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令和元年(2019年)10月16日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0007435 更新日:2019年10月16日更新

知事定例記者会見

日時:令和元年(2019年)10月16日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画

 動画はこちらからご覧いただけます。

会見録

 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

説明資料(PDFファイル:1.7MB)

コメント

発表項目

お知らせ

質疑応答

コメント

台風19号被害への対応について

蒲島知事
 まず、私からコメントがあります。
 先週末の台風19号は、関東や東北地方を中心に、甚大な被害をもたらしました。改めて犠牲になられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 被災地では、懸命な復旧作業が続けられております。本県としてこれまでの豪雨災害や熊本地震の経験で得られたノウハウをもとに、被災地に対し、積極的に支援を行って参ります。
 既に13日には、静岡県との災害時の相互応援協定に基づき、静岡県に職員2名を派遣し、被害状況などの情報収集を行いました。現在は、国と全国知事会との間で被災地支援について全国的な調整が行われており、本県としても要請があり次第、即座に支援する体制を整えています。
 熊本地震の時の恩返しとして、できる限り支援を行って参ります。

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コメント

熊本地震から3年半を迎えて

蒲島知事
 続いてのコメントです。

知事1

 本日で、熊本地震の本震の発生からちょうど3年半となります。これまで県では、創造的復興に向けて、4年間で重点的に取り組む「重点10項目」を掲げ、最優先で取り組んでまいりました。その中でも、最重要課題に位置付けているのが被災された方々の「すまいの再建」についてであります。その進捗状況についてお知らせしたいと思います。
 県では、これまで、高齢者世帯や子育て世帯に配慮した住宅ローンの利子助成や、保証人がいらっしゃらない方への支援など、熊本型の6つのパッケージによる支援策で住まいの再建を後押ししてきました。また、地域支え合いセンターや生活再建支援専門員等により、被災者の方々に寄り添った相談・支援を行って参りました。このような取組みにより、仮設住宅入居者はピーク時には約2万世帯、4万8千人がいらっしゃいましたが、これまでに8割を超える方が再建を果たされました。
 現在、約3千世帯、7千人の方が仮設住宅での生活を余儀なくされています。この中には、再建の目途は立っているものの、今年度末時点までに、住まいの再建が間に合わない方が、約1,400世帯いらっしゃいます。このような方々に対しては、必要に応じて、仮設住宅の供与期間を延長しながら住まいの再建を図っていきたいと考えています。
 一方で、いまだ再建先が決まっていない世帯が35世帯あります。これらの方々が、今年度末までにゼロとなることを目標に、お一人お一人に寄り添いながら、重点的・継続的に支援して参ります。
 そして、「重点10項目」の中でもう一つ、「益城町の復興まちづくり」について、お知らせがあります。
 益城町における土地区画整理事業については、今年6月に第1期仮換地指定を行ったところですが、いよいよ来月から工事に着手いたします。
 住民の皆様にとって、目に見える形で工事が進み、新しい街の姿を実感していただけることは、被災された方々の自宅再建に向けた不安の解消にもつながるものと考えています。
 益城町の一日も早い復興に向け、今後も関係者の皆さまへの丁寧な説明に努め、時間的緊迫性を持って取り組んで参ります。
 私は、これまで常々、「被災された方々の住まいの再建なくして、熊本地震からの復興はない」と申し上げてきました。引き続き、住まいの再建をはじめ、創造的復興の取組みを一日も早く実現できるよう、全力を尽くして参ります。

