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令和元年(2019年)12月27日 知事年末記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0007432 更新日:2019年12月27日更新

知事年末記者会見

日時:令和元年(2019年)12月27日(金曜日) 10時30分から
場所:知事応接室

動画
動画はこちらからご覧いただけます。

会見録
 知事年末記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

説明資料(PDFファイル:3.5MB)

コメント

発表項目

質疑応答

コメント

首里城応援募金の贈呈について

(幹事社)
 今年も早いもので最後の定例会見になりました。では、まず発表事項からよろしくお願いします。

蒲島知事
 年末会見に先立ち、一つコメントがあります。
 10月に発生した首里城の大規模火災を受けて開始した首里城応援募金については、県民の皆様をはじめ、多くの方々から現時点で200万円を超える募金がありました。皆様からのお気持ちに心から感謝申し上げます。
 皆様からいただいたこの善意をいち早く沖縄県にお届けするため、現時点で集まった金額を本日第一弾として送金いたしました。
 玉城知事からは、お電話で「力が出ました。再建に向けて頑張ります。ありがとうございます。」とのお言葉をいただきました。まずは募金というかたちで熊本地震の際の恩返しができたことを大変うれしく思います。
 首里城応援募金は、来年3月31日まで受付をしております。引き続き皆様のご協力のほど、よろしくお願いいたします。

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発表項目

県政10大ニュースについて(+「麦わらの一味」の仲間たちの像の設置について)

知事1

蒲島知事
 それでは本日は、この一年を振り返っての「県政10大ニュース」を発表します。お手元の報道資料をご覧ください。

 最初のニュースは、新たな時代の幕開けについてです。
 5月1日に「平成」から「令和」へと元号が変わりました。熊本地震の際に温かい励ましのお言葉を頂戴するなど、私達県民に深い愛情を注いで下さった上皇さまへの感謝や、新たに即位された天皇陛下の御健康、皇室の御繁栄を願う声が、多くの県民の皆様から聞かれました。
 このほか今年は、外国人材の受け入れ拡大や消費税の増税など、県民生活に関わる新たな制度もスタートしました。

 

 次は、熊本地震からのすまい・しごとの生活再建についてです。
 「すまいの再建」は、県独自の“6つの支援策”や、被災者の方々に寄り添った丁寧な相談・支援等により、仮設住宅の入居者のうち、11月末時点で約4万2千人の方々がすまいの再建を実現されました。また、災害公営住宅の整備も各市町村で着々と進み、来年3月末までにすべての住宅が完成する予定です。今後は、特に様々な課題により再建の目途が立っていない18世帯の方々が、一日も早く再建できるよう、引き続き全力で取り組んで参ります。
 また「しごとの再建」では、営農再開率が99.8%となり、今年度中の100%再開に向けた取組みを進めていきたいと思います。商工業においても「グループ補助金」を活用した被災企業の約97%が復旧を完了しました。さらにIT関連をはじめ、企業誘致も積極的に展開したことで、地震後の誘致件数は130件を超えました。

 次は、阿蘇へのアクセスルートについてです。
 道路については、9月に俵山トンネルルートが全線開通しました。また、来年度中には国道57号の現道、また北側復旧ルート、国道325号阿蘇大橋ルートの全ての幹線道路が開通するとともに、JR豊肥本線の運転も再開される予定です。
 そして、南阿蘇鉄道についても、2023年夏の再開見通しが示され、通勤・通学のみならず観光面など、世界文化遺産登録を目指す阿蘇地域の復興に向け、前進することができました。

 次は、益城町の復興まちづくりについてです。
 県道熊本高森線の4車線化については、1月にモデル地区の整備に着手し、順次工事区間が拡大しています。地域の方々に事業への理解をより深めていただくため、10月にはバス停や歩道の原寸大模型の体験会も行いました。
 また、木山地区の土地区画整理事業については、11月に工事に着手し、早いところでは来年6月から自宅再建が可能となる見通しです。
 今後、工事が目に見える形で進んでいくことで、住民の方々の自宅再建や新たなまちづくりへの希望が膨らんでいくことを期待しています。

