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土壌汚染対策法Q&A

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0005667 更新日:2020年8月1日更新

<土壌汚染対策法(以下「土対法」という。)第3条関係>有害物質使用特定施設の廃止

Q 1 有害物質使用特定施設とはどのような施設ですか?

A 1
 水質汚濁防止法(以下「水濁法」という。)に規定する特定施設であって、特定有害物質をその施設において製造、使用又は処理する施設のことです。設置する場合、水濁法に基づく届出が必要です。
 また、排水を下水道に排出する場合には水濁法に基づく届出に加えて、下水道法に基づく届出が必要です。

Q 2 ○○市○○町○○番地に有害物質使用特定施設があったかどうかを教えてください。

A 2
 県では水濁法に基づく特定事業場に係る情報の提供を行っています。その場合申請が必要となり、提出先は一つの保健所管内の土地の情報の提供を求める場合は管轄保健所で、複数の保健所管内にまたがる場合は県庁環境保全課です。申請様式は以下からダウンロードできます。

【水質汚濁防止法】特定事業場等に係る情報提供申請 / 熊本県

Q 3 有害物質使用特定施設を廃止する場合はどういう手続が必要ですか?

A 3
 土対法に基づく特定有害物質を使用していた場合は、土壌調査の義務が発生します。
 ただし、有害物質使用特定施設を廃止する場合や、施設の使用は続けるものの特定有害物質の使用を止める場合は、まずは水濁法の規定に基づき、施設廃止の届出や変更等必要な手続を行ってください。
 なお、施設は廃止するもののその土地を引き続き工場、事業場の敷地として利用する場合、小規模な工場等であって事業主の住居施設と同一であり、引き続き居住に利用されている場合等、人の健康被害が生ずるおそれがない場合は県に申請することにより調査が猶予されることがあります。
 調査が猶予された土地では一時的に土壌汚染状況調査が免除されますが、工場の移転などの理由により、人の健康被害のおそれがない状態が継続しなくなった場合、土壌汚染状況調査を実施する必要があります。

Q 4 特定有害物質とはどのような物質ですか?

A 4
 その物質が土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害が生ずるおそれがある26物質が定められています。特定有害物質は第一種から第三種に区分されており、それぞれ基準値が設けられています。第一種及び第三種特定有害物質は、その物質が地下水などに溶け出し、その地下水を摂取することによる健康被害のリスクから「土壌溶出量基準」が設けられています。
 第二種特定有害物質は、「土壌溶出量基準」に加え、汚染土壌を直接経口摂取することによる健康被害のリスクから「土壌含有量基準」が定められています。それぞれの物質と基準値は以下のファイルのとおりです。

特定有害物質の種類(Excelファイル:14KB)

Q 5 土対法第3条第1項の調査義務が生じた場合、どのように調査するのですか?

A 5
 土地の所有者、管理者又は占有者(以下、「土地の所有者等」という。)は、工場、事業場の敷地であった土地の土壌汚染状況調査を環境省が指定する機関(以下、「指定調査機関」という。)に調査させ、有害物質使用特定施設を廃止した日から起算して120日以内に調査結果を県に報告します。指定調査機関の一覧は環境省ホームページに掲載されています。下記アドレスを参照してください。なお、やむを得ない理由により120日以内に報告できない場合は、報告期限の延長を県に申請することができます。

指定調査機関一覧<外部リンク>

 Q6 土壌汚染対策法第3条の調査義務が生じる範囲はどこまででしょうか?

A6

 法第3条第1項本文の土壌汚染状況調査は、使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場・事業場の敷地であった土地のすべての区域が調査対象となります。

 「工場・事業場の敷地」とは、公道等の工場・事業場の設置者以外の者が管理する土地により隔てられていない一連の工場・事業場の敷地をいいます。

 なお、公道等により隔てられていても、配管等により接続され一体の生産プロセスとなっている場合には、隔てられた双方の土地をつつの工場・事業場の敷地と判断しますのでご留意ください。

  また、法施行日以降(平成15年2月15日)に、一時的であっても有害物質使用特定施設を設置する工場、事業場の敷地のであった土地は、調査の対象となります。

Q7 土壌汚染対策法第3条の調査猶予とはなんですか?