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コメント

国際スポーツ大会について

蒲島知事
 さて、話題は変わりますが、10月6日と10月13日に、ラグビーワールドカップの熱戦が、熊本で繰り広げられました。私も、2試合とも満員のスタジアムで、観客の皆さんと白熱した試合を観戦いたしました。中心市街地のファンゾーンでも、サクラマチクマモトのオープンや熊本城の特別公開と相まって、日本代表戦は入場規制となるほどのたいへんな賑わいを見せました。ラグビーワールドカップの開幕以来、国内外から多くのファンやメディアの方々が熊本を訪れ、熊本の食や文化を楽しんでいただき、復興する熊本の姿を世界に発信することができました。
 熊本でのラグビーワールドカップの開催は、大成功だったと思います。この大会に関わられた皆様、国内外からの多くのお客様を温かくお迎えいただいた県民の皆様、そして、熊本にお越しいただいた全ての皆様に深く感謝を申し上げます。ラグビーワールドカップの熱戦は、11月2日まで続きます。日本代表も決勝トーナメントに進出いたしましたので、引き続き熱いエールを送っていただきたいと思います。
 次は、いよいよ開幕まで残り45日となった、女子ハンドボール世界選手権大会です。ラグビーワールドカップの大成功を、女子ハンドボール世界選手権にしっかりと繋げられるよう、私が先頭に立って取り組んで参ります。

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発表項目

「くまモン10周年記念ロゴ」の決定について

報道資料(「くまモン10周年記念ロゴ」が決定しました)(PDFファイル:402KB)

蒲島知事
 それでは発表に移ります。くまモン、入っておいで!
 くまモンがデビューしてから、来年の3月で10周年を迎えます。そこで、「10周年記念ロゴ」のデザインを公募したところ、実に325点ものたくさんのご応募をいただきました。34都道府県をはじめ、香港、台湾からも応募があり、くまモンが多くの方々に愛される存在に成長したことを改めて嬉しく思います。

知事2

 どの応募作品もくまモン愛に溢れた力作ぞろいでしたが、先日行われた最終審査の結果、熊本市在住の内村光一さんの作品を、「10周年記念ロゴ」に決定いたしました。こちらのロゴをご覧ください。内村さんは、この作品に大きく3つの思いを込めていらっしゃると伺っています。
 一点目は、くまモンの顔に見立てた黒い円には、加藤清正の家紋「蛇の目」を用い、県民の誇りと復興のシンボルである熊本城への思いを込められています。
 二点目は、あえて口を書かないことで、復興に向け、営業部長としての使命に燃える姿が表現されています。
 三点目は、「熊本の赤」で表現している星の架け橋は、左の「1」から右の「h」まで繋がっています。これはくまモンに「次の100年(hundred years)」を目指してほしいという願いが込められています。私は、日頃から、くまモンには100年後も愛される存在に成長してほしいと考えております。私の思いとも一致するものであります。
 このように、「復興する熊本」と「くまモン」への思いが詰まった内村さんの作品は、きっと皆さんに親しまれるものと思います。
 そして、当初は予定していなかったのですが、審査員の皆さんのアイデアにより、埼玉県在住の蓮沼隼人さんの作品を「10周年記念イラスト」に選定いたしました。これまでに見たことがない、くまモンの原点である「サプライズ精神」に溢れた作品であることが、その理由であります。
 今回決定した記念ロゴとイラストは、来年の1月から12月の1年間に限り、利用いただけます。利用にあたって必要な申請受付を、本日午後1時から開始いたします。
 ぜひ多くの方々に広く利用いただきたいと思います。そして来年の10周年記念イヤーをくまモンと一緒に盛り上げていただきたいと思います。
 くまモン、素敵なロゴとイラストを作ってもらって良かったね!

知事3

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お知らせ

カントリーゴールドについて

蒲島知事
 最後に、お知らせがあります。

 平成元年にスタートし、毎年「約束の日」である10月の第3日曜日に、南阿蘇村のアスペクタで開催されてきた「カントリーゴールド」が、今年いよいよ最終回となります。

 31年という長きにわたり、この素晴らしいイベントが続いてきたのは、主催者であるチャーリー永谷さんのご尽力の賜物であります。チャーリーさんをはじめ、これまでアメリカからはるばるお越しいただいたカントリーミュージシャンの方々や、ファンの皆様に改めて感謝申し上げます。
 今年の約束の日は、今月20日(日曜日)です。秋の素晴らしい気候と、南阿蘇の大自然に包まれながら、カントリーゴールドのファイナルステージを、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。私もその日は参加(=出演者を激励)予定であります。

