を重ねて、協議の簡略化なども進めていると聞いています。また、被災者の方のお気持ちは変わるところがあって、自宅敷地内仮設住宅かどうかよりも、みなし仮設住宅で入れそうなアパートで自分の希望に叶う物件がどれくらいあるのかをおそらく皆さん悩まれています。これは市町も悩まれているところですが、建設、住宅関係などの業界の方々や、賃貸住宅の関係の方々と綿密に相談しながら進めていますので、まずは現時点で自宅敷地内仮設住宅は190件を見込んでいるとご理解いただきたいと思います。
幹事社
こころのケアセンターについて伺います。今回、これは主に電話でご対応されるようですが、今回被害の大きな地域は県南地区です。前回の地震の時と違う対応をされる、例えば出張など考えられていることがあるのか。また、県南地域では医療機関もまだ再開できないところもあると思いますが、その辺を含めた支援とかお考えを伺いします。
木村知事
おっしゃるとおりで、今、県南地域で心のケアを専門的に扱える医療機関が少ない、対応が難しいなかで、何とかフォローしていこうと、熊本大学病院に委託するかたちで今回開設します。電話相談だけではなく、訪問して支援をしていくことも今回は積極的に行っていきますし、専門的支援の中には専門的な職員の派遣、専門職の派遣なども実施していきたいと思っています。なるべく被災地、現場にしっかりと寄り添える体制を熊本大学病院とともに頑張っていきます。
幹事社
昨日控訴されましたが、水俣病の認定を求める訴訟で、総合的に症状や住んでいたところ、魚介類の摂取などを総合的に判断して認定されるべきだという判決が出ました。それに対して、改めて認定のあり方などについて問題提起にもなる判決だったと思いますが、受け止めを伺えますでしょうか。
木村知事
今回の判決は、昨日控訴時にコメントを出しましたとおり、これまでの認定審査のあり方を大きく覆す判断が地裁判決に入っておりましたことと、これまで直近で熊本県が被告になった抗告訴訟の判決ともかなり違った判断、考え方が示されているので、これは裁判の仕組み上、上級審の判断を仰ぐ必要があるという結論に至ったところです。
どういうところが、ということにつきましては個別のことになりますので、裁判の中で主張してまいります。
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幹事社
台湾を訪問されたということですが、台湾は発災後の迅速な対応など災害対応が進んでいる地域だと思います。今回の地震では熊本は避難所に課題も多くあったと思いますが、各市長とはどのようなやり取りをされましたか。
木村知事
各市長、首長からは、熊本での発災後対応の遅れについての指摘ということはなく、むしろこれまでの2か月の間でここまで進んでいることに評価いただく声が多かったです。もちろん台湾の対応を踏まえてこれから何を学んでいくかは、危機管理監のもと防災部局で初動対応の検証をしていますので、例えば台湾の事例の話も含めて比較検証の対象にしていきたいと思っております。
台湾の皆さんの熊本への支援の動きの速さ、これには私も驚いたところです。今回台湾からは、熊本への支援に対してお礼を述べに私が訪問したことへの感謝の思いが示されていました。
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幹事社
今日、合志市から渋滞対策に関する要望が出されると思います。その受け止めと今後どのように取り組んでいくのか教えてください。
木村知事
今日午後、合志市から半導体関連産業の集積に伴う渋滞対策推進の要望書を亀崎副知事に持ってこられると伺っております。事前に中身は伺っていませんが、去年、一昨年の対応でだいぶ改善しているところがあるとはいえ、まだ建設中、特に新しく道路改良、交差点や立体化といったところになると途中のものも多くありますので、より進めてほしいということだと思っています。渋滞対策は合志市のみならず今回のTSMCの進出に関係して、県民の大きな関心事であり課題だと思っています。合志市の声も踏まえて、地震の対応も少し落ち着いてきていますので、これまで知事就任以来3年間がむしゃらにやってきた渋滞対策を、来年度以降、年明け以降どうしていくのかを、もう少ししっかり県としても考えていきたいと思っております。年内なのか年明けになるか分かりませんが渋滞解消推進本部で、県民の皆さんにもっと渋滞解消を実感できるような今後の取組みを早く整理していきたいと思います。
