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平成29年3月22日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006978 更新日:2017年3月22日更新

知事定例記者会見

日時:平成29年3月22日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画

 動画はこちらからご覧いただけます。<外部リンク>

会見録

 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

コメント

発表項目

コメント

質疑応答

説明資料(その他のファイル:2.8MB)

コメント

くまモンのフランス観光親善大使就任について

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蒲島知事
 発表に先立ち、コメントがあります。

 先週、くまモンが2017年のフランス観光親善大使に就任しました。

 2000年の大使の創設以来、細川元総理や小山薫堂さんなど本県ゆかりの方をはじめ多くの著名人が就任されていますが、キャラクターが就任するのは初めてのことです。

 今回のフランス観光親善大使への就任は、これまでの、くまモンのグローバルな活躍と、フランスでの人気の高まりが評価されたものであり、大変嬉しく思います。

 くまモンには、日本の代表として、フランスと日本、両国の架け橋という大役をしっかりと果たし、フランスの皆様に熊本の魅力を大いに宣伝するよう、改めて指示しました。

 4月からは、くまモンに関する業務を知事公室へと移し、くまモンの活躍の場を国内のみならず世界中へと拡大しながら、文字通り「くまモンの共有空間」の最大化を図って参ります。

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発表項目

阿蘇くまもと空港ソウル線について

蒲島知事
 それでは、発表に移ります。

 阿蘇くまもと空港のソウル線についてご報告します。

 定期便については、熊本地震の影響により今も運休しており、韓国からの観光客はなかなか回復していません。そのような中、旅行会社である旅行博士がチャーター便を企画され、本年1月6日から3月1日まで、計16往復運航されました。

 旅行博士は、社員の方が地震直後、被災地にボランティアに入られ、また熊本の旅行商品の販売も他社に先駆けて再開されるなど、これまでも熊本の復興を様々な形で応援してくださっています。

 また、今回のチャーター便と併せたPRでは、韓国の有名なブロガーを招待して情報発信を行っていただいております。

 こうした取組みにより、チャーター便の平均利用率は、1月が92%、2月が95%と非常に好調で、約3千人もの韓国のお客様に来ていただきました。

 私も、2月22日から23日にかけて韓国を訪問し、旅行博士、ティーウェイ航空、アシアナ航空の子会社であるLCCのエアソウルの社長さんたちにお会いして、韓国から熊本へのお客様が戻りつつあるということを強く感じました。その中で、エアソウルからは、4月から新たなチャーター便を運航することが表明されました。そして、その実績を踏まえ、定期便につなげたいとの意向をお伺いし、大変嬉しく思っています。

 本県としては、このチャンスを活かし、是非ともチャーター便を成功させ、定期便の就航につなげていきたいと思います。

 また、明日から私自身香港航空を訪問します。現在運休中の香港線についても、早期再開に向けてしっかりとトップセールスを行って参ります。

 報道各社の皆様にも、元気を取り戻しつつある熊本の状況、観光地の情報を国内外に発信するため、更なるご協力をお願いしたいと思います。

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発表項目

復興祈念ウィークについて

報道資料:「復興祈念ウィーク」について(PDFファイル:583KB)

蒲島知事
 2つ目の発表です。

 県では、熊本地震から1年となる4月中旬の約2週間を「復興祈念ウィーク」と位置付けております。

 本日は、「復興祈念ウィーク」における主な行事についてお知らせします。

 まず、前震が発生した4月14日です。いつ発生するか分からない災害への備えとして、私を含む全職員を対象に「職員参集訓練」を実施します。

 今回は、朝6時に熊本地震と同規模の地震が発生し、公共交通機関が使えない状況を想定した、参集訓練、安否確認、被害状況の確認、関係機関への連絡といった初動対応訓練を実施します。

