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平成20年 8月 6日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006446 更新日:2008年8月6日更新

日時:平成20年8月6日(水曜日)午前10時から
場所:知事応接室

発表項目

質疑応答

コメントする蒲島知事の写真

在来線熊本駅舎について(PDFファイル:99KB)

(幹事社)
 知事、おはようございます。

蒲島知事

 おはようございます。

(幹事社)
 お世話になります。よろしくお願いします。
 それでは、まず、定例記者会見の発表項目が何個か知事の方からあるというふうに報告を受けていますので、まずは、その発表項目についてお願いします。

蒲島知事
 今日は、5点あります。まず、最初に、在来線の熊本駅舎について。
 当初は、在来線熊本駅舎について、この夏にも、トップ会議を開いて決定したいと思っておりましたけれども、各トップとも、とても忙しく、すぐには開催できない状況ですので、熊本市及びJR九州の了解を得て、私の方からこの件について、説明させていただきます。
 まず、在来線熊本駅舎についての私の考え方を説明します。
 駅舎は一度造ると50年、100年残るものですので、その観点からこの問題について考えております。
 博多駅や鹿児島中央駅では、新幹線開業を見据え、相当な投資が行われております。
 博多駅に関しては、数百億の投資が行われているというふうに聞いております。
 熊本が単なる通過駅とならない為にも、後世に残る品格ある駅舎を整備する必要があると考えています。
 熊本駅東口は、当面、駅ビルのない広場型になりますので、駅舎のデザインは、駅の品格を出すうえで極めて重要なものです。
 熊本駅周辺整備は、熊本が大きく飛躍する為に極めて重要なプロジェクトであり、県がリーダーシップをとって進めるべき重要な政策課題だと考えています。
 一方では、財政再建中でもあり、できる限り費用を抑えたいという思いもあります。
 そして、安藤忠雄さんと調整した結果、20億程度でこの駅舎を造りたいと考えております。
 建設費の負担割合については、県・市・JR九州の三者で分担することとし、細部については、今後詰めることになりましたが、三者間で基本的な了解は得られております。
 東口駅前広場と駅舎が調和したデザインになるように、今後デザインスケッチのコンセプトをいかしながら、その方向で、安藤忠雄さんに検討してもらうことで、了解を得ています。
 デザインスケッチとは異なるデザインになることも考えられますが、安藤忠雄さんの設計により、品格ある熊本駅が実現することを強く期待しております。これが第1のコメントです。

不適正支出金(いわゆる裏金)に関する調査結果について(PDFファイル:61KB)

 第2は、裏金に関する調査結果についてです。
 知事部局では、7月に不適正支出金、いわゆる裏金に関する調査を実施しました。
 調査は、各部局及び地域振興局に調査票を配布し、いわゆる裏金の有無などについて、各所属長が調査し、その結果を調査票に記載する方法で回答させました。
 その結果、知事部局の全部局で、そのような裏金が存在しないことを確認しましたので、ご報告いたします。
 なお、教育委員会、企業局など知事部局以外の各種委員会、県警本部を除いておりますが、においても、同様の調査がそれぞれで実施され、裏金が存在しなかったという報告を受けております。
 その調査結果も併せてお知らせしてほしいという依頼がありましたので、今日ここでお伝えしたいと思います。

川辺川ダム事業に関する県民の意見の募集結果について(PDFファイル:97KB)

