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第22回熊本県保健環境科学研究所研究発表会を開催しました
第22回保健環境科学研究所研究発表会
令和8年(2026年)2月26日(木曜日)、当研究所において研究発表会を開催しました。
この研究発表会は、当研究所が実施した調査研究の成果について、広く紹介し理解を深めていただくとともに、県民ニーズに沿った調査研究のさらなる推進に繋げるために平成12年度から開催しているもので、今回で22回目を迎えました。
当日は、研究機関、大学及び県内行政機関等から約30名の参加者のもと、5題の研究発表およびポスター展示(ポスターセッション)を行いました。
参加者から「調査数を更に増やして精度の高いデータ提供に努めてほしい」、「研究結果を踏まえた事業が行われることを期待する」など、多くの貴重な意見、助言をいただき、大変有意義な研究発表会となりました。また、研究発表5題に3題加えた合計8題の研究内容についてポスターを展示しました。発表会終了後まで参加者と熱心な意見交換が行われました。
研究発表会




研究発表の概要
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発表課題 |
発表者 |
発表要旨(概要) |
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熊本県内におけるSftsウイルス浸潤状況調査 |
微生物科学部
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重症熱性血小板減少症候群(Sfts)はダニ媒介性の新興感染症であり、近年全国的に急速な感染者数の増加がみられる。本県内でも県南・天草地域を中心に毎年感染者が発生しているが、県内におけるSftsウイルスの分布は不明である。そこで、県内の動物の感染状況およびマダニのウイルス保有状況を地域ごとに調査を行い、その結果を報告した。 |
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魚介類中のメチル水銀分析法の検討 |
生活化学部
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本県では、総水銀検査で暫定的規制値に定められる総水銀濃度(0.4 ppm)を超過した場合、当所でメチル水銀検査を実施する体制を整えている。しかし、超過事例がなく検査機会がないため、技術継承と検査体制の維持が課題となっている。こうした背景から、検査体制の確保に向けて当所で適用可能な分析方法を検討し、その結果について報告した。 |
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熊本県内に流通する加工食品に含まれるアレルゲン「くるみ」の実態調査 |
生活化学部
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本県では、県内に流通する食品についてアレルゲン検査を実施している。アレルゲン検査では、スクリーニング検査と確認検査を適宜実施することが定められているが、当所は確認検査の体制が未整備であった。そこで、(1)全国の地方衛生研究所へアレルゲン検査に関するアンケート調査、(2)特定原材料「くるみ」を対象に、県内に流通する加工食品に対して確認検査を実施し、その結果について報告を行った。 |
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野焼きと交通に着目したPM2.5濃度の変動要因の解析 |
大気科学部 |
PM2.5は引き続き重点的な監視が求められる大気汚染物質である。本物質の地域発生源の代表例として野焼きや道路交通が挙げられる。これらの発生源は短時間で高濃度事象を引き起こすことがあり、その挙動や特徴の把握は、効果的な削減対策の検討や常時監視データの精度管理の観点から重要である。本研究では、常時監視項目等の連続観測データを用いて、野焼きおよび道路交通がPM2.5濃度変動に及ぼす影響について解析を行ったので報告を行った。 |
| 熊本県白川流域における河川水中の重金属の検出状況 | 水質科学部 芹川 大成 ![]() |
本県を代表する河川である白川は阿蘇地方を源流とし熊本市街地を流れ有明海に流入し、中流域では農作用水や地下水保全のため涵養事業にも利用される等、県民にとって重要な河川の一つである。白川流域の水質は水質汚濁防止法に基づき環境基準点等で常時監視されているが、本研究では白川上流から下流にかけて独自に調査地点を設定し、重金属の検出状況等について調査を行ったので、その結果について報告した。 |
ポスターセッション
研究発表5題に加え、以下の研究成果についてポスター展示を行いました。
○食品中の腸管毒素原生大腸菌の汚染調査
(微生物科学部 伊豆 一郎)
○時空間クラスタリングを利用した大気汚染のパターンが
類似する地域の探索
(大気科学部 古澤 尚英)
○環境DNAを用いた熊本県内3水系の魚類相調査
(水質科学部 奥村 美紘)
その他(受付、チラシ等)