 その後、「災害対策本部会議」を開催し、訓練で取りまとめた被害状況の報告を行います。

 熊本地震での経験を踏まえた初動対応について、地震から1年となるこの時期に、改めて見直しを行い、本県の災害対応力をさらに強化して参ります。

 9時からは、復旧・復興本部会議を開催し、「復旧・復興プラン」の進捗状況について、ご報告します。

 この1年間の復旧・復興の歩みを、県民の皆様とも共有し、復興に向けた決意を新たにしたいと考えています。

 10時からは、犠牲になられた方々への「追悼式」を、ご遺族や市町村長、関係議員や関係機関の方々のご参列のもと行います。

 式の終了後には、会場を開放し、県内外からお越しいただく皆様からの追悼・献花の場として提供したいと思います。

 また、夜には、犠牲者の鎮魂と熊本の「復活」を願い、全国から集まった演奏者によるコンサートが、県立劇場で開催されます。

 このコンサートには、世界的に有名なウィーン・フィルハーモニー管弦楽団からも4人の弦楽奏者が駆けつけてくださると伺っています。

 演奏の終了は、前震が起きた21時26分を予定されており、私も含め、会場全員で黙とうを捧げます。

 熊本の復活を願う方々と共に祈りを捧げ、復興に向かう熊本の思いを世界に発信したいと思います。

 なお、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の4人からは、誘致企業のサントリーグループとのご縁もあり、県庁での献花やミニコンサートの申し出をいただいております。改めて、サントリーグループからの発表があると思いますが、14日のロビーコンサート開催に向けて準備を進めているところです。

 翌日の4月15日には、日本学術会議、熊本県、防災学術連携体の主催で、地震から1年となる節目の報告会を県庁で開催します。全国の著名な学会から、熊本地震に関する調査・研究の成果についてご報告いただくとともに、熊本県・熊本市から復旧・復興の状況を報告し、意見交換を行う予定です。

 本県の復興への後押しとして、東京以外での地方開催は今回が初めてとなります。日本の最先端の「英知」を熊本で共有できる絶好の機会です。是非、多くの県民の皆様にお越しいただきたいと思います。

 本震が発生した4月16日には、「復興祈念シンポジウム」を開催します。

 県の復旧・復興プランを策定する際にご提言をいただいた「くまもと復旧・復興有識者会議」の皆様に、この1年を振り返っていただき、創造的復興を目指す熊本の将来像などをテーマに議論いただきます。

 最後に、4月19日です。

 熊本地震で得られた教訓や改善の方向性を早期に防災計画に盛り込み、次の災害への備えを固めること、さらには、次の世代に確実に伝承していくことが重要です。

 そこで、県や関係機関による「防災会議」を例年よりも1カ月早く、復興祈念ウィークの期間中に開催し、災害対応の検証結果を「地域防災計画」へと反映させていきます。

 甚大な被害をもたらした熊本地震から1年という大きな節目を迎え、私自身、改めて決意したことが3つあります。

 1つ目は「復旧・復興を着実に進め、一日も早い生活再建と創造的復興を成し遂げること」です。2つ目は「災害対応の検証を通して、災害への備えを万全にすること」です。そして3つ目は「地震の記憶や教訓を風化させることなく、確実に次の世代へ伝承すること」です。

 この3つの決意を胸に、引き続き、これからの復旧・復興に全力で取り組んで参ります。

 本日、ご紹介した他にも、「復興祈念ウィーク」の期間中は、市町村や民間企業、団体で多くの復興祈念行事を予定されています。

 お手元のパンフレットの他、県のホームページに情報を掲載し、随時更新を行っています。

 その1つとして、来月9日には、サッカー女子日本代表、なでしこジャパン対コスタリカ女子代表の国際親善試合が「熊本地震復興支援マッチ」として開催されます。

 当日は、新生「なでしこ」の雄姿に、元気と勇気をもらい、復興への新たな活力につなげたいと思います。

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コメント

日本ハンドボールリーグ女子プレーオフについて

蒲島知事
 最後に、もう一つ、スポーツ大会の応援について、県民の皆様にお願いがあります。

 今週末25日と26日に、熊本で初めての日本ハンドボールリーグ女子プレーオフが「アクアドームくまもと」で開催されます。女子ハンドボールの日本一を決定するこの大会に、昨年末の日本選手権でも優勝した、地元熊本のオムロンピンディーズが出場されます。2019年の世界選手権大会に向けて、多くの皆様に会場でご覧いただき、スピード感あふれるハンドボール競技の魅力を楽しんでいただきたいと思います。

 県民の皆様、是非、会場で熱い応援をお願いします。

 本日の発表は以上です。

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質疑応答

国際線の取り組みについて・1

(幹事社)
 ありがとうございました。では、発表項目についてお伺いします。まず国際線についてですが、明日から香港へトップセ―ルスで訪問されるということで、具体的にどのような成果を期待されるかということと、先日、岸田外務大臣も熊本の視察に来られましたけれども、ソウル線、香港線の再開に向けては、県としてどのような取組みが重要になるかということの2点お伺いします。