 第3点は、川辺川ダム事業に関するものです。
 7月27日に八代市で、29日には人吉で、地域住民の方々をはじめ、県民の皆様のご意見をお聞きするために「川辺川ダム事業に関する県民の意見をお聴きする会」を開催しました。
 暑い中、日曜や夜の開催にもかかわらず、多くの県民の皆様に参加していただき、それぞれの経験や立場から、さまざまな意見を伺うことができ、私自身大変参考になりました。
 参加いただいた県民の皆様には改めて感謝申しあげます。
 またこの他、県民の皆様のご意見を幅広くお聴きする為に、文書などによる県民の意見の募集を、7月末日を期限に募集しておりましたが、その結果がまとまりましたのでお知らせいたします。
 詳細については、お手元の資料のとおりです。
 寄せられたご意見は、今後しっかりと読ませていただきたいと思っています。
 この「県民の意見をお聴きする会」で伺った意見や、「文書等による県民の意見の募集」で寄せられた意見、またこれまで折にふれてお伺いした県民のご意見などを合わせ、9月の判断の際の大切な判断材料の1つにさせていただきたいと考えております。
 また、昨日は東京において、「第6回有識者会議」が開催され、私も出席させていただきました。
 残っていた地域振興、財政的課題について議論され、これまでの治水や環境も含めた、さらに幅広い総括的な議論になってきたと感じております。
 今月中にさらに1、2回の開催が予定されており、委員の皆様にはご苦労をおかけいたしますけれども、私の判断にあたり、貴重なご意見がいただけるものと期待しております。

ふるさと納税(寄附金)に係る取組みについて(PDFファイル:104KB)

 次はふるさと納税に関するものです。
 ふるさと納税の関連で、2点のご報告があります。
 1点目は、ふるさと納税に関して、ふるさとへ帰省される方々が増加するお盆休みの時期、8月9日から13日の5日間、県内の主要交通拠点で集中PRを実施します。
 その内容については、阿蘇くまもと空港、熊本駅、新八代駅において、帰省される方々に対して職員が申し込みハガキ付きのパンフレットを配布します。
 なお、初日となる8月9日には、私自身も阿蘇くまもと空港でパンフを配布します。
 また、阿蘇くまもと空港では臨時受付窓口を設置し、当日の寄附を受け付けることにしております。
 2点目は、寄附をしていただいた方々に対して、ふるさとくまもとを感じていただける県産品をお贈りし、県からの御礼の気持ちを示すこととしました。
 なお、このことによって、来年度以降寄附のリピーターづくり、今後における県産品の購買拡大につながるものと考えております。
 お贈りする品物については、県産品を、と考えており、県からいくつかのパターンをお示しし、寄附していただいた方に選んでいただくことになるかと考えております。
 なお、県産品の内容、送付の方法等については、これから具体的に検討していきたいと思っています。

ロアッソ熊本の応援について(PDFファイル:104KB)

コメントする蒲島知事の写真

 最後のコメントですけれども、最後は、ロアッソ熊本の応援についてです。
 できるだけ多くの県民の方々と一緒になって応援したいので、たくさんの方々に8月10日、18時から、KKウィングで行われる横浜戦を、私が名誉団長を務めるロアッソ熊本県庁応援団と一緒に観戦したいというふうに思っています。
 プロ選手の技術やスピード、試合会場での生の雰囲気を体験していただきたいと考えております。
 4月に私が観戦した時はロアッソ熊本が勝ちましたので、今回もかならず勝ってくれるものと信じております。
 試合会場では、おれんじ鉄道沿線地域の観光物産展も併せて開催されます。
 ロアッソ熊本がますます地域に根ざした県民から愛されるプロサッカーチームになれるよう、県も応援していく所存です。
 以上が私の方からのコメントです。

在来線熊本駅舎関連

(幹事社)
 ありがとうございます。
 まず、最初に、幹事社から何問か質問させていただいて、その後に各社から。
 最初に報告いただいた、在来線熊本駅舎についてなんですけれども。20億円という数字が出ています。この数字の根拠と言いますか、なぜこの20億という数字が出てきたのかというのと、30億と言われていたものが20億になることで、何か品格のある駅、夢のある駅というものが縮小される部分もあるんでしょうか。
 その辺をお願いします。