A7 

 法第3条第1項ただし書きに規定されている事項で、その後の土地の利用方法等からみて土壌汚染により人の健康被害が生じるおそれがない場合は、土壌汚染状況調査をその状態が継続する限り猶予する規定です。あくまで猶予であるので、利用方法が変更になった場合には、猶予を取り消す場合があります。なお、猶予を受けたい場合は、県知事に申請を行わなければなりません。

 県知事が土地の利用方法を確認のうえ、猶予するかを判断します。

 また、猶予の申請者は、土壌汚染状況調査の義務者であるため「土地の所有者等」となります。

 おって、県知事の確認した土地において、土地の形質変更を一定規模以上、行う場合は、あらかじめ県知事に届出なければなりません。

 なお、県知事の確認した土地の所有者等が売買・法人の合併及び分割等により変更になった場合は、遅滞なく土地の承継を届出なければなりません。

 また、県知事の確認した土地の利用目的が変更になる場合は、あらかじめその旨を届出なければなりません。

Q8 土壌汚染対策法第3条第7項の土地の形質変更届け出とはなんですか?

A 8 

 法第3条第1項ただし書きにより土壌汚染状況調査の猶予の県知事の確認を受けている土地において、900平方メートル以上の土地の形質変更

(盛土及び掘削)を行う場合は、土地所有者等は、あらかじめ県知事に届出を行うこととなりました(法第3条第8項)。

 なお、この形質変更を行う土地については、県知事から調査命令が発せられることとなりますので、時間的余裕をもって届出を行って

ください。

 土地所有者等は、法指定調査機関に命令を受けた土地についての土壌汚染状況調査を依頼し、県知事へ120日以内に報告する必要があ

ります。

 また、法第3条8項の調査命令をうけて、調査を履行したとしても、法第3条第1項の調査義務を履行したことにはなりません。

 おって、土地の形質変更については、次の法第4条関係のQ&Aも参考にしてください。

 <土対法第4条関係> 一定規模以上の土地の形質の変更

Q 9 どういう場合に届出が必要ですか?

A 9
 盛土及び掘削(切土)工事の合計面積が3,000平方メートル以上又は水質汚濁防止法の有害使用特定施設を設置した工場・事業場の敷地(調査を猶予されている土地を除く)で900平方メートル以上となる工事を行う場合、この届出は着工の30日前までに行わなければなりません。敷地面積とは関係なく、実際に土壌に触れる行為を行う場所が届出対象となります。
 ※ 掘削面積は、掘削深度に関係なく、実際に掘削が行われる土地の垂直投影面積を指します。

 ※ 仮置きの土壌であっても原則、盛土として面積要件に含みます。
 ※ トンネル工事等で地表面以外の部分を掘削する場合は、開口部の垂直投影面積が要件となります。ただし、掘削によって生じた土壌を盛土材料として利用する場合には盛土として面積要件に含めます。
 ※ 以下に該当する場合は例外となり届出を要しません。

  1. 次のいずれにも該当しない行為
    イ 土壌を当該土地の形質の変更の対象となる土地の区域外へ搬出すること。
    ロ 土壌の飛散又は流出を伴う土地の形質変更を行うこと。
    ハ 土地の形質の変更に係る部分の深さが50cm以上であること。
    → 最深部が50cm以上であれば、その他の掘削深度が50cm未満でも届出が必要です。また、掘削の最深部が50cm未満でも飛散、流出又は区域外への搬出があれば届出の対象です。
  2. 農業者によって日常的に反復継続して行われる軽易な行為(耕起、収穫等)
    → 土地改良事業のように通常の土木工事と同視することができるものは、届出の対象となります。
  3. 林業の作業路網(木材を道路まで運搬するまでの通路)の整備
    → 林道は作業路網には該当しません(届出が必要です。)。
  4. 鉱山関係の土地(鉱山保安法に規定する鉱山)において行われる形質変更
    → 採石場は該当しません。
  5. 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
    → 道路災害で応急的に行われるもの等が該当します。災害復旧工事において、応急工事完了後に行われる本復旧工事は応急措置とはみなされません。

 ※ その他、以下の場合も届出が不要となります。

  1. 盛土のみの場合
    → 調査命令を発出する範囲は掘削範囲が対象です。
  2. 海や川等の水面下の土を掘削する場合
    → 河川等の一部であっても通常地上に露出している部分を掘削する場合は届出の対象です。
  3. 平成22年4月30日以前に工事が着工されている場合
    → 工期が分かれている場合、平成22年5月1日以降に着手される工期の分については届出が必要です。

届出対象となる事例

(例1) 3,500平方メートルの盛土を行うが、立入禁止の柵を設置するために周囲に杭を打つ。その深さは約75cmである。
 → 一箇所でも50cm以上の掘削があれば届出が必要です。この場合、杭打ちが掘削に該当します。
(例2) 同一事業計画・目的の工事であるが、飛び地であり、場所が連続していない。
 → 届出要件は同一の敷地に存在することを必ずしも要しません。

Q10 工期が複数年度にわたる場合、年度ごとに届出が必要ですか?

