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水銀フリーに向けた取組み
熊本県は「水銀フリー」の社会を目指します
昨年10月7日から11日までの5日間にわたり本県で開催された「水銀に関する水俣条約外交会議」は、60か国以上の閣僚を含む140の国と地域から1,000人を超える参加を得て、水俣条約の採択・署名がなされ、成功裏に終えることができました。
水俣病を経験した熊本県は、破壊された環境を取り戻すことの難しさや、命、健康の尊さを引き続き発信しつつ、世界の水銀規制に向けた第一歩をまずは踏み出すことが重要だと考え、開会記念式典の場で蒲島知事は、水銀に頼らない社会の実現を目指す「水銀フリー熊本宣言」を行いました。
熊本県は、「水銀フリー」社会を目指して、今後は水銀を「(なるべく)使わない」「きちんと処理する」「(国外に)出さない」ために、様々な取組みを行っていきます。
皆様のご理解とご協力をお願い致します。
「水銀フリー」とは
「水銀フリー」とは、水銀が含まれる製品をできる限り使わないようにし、また、使用済みの製品を適正に廃棄することにより、最終的に水銀が使われなくなる状態を言います。
私たちができる取組み
(1)水銀を含む製品(水銀含有製品)を知り、正しく利用する。
水銀含有製品は、決められた用途に従って使用すれば、水銀が外に漏れだすことはありません。
主な水銀含有製品
(2)使用する水銀含有製品の量を減らす。
近年は水銀を使用しない代替製品の開発が進んでいます。
使えるものをただちに処分する必要はありません。買い替える機会などに、代替製品の使用を考えてみてください。
代替製品の例
水銀体温計 → 電子体温計
蛍光灯 → LED照明<外部リンク>
(3)使用が済んだ水銀含有製品を正しく廃棄する。
水銀含有製品を捨てる時は、水銀が環境中に漏れださないよう、適正に処分する必要があります。
事業者
水銀を含む産業廃棄物として処分しなければなりません。
ご家庭
各市町村で収集処分することになりますので、定められた方法で正しく廃棄してください。
市町村によって収集や処分の方法が違いますので、しっかりと確認をお願いします。
そのほかの取組み
熊本県が「水銀フリー」社会に向けて以下の事業に取り組んでいます。
1 水銀フリー推進事業(環境政策課)
- 水銀の使用削減及び水銀廃棄物の回収・処理に関する検討会の開催
県内外の専門家等による検討会を開催して、県の率先取組みの方向性などを検討します。 - 国内における普及啓発・情報発信
県民セミナーの開催や展示会への出展などを行います。 - 連携大学院における水銀専門家の育成支援
熊本県立大学と国立水俣病研究センターの連携大学院で学ぶ留学生への奨学金制度を設け、途上国における水銀の研究を支援します。
2 世界に向けた水俣病関連情報発信事業(水俣病保健課)
- 国際会議等における情報発信
国際会議等に水俣病患者の方などを派遣して講話等を行います。 - 国外からの来訪者に対する情報発信
JICA<外部リンク>等と連携して、海外からの研修者に水俣を訪問していただきます。
3 水俣病資料館機能充実支援事業(水俣病保健課)
水俣市立水俣病資料館<外部リンク>のリニューアルへの補助を、環境省と連携して行います。
4 水銀削減に向けた対応方針策定事業(廃棄物対策課)
県内における水銀のマテリアルフローを作成し、今後の取組みの基礎資料とします。
※マテリアルフローとは、物質がどこにどのくらい存在し、どの程度流通しているのかを示す資料です。
5 県庁舎等LED導入事業(管財課)
県庁行政棟新館、警察棟、球磨総合庁舎の蛍光灯をLED照明に取り替えます。
6 道路施設保全改築(施設修繕)事業(道路保全課)
道路やトンネル照明にLEDを導入します。(場所など調整中)
※LED照明の導入は、今後も改修等の機会をとらえて実施したいと考えています。
水銀フリーの啓発チラシを作成しました
啓発用チラシを作成しました。(表裏2ページ)
ぜひご活用いただきますようよろしくお願いします。
水銀フリー啓発チラシ(PDFファイル:2.0MB)
この情報に関連する情報
環境省 水銀に関する国際的な取組み<外部リンク>