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令和元年(2019年)5月31日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:令和元年(2019年)5月31日(金曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
動画
会見録
知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
コメント
発表項目
お知らせ
質疑応答
- 川崎市の殺傷事件を受けた幼児児童生徒の安全確保について
- 天草エアラインについて(その1)
- 県北の県立高校における自死事案の再調査について
- 熊本デスティネーションキャンペーンについて
- くまモン フランスありがとうツアーについて
- 天草エアラインについて(その2)
- 財務省の自治体職員削減試算について(その1)
- 衆議院解散をめぐる動きについて
- 財務省の自治体職員削減試算について(その2)
- 大津市の交通死亡事故を受けた道路交通安全対策について
コメント
「熊本フォーリンラブ」キャンペーンについて
蒲島知事
熊本県と全国のJRグループ6社は、「五感、ひびく、観動旅 もっと、もーっと!くまもっと。」をキャッチコピーに、7月1日から日本最大級の大型観光キャンペーンを開催します。
このキャンペーンでは、100を超える体験プランを準備したほか、熊本滞在中に、くまモンの耳、鼻、ホッペ付きのフレームでお好きな写真が撮影できるスマートフォンアプリなど、熊本を100倍楽しめる仕掛けをたくさん盛り込んでいます。
そして、このキャンペーンを更に盛り上げるため、JR九州と共同で「熊本フォーリンラブ」キャンペーンを開催します。「誰もが熊本に恋に落ちる」をテーマにした、トレンディードラマ仕立てのPR動画で、くまモンとヒロインが熊本の魅力を伝えてくれます。
それでは、これからこの動画の予告編をご覧いただきたいと思います。
動画は全6話で、どれも次の展開がとても気になる内容になっています。皆さんもきっと楽しまれると思います。6月17日夜9時から、インターネットで順次公開し、6月21日からは全九州でテレビコマーシャルとして放送されます。
ぜひこの機会に、多くの皆さんに、魅力ある熊本の観光を存分に楽しんでいただきたいと思います。
発表項目
国際スポーツ大会の大成功に向けて
報道資料 ラグビーワールドカップ2019TM 開催100日前記念イベント(PDFファイル:293KB)
蒲島知事
ラグビーワールドカップ日本大会の開幕まで、6月12日であと100日となります。県民の皆さんと一緒に大会を盛り上げるため、6月15日土曜日に、熊本市の上通、下通アーケードで、「ラグビーワールドカップ2019開幕100日前イベント」を開催いたします。
このイベントでは、開催都市特別サポーターである宮崎美子さんや、ラグビー元日本代表の大西将太郎さんをお招きし、トークショーを行うほか、ラグビー体験ブースの設置やパネル展なども行います。
さらに、この度、熊本を中心に幅広く活躍されている、村上美香さんに、開催都市特別サポーターに就任していただくことになりました。イベント当日には、委嘱状をお渡しする予定です。今後、大会PRに大いにご尽力いただきたいと思います。
また、女子ハンドボール世界選手権大会については、いよいよ6月6日に参加24カ国が出揃い、6月21日には、私も出席し、東京で組合せ抽選会が開催されます。
抽選会では、熊本の魅力や文化が感じられる、熊本ならではの大会優勝トロフィーや、入賞メダルの発表も予定しておりますので、ご期待ください。
発表項目
くまモン フランスありがとうツアーについて
報道資料「くまモン フランスありがとうツアー」参加者募集(PDFファイル:354KB)
蒲島知事
熊本県とフランスはくまモンを通じて熱い友情で結ばれており、今年1月には、本県とフランス観光開発機構で「国際観光交流の促進に関する覚書」を締結しました。この覚書を契機に、熊本とフランス双方向でのインバウンド、アウトバウンドの更なる増加に繋げていきたいと思っています。
このような中で、JTB熊本支店とフランス観光開発機構のご協力により、11月15日から8日間の日程で、フランスを訪問する「くまモンフランスありがとうツアー」が実現することになりました。