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幹事社
食のみやこ熊本券の利用期限が今日までですが、課題も多く見られたと思います。受け止めをお願いします。
木村知事
食のみやこ熊本券については、国の制度上こうやるしかなかった。ともかく短期間で効能を最大限発揮できるということにおいて、この制度が進んだと思っています。特に、飲食店の風評被害、二次被害対策が一番の主眼にありましたので、全体ではありませんけれども、抽出でいくつか担当部局が聞き取ったところでは、この事業を開始する前には例えば約9割キャンセルになっていたところからほぼ地震前に戻っているというお声もありました。なので、二次被害、風評被害から脱却するという点においては、一定の効果はあったと思っております。ただ、予定していた目標の発行枚数に至らなかった、紙を発行できなかったなど、制度上できなかったことに対するご不満の声があるのも事実ですので、今後担当部局で検証し、もし同様の対策を講じることがあれば、しっかりと今回の経験を生かしてより良いものにしていきたいと思います。
幹事社
農福連携全国フォーラムの熊本開催は初めてだと思いますが、熊本で開催する意義や、どういう大会にしていきたいか教えてください。
木村知事
農福連携ですが、農業サイドからも福祉サイドからもそれぞれにメリットがある仕組みだと思っております。障がいをもった方の就労を促進するためには、障がいを持っている方の個性や特徴が生きる分野や事業があると思っています。昔、別の県に勤務したときから農福連携には携わっていますが、「障がいを持たれた方でも出来る」ということと「障がいを持っているからこそ出来る」という両面があると思っています。
障がいを持っているがゆえに、例えばライン作業のなかで一秒一秒を争うような組立て仕事などが苦手であっても、大地のなかで自分なりのペースで物を植えていく作業であれば得意なこともあって、それは障がいを持っていても出来る仕事。逆に、障がいを持っているがゆえに、例えば一定のことに集中して取り組むことのできる方は、機械でもげないような作物を延々と取り続けるという非常に優れた能力を発揮する場合もあって、そうした今までの生産性、効率性だけでは気づかなかったことが、農福連携がいい機会になると思っています。熊本の農業の新たな担い手と新たな魅力を見せてくれる。農業王国、農業県熊本だからこそ、そういう新たな魅力づくりに資すると思っていますし、これまでなかなか働く場が見つからなかった障がいをもった方のなかに、ここに自分の居場所を見つけることができる、生きがいややりがい、そしてまたある程度稼げるということでの魅力があると思っています。
農業王国熊本だからこそ、農福連携をやる、または世間に新しいムーブメントをお見せする、作っていく意義があると思い、熊本に農福連携全国フォーラムを誘致したところです。
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幹事社
農林水産大臣が更迭、お辞めになられたことで、変われば3人目になるんですが、今回の辞任も含めて熊本地震への影響やご懸念はありますか。
木村知事
今回の農林水産大臣の辞任に伴って、被災した農家、農業者をはじめとする熊本の被災地への影響はあってはならないと思っています。どなたが新大臣になられるか分かりませんが、就任された暁には熊本にもお越しいただきたいですし、農林畜水産業の復旧・復興に向けてのお考えを伺いたいと思っております。
今回の辞任は非常に残念でした。任命責任を感じていると高市総理もおっしゃっていますので、被災地のためにも政権をあげてしっかりとした方に農林水産大臣になっていただきたい。そして早い段階で私たちの意見を聞いていただきたい、聞く機会を持ちたいと思っております。
Q
こころのケアセンターについて、発災から間もなく3ヶ月のタイミングで開設される意義など、あわせて10年前と異なる点についてもう少し具体的にお話しできるのであれば、お聞かせください。
木村知事
まず開設時期は、10年前より早く、10年前は発災から約半年経っていましたが、今回の地震では、やれることはないか、必要なことはないだろうかというところで、熊本大学病院のご協力も得ながら、こころのケアセンターを早めに立ち上げようと準備してきたところです。
ちなみに10年前は県精神保健福祉センターに設置したんですが、今回は県南に被災地がある、いわば熊本市周辺、熊本市及び熊本都市圏ではない離れたところにあるので、そちらと連携して対応できる機動性等々を考えると、熊本大学病院は精神科の先生を通してのネットワークを全県的に持っていらっしゃいますので、熊本大学病院との連携によって、広域的に対応できる枠組みができたということです。
