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平成28年11月9日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006903 更新日:2016年11月9日更新

知事定例記者会見

日時:平成28年11月9日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画

 動画はこちらからご覧いただけます。<外部リンク>

会見録

 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

コメント

発表項目

質疑応答

説明資料(PDFファイル:819KB)

コメント

熊本地震からの復旧・復興について

蒲島知事

コメントする蒲島知事の写真

 発表に先立ち、コメントがあります。

 熊本地震から間もなく7カ月となります。被災された方々の住まいの確保については、予定していた仮設住宅4,303戸全てが11月14日に完成する見通しとなりました。みなし仮設住宅と合わせると約1万5千戸が提供されます。現在、避難所は西原村に1カ所となっております。3人の方がおられるということです。引き続き被災された方々に寄り添いながら、住まいの確保に向け、しっかりと支援してまいります。

 損壊家屋等の公費解体については、10月末時点で20.8%の家屋が解体されており、発災後2年以内の完了という計画通りに進んでいますが、被災者の方々の不安を1日も早く取り除くには、可能な限り前倒しを行う必要があります。そのため、被災市町村や県解体工事業協会等と連携し、県外の解体工事業者を含め必要な事業者数を確保します。そして、二次仮置場を早急に整備するなど、解体を一層加速させる取組みに全力を注いでいきます。

 また「住まいの確保」は、いよいよ仮設住宅から本格的な住居の確保に向けた支援の段階に入ります。住宅再建を後押しする「くまもと型復興住宅」モデル住宅の整備については、11月末に最初の1棟が完成する見込みです。最近では被災された方々からの問い合わせなど、反響も大きくなってきました。提案募集していた残る2棟についても、建設事業者が決定し、来年2月には完成する予定です。

 被災者の方々の生活再建にあたっては、経済・産業の復興も不可欠です。グループ補助金に係る復興事業計画のこれまでの認定グループ数は、合計374グループ、構成数でみると6,075者となります。災害への対応力を高め、速やかな事業再開等を図るBCPの策定支援も含め、引き続き被災された企業の経営再建を支援してまいります。

 農業については、田植えの時期に遅れないように、農家の方々が、自ら迅速に農業用水路を補修されたことなどにより、今年の米の収穫量は、前年並みになると予想されています。また、農舎等の再建を支援する被災農業者向け経営体育成支援事業の活用により、離農者も殆どなく、経営再建が進められています。

 私たちは、熊本地震により、震災という不測の事態に対する日頃の備えや初動対応の重要性を、身をもって実感しました。現在、今回の経験を踏まえた震災対応についての検証を行っています。

 このような中、去る10月21日の鳥取県中部地震の発生時には、職員を2名派遣し、いち早く現地での情報収集にあたらせました。その結果、鳥取県からの要請によるブルーシート約7千枚の送付のほか、熊本地震での経験を生かした助言につなげました。引き続き、検証をしっかりと行い、次世代の防災対策に生かしてまいります。

 さて、熊本地震に際し、これまでも各方面からたくさんの御支援をいただいていますが、また新たに嬉しいニュースが飛び込んできました。

 11月19日から20日にかけて、リオ五輪・水泳金メダリストの萩野公介選手、ウェイトリフティング銅メダリストの三宅宏美選手が、被災地の学校を訪問されます。子どもたちが、世界で活躍されているトップアスリートとのふれあいを通じ、自らの夢に挑戦する気持ちを育んでくれるのではないかと思います。

 また11月1日から、熊本市電の車内では、コロッケさんによる電停案内が放送されています。武田鉄矢さんや志村けんさんなどのモノマネによる案内は、コロッケさん自らの提案で実現しました。地元も元気になるとともに、観光客の方にも楽しんでいただけています。

 このように温かい御支援をいただき、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。

 改めて1日も早い被災者の生活再建と熊本の創造的復興に向け、全力で取り組んでまいります。

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発表項目

熊本地震からの観光の創造的な復興の実現に向けて

報道資料:熊本地震からの観光の創造的な復興の実現に向けて(PDFファイル:165KB)