蒲島知事
 ソウル線については、すでにエアソウルからチャーター便を出すということですので、そのチャーター便が成功することが、次の定期便につながっていくと思っています。そういう意味では、今日も紹介しましたけれども、熊本に対する需要は相当増えているということを、前回のソウルの訪問で感じました。だから、たぶんエアソウルさんは成功して、それが定期便に結びつくのではないかなと思っています。

 香港線については、先ほどもちょっと触れましたけれども、今休止しています。この香港線も需要は同じように高まっているのではないかと思いますので、私自ら、明日からトップセールスに出かけまして、まだ決まっているわけではありませんが、決まっていない時に行くのがトップセールスですから、そこでセールスの努力を続けていきたいと思っています。

 今日も紹介しました旅行博士さんとティーウェイ航空さんが、チャーター便を飛ばしておりましたが、それはとてもいい成績が上がっています。95%近くの高い搭乗率ということです。エアソウルさんもきっといい成績が上がるのではないかなと思っています。それから定期便に移っていくことが、我々の希望です。

 そういう意味では、高雄と熊本(線)、4月からのエアソウルさん、それに香港航空からの便が来れば、また前回と同じような形で3つの国際線が熊本とつながり、大空港構想にも弾みがつくのではないかと思いますし、今回、熊本空港のコンセッションについても弾みがつくものと思いますので、明日からのトップセールスは頑張ってきたいと思っています。

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質疑応答

県地域防災計画の見直しについて

(幹事社)
 もう1点、地域防災計画の見直しについてですが、検証の結果、様々な課題が浮かび上がったと思うんですが、知事としては、具体的に、例えば実効性であるとか、いろいろな課題があると思うのですけれども、具体的にどのようなところを強化すべきとお考えですか。

蒲島知事
 初期の対応については、すでに検証が終わって結果が出ています。それを防災計画に生かしていくことがとても大事だと思いますし、自分たちの防災計画に活かすだけではなく、全国に発信して、日本全体の防災力、対応力の強化に結び付けていくことがとても大事ではないかと思います。

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質疑応答

国際線の取り組みについて・2

(幹事社)
 発表項目の国際線についてですけれども、チャーター便は、こうやっていくつか出てきていると思うんですけれども、定期便の再開の見通しとか目途というか、そのあたりはどこまで進んでいるんでしょうか。

蒲島知事
 それは先ほども言いましたように、まずエアソウルさんが、ほとんど定期便と同じようなかたちでチャーター便を飛ばされますので、その結果、熊本への需要が高いと皆さんが信じること、あるいはそういうふうに感じることが大事なので、是非、我々もおもてなしをちゃんとやって、また熊本に来たいという人たちが増えることが大事ですね。まずはチャーター便で成功させたいと思いますし、旅行博士さんの実績を見ますと、成功するのではないかなと思います。

 そういう意味では、エアソウルさんはだいぶ近いところまで定期便が来ているのかなと(思います)。そして、香港航空は明日行きますので、実感を皆さんにお知らせすることができるのかなと思います。実感というよりも成果を皆さんにお知らせすることができれば、大変うれしいなと思っています。

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質疑応答

住まいの確保について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

(幹事社)
 もう1点ですが、先日、災害公営住宅を約1,000戸整備されるという話で、受託事業もいくつか順調に整備が進んでいると言われましたけれども、その進捗状況と、他に受託が始まるのかどうか。

蒲島知事
 災害公営住宅は、今のところだいたい1,000戸ぐらい必要ではないかと県では考えています。これから2年かけて、仮設住宅におられる方が3つのチョイスがあると今まで言っています。

 1つは、自分の力で好きな住宅を建てられること、2つ目は昨日も1つ(モデル住宅が)完成しましたけれども、「くまもと型復興住宅」に入ることです。これは1千万円近くの額ですので、普通の家を建てるよりもかなり安い。しかし、耐震はしっかりしています。それと熊本県産材を使っている、また、熊本県の工務店の方が施工されるので、熊本県に経済が回っていく、そういうシステムであります。それと(3つ目は)「いや、やっぱり自分で持てないな」という方々が災害公営住宅に入られることになると思いますので、今、鋭意、2年後には災害公営住宅が提供できるように、あるいは2年間の間にできるようにしっかりと取り組んでいきたいと思います。