もう1つは、10年前の地震よりもスピードを上げて、この2か月間、被災地の復旧や被災者の支援に取り組んできたところですが、その分支援に当たる方も疲れが見えてきています。また、避難所を8月から9月にかけて拠点化しましたが、避難所に皆さんがおられれば、看護師や保健師など専門家の人を配置して相談に対応しやすい体制をとることができますが、今後、仮設住宅やみなし仮設住宅も含めて建設が進み、避難所から仮設住宅へと被災者が移っていくなかであって、より被災者の方を支援するためには、地域支え合いセンターを中心にした支援職員の方がしっかり入っていく体制が必要となる。そして、さらにその方たちをバックアップする専門家のチームを作るべきだということで、このこころのケアセンターを開設したところです。
でき得る限り皆さんそれぞれに寄り添えるよう、10年前よりも機能を強化して、遠隔になりかねない被災地との間をしっかりと取り持っていきたいと思います。この点については熊本大学病院のご理解とご協力があってのことですので、その点は感謝申し上げます。
Q
簗農林水産大臣の辞任についてですが、道路予算を大幅にカットしたという発言が問題視されていて、県内の被災者から公共事業に対する不審であったり、不安の声も聞かれました。改めてこれに対する受け止めや政府に要望、求めることがあれば聞かせてください。
木村知事
政治家の出処進退についての評価は避けたいと思いますし、予算の箇所づけについて国土交通省は予算配分作業に影響はなかったと言っておられます。元々役人だった人間からすると私の常識では考えられないことで、どこかに予算をつけてくださいという要望を受けることはありますが、減らしてくださいというのは私の25年の役人人生では1回も聞いたことがなかった。そのくらい違和感のある発言でしたし、それは事実ではない、そういう働きかけはしていないということなので、であればなぜそういう発言をしたか疑義が残るところです。何より私たちはそういうことがあってはならないし、それが故に政権にすり寄ることも私は考えておりません。ちゃんと言うべきことは言い、やらなければいけないことは言っていきたいと思っていますので、まずもって、先ほどもお答えしましたが、今回の簗大臣の発言によって国政が混乱し、しばらく委員会が開けない状況になっていたことは政府には反省していただき、1日も早い被災地再建のために農林水産省ないし政府には全力を上げていただきたいと思っております。
繰り返しですが、選挙の結果によって公共事業の減額がされるようなことはあってはならないし、それは行政の公平な執行においてはあり得ないと思っていますので、しっかりそういうことがないように私も県知事としてやり得る限りのことをしていきたい、注視していきたいと思っております。
Q
仮設住宅の件で1点伺います。仮設住宅に入られている方に取材してみると、住宅建設の着手に関してもう既に2年を超えてしまうと業者から言われているような声を複数聞きます。原則だと2年だと思いますが、この期限についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
木村知事
仮設住宅の入居期限問題は、これも過去10年前の地震、または6年前の球磨川水害それぞれであったことです。これも個別協議になるということではありますが、現時点で個別建設会社の事情までは存じ上げませんけれども、今から全ての住宅について3年でも5年でもいいですよとは法律なり制度の設計上ならないと思います。けれども、平成28年熊本地震や令和2年7月豪雨の実績を踏まえれば、伸ばすことは十分にあり得る前提でいきます。ご不安の声があれば、なるべく早くそういう声を国に届けていきたいと思っております。
Q
先ほども質問がありましたプレミアム付き食事券の話で、使い切れなかったという方も多分いらっしゃるんだろうと思います。救済措置などを考えていらっしゃることがあれば教えてください。
木村知事
プレミアム食事券は、いわゆる各市町村が発行している商品券と同様に一定の期間内に使ってくださいということですので、それ以上の救済措置は考えません。ましてやプレミアム分で税金も入っていますので、使わない人がそれを貰うというのもありえないと思っております。
今回使われなかった分については、もし使われなかった分がある程度あるとすれば、それを踏まえて、外食産業振興に近いところでしっかりと目的を持って使っていきたいと思っています。