蒲島知事
 それでは発表に移ります。

 熊本地震により、阿蘇地域や熊本城をはじめとする観光資源が甚大な被害を受けたため、本県の観光の立て直しを図る必要があります。

 そのため、香港EGLツアーズの袁文英〔えん ぶんえい〕氏をはじめ国内外から6名の有識者に、委員に就任していただき、「熊本観光復興会議」を開催しました。会議では、「地震後の本県の観光資源や観光施策」「観光産業を本県の基幹産業に引き上げるための考え方」をテーマに議論されました。

 このたび、委員の皆様から頂いた御意見や御提案を「熊本地震からの観光の創造的な復興の実現に向けて」としてまとめました。

構成は、

  • 基幹産業として県観光の基盤を整える
  • チャンスを引き寄せて地元消費を拡大するようなインバウンド対応
  • 熊本の「食」で攻める
  • 熊本城、阿蘇観光の再生に向けたストーリーづくり

 以上、4つの柱になっています。

 詳細については、記者会見終了後に、この場所で、座長の小野副知事から説明いたします。

 これらの御意見や御提案については、熊本県の観光振興策の方針となる「ようこそくまもと観光立県推進計画」の参考とし、具体的な施策につなげていきたいと考えております。

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発表項目

「くまもとから感謝をプロジェクト!」及び「フランスプロモーション」について

報道資料:「くまもとから感謝をプロジェクト!」及び「フランスプロモーション」を実施します(PDFファイル:128KB)

蒲島知事

コメントする蒲島知事の写真 2つ目の発表です。

 この度の熊本地震に際して、温かい励ましの声や御支援をいただいた全国の皆さんに向けて、くまモンが全国へ御礼行脚を行う「くまもとから感謝をプロジェクト」を実施します。

 くまモン、入っておいで!

  (くまモン入室)

 くまモンが全国の皆さんに直接感謝の気持ちを伝えるとともに、復興に向けて頑張っている元気なくまもとをしっかりとPRしていきたいと思います。
画像の説明を記述します。

 くまモンよろしくね。

 プロジェクトでは、毎年15カ所程度、概ね3年程度で全国を訪問します。本年度は、10日の茨城県訪問を皮切りに、16カ所を回ります。訪問先としては、各都道府県庁をはじめ、ボランティア、物資提供、寄付、チャリティー活動、お手紙といった、様々な形で熊本県を応援・支援していただいた企業、各種団体、学校等を訪ねたいと思います。

 また、11月後半には、フランス観光機構の御協力を得て、再度フランスでのプロモーションを行います。7月に参加した「ジャパン・エキスポ」では、復興支援のためのチャリティーバッヂの販売や多くの方々から応援のメッセージをいただきました。

 今回の訪問先であるボルドー、リヨンは、ワインや美食の町として世界的に有名な地域です。訪問先では、フランス各地の観光局の御協力により、ボルドーのワイン博物館での学芸員との交流や、リヨン市議会訪問など、様々な交流を予定しています。また、熊本地震の復興支援を行っていただいたリヨン日本人会や在仏熊本県人会への感謝の気持ちを直接お伝えし、その後、交流会も行います。

 また今回の訪問では、熊本ワインを持参し、フランスの舌の肥えた皆さんにぜひご賞味いただき、熊本のおいしいワインを知っていただくとともに、元気なくまもとをお伝えしてまいります。

 私からの発表は以上です。〔※くまモンに向かって〕ありがとうね、頑張って。

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質疑応答

熊本地震からの復旧・復興について

(幹事社)
 ありがとうございました。それでは、内容について質問をさせていただきます。今回は、7カ月の区切りということで、まず避難所が残り1カ所になった、ということもありまして、ある程度落ち着きを見せた区切りではないかと思うんですけれども、逆に言うとこれから先の2年間ですね、何が1番、被災者にとって、心の支えになるのか、大事になるのかというところも、また1番大事な施策の1つになるかと思います。その中で、知事は1番何が必要だとお考えでしょうか。