 いま12市町村が災害公営住宅の整備を決定されております。その内の5つの市町村でも設計委託等が進んでいるということであります。そういう意味では、その進み方を見て、他の市町村も加速化していくのではないかと思っています。これは、(先ほど述べた)3つ(のチョイス)が、自力でやる場合は、ファイナンスと言いますか、財政的な情報が必要になると思いますし、「くまもと型復興住宅」については、モデル住宅ができましたから、これから見に行かれるのではないかと思っています。

 (「くまもと型復興住宅」は)関心も高いんですよ。今まで、1日平均で40組程度、これまで延べ4,000組の方が見学されたということです。3棟目(のモデル住宅)ができましたので、もっと比べることができるのかなと(思います)。ガイドブックも用意していますので、これから復興住宅についても関心があり、着工が進むのかなと思います。

(幹事社)
 宇土(市)と甲佐(町)はこの前締結されましたが、それ以外に受託の状況は。

蒲島知事
 宇土(市)と甲佐(町)については県が受託しております。そして、この協定を既に締結していますので、設計に着手したところです。

 熊本市は2月21日に設計委託の契約を行ったと聞いておりますし、宇城市は、2月23日にUR都市機構との建設に係わる協定を締結しているということです。だから、県が全部受けるのではなくて、県以外にもそれぞれ考えて受けられているということですね。

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質疑応答

仮設住宅入居者への支援等について

Q
 被災者の生活再建のことですが、みなし仮設住宅の申込みが、いまに至るまでかなり多い状況が続いています。県としては、3月31日を締め切りにするということですが、それ以降、個別対応するということなんですが、被災者からすれば分かりにくいのではないかなという気もしております。知事として、締め切り自体を伸ばすというようなお考えはありませんでしょうか。

蒲島知事
 みなし仮設住宅については、すでに県の方でも発表していると思いますけれども、ブチッと3月で切るということはしません。ただ、理由書を出していただいて、何が問題なのか、それを踏まえて、(申込期限を)延長するとかそういうことを考えているということですので、自動的に時期が来ましたのでこれで終わりますということはしません。

 仮設住宅の入居の2年間も同じような方向で、それぞれの被災者に寄り添ったかたちでやることが、私はとても大事だと思っています。〔※事務局に向かって〕担当者はそれでよろしいでしょうか。

事務局
 はい、知事がおっしゃったとおりです。

Q
 重ねてお尋ねすると、個別対応ということですが、意外と情報が必ずしも届いていないという方もいらっしゃるでしょうし、3月31日で締め切るということで、自らあきらめたりとかいうこともあるのではないかなと。いっそのこと、締め切り伸ばしますよと言った方が、分かりやすいのではないかという気がするのですけれども。

蒲島知事
 これまで何月何日までということを言って参りましたので、それが住宅の加速化、それから今まで罹災証明書が取れなかった方も、改めてこの期間に「あ、急がなきゃ」と思われた方もおられるでしょうから。

 (申請がまだの方には)様々な理由があると思います。その理由に合わせて、被災者の方に寄り添って痛みの最小化をするというのは、第1原則でありますから、それに沿ってやりたいと思っています。単に「4月30日まで伸ばします」では、また同じようなことが起こるような気がしますよね。

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質疑応答

阿蘇くまもと空港の創造的復興について

Q
 熊本空港のコンセッションについてお伺いします。コンセッションについては地元の民間企業も興味を示している動きがあるなど、少しずつ動きが出てきていますけれども、改めて民間委託への知事の期待感と、今後のスケジュールですね、19年度中に国の方は委託業者を決めたいと方向性も示されていますけど、知事が前倒しを国にお願いするとか、そういうスケジュールへの期待感みたいなものを教えてください。

蒲島知事
 熊本空港のコンセッション、民間委託というのは、今回(3期目)の私の任期中に、ここまでやりたいという(創造的復興に向けた重点)10項目の中でも大事なものの1つとして挙げていますし、これこそが創造的復興の1つのサンプルではないかと思うんです。

 国の方も民間委託に関してはとても応援してくださっています。1つは、安倍首相が熊本城の復旧とともに、熊本空港の復旧・復興に全面的に応援したいということを、国会の施政方針演説でも述べておりますので、国、県挙げてこの方向に行っていることは間違いありません。私が聞く限り、民間の方々の関心も高いというふうに聞いております。