Q
インフルエンザに関して、今日また新しい数字が出るかと思いますが、先週注意報に入っています。知事の所感と県民に対して呼びかけをお願いします。
木村知事
インフルエンザについては今流行期に入りつつあるということで、状況を見ながら、急増する状況になれば緊急会見なども含めて県民の皆さんには啓発、心掛けを呼びかけたいと思っています。
日々のエチケットは大事です。うがいや手洗い、あとは換気ですね。日々の暮らしのなかで無理ない範囲でインフルエンザ感染予防に向けた取組みを進めたいと思いますし、副作用等も一部ありますがワクチン等についてもそれを踏まえた上で接種されたい方にはぜひ接種を呼びかけたいと思っております。
Q
建設型の応急住宅の関係でお伺いします。冒頭でも被災者にお示ししたいというお考えがあったかと思いますがそこを改めてお伺いしたいのと、端数もありますが基本的には1,500戸を整備することでよろしいでしょうか。
木村知事
これにつきましても今回こういうかたちでお示しをし、今のところ大体どんな校区・地区に建設しようとしているということを、まず今日の発表を通じて皆さんに周知したいのと、また、検討されている方がより詳細に問い合わせたい場合は市町村にご相談に行っていただきたいと思います。これからだんだん寒くなってくるなかで、早めに仮設住宅を整えたい、住まいの確保を図りたいという願いが私ども県や市町村はありますので、被災者の皆さんはこうした情報を参考にどのような対応をしていくかご検討いただきたい、その参考になればという思いです。
そうしたなかで1,482戸という数字を出しましたけれども、これも今後の被災者の方の需要を見極めて、1,600戸や1,700戸に増えることはあろうかと思っています。ただ一方で、どうしてもみなし仮設住宅はなかなか目に見えにくいものですから、みなし仮設住宅のニーズが急激に増えているというのも市町から報告を受けており、役所としても使われないものはなるべく造りたくないというのも当然あります。そのための費用や職員の労働力もかかりますので、なるべく被災者のニーズに沿ったものをつくりたいということで、最後になってパラシュートで上からバッテンのどこに降りていこうかと、本当に着地点を見極めている最中だとご認識いただきたい。カチッとした数字はこの値からプラス100とかプラス200ぐらいのゾーンにまで落ち着いてきていると私は認識しています。
ただ、その鍵は、みなし仮設住宅がどれぐらい確保できるかだと思っております。
Q
これに関連して、このように建設候補地が示されていますが、被災地で建設できるような用地が少ないという問題もあります。民間の土地を活用するなど今回は考えてらっしゃいますか。
木村知事
現在交渉中なので具体的には申し上げられませんが、民有地を活用して仮設住宅を造る具体案はあります。できれば私どもとしては仮設住宅への入居を年内には完了したいと思っていますが、場合によってはどうしてもこの地域が良いという思いが強くて、民間の田畑を借り上げて、しかも、フカフカしてる田んぼの土の上には家は建てられませんので、そこの土壌を少し頑丈にして、となると時間がかかる可能性もあると。そこは時間がかかってでもこっちのほうがいいですかというのを市町で議論しながら進めています。
実際の具体例となるとある程度見えてからになりますが、民有地を活用した建設の検討はもう始まっています。
Q
建設型応急住宅について、今知事も少しお話しされましたけれども、これからだんだんと季節が冬に近づいて寒くなっていくなかで、今回目途を示されたのは、避難所などにいらっしゃる方に仮の住まいに移っていただく流れなのだと思います。
先ほど入居を年内にというお話もありましたけれども、いつ頃までに仮設住宅への移りを済ませたいか、もしお話しいただけるのであれば、避難所にいらっしゃる方々をどれくらいまでに仮設住宅に移っていただきたいかなど見通しを伺ってもよろしいでしょうか。
木村知事
よく伺う話なのですが、避難所の閉鎖については、最後のお一人まで住まいの再建の道筋ができるまでは避難所を無理やり閉じることはすべきでないし、できないと私は思っております。