A10
 同一の事業計画・目的において行われる工事についてはまとめて一つの届出をお願いします。
 ただし、同一事業計画・目的で行われる工事の場合でも、大規模な工事であって、工期が複数に分かれている場合は、分割して届出を行うことも考えられます。
 なお、年度ごとの工事面積が3,000平方メートル未満であっても、一連の工事の合計面積が3,000平方メートルを超える場合は届出対象となります。従って、以下の例のような場合は届出対象です。
 (例)今年度、次年度の施行面積がそれぞれ2,000平方メートル(合計4,000平方メートル)、発注は一括して行い、工事は連続的に行われる。

Q 11 届出書及び添付書類の提出は1部でもいいですか?

A 11
 必ず2部提出をお願いします。ただし、1部は写しでも問題ありません。また、3部提出いただいた場合、受付印を押印の上、1部を控えとして返却します。

Q12 現時点で工事着工未定ですが届出してもいいですか?

A 12
 構いません。ただし、法的要件である「土地所有者(全員分)の形質変更の同意書」及び「形質変更しようとする場所を明らかにした図面(平面図、立面図、断面図)」の添付は必要です。また、届出から30日以内に着工することはできません。

Q13 届出書の「土地の所在地」は、全地番を記入する必要がありますか?

A13
 原則として全地番ですが、「○○番地 他○筆」のような記載でも構いません。その場合、「○○番地 他○筆(別紙のとおり)」として別紙に全地番のリストを添付するようにお願いします。

Q14 着工予定の30日前までに届出が間に合わないが、期間短縮はできませんか?

A14
 できません。着工予定の30日前までに必ず届出してください。違反した場合、「三月以下の懲役又は三十万円以下の罰金」とされています。なお、この場合における「着工」とは実際に土壌を掘削、盛土することを指します。

Q15 届出は誰が行うことになっていますか?

A15
 「土地の形質の変更を行おうとする者」であり、具体的にはその施工に関する計画の内容を決定する者となっています。土地の所有者等とその土地を借りて開発行為等を行う開発業者等との関係では、開発業者等が該当します。また、工事の請負の発注者と受注者との関係では、一般的には発注者が該当します。(H22.3.5の環境省水・大気環境局長通知(環境省ホームページに掲載)に解釈が記載されています。)
 調査命令が土地の所有者等に対してかけられるので、土地の所有者等が届出を行うべきとも考えられますが、開発者(発注者)が個人である場合、個人からの届出は土対法の周知も難しく現実的ではないので、本県では施工業者(受注者)に届出(又は届出の必要性の連絡)を行ってもらうようお願いしています(ただし、未届出による罰則適用等は土対法の解釈どおりです。)。なお、公共工事においては、委託先への分割発注もあることから、自治体が届出者となります。ただし、届出者に関わらず調査命令の対象者は土地の所有者等ですので、ご注意ください。

Q16 形質変更の場所は盛土と掘削を分ける必要がありますか?

A16
 必ず分けて表示してください。これは、調査命令が発出されるのは掘削範囲のみであるためです。工事図面等に加筆したもので構いません。

Q17 土地所有者の同意書は全員分必要ですか?

A17
 全員分必要です。共有地等で一つの土地に複数の土地所有者がいる場合は全ての土地所有者の同意を得る必要があります。

Q18 土地の利用履歴の記載はどのようにするとよいですか?

A18
 土地の利用履歴は、特定有害物質の使用、保管、飛散等のおそれの判断のために記載をお願いしているものです。当該土地が以前山林であった場合は「○○年まで山林」といった一言で構いません。同じ土地利用状況であれば一筆ごとに分けて記載する必要はありません。
 なお、施設があった場合には、少なくとも何の施設であるか(「○○年まで△△中学校として利用」等)の記載をお願いします。

Q19 農林、土木等における公共工事は全て対象になりますか?