 私からは以上です。それじゃくまモン、どうもありがとう。

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質疑応答

水俣病問題について

(幹事社)
 それでは幹事社から質問をさせていただきます。まず水俣病に関して2点お願いします。
 先日、坂本フジエさんがお亡くなりになられたんですけれども、長年被害者の救済にご尽力された方で、知事も何度もお話を交されたことがあると思います。まずはその受け止めをお願いします。

知事4

蒲島知事
 はい。坂本フジエさんは、水俣病認定患者として、また胎児性患者の坂本しのぶ様の母親として、大変な苦労をなさってこられました。

 こうしたなか、水俣病の被害や教訓を国内外に訴えてこられ、あわせてNPO法人水俣病協働センター理事長として、水俣病被害者の医療・福祉をはじめ、水俣病問題の解決に向けて最後まで懸命にご尽力をされました。フジエ様の歩んでこられた生涯は、多くの人々の心に大切に刻み込まれているのではないかと思います。安らかに永眠されることを心からお祈り申し上げます。
 私が最後に坂本さんとお会いしたのは、昨年11月に遠見の家(水俣市)を訪問したときであります。お会いできた最後の機会となりましたが、その際に坂本さんは、「他人事ではなく、自分の家族、自分の子どもだと思って取り組んでほしい」と話されました。私はこの言葉を決して忘れずに全力で水俣病問題に取り組んでいきたいとそのときお誓い申し上げました。
 謹んでご冥福をお祈りいたします。

 (幹事社)
 もう一点、今週土曜日には(水俣病犠牲者)慰霊式がございます。フジエさんは94歳というご高齢でお亡くなりになられたんですけれども、他の被害者の方たちも高齢化が進んでいるのが現状です。その一方で、調査手法の開発ということで、水俣病(特措法に記されている健康調査)に関してはなかなか進んでいないという状況のなかで、今週は小泉大臣もご出席されるということで、知事のほうから大臣に何か伝えたいことなどございますでしょうか。

蒲島知事
 小泉大臣の就任後、あまり時間が経たないうちに、面会をいたしました。そのとき、この調査手法の(開発の)加速化、これについてお願いしたところであります。今度(慰霊式に)いらっしゃると思いますけれども、患者の方々などとの面会のときにも、多くの方がそのことをお願いされるんじゃないかと思います。特措法が(私の知事就任後に)できたんですけれども、そのときに「国が健康調査をやる」というふうに書かれておりますので、これは国との約束でもありますので、ぜひ進めていただきたいなと思っています。

(幹事社)
 幹事社からは以上です。各社さんお願いします。

Q
 水俣病の関連でお伺いしたいんですけれども、まず一点目が、水俣病被害者連絡会から(の要請で)、10月3日に県の担当者が水俣市に行って、チッソ傘下のサン・エレクトロニクスの工場閉鎖の問題について話し合いがあったんですけれども、そのときに連絡会側が、県は水俣病問題に責任があるという当事者意識をもって、県民に対してこの経緯について説明責任を果たすべきではないかという意見があったんですけれども、そのことについて知事の見解を教えてください。

蒲島知事
 私もこの問題は、特に雇用の面からとても気にしております。ただ、県に、企業の決断に対して何らかの法的な措置というか、そういう権限がないことも事実であります。そこで、行政でできること、そして雇用を守ること、これに関してしっかりと取り組んでいきたいと私は思っています。
 工場閉鎖というのはとても残念でありますけれども、市場の変化についていけなかったということでありますので、(事業の)再構築をおこなって、業績の向上を図るためという説明を受けました。チッソ本体もしっかりと経営を行って、患者補償を継続して確実に実施していただきたいと、それが一番大事なことではないかなと思っています。そういう意味で、例えば従業員の方が移られる先を探すとか、様々な、商工分野でできることもありますので、県全体で取り組んでいきたいと思っています。
 引き続きチッソがしっかりしてくれないと困るので、経営努力を求めていきながら、これからもチッソの動向をしっかり注視していきたいというのが今の私の立場であります。