ただ、そのためにも被災された方々に、自分にはどういう選択肢があってどういうことが可能なのかを、今日中間的な当面の整備計画をご報告することで選択肢をお見せしていくことだと思っています。そうしたなかで、建設型応急住宅の建設、入居については、本当はできれば概ね年内になんとかしたい。となると、建設型は1カ月半から2カ月ぐらい時間がかかっているのが、この7月・8月からの今の状況だと思えば、10月中になるべく方向性を決めていただければ、年内に遅くても。みなし仮設住宅だともっと早く入れるのですけれども。ということもあってこのひと月ぐらいの間に皆さん色々と市町がそれぞれ被災者の方と一緒に悩んで、こういうかたちで進めようと整えてと思っています。
ただ、先ほどの例ではないですけれども、どうしても田んぼや畑の土壌を少し入れ替えて基礎を造ってというところが生じるのが現状だと思います。もちろんそこも、なるべく可能な限り工期を早めてと伺っていますが、被災者の方のご了解をいただきながら、それで越年してもいいから近くにいたいという方がいらっしゃれば、そういったことにも柔軟に対応するよう各市町において検討しながら進めていただいています。
なるべくならば年内に仮設住宅、何らかの仮設住宅に入れるようにしたいところですが、被災者のニーズに沿って越年も含めてそこはやむを得ないと思っています。
Q
こころのケアセンターですけれども、10年前の熊本地震の被災者の方々とお話を聞くと、道路や橋など復旧が目に見えて復旧復興が進んでいく一方で、それを見ていると被災者の中でその流れに乗れていない、スピードに取り残されているようだと感じたと話されている方々もいらっしゃいます。被災者や、支援する市町村の職員のためのこころのケアセンターだと思いますが、そのあたりのお考えを伺ってもよろしいでしょうか。
木村知事
名前はこころのケアセンターと優しい名前なんですけれども、精神科のプロの方に入っていただいて、PTSDや心的外傷性ストレス症、うつ状態になるとかそういう深刻な事案をしっかり専門家を入れて対応したいというのが、こころのケアセンターです。
一番のメインは、八代市以外では熊本市はもうできていますが、地域支え合いセンターを中心に被災者の方々に直接お会いし、被災者台帳なども作って見守り支援をしながら、特に重そうな案件についてはこころのケアセンターと連携することで訪問支援などにつなげていくというのが大きな流れになろうかと思っています。
そういった現場の方々に孤立防止などの見守り支援をしっかりやっていただくためにも、重い案件や難しい案件は専門家にしっかりつないで、専門家が解決していこうというのが今回の趣旨になります。そういう意味では現場と専門的な集団との両者の連携が今回非常に大事だと思っていますので、先ほど申し上げたように直接被災者の方の相談もさることながら、ここのみなさんからの専門家としてのバックアップが重要になっていくということで、10年前以上にそういった機能を果たしていただきたいと願っています。
Q
先日来年度の予算レクというか、見通しが示されました。今回の熊本地震も含めたところで、災害からの復旧、復興を最優先にやっていくということですけれども、全体的に県政で過去最大の当初予算が一兆円を超えるかもしれないというところまで示されています。そのあたりの考え方、あと気になるところでいくと空港アクセス鉄道や県有のスポーツ施設など、方向性を示してあるものもあります。そういった点について知事の考え方を伺ってもよろしいでしょうか。
木村知事
当初予算の見込みが1兆円を超える可能性が高いということをお示ししたのも、まさに今そういう状況にあると県民の皆様にご理解いただきたいということです。
ただ、私も知事になる前に25年役人をやってきて、こういう災害対応で自治体財政が破綻するということがあってはならないというのが国の方針でもありますし、私もそういう経験を例えば10年前の熊本地震についてもそういう理念でやっています。
ですので、予算規模は増えることにはなるとは思いますが、特に災害からの復旧に関しては国の必要な財政措置をしっかりととって、かつ国からくる、いうならば災害復旧の補助金の裏部分にある地方負担についても、地方交付税等でともかく最小化していくということを、これまでの経験を活かして全力でやっていきたいと思っております。
その上で、今ご指摘いただいた未来に向けたプロジェクトについても、これもしっかり続けていくつもりです。
空港アクセス鉄道につきましては、今回の夏の概算要求で利子補給の新たな制度の拡充を示していただきましたので、これを確実に年末の予算編成で確定していただきたい。それによって、来年度から事業が進むようにしていきたいと思いますし、スポーツ施設について、特にそのなかでもアリーナ、県立総合体育館の再整備については今、事務的な検討作業をどんどん進めています。