蒲島知事

 皆さんもご存知のように、当初30億という数字が出ておりました。
 その前の、当初の案というのは、5億数千万だったと思います。
 その間で、様々な議論があったことは、皆さんもご存知のとおりです。
 私が知事職を引き受けた後で、この問題について考えるようになりました。
 5億とか20億という数字だけを見ますと、皆さん、いろいろと感想をもたれると思いますけれども、私はこの20億、30億、5億というよりも、やはり50年に1回、それから100年に1回という、このような駅舎のデザインという機会をですね、将来の熊本の夢に生かしたいと思って、このような形で収束しました。
 当初の想定額であった5億6000万円が、なぜこんなに膨れ上がったのかというご批判がこれまであったわけです。
 そもそも、この金額の前提となる仕様というのは、プラットホームに雨よけの屋根、風よけの壁を付けただけの最低限のものであり、標準仕様としての駅舎を想定したものです。
 私は、熊本の玄関口となる駅舎がその程度のものでいいだろうかというのが、最初この問題を通じて得られた感触です。
 ただ、30億という額が、ちょっと高すぎるんじゃないかという、そういう議論が出てきました。
 そこで、安藤忠雄さんと交渉いたしまして、財政再建の折、その点は、もう少し考慮していただけないだろうかと。そういうことで、20億という数字というよりも、そのあたりで素晴らしい、そして、品格のある駅舎を作ってほしい、デザインをして欲しいということを依頼し、その事がきっかけとなり、その後、トップ会議で、トップの方々と話し合ってこの数字となったわけです。
 安藤忠雄さんという世界的にも著名な建築家に設計していただくことにより、熊本のPR効果も期待できますし、県民の皆様が誇りを持って、今後10年、50年、100年という思いを持てるような、そういう駅を造ることが重要だと考えております。
 そういうことで、今回の、こういうふうな結果になったということです。

(幹事社)
 10億円を圧縮することで、何か具体的に変わる部分というのはありますか。

蒲島知事
 少しはデザイン的には変わるかもしれませんけれども、それは、この段階でどのように変わるかということまで私の方では、ここで発表することはできません。
(幹事社)
 かかり過ぎじゃないかというふうに言われていた30億円が20億になることで、完全に1つの意見にまとまったというふうに考えていいんでしょうか。

蒲島知事
 これを担当している県、それから市、JRの三者に関しては、基本的に合意が得られました。
(幹事社)
 各社どうぞ。


 すいません。知事、今の駅舎の件で、ちょっと確認ですが、基本的には10億円削減するというところで、例えば、規模の縮小とか、材質とかですね、そういうことで、諸々、今後それくらいをやってくださいね、つまり、コストダウンしてくださいねということで、安藤さんとは話が、ある程度話がついたという理解でいいですか。

蒲島知事
 はい、世界的な建築家に、なかなか、30億から20億でやっていただけないでしょうかというのは、つらいものです。
 しかし、それが進まないかぎり、この駅舎の問題は頓挫したまま、そして、9月には再開しないと間に合わないということでしたので、そこで、お願いした結果、このような状態になりました。
 そこで、どう変わるかというところまでは、この段階でお示しすることはできませんし、安藤さん自身も、これからの検討課題でいくんではないかなと思います。
 ただ、今の案とコンセプトは同じであったとしても、少し変わることは当然だろうと思っております。


 なぜ20億なのかという、根拠は何かあるという理解でよろしいんでしょうか。

蒲島知事
 根拠ですか。
 財政再建の折、できるだけ素晴らしいもので、かつ、経済的なもの、その調整点というところが20億程度というところだと認識しております。


 今の、この20億で、今から協議のうえだと思いますけれども、県としての負担額というのは、このうち何割程度お見込みでしょうか。

蒲島知事
 これからの調整になると思いますけれども、県がリーダーシップをもってやりますので、県の負担額はそれなりのものになると思います。
 ただこれ三者で負担しますので、今その負担額については検討中です。