 次に、陸・海・空の玄関口についてです。
 陸の玄関口である「JR熊本駅」では、熊本城の武者返しをイメージした新たな駅舎が3月に完成しました。9月にはバスターミナルや商業施設を含む「サクラマチクマモト」が開業し、賑わいを見せています。
 海の玄関口である「八代港」では、クルーズ拠点の愛称が「くまモンポート八代」に決定しました。国内外からの認知度が飛躍的に高まることが期待されます。着々と整備も進み、いよいよ来年4月の供用開始が近づいてきました。
 空の玄関口である「阿蘇くまもと空港」では、7月に新会社による空港ビルの事業運営がスタートしました。2023年春の新ターミナルビルの供用開始に向け、取組みが着実に進んでいます。長年の課題であった空港アクセスの改善についても、国やJR九州と協議を進め、鉄道整備に道筋をつけることができました。

 次に、2つの国際スポーツ大会の大成功についてです。
 9月に開幕したラグビーワールドカップは、日本代表の史上初のベスト8という大活躍と心のこもったおもてなしで、世界の称賛を浴びました。本県で開催された2試合も、5万5千人を超える方が観戦し、ファンゾーンも含め、大いに盛り上がりました。また、本県での試合を前に、九州で初めて開催された「祭りアイランド九州」には、九州・山口の伝統ある勇壮な祭りが結集し、2日間で22万人もの皆様が来場されました。
 そして、今月15日に閉幕した女子ハンドボール世界選手権大会では、16日間にわたり、96試合もの熱戦が繰り広げられました。一校一国運動による学校観戦をはじめ、国内外から多くの皆様に観戦いただきました。観戦者数は30万人という目標を超え、女子大会では歴代2番目となる、約31万6千人となりました。県民一丸となった応援や「おりひめJAPAN」の活躍により、ラグビーワールドカップに続き、大成功を収めることができました。
 2つの国際スポーツ大会の成功は、熊本地震からの創造的復興に向け、大きな弾みとなりました。様々なかたちで大会を支えていただいた皆様、国内外からのお客様を温かく迎えていただいた県民の皆様、そして熊本にお越しいただいたすべての皆様に、心から感謝を申し上げます。

 次に、熊本城の再建についてです。
 熊本地震で大きく傷ついた熊本城ですが、国際スポーツ大会の開催に合わせ、大天守の外観復旧が完了し、10月から特別公開が開始されました。私も公開初日に大天守を間近に見て、復活した外観の美しさ、堂々とした姿に、改めて県民に誇りと夢を与える熊本の宝だと感じました。来年春には、復興の過程が間近で観覧できる特別見学通路の開設も予定されており、「熊本のシンボル」の復興は着実に進んでいます。
 熊本城の再建に対し、県内外から多くの支援をお寄せいただきましたことに、改めて御礼を申し上げます。

 次に、観光プロモーションの展開についてです。
 7月から、本県と全国のJRグループ6社による日本最大級の大型観光キャンペーン「熊本デスティネーションキャンペーン」を実施しました。このほかにも、くまモンが出演したトレンディードラマ仕立てのPR動画「熊本フォーリンラブ」が好評を博すなど、県内各地への誘客に効果をもたらしました。
 また、大河ドラマ「いだてん」の放映を機に、主人公の一人である金栗四三さんゆかりの地をPRするなど、積極的な観光プロモーションを展開しました。地元の玉名市や和水町でも、金栗さんの偉業や功績を末永く後世に伝える取組みを数多く実施され、多くの観光客が訪れました。

 次に、くまモンや漫画『ONE PIECE』などのソフトパワーについてです。
 くまモンは今年6月、東南アジアへの本格進出を果たすなど、海外での活躍の場を更に広げました。また、フランス・ノートルダム大聖堂の大規模火災の際は、「フランス観光親善大使」として、熊本地震支援への恩返しに奔走してくれました。国内でも、キャラクターとしては初めてテレビ番組「プロフェッショナル」に出演しました。また、HONDA「クロスカブくまモンバージョン」が販売されるなど、話題に事欠かない一年となりました。

 来年は、くまモンがデビューしてから10周年となる“アニバーサリーイヤー”となります。今後の更なる活躍を大いに期待しています。
 また、昨年完成したルフィ像に続き、漫画『ONE PIECE』麦わらの一味の8体の像が県内各地に設置されることとなり、今月、益城町にサンジ像、阿蘇市にウソップ像が完成しました。残る6体も順次完成し、麦わらの一味が熊本の復興を力強く後押ししてくれます。
 そして、ここで新たなお知らせがあります。今年度中に設置予定としておりました熊本市のチョッパー、御船町のブルックの像について、除幕式の日程が決定しました。
 まず、「船医」であるチョッパーの除幕式は、来年3月28日土曜日の正午から行います。次に、「音楽家」のブルックの除幕式は、翌29日日曜日の11時から開催します。
 先日のサンジ、ウソップの除幕式でも、1,000人を超える方々がいらっしゃるなど、各地域の復興への原動力につながっています。この「夢」のあるビッグプロジェクトにご協力いただきました、尾田先生や集英社の皆様に改めて感謝を申し上げます。