様々な事業者へのサウンディング調査などを進めながら、早い段階で方針等を示していきたいと思っております。どういう方向で県が動いていくのかということを県民の皆様にお見せして、県民の皆様の理解を得ていかないとこういった大型事業は進んでいかないと思っておりますので、しっかりと地震の復旧・復興と並行してやっていきたいと思っております。
そしてその両方に言えるのが、その分国からの財政支援または場合によっては民間からの寄附など、そうしたものも含めて支出も増えるのですけれども、歳入もある程度増えて、特に県税を1円でも無駄にしないように使っていく、私も財政当局の人間でしたのでこの姿勢は一貫してやっていきます。
県民の皆様に、今後の地震からの復旧・復興と、県としてどうしてもやらなければいけないプロジェクトが並立できるのだということを示しながら、来年度の予算編成に向かっていきたいと思っております。
Q
熊本市長選について知事の関わり方でどなたかを応援されるということがあるのかということと、すでにどなたかから応援の要請などがあっているかをお聞かせください。
木村知事
知事になった以上、私は全ての県民の代表であるという立場ですので、県内自治体の首長選挙や議員選挙で特定の候補者を応援することは、これまでもしていませんし、今後もそのつもりはありません。現段階でどなたかからもそういった要請も来ていません。熊本市長選についてもその姿勢で臨みたいと思います。
Q
争点として想定している問題や、県政と市政で連携するテーマもたくさんあると思いますが、論戦が展開されることを期待するテーマはありますか。
木村知事
特定のテーマについて論戦というのは、論戦イコール争点ですので、そこは熊本市民の皆様が最後判断すべきことだと思っております。
ただ、今日の報道にあったウェブアンケートの結果を見ていると、そういう争点が論点だろうなというのがずらずらと並んでいました。やはり先ほどもご質問がありましたが、渋滞対策は熊本市民の皆さんが高い関心を持っているんだろうなということ、市庁舎、その他色々。市庁舎は先ほど私がお答えしたある種大型のプロジェクト、市にとっては1つのプロジェクトになるかもしれません。
そうした様々な政策課題、熊本市は県内最大の自治体ですし、最大の県民を擁する市町村ですので、ぜひ活発な議論が展開されてより多くの市民の皆様の合意のもとで、市の政策の方向性が決まることを願っています。
熊本市との連携なくして熊本県の発展はないと思っていますので、ぜひいい論戦が期待されて、そして多くの市民の方が投票し、新しい次の市長が選ばれることを願っています。
Q
現時点で5人が出馬表明されていますが、熊本市長選の投票率は前回、前々回と過去最低を記録しているところも含めて、候補者が多く立ちそうという点に対する受け止めをお願いします。
木村知事
私の知事選のときは4人立っていて、今回の熊本市長選が5人ということで、多くの方が色々な論点を提示して論争を交わされることは、投票率が上がるという意味において期待できることがあるんじゃないかと思っています。
ただ、まだどなたの政策も見ておりませんので、早いうちに皆さん政策を出されて、議論が交わされることを期待しています。
Q
仮設住宅など住まいの確保についての質問ですが、避難所を取材していると仮設住宅の入居申請をしたがまだ連絡がない、順番待ちの状態になっているという避難者の方が結構いらっしゃるという印象です。仮設住宅の入居条件等もあると思いますが、県としては、みなし、建設型等を含めて仮設住宅への入居を希望する避難者の方が全員住めるような態勢を目指していくのかという確認。また、仮に仮設住宅に入居できたとしても、いずれ退去しなければいけない、その後、家探しをしなければいけないが高齢、年金暮らしで住まいが見つかるのかどうか不安だという声も聞かれています。より先の話になってしまうかもしれませんが、仮設住宅退去後の支援等についてどう考えられているかお伺いします。
木村知事
最初ご質問の市町村の現状については、担当課が来ていますので確認してください。
今、私が首長等と相談するなかで話があるのは、申請があっても当初要望の条件が非常に厳しいといいますか、再建する自宅の近くやみなし仮設住宅がいいとか、色々な条件のなかで対応すべき案件も多いことと、例えば要配慮者の方で早めに仮設住宅の対応が必要な案件など、どうしても市町のなかで申請順だけでは進まない事情もあるようですので、それぞれきめ細かく配慮してるなかだと伺っていますが、その他にもまだ課題等があれば担当課が聞いていきたいと思っております。