Q
 工場閉鎖に陥ったということに対する経緯を、そもそも患者団体と被害者側とか、県民に説明しなきゃいけないという県の説明責任についてはどういうふうに思っていらっしゃいますか。

蒲島知事
 この発表があるまで、県の担当者の方に事前に通知があったかどうか、ちょっと私はわかりませんけど、チッソから我々にあった話は、今回のサン・エレクトロニクスについての決定により、不採算部門の撤退によって業績を向上できるという説明を受けています。その説明のもとに、我々は、チッソとしてしっかりと経営をおこなっていただいて、患者補償を確実に実施してほしいと、これが重要だと考えました。
 すみません、担当者の方に。さっきの説明責任を果たしたかどうかという点ですけれども、担当者がこの前(水俣に)行ったのがそうかな。

(事務方)
 環境政策課でございます。今、知事が申し上げましたように、行政でできることということで、我々は環境生活部ですけれども、商工観光労働部と連携して、まずは雇用者の、今度雇用を離れる方の再就職の支援も、チッソと一緒になってやっていきたいと思います。
 それから、説明責任という話ですけれども、チッソがしっかり経営をおこなっていただいて、我々としては、患者補償をしっかりやっていただくということで、そのための今回の電子部品事業からの撤退というふうに聞いておりますので、我々としては、患者補償を継続して求めていくということになるかと思います。

蒲島知事
 たぶん(今の話と)同じ土俵だと思いますけれども、県は国と一緒に、水俣・芦北地域の振興を重要課題として行っています。水俣・芦北地域振興計画というのは、そういう経済的なもの、地域活性化に、県も国も取り組んでいくという閣議決定でありますので、そういう観点からも、この雇用の確保についてはしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
 また、チッソからは、従業員に対する再就職支援等について責任を持ってしっかりと対応していくという旨を確認しております。県も国も、とりわけ県は、可能な限り再就職の支援に努めていきたいと思います。そのときは、先ほど言ったように商工など他の部局の力も借りながら、しっかりとやっていきたいと思っています。

Q
 2点目なんですけれども、患者の認定申請の件なんですが、知事は3年前の慰霊式で、3期目に就任されてはじめてのときだったと思うんですけれども、任期を念頭にこの4年で審査を完了したいと述べられたかと思います。そのときの認定申請者が約1,230人で、担当課のほうにお話を伺ったところ、今年2月でそのときの1,230人のうち、残っているのがおよそ300人と、任期はあと半年になりましたけれども、この全ての方が終わる見通しなのかどうかについて教えてください。

蒲島知事
 そのように約束をいたしましたので、300人の方々の認定審査を、あと5か月ありますので、やっていきたいと思っています。約束は約束であります。

 この約束について、担当者はそれでよろしいですか。

(事務方)
 水俣病審査課でございます。知事からのお話がありましたとおり、今まだ審査まで到っていない方がいらっしゃいます。中には、体が不自由であったりして、なかなか検診の場に来られないとか、あるいは通常の仕事をしていて、事前の調査ですとか検診に応じられないような方もいらっしゃいます。

 我々としては、できるだけ申請者の方に寄り添って、例えば往診を行ったりとか、可能な限りのお願いをして進めていきたい、できる限りの努力をしていきたいと思っております。以上でございます。

Q
 最後なんですけれども、その当時の方々も含めて、最新の数字で先月末で申請者が539人いらっしゃるということで発表があっていますけど、今度4期目に当選された場合の次の目標というか、そういうのはあるんでしょうか。