 最後に、3つの県政の重要施策を巡る動きについてです。
 ハンセン病問題については、元患者家族の方々が国に謝罪と損害賠償を求めた訴訟において、6月の熊本地裁の判決が確定しました。11月には補償金の請求受付がスタートしています。私も、8月に菊池恵楓園を訪問して入所者の方々と懇談し、改めて偏見・差別の根絶に向けて取り組む決意をいたしました。今後、県としても啓発により一層力を注ぐとともに、補償の対象となる皆様に寄り添った取り組みを進めて参ります。
 公式確認から63年が経過した水俣病問題については、蒲島県政3期目の目標である1,200件の認定審査完了に向け、丁寧に取り組んでいます。また、高齢化する胎児性・小児性患者の方々やその御家族に対しては、旅行を補助する事業の再開など、様々な生活支援を行なっています。さらに、9月の国際会議では、水俣病資料館の語り部の皆さんのご協力により、「公害の原点」である水俣病の経験や教訓を世界に発信しました。今後も水俣病問題に真摯に向き合い、その解決と地域の再生に向けて全力を尽くして参ります。
 川辺川ダム問題については、6月の「球磨川治水対策協議会」において、国と県から、ダムによらない治水対策の組み合わせ10案を提示いたしました。今後は、国や流域市町村と連携して、あらゆる知恵を絞って治水対策を極限まで検討していきたいと考えています。加えて、この検討と並行して、現段階で実施可能なハード対策を着実に実施するとともに、ソフト対策の充実・強化を進めて参ります。また、4月に策定した新たな「ふるさと五木村づくり計画」に基づき、五木村の振興にもしっかりと取り組んで参ります。

 以上が、今年の県政10大ニュースです。私からは以上です。

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質疑応答

今年を振り返って

(幹事社)
 ありがとうございます。2点ほど、幹事社から今の発表事項にかかることでお尋ねをさせていただきます。
 今年は、蒲島知事のこれまでの任期の中でも非常にイベントの多い年で、国際スポーツ大会もありました。くまモンの活躍というのもありました。麦わらの一味のいろんな動きもございましたけれども、非常に目白押しの一年だったと思うんですけれども、改めて振り返ってどんな年であったのか、あと、若干イベント疲れはないだろうかというような気もいたしますけれども、新年に向けて東京五輪も控えておりますが、お疲れとかではないですか。その辺をお伺いしたいと思います。

蒲島知事
 はい。2つの国際(スポーツ)大会について、とても思い出があります。
 それはまず、震災前に開催が決まり、震災後に国際委員会の方から、「本当にやれるか」という不安もあったと聞いています。特に、ラグビーワールドカップは2試合ですけれども、熊本1県で96試合を行う女子ハンドボール世界選手権大会については、男子の方は今年の初めにヨーロッパでやって、デンマークとドイツが共同開催しました。単県で同じような世界大会をやれるかという不安があった上に、震災がありましたので、「本当に大丈夫か」と。でも我々は、こういう逆境にあるときほど元気を出してやらなきゃいけないということで、「当然やります」と。それにプラスして、(当初)計画をしていなかった(女子)ハンドボールのアジア世界選手権大会、これも成功したと思います。少ない人数で、よくぞ県庁職員の方々が頑張って、そして県民の方々もおもてなしで、またボランティアで、大変助けてくださった。

知事2

 このことによって私は多くのことを得たと思います。ひとつは、どんな逆境でも頑張ろうという気持ちが大事だと。それから、多くの学生たちがこの試合を見て、とても夢を持ち、元気を出した。そして、それぞれの応援する国の勉強もできた。そういうレガシーもあったのではないかと思っています。何よりも、熊本城を含め、熊本の震災から復興する姿を全世界、また全国の方に発信することが出来て良かったと思っています。
 結論は、大成功だったので、全然疲れていません(笑い)。

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質疑応答

国内情勢への評価について

(幹事社)
 ありがとうございます。あともう一点、「令和」に変わり、時代が一つ変わった画期的な年であったわけですけれども、政治ですとか、国内の情勢全体を見渡しますと「桜を見る会」であるとか、混乱の兆しというようなものも見られるんではないかなというふうに思います。熊本から今の日本の情勢というのをご覧になっていて、来年大事な五輪というイベントを控えているんですけれども、今の情勢というのをどんなふうにご覧になっているのか、ちょっと抽象的なお尋ねになりますけれども。