A19
 掘削(切土)と盛土の合計面積が3,000平方メートル以上になる場合は公共工事を含め届出が必要です。
 なお、公共工事で自然由来重金属による土壌汚染のおそれがある土壌を掘削する場合、「建設工事における自然由来重金属等含有岩石・土壌への対応マニュアル(暫定版)」(国土交通省ホームページに掲載。下記アドレス参照。)を参考にして下さい。

リサイクル:建設リサイクル推進計画 - 国土交通省<外部リンク>

Q20 どのような場合調査命令が発出されますか?

A20
 有害物質の使用や貯蔵があった等、土地の利用履歴等からその土地において土壌汚染のおそれがあると判断された場合、調査命令が発出されます。具体的には、以下のいずれかに該当する土地の場合、調査命令が発出されます。
 (1) 土壌の特定有害物質による汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合しないことが明らかである土地
 (2) 特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体が埋められ、飛散し、流出し、又は地下に浸透した土地
 (3) 特定有害物質をその施設において製造し、使用し、又は処理する施設に係る工場又は事業場の敷地である土地又は敷地であった土地
 (4) 特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体をその施設において貯蔵し、又は保管する施設に係る工場又は事業場の敷地である土地または敷地であった土地
 (5) (2)~(4)と同等程度に土壌汚染のおそれがある土地

Q21 調査命令を受けた場合どのように調査する必要がありますか?

A21
 土地の所有者等は、調査命令を受けた場合、指定調査機関に調査させて県に報告する必要があります。報告期限は原則として概ね120日以内とし、調査命令を発出する際に土地の所有者等に通知しています。やむを得ない理由により報告期限までに報告できない場合は、土対法第3条に準じ、報告期限の延長を県に申請することができます。

Q22 届出書に自主調査結果を添付した場合は、調査を命じられますか?

A22 

  法に基づく調査を行った場合は、調査命令を受けない可能性はあります。

 なお、法に基づいた自主調査を一定規模の形質変更届出に添付する際には、当該土地所有者全てが土壌汚染状況調査を行うことに同意していることが必要です。

 これは、「形質変更の同意」とは異なりますのでご留意ください。

 なお、自主調査を添付するメリットとしては、工期の把握がしやすくなる点が挙げられます。

<土対法第6条~第13条、第16条~第21条関係> 要措置区域等

Q23 土対法第3条又は第4条に基づく調査の結果、汚染があった場合どうなりますか?

A23
 調査の結果を県で確認のうえ、要措置区域又は形質変更時要届出区域(以下「要措置区域等」という。)に指定する必要があります。形質変更時要届出区域には自然由来特例区域、埋立地特例区域及び埋立地管理区域も含まれます。

Q24 要措置区域と形質変更時要届出区域の違いは何ですか?

A24
 土壌汚染による人の健康被害のおそれがあるかどうかを基に判断します。具体的には、土壌溶出量基準を超過している場合は周囲で地下水(井戸水)の飲用利用があるか、土壌含有量基準を超過している場合は、人が容易に立ち入る可能性があるかどうかにより判断します。人の健康被害のおそれがあると判断された場合は、要措置区域として、人の健康被害のおそれがないと判断された場合は、形質変更時要届出区域として指定されます。
 なお、一つの区域で複数の特定有害物質による汚染が確認されており、人の健康被害のおそれに対する判断が異なる場合は、一つの区域がそれぞれの物質について異なる区域に指定されることもあります。

Q25 熊本県の要措置区域(形質変更時要届出区域)はどこですか?

A25
 熊本県(熊本市を除く。)で現在指定されている区域は熊本県ホームページに掲載されています。熊本市内については熊本市ホームページを御確認ください。
 また、熊本県を含む全国の要措置区域等について、環境省ホームページに掲載されています。

Q26 自然由来の土壌汚染でも区域指定が必要でしょうか?

A26
 自然由来の土壌汚染であっても土対法に基づく区域指定等の対象となります。健康被害の防止の観点からは自然由来の特定有害物質による汚染土壌をそれ以外の汚染土壌と区別する理由はありません。
 ただし、専ら自然に由来する重金属等によって汚染された土地については形質変更時要届出区域のうち、「自然由来特例区域」として指定されます。

Q27 要措置区域に指定された場合、どのような対応が必要ですか?