 知事がイメージされるビルというのは、例えば、どういうものが入るとか、どういうその…。

蒲島知事

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 これは駅舎ですので。今は駅ビルがありますよね、熊本駅。駅ビルでこの駅舎が隠れている段階です。
 今回の東口の方は広場型になっていますので、駅ビルがなくなるんです。そうすると広場と直接向こうの方に駅舎が見えるという、そういうふうな設定になっています。
 そこで、駅ビルがない、直接、駅の広場から見える駅舎ですので、それなりの風格と品格と、それから、立派さというのが求められているということになります。
 そういう形で、当初の想定額の5億6000万というのは、そういう、風格のある駅舎ではなくて、むしろ最低線上を満たした駅舎ということですので、それはこれから50年、100年と県民の皆様が見る駅、そして乗車客の方が「これが熊本駅か」とそういうふうに見た時にですね、やはりこの機会に、夢のある駅を作ってほしいということで、これまでお願いしておりました安藤さんに、そのままお願いするということになったわけです。
 そのままお願いすることの問題点は、先ほど言ったように、30億という額ですので、それを交渉して、20億にしていただいたということです。


 今のに関連してですけど。世界的な安藤さんですけれども、30億、20億、要するに、3分の1縮小するわけですよね。
 その辺は交渉段階で安藤さんの方から3分の1も削られると、こんなことができなくなるとか、そのような話はなかったんですか。

蒲島知事
 偶然ですけれども、安藤さんと私は、ちょうど同じ頃、東大に呼ばれて、ユニークな経歴があったものですから、それから共鳴しあう、と言ったらおかしいですけれども、部分があって、ちょっと私も大胆でしたけれども、そういうふうにお願いをいたしました。
 そしたら、快くというか、良く分かりません本当は、そういう形になりましたので、それで、デザインがどう変わるとかということは別に、その方向で考えてみたいということになりました。


 デザイン自体をやり直すという理解でよろしいんですか。

蒲島知事

 当然そのようなことが起こってくると思います。
 ただコンセプトは生かしていただけるのではないかなと思ってます。


 熊本城というコンセプト・・・・・。

蒲島知事

 ただ、私はデザイナーでありませんので、本人でもありませんから、どのように変わるかというのはここではできません。


 知事、もう1点。東口との、広場との調和という表現なさいましたけれども、在来線完成時、その完成形に向けた東口広場。それのトータルデザインも、例えば、安藤さんにお任せになるとか、そういうのも今回あるんでしょうか。

蒲島知事

 それは、また、別に決まっておりますので、それをデザインされた方と、安藤さんのこれからの話し合い、それから、調整になっていくと思います。
 既にご両人が両者間でお会いになって、そのような方向になるということを聞いておりますので、それは一体感は出てくるものと期待しております。


 そうしますと、暫定形で、雲形のいろいろデザインが決まっていますけれども、そのデザインを担当なさった方と安藤さんとの調整はもう入っている・・・・・。

蒲島知事

 そのグループとですね。
 調整に入られると期待しています。


 すいません。そもそもの話ですけれども、まず、何故その5億何千万が30億になった最大の要因というのはどこにあるんでしょうか。

蒲島知事

 それはちょっと私自身も深くは理解しておりませんが、皆さんのお手元にある、この「経緯」を見ますと、平成19年3月に、トップ会談で、インパクトのある駅舎にする為に著名な建築家の起用といった議論を踏まえて安藤忠雄氏に依頼して、デザインスケッチを策定してもらったと。そして、平成20年3月、私が就任する前ですけれども、この時に見込額30億が示されたと。詳しいこれまでのきっかけ、経緯については、すみませんけれども、担当の課長の方からお願いします。