蒲島知事
 例えば、国の政治、また、他の都道府県の政治、それについて思うところは勿論ありますけれども、私は熊本県(知事)としてちゃんとやるべきことをやるということがとても大事だと思いますので、様々な出来事、歴史、そういうものを教訓として、更に熊本県の政治をよくしていきたいと思っています。
 とりわけ熊本県では、情報を公開する(というスタンス)を蒲島県政の最初から採っておりますし、すべての県政の資料は捨てないで取っておこうということで、もう12年近くになりますけれども、資料は保存しております。そういう方向を進めることがより県政を良くしていくし、(県政の)検証もできる。皆様に検証いただけるシステムになっているんじゃないかなと思います。
 他の自治体、あるいは国の政治・行政についてコメントすることはありませんけれども、それを見て、自分達がさらにいろいろなことを深めて学んでいかなければいけないと思って、知事を務めています。

(幹事社)
 ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん、よろしくお願いします。

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質疑応答

「麦わらの一味」の仲間たちの像の設置について

Q
 発表いただいた中で、チョッパー像とブルック像の除幕式の発表がありましたけれども、この前のサンジ像とウソップ像の除幕後も、結構人が来られていると伺っていますし、今度の除幕後も、より県にいろんな人が来られると思うんですけれども、これまでの効果と、これから期待する効果について、改めてコメントをお願いします。

蒲島知事
 はい。私の(執務室がある県庁の)5階の部屋から、『ONE PIECE』のルフィ像がよく見えますけれども、そこに多くの方々が、時にはバスでも来ておられますので、関心がすごく継続しているなと思っています。ただ、そのルフィ像だけだと、やはりまだ広がりがありませんので、今回、震災で被害を受けた様々な地域に、8体の麦わらの仲間たち(の像)を配置します。

 ご覧になるとわかりますけれども、とてもよくできているんですよね。私は、ルフィ像もよくできていると思ったけれども、他の麦わらの仲間たちも、(ディテールが)複雑な像ですけれども、とてもよくできていると思った。

 それを配置することで、回廊型の震災ミュージアム(と繋がる)。震災は次第に風化していくでしょうが、(震災ミュージアムに)プラスしてルフィと仲間たちの応援で、(ある程度)風化が進んでも、回廊型のミュージアムを回る人たちが増えていくだろうと思う。
 それから、学校の修学旅行などでは、震災はとても大きな教訓だと思いますので、その被災地を回るとともに、ルフィ像、そして麦わらの一味の像を見ることで、ダブルに楽しめると。こういう意味では、新たな熊本の宝になるんじゃないかなと思っています。
 尾田(栄一郎)先生にはとても感謝していますし、それから、集英社の方々も本気で取り組んでおられますので、素晴らしい資産になったんじゃないかと、このように思います。
 これからの観光にも、それから震災ミュージアムにも、非常に役に立っていると思っています。

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質疑応答

熊本都市圏の渋滞対策(空港アクセス鉄道との整合性)について

Q
 (今月)25日に、(熊本)都市道路ネットワーク検討会が、熊本空港まで20分で着くような道路整備を行うという目標を決められましたけれども、今、県が考えていらっしゃるアクセス鉄道は、(空港までの)所要時間が45分ということで、同じ県が進める行政の中で整合性をどうとっていくのかというところが、これからの課題になるのかなと思うんですけれども、その辺のお考えはいかがでしょうか。

知事3​蒲島知事
 今回、都心から空港まで高速を使って行ったら20分ぐらいで行けるのではないかというイメージ図が出されて、でも、まだ具体性はないんですよね。

アクセス鉄道と(今回の)イメージ図、この2つがありますけれども、具体的な調査と具体的な資金の計画ですよね。そういう意味では、アクセス鉄道の方は、もうすぐにでも始めなきゃいけない。というのは、空港ターミナルビル(の完成に出来るだけ近づけるよう)に駅(の整備も必要)ですから、一緒に考えなければいけないということですので。蒲島知事
 今回、都心から空港まで高速を使って行ったら20分ぐらいで行けるのではないかというイメージ図が出されて、でも、まだ具体性はないんですよね。