蒲島知事
 まず胎児性患者の方々、ご本人達もご高齢になっております。そういう方々にしっかりと対応をしていきたい。それからそのご両親の方々にも、福祉を含めてしっかりと寄り添っていきたいと思っています。
 それから、水俣・芦北地域振興計画に沿って、水俣・芦北地方の振興にもしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
 そして、もう一つは先ほどおっしゃったように、今の審査が一応終わったとしても、裁判(認定申請)はまだ続くと思います。4期目に当選したと仮定したらですが、その方々にも同じようなかたちでしっかり対応していきたいと、このように思います。

Q
 今の水俣病の話で、小泉大臣に(健康)調査の加速化をお願いしたと。大臣の方からは何か、どのような返答があったんでしょうか。

蒲島知事
 それだけをお願いしたわけじゃなくて、いっぱいお願いしましたので、「熊本県と一緒にやっていく」という全体的なお答えだったと思います。

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質疑応答

国際スポーツ大会について

Q
 話は変わるんですけれども、ラグビーワールドカップなんですが、知事が感じた収穫と課題があれば教えていただきたいと思います。

知事5

蒲島知事
 私は大成功だと思っています。この話を受けた後に、熊本地震が起こりました。国際(=大会)本部は大丈夫なのかと思って、熊本県に「(開催しても)大丈夫か」というお話があったというふうに伺ってますけど、私は即座にやろうと決めました。確かに外部から見ると本当に、「熊本県があれほど被災していてやれるのか」という心配はあったと思います。でも、今考えると、私が職員と一緒にやると決断し、立派にこのラグビーワールドカップをやり遂げたんじゃないかなと思っています。
 そして、ファンの人達も(良かった)。
 2つ大きな目標がありましたよね、選手の人達にベストコンディションでやってもらい、いい試合を見せてもらうこと。もう一つは最高のおもてなしをするということ。私は大成功したというふうに思っています。今はやってよかったなと、それが私の率直な感想です。
 ただ、この大成功はもうしばらく続きますよね。日本代表が決勝までいってくれたら、更に(成功度、熱狂は)高まるでしょうけど、この試合に行った人だけじゃなくて、ファンゾーンに来た人たち、この人たちも本当に喜んでおられました。その喜びを見ると、試合を実際には見なくても、スタジアムに行かなくても、それぞれの形で喜んでおられたと。テレビの視聴率も50数%(日本対スコットランド戦の瞬間最高視聴率が関東地区で53.7%を記録)という、過去(=今年の)最高だということですから、全国的にも皆さんが喜んだと。全国的な大成功だと思います。
 熊本もその中で、2つのいい試合をやっていただいたことが、熊本県民にとっては誇りであるし、また多くの方々が熊本にいらっしゃったんじゃないかなと、そして宿泊施設、また飲食関係にもこの効果はあったんじゃないかと思っています。経済効果も高かったんじゃないかなと思っています。

Q
 引き続きなんですけれども、アクセスの面で、ちょっとシャトルバスを待たされたりとか、いろいろな県民の方からの不満というか、アクセスが悪いんじゃないかというような指摘もありましたが、その辺はいかがでしょうか。

蒲島知事
 相対的なものだと思います。私は、東京の開幕戦に行きましたけれども、東京の中心部から(会場まで)2時間以上かかったと思います。そしてずっとバスが渋滞。バスだけじゃなくて、全て渋滞しているんですよね。私も(熊本の)試合会場に2度行きましたけれども、そういうものがほとんど見られなかったと、渋滞がですね。他の様々な、マイカー以外の手段を使われながら、皆さんは会場にいらっしゃったんじゃないかと思います。
 ただ、会場に着いたときとか、あるいは次のシャトルバスに乗るときとか、このときの混雑はあったというふうに聞いています。でもそれは、大成功した一つの側面じゃないかと。人が来なくてどんどんスムーズにいくよりも、たくさんの人が来て、そしてお互いに声を掛けながらゲートで待つとか、そういうことも楽しまれた人もいらっしゃるんじゃないかなと思います。あまりもスムーズにスッと入っていくということは、お客さんが少ないことを反映してのことだと思いますので。
 あれほど満員になったえがお健康スタジアムは、知事になって見たことがありませんでした。すごいなと思ったのは、両試合とも、2万7~8千人のほぼ満席でしたから、それは熊本にとって一つの自信になったんじゃないかなと思います。