ツアーの参加者は、6月7日からJTBにおいて募集が開始されます。このツアーでは、これまでくまモンが訪れたこともある観光地等で、くまモンが自ら案内役を務めるほか、参加者の皆さんとの交流会も予定しています。
今年秋に開催されるラグビーワールドカップや女子ハンドボール世界選手権では、フランスチームが熊本で試合を行うことが決定しており、フランスから多くの方が熊本にお越しになります。ツアーを通して、熊本から多くの方にフランスを訪問していただき、くまモンと一緒に「ありがとう」の気持ちで、フランスの食や文化を楽しんでいただきたいと思います。
多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
コメント(お知らせ)
「クロスカブ くまモンバージョン」贈呈式について
蒲島知事
最後に、くまモンに関連して、もう一つお知らせがあります。
今年1月にお知らせした県と本田技研工業のコラボレーションによる「クロスカブくまモンバージョン」が、この度完成し、販売開始されることになりました。この完成を記念し、本田技研工業からシリアルナンバー1番のバイクを県に贈呈いただくことになりました。このあと11時30分から、新館1階ロビーで、その贈呈セレモニーを行います。
私もくまモンと一緒に出席しますので、報道各社の皆様も、ぜひ贈呈式にお越しください。私からは以上です。
質疑応答
川崎市の殺傷事件を受けた幼児児童生徒の安全確保について
(幹事社)
発表項目ではないんですけれども、川崎市登戸でショッキングな事件があったのですが、県教委の管轄になるかもしれませんが、県として通学路等に関して何か通知を出すとか、そういうお考えはおありでしょうか。
蒲島知事
この事件は、大変ショックでしたけれども、罪のない人々が被害を受けたことにとても強い憤りを感じ、お亡くなりになられた方々に対するご冥福をお祈りしたいと思います。そして、被害を受けた子どもたちの一日も早い回復を願っています。
どういう対策かということで、県教育委員会では事件後、5月28日に直ちに、学校等に対して、子どもたちの登下校の安全確保の徹底を改めて要請しました。事件の全容解明が待たれていますけれども、県民の安全・安心を守る知事として、二度とこのような痛ましい事件が起きないよう、関係部署や地域の皆さんと力をあわせて、様々な手段を尽くしていきたいと思います。
また、先日、私から感謝状をお渡しした「オバパト隊」では、熊本市の東区の尾ノ上地区を中心に、子どもの下校時の見守り活動を15年近くされているなど、住民の方々の手で地域の安全と子どもを守っていただいているという事例もありますので、役所、警察だけではなくて、このような地域ぐるみで子どもを守るような、そういう体制も必要ではないかなと思っています。
質疑応答
天草エアラインについて(その1)
Q
明日から天草エアとJALとのコードシェア便の予約が始まるということですが、その乗務員の方の人員不足というところと、それからこういったコードシェアというやり方で対策をするということについて、所感をお願いしたいです。
蒲島知事
JALの一部とコードシェア便の運航がはじまることで、運休が多くなっていた天草-熊本路線及び熊本-伊丹路線の毎日就航や、それから天草-福岡路線の一部復帰が可能になるのではないかなと歓迎しています。また、日本エアコミューターとの連携もありますので、来年度に予定されていた従来の機長3名体制への復帰が、本年12月頃には前倒しできることになりました。
JALグループには、ゴールデンウィーク期間中の臨時便運航に加え、今回の支援をいただくことに心から感謝しております。
質疑応答
県北の県立高校における自死事案の再調査について
Q
県北のいじめの自殺の問題でお尋ねなのですが、再調査の時期について、目途等がたっていたら教えていただきたいのですが。
蒲島知事
御遺族の方々から、5月29日にいじめ調査委員会の委員に関する要望書が届きました。
今、この内容についてしっかりと精査しているところであり、それを踏まえて県としての考えを整理し、御遺族にはお伝えしたいと思っています。
Q
具体的に何月頃とか、時期的な目途は立っていないのでしょうか。
蒲島知事
まだ今は、正確にこの日とは言えませんけれども、できるかぎり早い時期に行いたいと思います。
質疑応答
熊本デスティネーションキャンペーンについて
Q
これは、外国人向けのPRというのは何かあるのですか。この旅行企画。
蒲島知事
外国人向けは、今のところやっていない?
