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再春館レディース・レジデンス

くまもとアートポリスの民間プロジェクト第一号。
この女子寮は、新入社員が会社での最初の一年間を過ごすための建物である。
80人で生活することの一体感が重視された結果、寮というよりは、むしろ大きな家として計画が進められた。
個室以外の部分は、基本的には一室の大空間であり、採光や通風を十分取り入れることで、明るく開放的な住空間が目指されている。
建築概要
地盤面から40cm掘りさげた高さに80人を収容する45.0mx4.5mのRC造の寝室棟2棟を、敷地の長辺方向に配置し、挟まれた巾9mのゾーンがリビングスぺ一スに、その外側がプライベートテラスにあてられた。
浴室、ゲストルーム、管埋人室、テラスなどは2階に設けられた大空間の中に配置されている。
大空間を構造的に支持する5本の塔には、1階部分ではトイレが、上の部分では大空間のための空調・換気、給排水等の設備が納められている。


建築データ
| 名称 | 再春館レディース・レジデンス |
|---|---|
| ふりがな | さいしゅんかんれでぃーす・れじでんす |
| 所在地 | 熊本市帯山4丁目323-1、323−10 |
| 主要用途 | 女子杜員寮 |
| 事業主体 | 株式会社再春館製薬所 |
| 設計者 | 妹島和世 |
| 施工者 | |
| 建築 | 岩永組 |
| 電気 | 馬場電機商会 |
| 空調 | 蘇陽施設産業 |
| 衛生 | 蘇陽施設産業 |
| 植栽 | 三和樹木苑 |
| 敷地面積 | 1,223平方メートル |
| 建築面積 | 851平方メートル |
| 延面積 | 1,254平方メートル |
| 階数 | 地上2階 |
| 構造 | 鉄筋コンクリート造+鉄骨造 |
| 外部仕上 | |
| 屋根 | ステンレスシートシーム溶接工法 |
| 外壁 | 耐火パネル35mm、アルミパネルほか |
| 施工期間 | 1990年11月~1991年7月 |
| 総工事費 | 550百万円 |
受賞データ
| 1992年 | 新日本建築家協会新人賞 |
| 1995年 | アジア太平洋デザイン賞 |
建築家プロフィール

| 妹島 和世(せじま かずよ) | |
| 1956年 | 茨城県生まれ |
| 1981年 | 日本女子大学大学院修了、(株)伊東豊雄建築設計事務所入社 |
| 1987年 | 妹島和世建築設計事務所設立 |
| 1990年 | (株)妹島和世建築設計事務所設立 |
| 主な作品 PLATFORM , , 、カステルバジャック・ショップ、Europaria 89 Japan 展会場構成、HAREBARE(家具) |
|
| 受賞歴 | |
| 1988年 | SD Review 1988鹿島賞 |
| 1989年 | BL国際デザインコンペティション優秀賞 |
| 1990年 | SD Review 1990 SD賞 ほか |
PHOTO:宮井政次

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、カステルバジャック・ショップ、Europaria 89 Japan 展会場構成、HAREBARE(家具)