 あまりにもスムーズにいくような人がいない試合よりも、満杯のように、大勢の人が押しかけていって、皆で見る方がいいと思うし、その割には、私が東京でみた混雑と比べるとスムーズだったなと思いました。

Q
 最後にもう一点、ワールドカップ関連で、経済波及効果があったというお話があったんですけれども、それをしっかり分析して、課題がなかったかを検証して今後につなげていくこと、観光客誘致とかにつなげていくことがレガシーなのかなと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

蒲島知事
 これからの経済効果は、まだ(ラグビーワールドカップが)終わっていませんので、ラグビーが終わった後(はっきり出てくる)、そして大事なことは、この盛り上がりを、次の女子ハンドボール選手権大会につなげることだと思います。わずか2試合しかラグビーはなかったですけれども、女子ハンドボール選手権大会は96試合ありますから、(大会期間中の盛り上がりは)もっと濃いものだと思います。
 東京で女子ハンドボール大会を盛り上げ、大成功に導く会合がありました。そのときに、本部の役員の方々から、「ヨーロッパではデンマークとドイツが共同して2国で男子ハンドボール世界選手権大会を開いたが、それと比べて、被災し、また小さな県である熊本がやって大丈夫か」というふうな一部の理事からのコメントがあったと聞きました。当然大丈夫だと言ったんですけれども、そういう(外から見ると)過大(とも思われるよう)な試合を我々はやろうとしています。でも、その自信はどこから来ているかというと、(1997年に本県で開催した)男子の大会が大成功だったことですよね。その自信があるから、我々は引き受けたということだし、その自信があったから、その大会があまりにも良かったから、会長以下本部の役員が熊本に行こうということになったと思いますので、その期待に応えようと思っています。
 だから皆さんもぜひ参加して、まだまだチケットもありますので、楽しんでいただきたいなと思います。見ると楽しいんです。スポーツは見ると楽しいというのが、今度はじめて(改めて)わかりました。熱狂しました。

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質疑応答

すまいの再建について

Q
 熊本地震の仮設住宅の入居状況で、来年の3月末で1,400世帯が残るということですけれども、確か6月の議会での見通しが1,700世帯と伺っていたかと思うんですが、300世帯減ったのは再建が進んでいるということなんでしょうか。

(事務方)
 すまい対策室です。おっしゃられたとおり、(来年)3月末時点に残られる世帯は、今年6月末のときには1,700世帯と申し上げました。今は1,400世帯です。仮設入居期間の延長の届出というか、1件1件やっている中で精査した結果が、1,400世帯という数字です。再建が進んでいるということだと思います。

知事6

蒲島知事
 私が一番関心があるのは、目途が立たない人、この方々が35世帯にまで減ったので、来年の3月末、今年度末には、一人一人寄り添って頑張ってゼロにしたいと思っています。いいですかね。このゼロにしたいという気持ちで。

(事務方)
 知事が申し上げたとおり、今35世帯になりましたけれども、この(再建の目途が)決まっていない世帯を、今年度末にはゼロ世帯にするというのが私たちの目標だと思っています。

蒲島知事
 残りの1,400世帯の方々は、基本的にもう目途がついていることですよね。

 ただ、益城のまちづくりの関係でまだ家が建てられないとか、あるいは契約は済んでいるけど、工事が始まってないとか、そういう方々ですので、そういう方々には長くなっても、仮設住宅の延長を国にお願いすると。国のほうもそれに対しては協力的だと思います。それからもう一つは災害公営住宅ですね。来年の3月にはできるんですけど、そこに移っていく時間が1か月ぐらいかかるかもしれない。
 そのような方々の、目途がついているということはとても大きいと思います。