【観光物産課】
このデスティネーションキャンペーンは、国内向けのキャンペーンではありますが、やはりこれだけ外国の方がお見えになっていますので、ウェブ等を活用した外国人向けのプロモーション活動も今後順次やっていこうと思っております。
Q
今後というのは、このキャンペーンと同じ時期にやられるのですか。
【観光物産課】
まだ取り組んではおりませんけれども、今後、熊本県内を周遊いただく方々に、着地型旅行商品とか、そういう商品をできる限り早い時期から売り出していくようにしたいと思っております。
蒲島知事
せっかく、くまモンもおりますので、ぜひ海外向けにもそういう形で、インターネットを通してやっていただきたいなと、私も思います。
質疑応答
くまモン フランスありがとうツアーについて
Q
くまモンツアーですけれども、熊本の一般の方にとっては、高くないですか。
蒲島知事
それでも、フランスに行ってみたいという方もたくさんおられると思いますので、ぜひこの機会に行っていただきたいと思います。
ただ、これは県の負担とかそういうことがないように、JTBに主催していただき、県は協賛という形ですので、これが高すぎるのではないかとか、そういうことを言える立場にはありません。
Q
あと、この日程を拝見すると、初日にくまモンとの交流撮影会がありますけれども、それ以外は普通のヨーロッパ観光で、地元の方との交流とか、熊本のことを知ってもらうというような取組みがないように思うのですが、これは意味があるのですか。
蒲島知事
毎年1回、くまモンがジャパンフェスティバル(ジャパンエキスポ)に行っておりますので、そういう形での熊本の様々な魅力の発信というのはやっていますし、インバウンドだけではなくて、アウトバウンドもこれからは必要ではないかと。ただ来てくださいというだけではなくて、熊本からも行くということが、「交流」にとっては大事だと思いますし、意味がないとは言えないと思います。
質疑応答
天草エアラインについて(その2)
Q
天草エアラインの話に戻るのですが、今回、日本エアコミューターの助力があって、機長が3人体制に戻る目途がついたという話ですが、今後抜本的な対策として、協業の方向で乗員確保をしていくのか、それとも天草エアラインの単独で乗員確保を進めていくのか、方向性としてはどういうお考えでしょうか。
蒲島知事
あらゆる可能性をこれから追及して、このようなことが二度と起こらないようにしなければいけないというふうに思います。
それから、地元の乗組員、地元出身者がおられるというのが、ひとつの安心感ではないかなと思いますので、例えば、崇城大学出身のパイロットの方に熊本に定住していただいて、貢献していただくということも、これは夢ですけれども、考えられるのではないかなと。そういう意味では、機長不足というのは熊本だけではなくて、全世界的に起こっていますので、それに対応することが大事だし、そのことについて考えておくことが大事だと思います
ただ、12月頃には機長3名体制に戻れるということで、一安心しているところです。
質疑応答
財務省の自治体職員削減試算について(その1)
Q
国政の話になるのですが、財務省の財政制度等審議会が先日人口減少を反映しまして、地方公務員の一般行政部門の職員数を抑制していくべきであると、その中の試算で2025年に地方公務員数一般行政部門の職員を3万人減らしても人口あたりの職員数は一定に保たれるという報告書を出したんですけれども、それについて今後県のほうで職員数を減らしていくような考えがあるのか、またその必要性等考えていることがありましたら教えてください。
蒲島知事
たぶん、AIの技術によって、機械で代替できるのではないか、あるいはコンピュータで代替できるのではないかという考えのもとで、そういうものが出てくるのではないかなと思います。
具体的な取組みについては担当者の方からお聞きしたいと思いますけれども、一般的に言って、人口減少社会が地方で続いているのに、公務員については、一応安定的な定住が見込まれると。そういうところにもっともっと減らせといって、却って地方が疲弊するのではないか。特に私は、東京一極集中が人口減少社会に大きく寄与しているような気がしますので、東京一極集中から地方に人を戻すという一つの方策としての就職の場として、地方公務員というのは有効であると直感的には考えています。
数だけ言うと確かにそうですよね、機械で代替すればいいと。ただ、それが本当にそうかなという気もしますので、それは私の直感的な考え方ですけれども。人事課は来ていますかね。
【人事課】
今お尋ねの件でございますけれども、現時点では、そういった議論があったことは承知をしておりますが、職員数の増減について反映させていこうという考え方まで整っているわけではございません。
Q
当然、職員数をどの程度必要かというのは、その県によっても地方によっても事情が違いますし、基本的に地方公共団体の職員数をどうするかというのはその県で考える、検討すべきことかと思うんですけれども、国が一律して職員を抑制すべきということを示す部分に関しての必要性についてはどうお考えでしょうか。
蒲島知事
合理的に考えるとそうかも知れません。機械で代替することができれば、もう人を減らしてもいいのではないか、特に人口が減るのだから、という、そういう前提ですよね。