A27
 県が指示する措置(以下「指示措置」という。)又はそれと同等以上の効果を有する措置(以下「指示措置等」という。)を講じることが必要です。指示措置の内容は、土地の特定有害物質による汚染の状況や土地の利用状況等によって異なりますが、以下のいずれかの措置(以下「汚染の除去等の措置」という。)が指示措置等に該当します。

  1. 土壌溶出量基準を超過している場合
    イ 地下水の水質の測定
    ロ 原位置封じ込め
    ハ 遮水工封じ込め
    ニ 地下水汚染の拡大の防止
    ホ 土壌汚染の除去
    ヘ 遮断工封じ込め
    ト 不溶化
  2. 土壌含有量基準を超過している場合
    イ 土壌汚染の除去
    ロ 舗装
    ハ 立入禁止
    ニ 土壌入換え
    ホ 盛土
     汚染の除去等の措置(「土壌汚染の除去」を除く。)が完了し、人の健康被害のおそれがないと認められた場合、要措置区域から形質変更時要届出区域に変更されます。
     土壌汚染の除去を実施し、その措置の効果が確認された場合は、要措置区域の指定の解除を行います。

Q28 汚染の除去等の措置の指示は誰に対して行われますか?

A28
 基本的には、土地の所有者等が対象です。ただし、一定の要件を満たす場合には、汚染原因者になります。
 なお、汚染原因者が不明の場合や、汚染原因者が判明していても汚染原因者が措置を行うことに土地の所有者等に異議がある場合は、その土地の所有者等に対して措置を講ずるよう指示することがあります。

Q29 要措置区域に指定された区域で形質変更は可能ですか?

A29
 原則としてできません。ただし、指示措置等として行われる行為、通常の管理の行為、非常災害のための応急措置として行われる行為はこの限りではありません。

Q30 形質変更時要届出区域に指定された場合、どのような対応が必要ですか?

A30
 形質変更時要届出区域では、指示措置等を講じる必要はありませんが、土地の形質の変更を行う場合、14日前までに届出をしなければなりません。

Q31 要措置区域等の指定の解除をするにはどうすればいいですか?

A31
 土壌汚染の除去等の措置のうち、「土壌汚染の除去」を実施し、その措置の効果が確認できた場合、要措置区域等の指定の解除となります。
 なお、その他の措置を講じた場合など、汚染が残っている場合は指定の解除とはなりません。

Q32 要措置区域等から汚染土壌の搬出をする場合、どのようにすると良いでしょうか?

A32
 搬出の14日前までに県に届出をする必要があります。また、運搬に関する基準を守り、搬出した土壌は汚染土壌処理業者に処理を依頼しなければなりません。

Q33 汚染土壌の運搬に関する基準とはどのようなものですか?

A33
 汚染土壌の運搬に関する基準は以下のとおりです。

  1. 運搬に伴う汚染の拡散の防止措置を講ずること。
  2. 運搬に供する自動車等の両側面に汚染土壌を運搬している旨を表示すること。
  3. 汚染土壌とその他の物を混合及び分離しないこと。
  4. 汚染土壌の保管をしないこと(一定の要件に該当する場所で行われる積替えのための一時的な保管を除く。)。 等

 また、汚染土壌を搬出する者が運搬又は処理を他者に委託する場合には、運搬又は処理を受託した者に対し、管理票を交付しなければなりません。
 なお、廃棄物の処理及び清掃に関する法律とは異なり、汚染土壌の運搬は許可制にはなっていません。

<土対法第14条関係> 指定の申請

Q34 自主調査結果の県への報告義務はありますか?

A34
 自主調査結果の報告義務はありませんが、自主調査を実施した場合は汚染がなかった場合も含め、その結果を県へ報告するようお願いしています。
 また、自主調査を実施した結果、汚染があった場合には県に対して区域指定の申請をすることができます。

Q35 指定の申請をすることの利点はありますか?

A35
 以下のケースで利点があります。

  1. 汚染のある土地の売買を行うに当たり、形質変更時要届出区域に指定された場合、「汚染はあるものの、人の健康被害のおそれがないと認められた土地」として掘削除去等による過大な費用を負担することなく売買が可能になります。
  2. 要措置区域等の周辺の土地で汚染の除去等の措置(遮水壁の設置等)を行いたい場合、指定の申請を行い、要措置区域等に指定されることにより可能になります。
  3. 要措置区域等の周辺の土地に汚染土壌を一旦保管したい場合、指定の申請を行い、要措置区域等に指定されることで可能になります。

<土対法第22条~第28条関係> 汚染土壌処理業関係

Q36 汚染土壌はどのように処分すればよいですか?

