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三角港の概要と歴史

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0141905 更新日:2022年7月1日更新

三角港の概要と歴史

三角港は熊本県中部の宇土半島の先端に位置し、天草大矢野島に面する天然の良港です。

古くは景行天皇巡幸(257年)の際の御座船の停泊、道元禅師が宋からの帰国の際に着船、寒厳和尚が宋からの帰国の際に着船(1254年)したと言い伝えられています。また、明治5年(1872年)明治天皇九州御巡幸の龍驤艦(西郷隆盛、東郷平八郎が乗艦)が御仮泊された由緒ある港です。

明治14年(1881年)、内務省がオランダ人水理師ムルドルに築港可否の調査を依頼し、その調査結果を踏まえ、福井県の三国港、宮城県の野蒜港とともに明治の三大築港事業として整備が進められ、明治17年(1884年)5月に起工、明治20年(1887年)6月に我が国初の本格的な近代港湾施設として三角港(現在の三角西港)が開港しました。また、明治の三大築港のうち、当時の姿をとどめる唯一の港として高い評価を受けています。

明治32年(1889年)12月九州鉄道三角線(現在のJR三角線)が開通し、その終点が現在の東港際崎地区であったため、海陸交通の要衝となったことから、港の機能は徐々に東港に移行しました。昭和18年(1943年)に当時県内唯一の大型岸壁(水深9m=1万トン級)が完成するなど国際貿易港として栄え、昭和26年(1951年)には重要港湾に指定、昭和39年(1964年)には三角と島原を結ぶフェリーが就航するなど、物流・人流の拠点、また、九州観光ルートの拠点としての役割を担ってきました。
しかし、昭和41年の天草五橋の開通や八代港・熊本港の港湾整備が進展したこと等により、平成18年(2006年)に三角~島原間のフェリー航路廃止など、物流・人流機能が分散し、三角港における一極集中状態が解消されました。

その後も波多マリーナ(平成15年(2003年)完成)や水深10m岸壁(平成25年(2013年)完成)の整備等が進められています。

現在、三角西港は「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の1つとして、平成27年(2015年)に世界文化遺産に登録されたこともあり、多くの方が訪れています。
また、東港においても三角港のシンボルである”海のピラミッド”周辺を三角東港広場として再整備(平成28年(2016年)完成)したことで、物流・人流機能に加え、地域住民や来訪者の憩いの場としても賑わっています。


三角港の歴史
  257年  景行18年  景行天皇巡幸の際の御座船の停泊
1254年  建長  6年  寒厳和尚が宋からの帰国の際に着船
1872年  明治  5年  明治天皇、龍驤艦で仮泊(西郷隆盛、東郷平八郎乗艦)
1881年  明治14年  内務省嘱託オランダ人水理師ムルドル氏が現地調査
1884年  明治17年  ムルドル氏の調査結果に基づき築港工事に着手
1887年  明治20年  築港工事竣工・開港
1889年  明治22年  特別輸出港に指定、5品を輸出(米・麦・麦粉・石炭・硫黄)、九州鉄道三角線開通
1899年  明治32年  貿易港に指定
1924年  大正13年  際崎港(現際崎地区)修築工事に着手
1929年  昭和  4年  第2種重要港湾に指定
1943年  昭和18年 大型岸壁完成
1950年  昭和25年 港湾法制定
1951年  昭和26年 重要港湾に指定
1952年  昭和27年 船舶給水施設完成
1958年  昭和33年 海岸保全区域を指定、三角港改修工事5か年計画に着手
1964年  昭和39年 港湾隣接地域を指定、九州商船(株)が三角島原間にフェリーを就航
1965年  昭和40年 臨港地区を指定
1972年  昭和47年 港湾計画策定(新規)、波多地区埋立地着工(昭和58年竣工)
1974年  昭和49年 港湾区域拡大
1980年  昭和55年 際崎地区埠頭整備事業着工
1981年  昭和56年 港湾計画策定(改訂)
1985年  昭和60年 西港地区環境整備事業着工
1990年  平成  2年 旅客ターミナル(海のピラミッド)供用開始
1992年  平成  4年 港湾計画策定(改訂)、現在の計画
1999年  平成11年 三角島原間のフェリーが九商商船(株)から(有)三角島原フェリーへ
2003年  平成15年 波多マリーナ共用開始
2006年  平成18年 三角島原間のフェリー運航廃止
2013年  平成25年 国際埠頭A岸壁完成
2015年  平成27年 三角西港が世界文化遺産に登録
2016年  平成28年 三角東港広場再整備完成

三角港について
港格:重要港湾
所在地:宇城市、上天草市
港湾区域:1,060ha
臨港地区:27.5ha

主な港湾施設
◇-10.0m岸壁(12,000Dwt級):1バース(170m)
◇-9.0m岸壁(10,000Gt級):2バース(330m)
◇-7.5m岸壁(15,000Gt級、旅客船):1バース(220m)
◇-5.5m岸壁(2,000Gt級):1バース(90m)
◇旅客船待合所 1棟
◇野積場・荷捌地 5.6ha
◇公共上屋 5棟(5,890平方メートル)

旅客航路
(1) 三角~松島(前島) (株)シークルーズ
(2) 三角~御所浦 共同フェリー(株)