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草地畜産研究所

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0050231 更新日:2020年9月2日更新

~豊富な草資源を最大限利用した低コスト家畜生産の実現を目指して~

 阿蘇地域には、約22,000haに及ぶ草地(野草地、改良草地)が存在し約170の牧野組合が入会権のもとで利用しています。これらの草資源は、放牧や採草に利用され、当地域の基幹産業である畜産業の重要な生産基盤となっています。
 このため、草地畜産研究所では、スマート農業技術を活用した草地及び放牧牛の管理技術、草地を高度に利用した肉用牛及び牛肉生産技術、農用馬の安全で省力的な繁殖管理技術に関する研究を行っています。

草地畜産研究所全景の画像
​草地畜産研究所全景

褐毛和種(あか牛)の親子放牧の画像
褐毛和種(あか牛)の親子放牧

試験研究の概要

~豊富な草資源を最大限利用した低コスト家畜生産の実現~

1.阿蘇地域に適応した牧草の栽培利用技術の開発

 改良草地における粗飼料の生産を強化するため、高標高地域に適した主要牧草(トールフェスク、オーチャードグラス、ペレニアルライグラス等)の新品種の選定試験を行っています。

新品種選定試験展示ほ場の画像
​新品種選定試験展示ほ場

チモシー(牧草)
チモシー(約10年前から阿蘇で栽培開始)

2.スマート農業技術を活用した草地及び放牧牛の管理技術の開発

 無人航空機(ドローン)や人工知能(AI)を活用した牧草地の収量予測及び雑草検出による効率的な草地管理技術、ICT・IoTを活用した放牧牛の遠隔監視技術等に関する試験を行っています。

ドローンの飛行状況(あか牛の放牧)の画像
​ドローンの飛行状況(あか牛の放牧)

高度100mのドローンから撮影した放牧地の画像
高度100mのドローンから撮影した放牧地

3.広大な草地の特性を活かした革新的な生産技術の開発

 阿蘇地域の草資源(牧草・野草)を活用した発酵TMR(混合飼料)利用による肉用牛放牧肥育技術に関する試験を行っています。

あか牛の放牧肥育の画像
​あか牛の放牧肥育

発酵TMRの給与の画像
発酵TMRの給与

4.農用馬の安全で省力的な繁殖管理技術の開発

 生産者の労働力の低減や初心者・高齢者でも取り組める生産体制を目指し、超音波画像診断による人工授精技術の高度化やICTを活用した分娩予測に関する試験を行っています。

農用馬の超音波検査の画像
​農用馬の超音波検査

農用馬の親子放牧の画像
農用馬の親子放牧

5.当研究所における改良草地の維持管理手法

 当研究所では、約105haの改良草地から牧草の収穫を行っています。研究所で生産された堆肥を積極的に肥料として利用することで、資源循環型畜産の実現に努めています。

牧草の収穫の画像
​牧草の収穫

牧草の集草状況(ドローン撮影)の画像
​牧草の集草状況(ドローン撮影)

牧草の密封の画像
牧草の密封

冬のあか牛の放牧の画像
​冬のあか牛の放牧

夕焼けとあか牛の放牧の画像
夕焼けとあか牛の放牧

施設等の概要

概要 位置: 阿蘇市西湯浦(阿蘇外輪山上)
標高: 880m~1,030m
気候:

年平均気温13.5℃(最低ー7.5℃、最高32.6℃)、年間降水量2,525mm(6~8月60%降水)
(2019年気象庁統計データ(阿蘇乙姫)から引用

土壌: 厚層多腐植質黒ボク土、埴壌土
施設 総面積: 2,343,437.00平方メートル
用途別面積: 改良草地:104.7ha、自然草地:27.2ha、雑木林・沢:81.0ha、保安林:5.3ha、施設用地:8.0ha
建物: 研究本館、リモート家畜管理システム施設、肉用牛等繁殖技術研修施設、繁殖牛舎、肥育試験牛舎、厩舎、育成試験牛舎、堆肥舎、乾草貯蔵庫、機械庫、車庫、その他
家畜頭数: 肉用牛:95頭、農用馬:10頭(令和2年4月1日現在)
連絡先

住所:〒869-2304 阿蘇市西湯浦1454
電話番号:0967-32-1231(代表)
ファックス番号:0967-32-4504

交通アクセス

JR豊肥線内牧駅より車で約35分
熊本インターチェンジ(熊本市)から車で約75分(ミルクロード経由)
菊池市(熊本県菊池地域振興局)より車で約50分(菊池阿蘇スカイライン経由)

地図

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