 時間のずれがあると思うんですね。こちら(=都市道路)はまだ、どちらかといえば、具体的な政策というよりも、こういうのがあったらいいなと、こういうふうにしたいなというような、計画前のイメージなんです。
 それから、アクセス鉄道の方は、既に計画、調査が始まっています。そして、早くターミナルビルと一緒にやらないと、無駄遣いになってしまう。
 そして、これが全く相反するものだったら別ですけど、将来的にこの高速(道路)が熊本市内を走って、それで空港までノンストップで20分で行けると、そういうものが出来るとすれば、私は両立できると思うんですね。ちょうど一番良い例が福岡空港ですけれど、地下鉄があり、そして高速道路がありと、そういう両立ができるので、将来いつになるかはわかりませんけれども、高速道路が都心から空港まで出来たとしても、アクセス鉄道もおそらく同時並行で使われるので、むしろ共存できるという意味ではそれほど矛盾はしていないと思います。
 ただ、蒲島県政の目標に対して、これ(=都市道路)はその先にあるイメージですから、事業主体が誰になるのかもわかりません。国道ではないので国がなることはないでしょうから、そうすると、(熊本)市内は熊本市、市外は県ということが大体考えられますけれども、そういうことも全然決まっていない。だから、今(の時点で)これを具体性のあるものとして、アクセス鉄道をもうやめようという、そういう選択肢はありません。
 共存してほしいなと。将来それができたとしても、アクセス鉄道の存在をより高める形で出来るというふうになるのが、一番いいんじゃないですかね。でも、まだ漠としたイメージなので、その前にやっぱりやるべきことは、中九州横断道路であるとか、九州中央自動車道であるとか、天草幹線道路であるとか、あるいは有明海沿岸道路であるとか、既に計画されているものを早くやらなきゃいけないんじゃないかと思います。 

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質疑応答

観光統計(外国人観光客)について

Q
 今月25日に、平成30年(2018年)の県の観光統計が公表されております。その中で、外国人宿泊数が過去最高の延べ101万人ということだったんですけれども、そのことへの評価と、今年は、日韓問題とかがありまして、影響があったと思うんですけれども、今年の見通しというか、2019年についてもご意見を伺えればと思います。

蒲島知事
 国外からたくさんのお客さんがいらっしゃったことは、熊本県民として、また知事として、大変嬉しく思います。

 ただ、先ほどおっしゃったように、韓国からのお客さん、これについては政治的な状況で、今のところどうなるかが非常に不透明です。韓国からのお客さんの減少の影響を最小化するために、もう少し、韓国だけではなくて、多くの国と関係を持つべきだと思います。
 それから、韓国(からのお客さん)が永遠に来ないということはおそらくあり得ないでしょうから、この間にもどんどん交渉して、「早く来てほしい」と伝えていかなければならないなと、このように思っています。
 観光業に携わる人たちが困らないように、とにかく考えていかなければならないと思うけれども、プラスの面もだいぶん出てきているんですよね。

 例えば、阿蘇へのアクセス、道路が来年度には完成します。トンネルも(含めた国道57号北側復旧ルートが)完成します。現道も完成するので、アクセスが非常に良くなってくる。これは、外国からのお客さんにとっても良いことだと思いますし、それから、2つの国際スポーツ大会で、熊本とヨーロッパの間にもルートができたのではないかなと、これも明るいニュースです。

知事4


 もう一つの明るいニュースは、何といっても(阿蘇くまもと)空港の民営化です。空港民営化で、目標が、2051年までに、今は4路線しかない外国路線を17路線にする、そして外国からのお客さんを10倍にするという目標を立てています。こういう目標に沿ってコンセッションが進みますので、これも熊本にとっては明るいニュースですね。
 それに対応できるような(空港)アクセス、これをやっぱり一番考えなきゃいけないし、阿蘇、天草、人吉・球磨、熊本城、そういう多彩な熊本の魅力をどんどんPRしていかなきゃいけないし、それにプラスして、ソフトパワーとしてのくまモンと『ONE PIECE』の力で、PR効果が出てくるんじゃないかなと思います。
 (熊本地震の影響や、日韓関係など)こんなに厳しいときでも、たくさんのお客さんが来てくださって大変嬉しいですし、これが熊本の大きな発展につながれば、より嬉しく思います。