蒲島知事
 暮らしの再建というのが、復旧・復興にとってはとても大事なものです。私は、暮らしの再建には2つあると思っています。

 1つは住居、これにも様々な段階があったんですけども、今は、仮設住宅から次の住宅に行くための段階で、2年間の時間があります。2年以内に仮設住宅を出て、次の住まいを見つけるというステージになると思います。それに対して、県は最大限支援をしていかなければならないと思っています。

 特に今回の地震の特徴は、住家の被害がとても多く、17万棟という大変多くの住居が傷んでいます。それを支援するのが1つ。

 それと共に、暮らしの再建というのは、経済の再建も必要です。経済が再建しないと、食べていくための生活費を得ることができない。そういう意味では、グループ補助金などを活用して、多くの方々が、今、再建に取り組んでおられます。

 私が知る限り、6カ月間で、この地震による倒産は4件に過ぎなかったと聞いております。それは、このグループ補助金を使って、自ら奮い立って、立ち上がられたことがとても大きいのではないかと思っています。

 この2つが、これから進んでいくと(思います)。それと共に、様々なインフラの整備、それも、できれば創造的復興という、よりいい形で、英語ではビルド・バック・ベターと言いますけども、そういう形でやっていきたいと思っています。

(幹事社)
 各社から、質問どうぞ。

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質疑応答

熊本地震に関する義援金の配分について

Q
 住宅の一部損壊世帯への義援金支給を県と市町村で合意してから、やがて1カ月が経ちますけれども、まだ現在、支給条件を詰めているところだとは思うのですが、いつぐらいまでにその条件を詰めて、いつぐらいには支給を始めたいというようなスケジュールを、今どのように描いていらっしゃるか、教えてください。

蒲島知事
 この前の市町村長との会合で、義援金を一部損壊世帯に使うことは合意されました。現在、義援金を配分する場合の条件と配分額について、先行して行っておられる市町村の場合を参考にしながら、配分額と資金の配分案を検討しています。

 配分案の決定については、関係機関と調整する必要がありますので、現時点で、明確にいつまでということをこの場で示すことはできません。ただ、皆さんが期待されておりますので、なるべく早い時期に、急いでやりたいと思っています。

 具体的に言うと、県の配分案を基に、配分委員会で協議して決まるということになると思います。その招集日が、たぶんその(決定される)日ではないでしょうかね。

Q
 たぶん、県と赤十字というような、配分委員会での決定のことをおっしゃったと思うんですけど、それが、例えば月内でありますとか、12月年内でありますとか、そういうような目途というのは、なかなか今、お示しするのは難しい状況ですか。

蒲島知事
 はい。

Q
 例えば、その条件面で、収入まで条件にするとか、建物の修理額を目途にするとか、何かそういうところも、まだ、具体的には。

蒲島知事
 様々な形で検討した後で、私が発表ということになると思います。この場では、そのステージに入っていないということです。

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質疑応答

熊本地震に係る災害廃棄物の処理について

Q
 よろしいですか。すみません、繰り返しになる部分もあるんですが、先ほど公費解体のところを触れられましたけれども、スケジュールは2年というところで、想定通りという言葉もあったんですが、現状、進み方はこれからスケジュール通りというところで、一応お気持ちとして、2年以内にするという、前倒ししたいという御発言も、以前、あったと思いますが、今のお考えを(教えてください)。

蒲島知事
 前の考えの通りです。今のところ順調にいっています。

 しかし、2年と言っても、被災者の皆さんはもっと早くして欲しいという気持ちが強いですよね。それから、県内の被災されていない方々も、もっと急げないのかという気持ちがあると思いますので、これから、解体工事業協会の方々と県外の(解体工事業者の)方々などと協議をしながら、なるべく前倒ししたいというのが私の気持ちです。その気持ちは担当者も同じだと思います。