(地域政策課)
 ご質問いただきました、そもそも、5億6000万が30億になった・・・・・。

蒲島知事
 ちょっと、マイクの前に。

(地域政策課)
 すいません。緊張いたしますけれども。そもそも、5億6000万が30億になった最大の要因と申しますと、そもそも、5億6000万というのは、駅舎として必要最低限の機能、さきほど知事も申し上げましたけれども、必要最低限の屋根、必要最低限の壁をつけたものでございます。
 それを当初想定してございました。
 安藤さんにデザインをしていただいたデザインスケッチ、公表しておりますのでご覧になった方もおられるかと思いますが、まず、材質が木材を使用されているということ。必要最低限の機能だけではなくて、もうちょっと風格を出すために、壁は武者返しをイメージされた、ちょっと反ったような壁。さらに風格を出すための大屋根というところがございます。
 実際に建設される面積自体も安藤さんのデザインの方が、県の試算ですけれども、かなり規模が大きいと。1番の差は規模の大きさ、材質の差、そこで、こういった、30億というのはあくまで県の粗い試算でございますけれども、そういった差が出てきたということでございます。


 そうなりますと、10億円削減した場合に、その規模とか材質とかがその分削減されるという話になるんですか。

(地域政策課)
 もともとは30億自体が、本当に、県の、他の駅舎の単価とかを参考に、粗く出したものですから、実際、これから安藤忠雄さんはじめ事務所の方で検討されると思いますけれども、単純に今出ているデザインを3分の1にするとかいうことで、私が検討するわけじゃございませんけれども、そういう話には多分ならないんだろうと。当然、デザイナーでございますので、与えられた条件の中で、こちらが求める熊本らしさを出してほしいというのはトップ会議の方で要請をしておりますので、そういったコンセプトを生かして、再度前提条件がちょっと変わりましたので、もう1回検討されるということになろうかと思います。

蒲島知事
 1点コメントさせていただきますと、私も論文を書いたりしますし、それから安藤さんの場合は世界的なデザイナーですので、後世に残したいという気持ちが大変おありだと思いますので、あんまりお金によって品質が落ちるというふうには考えておりません。
 これは私の勝手な想像ですけれども。そうなるのではないかなというふうに考えています。


 すいません。
 繰り返しになるんですけれども。先ほどお話の中で、この20億というのは…。

蒲島知事
 ちょっとすみません、大きな声で。


 素晴らしいもので経済的な調整点というお話がありましたが、20億について。改めてこの20億をどういうふうに思ってらっしゃいますか。高いか安いか、その辺を含めて。

蒲島知事

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 この金額の決定とか、そういうことについては、他の駅も担当者の方が見に行きました。あるいは鹿児島駅、それから今建築中の福岡駅、例えば、福岡駅から見ると正確には何百億か分かりませんけれども、600億だとすると、20億というのは、とてもそれほど高い数字じゃないなと。あるいは、今、耐震構造によって多くの学校を建て替えようとしていますけれども、やはり、それでも20億以上はかかる所は多いので、そういう意味では、20億というお金が絶対的に見ると、大きいものか小さいものかというのは、小さい方ではないかなと私は思います。
 ただ、今の大きな流れ、特に財政再建の流れの中で、それでも、最大の良いものを造りたいと思って、ギリギリ出せるというのが、20億程度ではないかと、私は判断した次第です。


 デザインだけではですね、なかなか難しいと思うんですけれども、だいたい最近の流れとして駅の隣というのは、引っついて大きなデパートとか、そういうものがあると思うんですけれども、そういうものは知事の意識の中におありですか。

蒲島知事
 他の駅前開発が一緒に進んでおりますので、同時に、今、進行しております。
 熊本県が主体となって、今、担当しているのが、この駅舎のビルでありますので、それとの関連で、当然、総合的な観点から開発がなされていると思います。


