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空港アクセス鉄道整備調査における鉄道ルートの絞り込み結果について
熊本県では空港へのアクセス改善に向け、空港アクセス鉄道整備の調査・検討を進めております。
令和7年6月県議会において、鉄道線形の検討により絞り込んだ整備ルートを公表しました。
公表した内容については以下のとおりです。※鉄道ルートを線で示すものではありません。
1 鉄道概略設計調査の趣旨・概要
(1)調査の趣旨
- 阿蘇くまもと空港へのアクセスは、リムジンバスを含めた自動車での移動が主であり、朝夕のラッシュ時には渋滞が発生し、想定時間内に空港に到着できない事態が多く発生。
- 今後、更なる国際航空路線の拡充や半導体関連産業の集積等により、空港利用者の大幅な増加が予想される中、熊本市中心部と阿蘇くまもと空港が鉄道でつながることで、熊本都市圏の都市機能が一層向上し、半導体関連企業の円滑な企業活動にも資する。
- また、空港アクセス鉄道は、新生シリコンアイランド九州を実現し、日本の半導体関連産業の復活を目指す国家プロジェクトの成功のためにも、重要なインフラである。
- このため、令和4年12月議会で空港アクセス鉄道は「肥後大津ルート」とすることを表明し、鉄道整備の具体化に向けた調査・検討の深度化を進めてきたもの。
(2)調査概要
肥後大津ルートでの整備に向け、以下のとおり検討の深度化を実施。
- 整備ルートの絞り込み → 今回公表
- 物価高騰などを踏まえた概算事業費の見直し、需要予測、費用便益分析(B/C)、収支採算性の再算定 → 今後公表
2 整備ルートの概要図
鉄道ルート幅を前回公表の約1.5kmから約500mに絞り込み
3 鉄道(構造)縦断イメージ
4 分岐部(肥後大津駅)周辺の概要図
- 構造については、肥後大津駅から平面で分岐後、緩やかに上昇、右へカーブし、盛土から高架橋に移行し国道57号の上空を通過する。
- 事業費や工期に大きく影響を与える大型物件(コントロールポイント)を極力避けるルートとし、既存施設等への影響を最小限に留める。
5 中間部付近の概要図
- 構造については、高架橋により高遊原台地に到達し、その後トンネル構造とする。
- 単線である鉄道の速達性確保に必要となる、列車の行き違いを行う施設を整備する。(併せて、大津町において中間駅構想も検討中)
- 環境アセスメントの知事意見等を踏まえた環境対策(地下水対策等)を検討する。
6 終点(阿蘇くまもと空港)付近の概要図
- 構造については、中間部から引き続きトンネル構造で、空港側の地上に出る。
- 空港駅は、開業効果の周辺地域への広がりや将来の発展性が期待できる空港南側(敷地外)の地上に整備する。
- 駅ホームの位置やターミナルビルへの接続は、利用者の利便性の確保を第一に、空港管理者等関係機関と構造や設備等の諸条件を調整し、今後具体化する。