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地域資源活用総合交流促進施設
建築概要
芦北町のこの施設は、西に不知火海をのぞむ山の中腹、既存スカイドームに隣接して計画された。スポーツやイベントを通した地域の人々の交流を促す場であり、県の豊かな森林資源を活用した木造の、先駆的な試みのある提案が求められた。
矩形を5つの円弧でえぐり取ったような不整形の平面形は、求心的で閉鎖的になりやすいドーム状屋根を持つ建物を開き、豊かな樹木の緑や不知火海の風景を取込むことを意図している。円弧の壁はRC造、屋根架構は球面の木造シェル。横幅90cm、厚み12cmの杉集成材を編むように交互に組んだ架構は構造家佐藤淳氏の構造設計で、内部に有効な気積を確保し、木の力強い存在感と柔らかな香りを同時に生み出している。
完結性ではなく流動性を表現した屋根の形態は、風をはらんだ船の帆にも見え、伝統的な「うたせ船」の風景と同様、永く親しまれる施設になることを切に望んでいる。
建築データ
名称 | 地域資源活用総合交流促進施設 |
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ふりがな | ちいきしげんかつようそうごうこうりゅうそくしんしせつ |
所在地 | 葦北郡芦北町大字花岡1523番地 (芦北町HP)https://www.town.ashikita.lg.jp/kosodate_kyoiku/sports/shisetsu/2009322<外部リンク> |
主要用途 | 地域交流施設 |
事業主体 | 芦北町 |
設計者 | 高橋晶子+高橋寛/ワークステーション |
施工者 | 建築/松下・佐藤建設工事共同企業体 電気/渕上電化綜合社 機械/松本電気工業 |
敷地面積 | 95,706平方メートル |
建築面積 | 1,386.34平方メートル |
延面積 | 1,386.34平方メートル |
階数 | 地上1階 |
構造 | 鉄筋コンクリート造一部木造 |
外部仕上 | 屋根/ガルバリウム鋼板 竪ハゼ葺き 嵌合式t=0.4mm 外壁/RC化粧打放しの上フッ素樹脂系撥水剤塗布 |
施工期間 | 2008年2月~2009年1月 |
総工事費 | 453百万円 |
建築家プロフィール
高橋 晶子(たかはし あきこ) | |
1958年 | 静岡県生まれ |
1980年 | 京都大学工学部建築学科卒業 |
1986年 | 東京工業大学博士課程修了 |
1986年 | 篠原一男アトリエ(~88) |
1988年 | ワークステーション設立 |
2004年~ | 武蔵野美術大学教授 |
高橋 寛(たかはし ひろし) | |
1953年 | 東京都生まれ |
1978年 | 東京工業大学修士課程修了 |
1985年 | 東京工業大学建築学科助手(~89) |
1988年 | ワークステーション設立 |
2009年現在 | 関東学院大学、武蔵野美術大学、東京電機大学非常勤講師 |
主な作品 坂本龍馬記念館、岐阜県営住宅ハイタウン北方、野毛山動物園ふれあいコーナー、アパートメンツ東雲キャナルコート |
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主な受賞 | |
1992年 | 高知市都市美デザイン賞特別賞 |
新日本建築家協会新人賞 | |
1998年 | 横浜まちなみ景観賞 |
1999年 | グッドデザイン賞施設部門 |
2000年 | 中部建築賞 |
2002年 | 商環境デザイン賞 |
2005年 | グッドデザイン賞建築・環境デザイン部門金賞 |
2006年 | BCS賞特別賞 |
2008年 | 第53回神奈川建築コンクール優秀賞 |
PHOTO:濱口廣一郎