 最初の5億数千万円が20億になることによって、観光客が増える効果が出ると思われますか。

蒲島知事

 観光客が増えるというよりも、まず50年、100年に1回のこの機会を逃してはいけないと。そして、熊本らしい風格・品格のある駅にしたいというのが第1。
 それから、当然、それを見て、県民の方々、それから訪れた方々が、「これが安藤さんのデザインした駅なのか」という形で誇りを持ってもらうと。そして、また、観光客の方も「ああ、これが熊本駅なのか」と「なかなかいいな」と思っていただくと。そのようないろんな思いを込めて、この駅舎のデザインというものを、皆で考えているところです。


 知事が、品格・風格ということをおっしゃられますけれども、知事が考える品格・風格の条件というのは何ですか。

蒲島知事
 それは、それぞれの人によるでしょうけれども。やはり、世界的なデザイナーの誇りを持ってデザインされると思いますので、それにかけると。私が、こういう品格のあるものを造ってくださいと、なかなかそこまでひとりではできませんので、やはり、これまでエスタブリッシュされたデザイナーの方、建築家の方にお願いするというのが、今回の1つの方法です。
 じゃ、お前が品格のある駅を造れと言われても、ほとんどの人が、それはできないと思いますので、専門家に依頼するという以外には方法はありません。
 それから、もう1つは、既に、この問題については、随分と長い間、期間を経ておりますので、9月にはもう再開しなければいけないという時間的な問題もありました。
 そういう意味では、その時間的な制約、それから、これまでの経緯、それから、予算との兼ね合い、そういう意味で1番良いような決着になったのではないかなと私は思っています。


 知事、もう1点だけ確認。今の件で、基本的には、もう、基本設計は安藤さんにお願いするということと、金額で県、市、それからJRのトップとして、もう、基本的には了解を得たということでよろしいんでしょうかね。そこは。

蒲島知事
 合意は得たということです。
 ただ、それをどのように配分するかということについてはまだ。


 20億円にしても、30億円にしても、別に、全額県が出資するわけじゃないんですけれども。もし、単純に3で割ったとしたら、7億円ずつ。20億にした場合。
 もし、30億だったら、3で割ったら、10億円ずつ。要するに、JRさんも熊本市さんも県も、10億は出せないけど7億は出せると、そういう議論になんですか。これ。
 何か知事の話だと20億を全額県が持つかのようなイメージなのかなと思って。でもそれも違うだろうと僕らは思っているんですけれども。

蒲島知事
 20億全額出すわけじゃなくて。


 ではないですよね。

蒲島知事
 それを三者で配分すると。


 配分するんですよね。
 そもそも、30億について、県は、まず出せませんというのは分かる。財政上厳しいですので、少しでも減らしたいと。
 熊本市さんとJRさんは30億円という額を、これは出せませんという判断はされたんですか。

蒲島知事
 それについては、私の就任以前ですので、これも、また、担当者の方でよろしいですか。ちょっとすいません。

(地域政策課)
 30億というのは、あくまで、県の粗い試算だという前提で、ちょっとご説明させていただきますと、今年の3月に、第3回のトップ会議を開催いたしました。
 その場で、県の方から、デザインスケッチを実現した場合は30億円程度だという試算を出した。
 非公開でやってございますので、ちょっと、個人名は控えさせていただきますけれども、その場でその数字を見られたトップ会議のメンバーの方から、やっぱり、30億は高すぎるのではないか。それは、いろいろご経験がございますので。他の駅と比べた場合とかですね。そういった場合、高すぎるのではないかというお話がございました。
 その場では、じゃ、いくらにしようという話は、そこまではいきませんで、その場では、あくまで、県の粗い試算であるという前提で、今後どういうふうにしていくか、それぞれで検討いたしましょうという話になってございました。
 その後、蒲島知事が就任をされまして、各トップ同士で、いろいろお話をしていただいて、本日知事が発表された内容になったというところでございます。


 知事の頭の中でですね、県がリーダーシップをとってやっていこうという思い、また、品格ある熊本駅、熊本という思いの中でですね、要するに、3分の1ではなくて、もうちょっと出してもいいという考えは持っていらっしゃるんでしょうか。

