本文
梅毒が急増しています!
梅毒が急増中です!
全国的に梅毒の感染が拡大しており、熊本県でもH29年以降、梅毒の感染者が急増し、R5年には、過去最多となる250件となりました。
R7年第41週時点(10月12日まで)の県内の梅毒報告者数が157人となるなど、今年も感染者が多い状況です。
県では、保健所で無料・匿名の検査を実施しています。
また、県が委託する医療機関でも匿名・1,000円で検査を受けられます。
不安に思ったら、すぐに検査を受けましょう!!

年代別では、男性は20代~50代、女性は20代で多く報告されています。(R7年第41週時点)

感染経路の約9割が性的接触であり、そのうち約3割が性風俗産業の利用歴があります。(R7年第41週時点)
梅毒について
梅毒トレポネーマという病原体が性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによって感染する病気です。
感染したあと、経過した期間によって、症状や出現する場所が異なります。
症状がないこともありますが、治療しないと病気が進行します。
第1期:感染後約3週間
初期には、感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にしこりができることがあります。また、股の付け根の部分のリンパ節が腫れることもあります。痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快します。
しかし、体内から病原体がいなくなったわけではなく、他の人にうつす可能性もあります。
第2期:感染後数か月
治療をしないで3ヶ月以上を経過すると、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがあります。小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれています。
発疹は治療をしなくても数週間以内に消える場合があり、また、再発を繰り返すこともあります。抗菌薬で治療しない限り、病原菌である梅毒トレポネーマは体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。
晩期顕性梅毒:感染後数年
感染後、数年を経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生することがあります。また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。
現在では、比較的早期から治療を開始する例が多く、抗菌薬が有効であることなどから、晩期顕性梅毒に進行することはほとんどありません。
先天梅毒
妊娠している人が梅毒に感染すると、母親だけでなく胎盤を通じて胎児にも感染し、死産や早産になったり、生まれてくる子どもの神経や骨などに異常をきたすことがあります。また、生まれたときに症状がなくても、遅れて症状が出ることもあります。
治療
ペニシリン系などの抗菌薬(飲み薬・注射)で治療します。病変の部位によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。
感染の不安がある場合や症状がある場合は、泌尿器科・皮膚科・産婦人科などを受診しましょう。また、周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)と一緒に検査を行い、必要に応じて、一緒に治療を行うことが大切です。
予防
感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないように、性行為の際には必ずコンドームを使いましょう。他の性感染症の予防にもつながります。
ただし、コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染がおこる可能性があるため、コンドームを使用しても、100%予防できると過信はせず、皮膚や粘膜に異常があった場合は性的な接触を控え、早めに医療機関を受診しましょう。
先天梅毒を予防するには、梅毒検査を含む妊婦健診を受けましょう。梅毒と診断された場合でも、早期に治療することで生まれてくる子どもへの感染リスクを下げられます。
検査
梅毒に感染したかどうかは、医師による診察と、血液検査(抗体検査)で判断します。
感染後数週間は抗体検査をしても陽性反応が出ないことがあるため、感染してから十分な期間(約3週間)をおいて、検査結果を確認する必要があります。
妊婦検診においても、妊娠初期に梅毒を含む感染症の検査が行われます。妊婦検診以外でも、妊娠中に少しでも心当たりや疑わしい症状があった場合は、すぐに検査を受けましょう。
県では、保健所で無料・匿名の検査を実施しています。また、県が委託する医療機関でも匿名・1,000円で検査を受けられます。
(R5.3追加) 梅毒予防啓発の動画を作成しました
タイトル 「梅毒について知っておこう!」
講師 医療法人東遠堂 水前寺皮フ科医院 理事長 井上 雄二 先生
梅毒予防啓発動画<外部リンク>
(R4.8追加)「梅毒が急増しています」チラシを作成しました

熊本県 梅毒予防啓発チラシ「梅毒が急増しています」 (PDFファイル:963KB)
関連する情報
- 厚生労働省ホームページ<外部リンク>