Q
 先ほどあったんですが、人手不足の問題というのが、ネックの1つとしてあるんですが、県外からの確保というのもお考えの中にあるということも、具体的にどのようなことをやれるのかというところと、ここでは住まいを、次の新しい家が建ち始めるというのも、景気にも結び付いてくると思うんですが、その辺いかがでしょうか。

蒲島知事
 日銀の報告によると、新しい家の建ち方というのは、今、活発化していると聞いております。けれども、それでも、それを加速化させるためには、解体を急いで、整地を急がなければなりません。そういう意味でも、解体というのは、復興にとっては、とても大事なものになってきます。

 それで、今、どういうことをやろうとしているかと言うと、1日も早い生活再建を望む被災者の方々の気持ちを考えて、県外の解体工事業者を含めて事業者数を確保したいと(思っています)。だから、県内においては人手不足かもしれないけれども、県外には余っている解体工事業者があるかもしれないというので、県外の解体工事業者の確保と、二次仮置き場を作ることによって、処理を拡大する。

 それから、できるだけ早期に家屋解体と廃棄物の処理が完了するように、県としては、とにかく市町村をより強く支援していくということになると思います。

 これは王道と言うのはないですよね。やはりきちんと正しく解体しないといけないので、手抜きはいけません。それで、仮置場を拡大する、それから、県外の解体工事業者の方々に来てもらう。今も来ていると思いますけど、それより数を増やすこと。そして、市町村も手いっぱいだと思いますので、県も強く支援していきます。

 早期に解体が終わることを望んでいるということが、大体一致した意見だと思いますので、その方向で頑張りたいと思います。

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質疑応答

鳥取県中部地震について

Q
 鳥取県中部地震の話で、先ほど、助言につなげたという話がありました。具体的にどんな助言につなげることができたのかということと、後、今後に生かしたいということで、今後、中部地震の経験をまた逆に熊本でどう生かすのか。後、平井知事が、観光客の落ち込みが非常に深刻だとおっしゃっていたんですけど、その点では熊本県も共通だと思うんですが。

蒲島知事
 まず、どのような助言かということだと思いますけども、我々がどうやって処理してきたかという様々なペーパー類を持参して、それを基に助言したということと、何が必要かということで、ブルーシートがとても欲しいと(いうことでした)。

 確かに熊本の経験を見ると、ブルーシートが1番早く役に立つんですね。床に敷いたり、それから雨が降りこまないように屋根にかぶせたり、また家が壊れた時には、軒先みたいな形で使われておりましたので、それを早く届けられたことはとても良かったと思っています。

 具体的な助言、どのようなペーパーを持って行ったかについては、担当者の方から(説明してください)。

(事務局)
 派遣された職員とずっとメールでやり取りしておりましたけども、知事がおっしゃいましたように、書類を示して、今後、1番すぐ問題になるのは建物の調査とか、そういうものがあるということで、建物の調査に当たっても、いろんな書式とか、そういうものも早めに示して、市町村間で差異がないように、こうした方がいいですよとか、そういうことを助言しながら、向こうの求めに応じて相談にいろいろお答えしたと聞いております。

蒲島知事
 今回、一番自分でも良かったと思うのは、向こうの意思にかかわらず即座に先遣隊をプッシュ型で送ったことです。到着は、2番目だったそうですけども、徳島県と熊本県が即座に入って、災害対策の本部に詰めて、そこでいろいろな情報と、それから助言をしたということでありますので、いただいた厚意に対して少しはお答えできたのかなと(思います)。

 そういうことを繰り返すことで、日本全体の災害対応力が高まるのではないかと思っています。行った職員も益城町でだいぶん苦労して対応した職員なので、益城町での経験があったということですし、それから、鳥取県からも相当たくさんの方々が益城町にも応援に入られていたので、きっと、そういう連携も取れたのではないかと思っています。

