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平成27年仕事始め式知事訓辞
みなさん、明けましておめでとうございます。
昨年は皆様の御活躍によって、新4カ年戦略が随分と前進した年ではないかなと思います。これも皆さんが尽力されたおかげだと心から感謝申し上げます。
とりわけ、昨年の4月13日に発生した鳥インフルエンザが、私にとっては、県庁の力として思い出に残るものであります。皆さんが迅速に初動をやってくださったおかげで、72時間という、それも11万羽以上の殺処分と埋却処分、それは大変だったと思っております。そういう意味では、その鳥インフルエンザに対する対応が、様々な形で、今回の宮崎や山口での発生への対応としても、大分生かされていたのではないかなと思っております。
ただ、宮崎と山口で発生しておりますので、気を引き締めてこれに対応しなきゃいけないと思っています。是非皆さんも安心することなく、常に臨戦態勢でやってほしいと思っております。また、皆さんのおかげで、消毒ポイントを、夜を徹してやってくだっさた方々には、心から御礼を申し上げたいと思います。寒い中、雪の降る中、深夜まで消毒ポイントで消毒をやってくださった方々、それに対して心から感謝申し上げたいと思っています。
改めて、新4カ年戦略の目標を言いますと、一つは熊本に「活力を創る」こと、2番目に「アジアとつながる」こと、3番目に「安心を実現する」こと、4番目が「百年の礎を築く」ことであります。今までこれに果敢に取り組んで参りましたけれども、いよいよ、その新4カ年戦略の総仕上げの年になってきました。
私は、今年のキーワードを「華」という字、中華の「華」ですけれども、そういうキーワードを今年は皆さんに示しました。
これは、この新4カ年戦略の総仕上げが、蒲島県政の華の咲く時であると思っています。(色紙を示して)これが「華」という字です。その「華」が開くためにはですね、様々なことがこの1年では起こるだろうと思っています。
1つは川辺川問題の解決、それから、荒瀬ダムの正しい撤去、フードバレー構想の更なる推進、台湾と熊本の定期便の実現、ハラール先進県としてインドネシアへの牛肉輸出、九州を支える広域防災拠点を実現すること、そして「安心を実現する」では、今年9月に認知症のアジア学会が熊本で開かれます。そこで、認知症の先進県としての熊本の取組みを大いに世界にアピールできたらと、このように思っております。また、これまでも農地集積を進めてきましたけれども、もっともっと農地集積を進めて、そしてコスト削減に結びつくような農業、「稼げる農業」を実現していきたいと思っています。また、この「華開く」、この中には、「すべての道は熊本に通じる」そのようなポリシー、そのような土木行政を皆さんにお願いしたいと思っています。もちろん、すぐには道はつながりませんけれど、取り掛かることが大事であります。そういう意味では、20年後ぐらいには「すべての道が熊本に通じる」、それが、将来の州都にも結び付くのではないかなと思っています。
これまで、熊本の地下水は「公共水」として、公共の持ちものだという概念で進めて参りました。それを、一歩進めて、地下水と土を育む農業推進体制を作り、その条例化を目指したいと思っています。今年中には条例が制定されて、皆で地下水を守る、農業で地下水を守るということは、たぶん前代未聞であるかと思いますので、これを県民全体で支えなければいけないと思っています。そういう意味では、地下水と土を育む農業推進体制の条例化はとても大事だと思っています。
今、国の方では、地方創生ということで、地方の創生が語られています。新4カ年戦略を進めながら、この地方創生の動きとマッチしながら、そして、この地方創生の動きを強い追い風にして、新4カ年戦略のさらなる「加速化」、それから「成果の見える化」、そして「核心を突く」というそのような政策を進めたいと思っています。皆さんもこの1年、私と一緒に全速力で走って、この「華開く」ですね、そういう県政をしたいなと思っております。ただの「花」でなくて、華やかな「華」です。それを今度やっていきたいなと思っていますので、皆さんよろしくお願いします。
それから、今日くまモンは来ていますかね。実は12月29日の日経新聞に、くまモンの活躍が記事になっておりました。その中で、くまモンのことをこのように褒めています。「アジアの有名人」、それから、くまモンのおかげで、4年前の2倍の42万人の外国人宿泊客が熊本にいらっしゃったと。そして、このくまモン効果の分析で、くまモンのような存在は日本が生んだソフト価値の一番いいケースだと、ベタ褒めされています。くまモンも今年はより一層活躍していただいて、そしてだんだん日本で露出度が減ってますので、今度は海外で空間を拡げて、海外から人を呼ぶような、そういうくまモンの活動をお願いしたいなと思っております。
就任してからずっと、県民の幸福量の最大化ということを大目標に掲げてきました。そのためには、ここにおられる県庁の皆さんも幸福になってほしいと。幸福になるには、仕事に生きがいがないといけない、と私は思っています。自分たちの仕事の成果が見える化、そして加速化することがですね、ひとつの仕事に対する情熱と面白味が出てくるのではないかなと思っています。
今年も皿を割ることを恐れないような、そのような活動をしていただきたいと思っています。皿を割っても私が責任を取りますので、皆さんがどんどん活躍していただければいいと思います。
それから、何よりも職員の方々の幸せのためには、給料が大事です。給料は、私が知事である限り、国に逆らっても下げません。これが、今日の訓示であります。安心して仕事をしてください。
どうもありがとうございました。