その上で、仮設住宅は基本的にはご自宅を再建することを目的にやる、一時の住まいということもあります。ただ一方で、その後の住まいの目途が立たない方について、これも原則論ではないんですが、どうやって住まいを確保していくか、これは被災者に限らず今の高齢者の住まいの確保という点において非常に大きな課題だと思っていますので、今回例えば仮設住宅、建設型応急住宅で造っているところが、これは10年前の熊本地震から取り組んでいる木造化の1つの目標は、その木造化住宅を災害公営住宅のような恒久的な住宅に転用していくことも視野に入れることになっています。ですので、今後の住まいに苦労していらっしゃる方については、各市町がどれだけこの仮設住宅ないし、みなし仮設住宅に入られている人を今後受けとめていくかというところだと思っていますので、そこも当然各市町の職員と相談しながら、しっかりフォローしていきたいと思っております。
繰り返しになりますが、仮設住宅に入ることで路頭に迷うことがないように、10年前の地震でも6年前の水害でもそうならないようずっとフォローしています。災害公営住宅等はいくつかという議論がまだしにくいところではあるんですけれども、被災者の方々のニーズに応じて、各市町での住宅をどれぐらい用意していくかも各市町と連携しながら今後しっかりと整えていきたいと思っております。
繰り返しですけれども、避難されている方が自分はどこかに追いやられてしまうのではないかというご不安にあるかもしれないと思うと大変胸が痛みますので、そうした方々お一人お一人の声にしっかりと市町と連携してあたっていきたいと思っております。特に厳しい事例があれば、ぜひ担当課にもお伝えいただきたい。
Q
昨日の控訴の関係ですが、今回は大阪地裁判決だけではなく、複数の判決で今の認定基準を超えた、知事は先ほど違う判断とおっしゃいましたが、そういう判断が出ています。構図で考えるとこれだけの被害を拡大させた行政は、いわば加害者であると思いますが、今回はその判決も含めて確固たる第三者である司法が被害者として認めなさいと言っているわけです。認定基準というのは加害者である行政側が決めたということだと思いますが、加害者側があなたたちは被害者じゃないと言っている構図だと思います。一般の事件・事故ではあり得ないことだと思いますが、そういった構図についてどう感じるか。
それと、今の認定基準は、公健法の策定後にできたと理解していますが、公健法の理念が「疑わしきは救済を」つまり、疑わしきは認定をということだと思いますが、そういった理念のもとの認定基準であるはずなのに今の状況が続いている現在の状況についてどう感じるか、この2点をお聞かせください。
木村知事
認定基準は加害者側が一方的につくったものかどうかというのは、認定基準は法律に基づいて、法律のもとで様々な有識者の方々とともに、最終的には行政である国の方が決めたものであると思っております。
一方で、裁判は私たちが被告になりますので、被告と原告がそれぞれの主張を尽くしていくことが裁判ですので、裁判の一方が仮に行政だからといって何も主張してはいけないというのも、裁判の仕組み上、違うと思っています。ともかく今回は新たに提起された訴訟について、私たちとしては裁判のなかでこれまで主張してきたものを尽くして、最終的に上級審の判断を仰いでいくのが今の段階です。と言いますのも、今回の判決がこれまで県が被告となった判決ともだいぶ違う位置付けであるというところで、ここでこれをそのまま容認するわけにはいかないというのが、被告としての県の立場です。
認定基準のそもそもの理念、疑わしきはというところも、当然全体の理念からしてもそういうところだと思っていますが、疑わしきというなかでどういうものが認定になるのかというのは、これまでの長い歴史的な経緯、そして確定している様々な裁判のなかで積み重ねてきたものがあると私は認識しています。
そうした長い歴史の苦しみのなかで、私たちもこれまでの認定審査のあり方、認定審査を積み重ねてきたわけですので、今回の場合はまだこれから控訴するわけですので、個別の今回の事案の症例、症候の状況をこの場で申し上げることはできませんので、ここは裁判の場で主張を尽くしていくしかないという現状です。
Q
申請の数とこれまでに認定された数に大きな開きがあります。そういった現状についてはどう感じてらっしゃいますか。
木村知事
他の事案と見比べて水俣病の認定率は低い、高いということをこの場で申し上げることではないというか、私自身そういったデータを持っておりません。