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質疑応答

国道57号迂回ルートについて

Q
 国道57号の北側の迂回ルートが、先日着工しましたけれども、有識者会議の五百(いお)旗頭(きべ)座長が、北側迂回ルートが片側一車線ずつのルートであると、これに関して将来的に幹線として使う時に、やや狭いのではないかということを、先日のシンポジウムでおっしゃっていたのですが、知事はその点については何か御所見ありますでしょうか。

蒲島知事
 まずは、国道57号の代替ルートとして、非常に短期間に北側ルートを、それもトンネルを掘るということを決めていただいたことに、とても感謝しております。そして、この北側ルートが早くできて、その効果がすぐ現れることを願っています。

 将来的には、我々は中九州横断道路を国と一緒に計画していますので、代替ルートが、将来的に何らかの補完というか、一部になってくれればいいのかなと思っています。まずは代替ルートを、今は一生懸命に作っていただくということになります。この段階では、まずは代替ルートを作っていただくことに感謝したいと思います。

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質疑応答

俵山トンネルについて

Q
 合わせてもう1点、先日、俵山のトンネルの状況を視察されましたけれども、予定通り年内の通行再開というのは現時点では、大丈夫そうですか。

蒲島知事
 現地でも答えたように、年内です。ただ、私が作るわけではないので、年内に作っていただくだろうとしか言えませんが、国土交通省の方は、年内にと。そこを実際やられている方に聞いたら、「いや、それはプレッシャーだ」とおっしゃっていましたけど、時間的緊迫性も必要なのかなと思いますので、年内ということで。

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質疑応答

小国町大規模火災への支援について

Q
 先日、小国の火災に関して、補助の措置を提案されていると伺っているんですけれども、提案を決められた知事のお考え、また今後の支援策はどのように考えていらっしゃるか、明日1カ月ということで改めてお聞かせ下さい。

蒲島知事
 まず、現状から言いますと、私自身も国に対して、様々な要望をしています。その1つが、なるべく地方公共団体の費用負担が最小になるようにということを、お願いしています。

 そして、スキームがない時もありますよね。それでも省庁の方にはいろいろお願いしているんですけども、そういう経験から、どうしてこのような考え方に立ったかということを、今、話したいと思います。

 今回のような大きな火事というのは、生活圏で発生したものとしては、県内でも50年ぶりの大きなものでした。そして、小国町という比較的小さな町の中心部が、広い範囲で被災し、焼失しています。

 そして熊本地震や、大雨、火山の噴火という立て続けの災害の中で起こった今回の火災でもあります。その立ち直ろうとする途中に起きた火事であり、小国町では、住民の生活再建の加速を図るために、この復旧・復興を公費で負担するという決断をされました。これもたぶんスキームにないことだと私は思っています。

 これを我々も高く評価して、県としても1日も早く被災地の復旧・復興、そして地域全体の安全・安心の向上を図るため、県も町の取組みを財政的にバックアップするべきではないかと考えました。そういうことで、公費で半額を負担するということを昨日お答えしたところです。

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質疑応答

平成29年度当初予算編成における財源不足について

Q
 すみません、いいですか。10月に来年度予算の編成方針が出されて、まさに生活再建にも欠かせないのが予算だと思うんですけど、そうした中で、大まかな収支見通しで、100億円余りの不足がある段階だと思うんですけど、このギャップというのは、例えば国への要望活動とか、何で解消できそうな見込みが立っていますでしょうか。

蒲島知事
 これから国の財政的措置を求めるとともに、自ら財政的な見直しを行います。まずは復旧・復興を最優先にして、そして、これに、他から回せないかとか、様々な財政的な工夫をして、財源不足を解消すべきだと、私は思っています。