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質疑応答

県政10大ニュースについて

Q
 「10大ニュース」に戻るんですけれども、この中で、特に知事が印象深い出来事を教えていただきたいのと、その理由もあわせてお願いします。

蒲島知事
 みんな印象深いので優劣付けがたいというのが、(県政10大ニュースについての)毎年のお答えになります。
 この10のうち、おそらく県民の方々は県民の方々で違う思いをお持ちだと思いますし、メディアの方々も違う印象をお持ちだと思いますけれども、でも、よく一年間でこれだけいろんなものがあったなという気持ちはあります。みんな印象深いものです。

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質疑応答

阿蘇地域の観光(ホテル整備等)について

Q
 先ほどお話があった阿蘇の観光に関連してお尋ねしたいんですが、先般、菅官房長官が熊本にお出でになったときに、核となる、世界的に通じるようなホテルを整備していきたいというお話がありました。これに関して、やはり阿蘇地域でも整備が進められるのかなという気もするんですが、その辺、県としての後押しとか、裕福層をターゲットとした観光戦略というか、そうしたものは何かおありでしょうか。

蒲島知事
 菅官房長官が、大規模なホテルについて話題にされましたので、これには我々もとても興味があります。それからやはり、阿蘇に大きな、国際的なホテルはどうしても欲しいと思っているんですね。
 今、それにあらゆる機会を通じてアプローチをしたいと思っていますので、国の新しい、菅官房長官のプランも含めて、貪欲に新しいチャンスに向かって進んでいきたいと思っています。県庁の方でも頑張って進めたいと思いますので、よろしくお願いします。
 ホテルについては何かあったかな、具体的には。

(事務方)
 いわゆるラグジュアリーホテル関係の誘致を担当しております。今、デベロッパーですとか、ホテルのオペレーターを中心に、阿蘇エリアを中心に、可能性について、いろいろとヒアリングなどさせていただきながら検討しているところです。

 いわゆる誘致活動をやっているという状況になります。以上です。

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質疑応答

日米貿易協定について

Q
 5日後に発効する日米貿易協定なんですけれども、農業の影響緩和策とともに、耕作機械などの輸出促進も期待できるかもしれません。県としてどのように対応していくか、今の時点でのお気持ちをお聞かせください。

蒲島知事
 貿易問題で熊本県として一番大きな影響があるのは、おそらく農家の方々だと思います。農家の方々への影響が最小化できるよう対策を(講じる必要があるし)、それから、(影響が)どういう形に収れんしていくかということも含めながら、注視しているところです。
 農業に対する影響が大きいというのは政府もわかっているでしょうから、その対応について、(県からも国に対して)様々な提言ができるのではないかと思うし、私も、農家の方々の心配がそこに一番あると思いますので、頑張って影響を最小化したいと思います。

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質疑応答

女子ハンドボール世界選手権大会の経済効果等について

Q
 女子ハンドボール大会のことでお尋ねだったんですけれども、観戦者数が31万人を超えて目標を達成したかと思いますが、一方で、学校観戦がない試合などでは空席が目立つ試合もあったと思います。そういった、有料の観戦者数がどうだったのかとか、そういう収支面、経済効果あたりは、知事としてはどういうふうに総括をされているのでしょうか。

知事5

(幹事社)蒲島知事
 例えば、どこから誰がその大会を見学したかというところの(詳細な)分析は、これからになると思います。
 今発表されている31万6,000人という数字は、試合ごとに何人いるかを計測しています。そのうちの8万8,000人の方々が学校観戦です。だから、おそらくそれ以外の方々はチケットを買って来ていらっしゃる。当然、VIPの方も外国からいらっしゃっているので、その人たちも入っていますけれども、これからその(詳細な)集計、分析が行われると思います。今の時点では、そのデータまではきていません。
 ただ、大事なことは、旅行やホテル、飲食関係の方々は、実際にとても経済効果が大きかったというふうにおっしゃっています。ホテルも、3か国ぐらい泊まっているところもありますし、ノルウェーからは100人ほど応援団の方が来ているということもありましたので、我々が考えるよりも、実際に利益を受けた人、経済効果を受けた人は、かなりいらっしゃるんじゃないかと、ホテル関係者からは聞きました。そして、長く滞在されますよね。特に(勝ち残った)強い国の方々がより長く滞在される。
 国際スポーツ大会の経済効果はこれから発表されますけれども、私は、とても高かった、よかったと、担当者からは聞いています。 

(幹事社)
 他に何かございますでしょうか。
 それでは、今年一年も大変お世話になりました。ありがとうございました。

蒲島知事
 こちらこそお世話になりました。皆さんもよいお年をお迎えください。
   今年もありがとうございました。

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