A36
 汚染土壌の処理を委託する場合は、汚染土壌処理業の許可を受けた施設でしか処理できません。汚染土壌の処理を業として行おうとする者は汚染土壌の処理の事業の用に供する施設(汚染土壌処理施設)ごとに、県又は政令市の許可を受ける必要があります。
 許可を受けた施設の一覧は環境省ホームページに掲載されています。
 環境省_土壌汚染対策法 | 土壌関係​<外部リンク>

Q37 汚染土壌処理施設の種類はどのようなものがありますか?

A37
 以下のようなものがあります。

  1. 浄化等処理施設 :汚染土壌の浄化(特定有害物質の抽出、分解)、溶融、不溶化を行うための施設
  2. セメント製造施設:汚染土壌を原材料として利用し、セメントを製造するための施設
  3. 埋立処理施設  :汚染土壌の埋立を行うための施設
  4. 分別等処理施設 :汚染土壌から岩石、コンクリートくず、その他の物を分別し又は汚染土壌の含水率を調整するための施設
  5. 自然由来等土壌利用処理施設:自然由来等土壌を用いて、港湾、道路の盛土や公有水面埋立用の土壌として処理する施設

Q38 汚染土壌処理業の地位の承継にはどのようなものがありますか?

A38

 これまでは、汚染土壌処置業を譲渡する場合は、新規の許可が必要でしたが、平成30年4月1日からは、法に新たに地位の承継という規定が追加されました。これは、(!)汚染土壌処理業者が処理業を譲渡・譲受、(2)汚染土壌処理業を行っている会社の分割・合併、(3)汚染土壌処理業を相続を行う場合に知事の承認を受ければ、その地位を承継するというものです。

 なお、承継については申請が必要です(手数料必要)

<その他>

Q39 土地の売買時に土壌調査は必要ですか?

A39
 土対法では、「土地の売買時に土壌調査が必要」等の規定はありません。しかし、契約時の取り決め等によっては、土地売買後に土壌汚染が判明した場合、次のような法律問題が生じる可能性があります。

  1. 売主の瑕疵担保責任(民法570条)
  2. 不法行為による損害賠償(民法709条)
  3. 消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し(消費者契約法第4条)

Q40 油が地中に漏洩した場合には土対法に基づく対応が必要ですか?

A40
 第一義的には、水濁法第14条の2(事故時の措置)に準じた対応が必要と考えられます。油が地下に浸透した場合、周囲の生活環境に係る影響を考えると、周囲への油の拡散を防止するために直ちに掘り上げる等の対応が必要になります。
 なお、土対法では、ガソリン中にベンゼンが含まれていることから、ガソリンの漏洩事故等の際に、土壌調査でベンゼンの土壌溶出量基準不適合が確認された場合、要措置区域等に指定されることがあります。

<問い合わせ窓口一覧>
  所在地 電話番号 管轄地域(平成24年4月1日現在)
県庁環境保全課 熊本市中央区水前寺6-18-1 096-333-2271

 

有明保健所 玉名市岩崎1004-1 0968-72-2184 玉名市、荒尾市、玉名郡玉東町・
南関町・長洲町・和水町
山鹿保健所 山鹿市山鹿465-2 0968-44-4121 山鹿市
菊池保健所 菊池市隈府1272-10 0968-25-4135 菊池市、合志市、菊池郡大津町・
菊陽町
阿蘇保健所 阿蘇市一の宮町宮地2402 0967-24-9035 阿蘇市、阿蘇郡南小国町・小国町・
産山村・高森町・西原村・南阿蘇村
御船保健所 上益城郡御船町辺田見400 096-282-0016 上益城郡御船町・嘉島町・益城町・
甲佐町・山都町
宇城保健所 宇城市松橋町久具400-1 0964-32-0598 宇土市、宇城市、下益城郡美里町
八代保健所 八代市西片町1660 0965-33-3198 八代市、八代郡氷川町
水俣保健所 水俣市八幡町2-2-13 0966-63-4104 水俣市、葦北郡芦北町・津奈木町
人吉保健所 人吉市西間下町86-1 0966-22-3107 人吉市、球磨郡錦町・多良木町・
湯前町・水上村・相良村・五木村
山江村・球磨村・あさぎり町
天草保健所 天草市今釜新町3530 0969-23-0172 上天草市、天草市、天草郡苓北町

※熊本市については熊本市水保全課へお問い合わせください。