でも、今、日本が直面している問題は、この人口減少社会という現象をどうやって食い止めるかということで、そのために一生懸命やっているところであります。その大きな理由の一つが、東京に人が行って、東京は出生率があまり高くないという、そういう研究結果もあります。そういう意味で、地方に戻ってこられる環境、その一つとして就職の場が必要ですから、その一つの安定的な就職の場である地方公務員を全国一律に減らすということが正しい方向かどうかというのは、これからもう少し検討しなければいけないという気がします。日本が直面している問題と逆の方にいってはいけないような気がします。
もちろん、地方の側でも、魅力をもう少し発揮しなければいけないということも大事ですし、そのうちの一つとして、地方公務員が頑張って、そして地方を良くするということも可能です。機械でできるものではありません。
それからもう一つ大事なことは、災害が多発しているということです。災害が多発している時に、減らしに減らしていいのかと。災害時の対応ができないのではないかなと思います。もし、そういうことをやるとすれば、全国規模での支援要員(スキーム)、そういうことがたぶん大事になってくるような気がしますし、いろんなことが複雑に絡み合っているので、単に人口が減るから公務員は少なくていいでしょうということにはならないのではないかなと思います。一つの考えとしてはそうかもしれませんけれども、もっと総合的なものが必要な気がします。
質疑応答
衆議院解散をめぐる動きについて
Q
昨日、安倍総理が(衆議院の)解散について、衆参同日選もささやかれる中、「風はコントロールできるものではない」というふうに述べたのですが、政治学者として、今、参院選は予定どおりだと思うのですが、衆参同日もしくは衆議院解散する大義があるのかどうかという点をお聞かせください。
蒲島知事
それは総理の専権事項でありますので、私が政治学者として述べる余地はありません。
Q
余地はないですか。
蒲島知事
はい。
質疑応答
財務省の自治体職員削減試算について(その2)
Q
先ほど、公務員の話があったと思うんですけれども、小さい町役場とか村役場に行くと、一人で二役三役やって、逆に職員数が足りないと。業務に対して職員数が足りないというような声もあるわけですが、行政サービスの拡充のために広域行政を重視させようというような論点も進んでいて、そういう意味で、行政サービスを維持するためには、地方公務員数をどうするのか、拡充すべきなのか、現状で広域行政をカバーするのか、そこら辺の知事の考えはございますか。
蒲島知事
知事をやっていて私が感じるのは、どんなに小さな市町村でも、自己完結型でやってくださいというのが今の制度ですよね。たぶんそれについては、もう限界がきているのだと思います。
広域行政なり、県庁職員がそこに行って支援するとか、今多くの県庁職員、元OBの方が市町村のほうに出ていますけれども、自己完結型の地方行政、特に小さな市町村の場合は限界がきているなと、そこで県庁の役割がこれからとても重要になってくるのではないかと思っています。
特に災害時です。災害時において、例えばAという村または町に「あなたが全部やりなさい」ということは不可能ですから、そういう災害多発時を考えた時に、協力関係、それから都道府県を超えた連携が構築されているところは、災害対応がうまくいっているような気がしますので、そういうことを考えながら新たな地方自治のあり方が必要だというふうに思います。
地方自治の一番の専門家である 西尾 勝 先生が最近おっしゃっているのは、やっぱり県庁がどんどん出ていって、(市町村等と)一緒にやるべきではないかと、そういう考え方を示されています。私の先輩でもありますが、すごく重要なポイントかなと思います。そういうことをいろいろ含めたうえで、公務員の数がどのくらいであるべきか、そして今ちゃんと足りているのかどうか、考えたほうがいいと思います。
私もだいぶん(職員数を)減らしましたけれども、本当にこんなに減らしてよかったのかと…そういう気持ちもありますので、数については更に再検討すべきだと思っています。
質疑応答
大津市の交通死亡事故を受けた道路交通安全対策について
Q
大津市の園児の列に車が突っ込む事故を受けて、点検が進められていると思いますが、その点検を受けて、何か信号を付けるだとか、ポールが設置されるなど、検討されていること、もしくは決まったことがあれば教えてください。
蒲島知事
その事件の後すぐ、調査が進められています。今のところ、(県内の)107ポイント(の緊急点検)が検討開始されたと聞いています。
具体的にポールなのか、あるいはいろいろやり方があると思いますけれども、それに関しては検討中ですけれども、担当者の方から検討の状況についてお願いします。
【道路保全課】
今お尋ねがありました点検に関しては、(先日の)記者発表資料の件かと思いますけれども、県警が過去の重大な事故、場所を抽出して、それを点検されます。それを踏まえて、道路管理者それから教育関係者に共同で点検検討をお願いするということで聞いております。その共同の点検というのがまだ依頼を受けておりませんので、今後現場を点検して検討した後に対策を決めていくということになると思います。
(幹事社)
他にはよろしいですか。では、ありがとうございました。
蒲島知事
ありがとうございました。