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質疑応答

台風19号被害への対応について

Q
 関東・東北で甚大な被害の災害がありました。知事としてこれを見て、具体的に熊本に活かすための調査なり、もしくは教訓を事務方に指示してるのかどうかと、あと、持続的な農業ですね、今回も農業地帯が非常にやられて、持続的な農業ができるかと、この点を踏まえた何か調査なり、指示なり、教訓なりがあるんでしょうか。

蒲島知事
 この段階で、どうして起こったかという調査に行くというような考えはありませんが、とにかく今は、被災した所に救援に行くというのが一番大きなことだと思います。この段階ではね。
 そして、最初に連携(協定を締結)していた静岡県に、二人の職員を送りましたけれども、そこは予報では一番ひどくなるというふうに聞いていましたので、静岡県にまず送って。行ったところとても歓迎されて喜ばれたということですが、静岡県は自分達の手でできるということで、帰ってまいりました。そういう形でプッシュ型で行くということも可能ですが、全国知事会と総務省の方で、効果的な配分というか、どこの県にはどこに行ってもらうというふうな調整をしていると聞いておりますので、その結果を受けて、どこに行ってどういうことをやってください、となったときには、即座に行きたいと思っています。プッシュ型で静岡に行ったのも、熊本県の経験があったことであります。というのは、「救援が必要ですか」と聞いても、遠慮の文化があるので、「はい、すぐ来てください」とはなかなか言ってくれないんですよね。そういうときはプッシュ型で行くというのが一つの教訓だったので。

知事7

 当然、今回の台風については検証が行われると思います。これだけの大雨ですから、検証を行われると思いますし、対応の検証も行われると思います。我々もその検証に参加したり、あるいは見ながら、次の熊本における災害にどう対応するか。熊本地震の対応がありますし、熊本には何度も豪雨災害がありましたので、そういうものを含めて、災害対応力を高めると。全国的に(災害対応力を)高めるためには、うまくいったことも、うまくいかなかったこともちゃんと調査して、それを発信することが大事だと我々は考えています。熊本地震の対応については、(初動と)4か月(目以降)の動きをすぐさま出版して各県にも送っておりますので、それもきっと役に立ったのではないかと思います。

Q
 台風19号関連で質問なんですけれども、試験湛水中の八ッ場ダムが、今回水位が急上昇し、地元で役立ったという声とか、次は役立たないんじゃないかという声、賛否の声があるんですけれども、この件に関して知事はどのようにダムの治水機能についてみられてますでしょうか。

蒲島知事
 私は八ッ場ダムに関する話(詳細な状況)については、全く承知していませんので、ちょっとコメントができません。

Q
 来年4月の知事選に絡んでなんですけれども、知事が進めていらっしゃるダムによらない治水の考え方等をマニフェストに盛り込む考え方はございませんでしょうか。

蒲島知事
 ダムによらない治水というのは、今、流域市町村の方々、それから国土交通省、熊本県、私を含めてダムによらないということを常に明快にしています。ダムによらない治水を検討する場の中で、今後は合意形成が必要だと思います。合意形成というのは、どのくらい治水安全度を第一段階として目指すのか、あるいはもう一つ大事なことは、ソフト対策、今回の災害でもわかりましたけれども、ダムがあるから安全だということもありません。むしろ一番大事なことは、自分の身は自分で守ると、そういうふうなソフト対策を更に進めなきゃいけないなと思います。
 そういうことを含めて、まだマニフェストを作成中でありますので、入れるかどうかということについては、ここではお答えできませんけれども、重要な側面だと思います。

(幹事社)
 それでは、時間がまいりましたので、これで終了させていただきます。ありがとうございました。

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