 今後のスケジュールについては、新聞報道によると、新ビルの完成の目安が2022年度と聞いていますけれども、これはコンセッションですから、そこでまず民間のチームが決まらないと、本当のところはわからないんです。そうなればいいと思いますけど、民間委託の場合の受け皿、これがとても大事だと思っています。今の大ざっぱなところでは、私の任期中には新ターミナルビルの完成までの道筋をつけること、そのためには国としっかり調整していくことと、いま報道されているように、2020年の国内線の別棟ビルの完成があればいいなということを思っています。実際に私が、(重点)10項目の中にどういうことを任期中に終わりたいということは、熊本空港の新たな運営者の決定と、仮ターミナルの運営の開始、それが1番の目標です。ただ、先ほど言いましたように、実際に決めるのは民間グループですから、その方々に(スケジュールの)最優先権があるということです。

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質疑応答

復興祈念ウィーク(職員参集訓練)について

Q
 (4月)14日の職員参集訓練ですが、これは、これまでの訓練に比べて最大規模になるんでしょうか。

蒲島知事
 職員参集訓練という大規模な訓練は初めてだと聞いています。この1年という記念すべき時期にもう1度原点に戻って、皆が参集できるか、それから問題がないのか、そういうことを踏まえながらやってみるということです。

 実際には熊本地震の時には、訓練も何もなく皆が集まってきたわけですけれども、その後のアンケート調査で見ると、必ずしも全員が参集しなければいけないということを知らなかったという結果もでています。改めてこの時期、まだ地震の記憶が新たな時に訓練をやることがとても大事ではないかなと思います。その成果も検証しながらやっていきたいと(思います)。

 (訓練の実施が)午前6時ですから、公共交通機関もありません。そうすると、いろんな問題も出てくるかもしれないし、車を持っていない人はどうなるんだろうかということも含めて、この訓練をやることで、さらなる対応力の強化に結び付くのではないかと思っています。

Q
 (訓練について)職員の意識として、こんなことを求めたいということはありますか。

蒲島知事
 やはり、対応力(です)。実際に災害はいろんな側面があります。いろんな災害の形態もあります。それを全て予測し対応することはできないですが、起きた時に対応力が問われると思います。まず皆が集まってくる。皆が集まった後でどうやって対応するか、ということがとても大事な訓練ではないかと私は思います。

 実は、熊本地震が起きる前に、兵庫県知事の災害時の対応の手記を読んでいて、「とにかく、車は待つな」と。公用車は何か問題があって自宅までこられない場合があるから車は待つなということが(書いてあったことが)、記憶に残っていたものですから、だいたい10分ぐらいかかるのですが、(知事公邸から)走って対策本部まで来ました。そういうことを実際に1度訓練すると、もっと皆が自分自身の参集の仕方が分かるのではないかと思います。

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質疑応答

熊本地震に係る災害廃棄物の処理について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

Q
 公費解体の進捗についてです。新年度は、公費解体をどれぐらい進めるか目標はありますか。

蒲島知事
 公費解体については、私はスムーズにいっているのではないかと聞いています。例えば2月28日の時点で、想定ベースで51.6%、それから申請ベースで言うと、54.5%という形で、2年間の公費解体の予想を少し上回っているのかなと思っています。何よりも益城(町)とか、とても被害が大きかった所でも60%を超えると聞いておりますので、これがどんどん加速化していくことが、次の復旧・復興に大きな力を持っていくのではないかと思います。

 この評価はいろいろあると思いますけれども、計画が2年以内。そのペースを超えているということですので、2年以内には、必ずや終了するんじゃないかなと思います。私の(重点)10項目の到達目標も、発災後2年の2018年4月まで処理を完了するというのが目標ですので、これを超えることを祈りながら見ています。多分、大丈夫だと思います。これが終わって初めて、次のステージに移らなければなりませんけれども、加速化していることだけは確かです。

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質疑応答

熊本地震検証について

Q
 すみません。先ほど話が出ましたが、地震の初期対応3カ月間を県が取りまとめましたよね。かなり分厚い資料だったと思うのですが、その中で1番知事が重く受け止めている、今後に活かしたいことはどういった点でしょうか。