Q
 今の段階では、まだ、何とかなりそうですか。見通しみたいなものは。

蒲島知事
 財政的には、今までもそういったやりくりをしてまいりましたので、それができると財政当局は思っているはずです。

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質疑応答

アメリカ大統領選について

Q
 すみません、知事。時間もだいぶ回りましたけれども、ちょっと話題を変えますけれども、昨日アメリカの大統領選挙の投票があって、現在、開票作業中で、午後には新しい大統領になる方が、決まりそうですけれども、クリントンさんにしろ、トランプさんにしろ、大統領が代わって、アメリカの国際政治も大きく変わると思いますが、政治学者として、今回、知事がアメリカ大統領選挙に注目している点とか、関心を持っている点、これはどういったところにありますでしょうか。

蒲島知事
 はい。よその国といえども、知事がコメントするのはなかなか勇気がいりますので、政治学者としての理論的なところですよね。

 皆さんがこれから結果を見られますけども、大体、そもそも大統領選挙で決まる要因は何かと。4つあります。

 1つは、政党要因。政党の強さがそのまま反映する。2番目は、争点。争点に対する態度が、どのようなものか。自分の好きな争点があった時に、自分と合ったような争点に同じ態度を示すかどうかです。3番目は、候補者の人格です。そして、広く言うと、4番目は、その政権担当をしている政党の業績評価。

 そういう4つの要因で大きく決まると。だから、人格だけで見ると、選挙結果はおかしいのではないか、と思われるかもしれませんけども、それは政党要因がとても強いところだろうと思われるし、それから、争点に対する態度が、自分と違うなと思っても、他の方は違うことを思っているかもしれません。その総体として選挙結果が出てくるんです。だから、意外と差が開くと思っても、接戦になるのはそういうところではないかと思っています。

 今回、私が興味を持っているのは、多くの有権者がクロス・プレッシャーと言うんですけども、交差圧力、つまり違った圧力を受けながら、1票を投じるところです。

 例えば、もっと変えて欲しいと思う人が、変化を望んでいるかもしれないけど、それと同時に、人格のところでどうかと思ったり、そういうクロス・プレッシャーを感じながら、昨日、一生懸命に、有権者は投票したのではないかと思っています。結果は後1時間半ぐらいで出ますので、見方だけを、今、(お話ししました)。

 その4つの要因から見ると、例えば政党色のとても強い州は、他のことはどうでもいい、とにかく政党で決まりますから、あっという間に決まる。それから、人格を重視する、争点を重視する、それから過去の業績を重視する、様々な方がおられます。私は、投票行動の専門で、かつアメリカ大統領選挙の分析もやってきましたので、今回は、とりわけ興味深い大統領選挙じゃないかと思っています。

 興味深さは、クロス・プレッシャーがどのぐらい選挙戦に現れるか。これが一致していると楽ですよね。人格も政党も自分の考える争点も一致するとすぐ投票できるんですけども、クロス・プレッシャーがあると、葛藤があるんですね。葛藤の総体として、今日1時ぐらいには結果が出るのではないですかね、どうぞ、皆さんも楽しんでください。

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質疑応答

TPP協定について

Q
 先ほど、この話にちょっと付随するのですが、両候補ともTPPに反対の姿勢を示していますけど、今後、両候補のどっちが勝ってもそういう姿勢になった場合、与える影響は、どのような見通しを考えていらっしゃいますか。

蒲島知事
 これは極めて(影響が)大きいと思いますけども、ただ実際に政権に就いた時にどのような態度を示すか、これがとても大きいと思います。

 今のところは反対ということですけれども、それは、これまでTPPに対し合意形成過程にあるところにとっては、不安定要素になるんじゃないですかね。

 ただ、まだ、どっちが当選するかわからないということと、政権に入って、本当に考えた時にどうなるかということで、不安定要素にはなるけれども、今この段階で、影響がどうかということは、まだ言えないと思います。

 それじゃあ、よろしいですか。

(幹事社)
 よろしいですか。どうもありがとうございました。

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