蒲島知事
 みんな大事ですよね、初めて経験して3カ月間の対応。ただ、どれが大事かと、1つだけ選べと言われたら、やっぱり人命救助(です)。この初動で、なるべく早く自衛隊、消防、警察の方に出動していただいた。24時間以内に出動していただくことによって、救済された方々が1,700人と、非常に多くの方々が人命救助されたということですね。やっぱり人命救助の部分が、いま考えればとても大事だったなと(思います)。

 私は知事会でも言ってますけれども、常日頃から、自衛隊、警察、消防の方々と顔の見える関係を持っておくことが必要だと。とりわけ自衛隊に対しては、知事が出動要請をします。皆さんが知事だと考えてください。真夜中、急に地震が起こる、そして状況が分かりません。どのぐらいの被害があるか、どのぐらい人的被害があるかわからない、その時に、師団長であるとか、西部方面総監であるとかそういう人に電話で要請しなければいけません。だいたいどのぐらいの被害があるか分かればいいですけど、分からない時に、1時間以内に要請するのは、よほどよく顔の見える関係があっても、ひるむんですよね。だから、ひるまないで電話できる関係を取っておかないと、もうちょっと様子を見ようかということになります。「もうちょっと」という、役所には遠慮の文化があるので。「もうちょっと様子を見てから」、そうなるとどんどん(人命救助は)遅くなります。それで、人命救助は72時間というけれども、あれは、私は間違っていると思います。本当に助かるのは24時間だと思います。初動、とりわけ人命救助の時に、いかに早く救援をお願いするかということが、1つだけ選ぶとすれば(大事なことです)。

 次のステージは、食料と水にどう対応していくか。それはプッシュ型で対応されましたけれども、あとは、避難所をどう確保するか。それから今回は車中泊にどう対応するか。避難所の中にどれぐらい快適性を求めていくか。最初の3か月はとても大事です。

 そういう公助とともに大事だったものが自助努力で、3日間の食料を持って逃げることが大事です。それから、共助があれば、西原村の奇跡の集落【※小森 大切畑地区】のように全員で助けてくれる。ほぼ全て集落は全壊したけれども死亡者は1人もいなかった。そういう意味でたくさんありますが、言いだすと芋づる式で出てきますので、是非、あれ(初期対応の検証資料)を読んでください。全員読んでいただきたいなと思います。

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質疑応答

県道熊本高森線の4車線化について

Q
 県道熊本高森線の4車線化がいま進んでいると思います。もちろん、いろんな思いを持った方がいらっしゃると思うんですが、改めて、知事がどういう思いで取り組まれているのか、いまのお気持ちを聞かせていただけますか。

蒲島知事
 この県道高森線も、私が大事だと思う(重点)10項目の中に挙げています。私が2019年の年度末、2020年の3月(に3期目の)任期が終わりますけれども、それまでにやってしまいたいというのが、この熊本高森線の4車線化で、全部は出来ないかもしれない。しかし、そのモデル地区といいますか、最初の1kmか1.5kmか分かりませんが、モデルの4車線化を先行して整備してみて、「ああ、こういうふうに、全部が整備されれば変わるのか」というところまで、用地買収とそれからモデル地区を先行整備したいと思っています。それで初めて「ああ、こういう道が出来るんだ」、「じゃあ、こういう家を造ろう」ということも考えられるのではないかと(思います)。もちろんその前に、県もそれから町も説明しなければいけませんよね、こういうふうな整備をします、と。

 丁寧に整備して、用地の取得が1番大事な時間のかかる問題だと思いますが、用地取得が遅れれば遅れるほど、整備が遅れます。整備が遅れれば遅れるほど、皆さんの計画が立ちません。ここに住むか、他所に行くか、そういう計画が立たない。だから、計画をなるべく早く出して、なるべく相談もたくさん受けて、そして用地取得をしながら、まずは、モデル的な熊本高森線の4車線がこういうふうに街の中を走りますと、実際に見るとまた違うのではないかと思っています。そういうモデル地区を先行整備するのが、これからあと3年後です。そういう意味では、益城町の開発と熊本市の東部の開発にとっては、熊本高森線の4車線化はとても大事なものだと思って、重点化する10項目の中に入れています。

(幹事社)
 そろそろ時間のようですが、大丈夫ですか。

蒲島知事
 よろしいですか。

(幹事社)
 ありがとうございました。

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