蒲島知事
 もちろん、これは、県がリーダーシップを持っていくプロジェクトですから、当然、主体になっていきますので、3分の1、3分の1、3分の1というものではありません。


 例えば、20億円の場合、3分の1で7億、だけど、県としては、もっと出してもいいと。場合によっては、10億出してもいいという思いがあったらですね、熊本市さんにも10億出してくださいといって30億にするという考えはどうですか。

蒲島知事

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 私の理解する限り、予めそれぞれの配分の割合というのは、おおよそ決まっていたというふうに理解しています。
 だから、その中での、県の割合がどのくらいになるか、市の割合がどのくらいになるか、JRの割合はどのくらいになるかと、そのところの交渉だと思います。
 だから、当然、総額が低くなれば、それぞれの配分額が、少なくなるということです。

荒瀬ダム関連(1)


 知事、すみません、ちょっと話題が変わって申し訳ないんですが、荒瀬ダムのことで伺わせてください。

蒲島知事
 はい。


 1日に、住民に対する説明会が開かれまして、その中で、土砂対策ですとか、水を流すためにダムの下のところに穴を開けましょうという案が、県の方から提示されましたが、それに関して集まった住民の方からですね、金額が結局出ていないので、金額の話をするのであれば、そこもクリアにしてもらわないと、納得いかないという意見がかなり相次いだんですが。そういった話が出たことについて、知事、今、どのようにお考えですか。

蒲島知事
 もしの話ですけれども、もし、存続するとした場合、どういうふうな環境対策が可能なのかと。その環境対策の包括的なものを今度はお示ししたわけです。
 環境対策の包括的なものの中の1つとして、ダムに穴をあけるというものが入ってきました。
 じゃ、その場でいくらかかるかということを精査しないで出すことは、私は、よくないと思いましたので、今、鋭意、精査中です。


 住民の方は、それは納得いかないと言われていましたが、そこはどういうふうにしていくお考えでしょうか。

蒲島知事
 もちろん、両者を比較するうえにおいては、金額が出てこないと、そういうことになると思いますけれども、これから、精査してお示しするというところで。今、この現段階ではですね。環境対策としては、こういうものがあるというものをお示ししたという段階ですので。これを、じゃ、今から、全部、本当にいくらかかるんだと。慎重に、それは、精査してお出しした方がいいと思いましたので、今回は、環境対策そのものについてお示ししたという段階です。


 それから、穴を下にあけることそのものについてですね、河川工学を研究されている方なんかにお話を聞きましたら、50何年も経ったダムの下に穴をあけることそのものがですね、ダムの安全性の根幹に関わってくるんじゃないかという指摘もあったんですが、その点はどのようにお考えでしょう。

蒲島知事
 今の、穴を開けるというのは企業局の案で、私どもの案でもありますけれども、それが本当に可能かどうかということも踏まえて、費用の面も含めて、検討課題だと私は考えています。
 ただ、企業局長の方は、いらっしゃいますかね。
 そのことに関しては。技術的な面については、一言お願いします。

(企業局)
 工務課長の福原ですけれども。先ほどの穴の件なんですが。荒瀬ダムを撤去ということで検討している中でも、工事をする前段階で、水位が低下するための穴を2つあけるように検討しておりました。
 そのことによってダム自体がどうこうなるということはないというふうに判断しています。
 それと、今回、水位低下設備なんですけれども、穴自体は、撤去の場合でも若干小さな穴になりますので、強度的には問題ないというふうに考えています。
 詳細については、今後、専門家も入れてですね、検討していきたいと思いますので、現段階では大丈夫という判断をしております。

蒲島知事
 今の、技術的な妥当性も含めて、それから、費用の面も含めて、今回は、こういうふうな環境対策があるということを示したというところでご理解いただきたいと思います。


 荒瀬ダムに関しては、地元からの声としましては、環境対策はもちろんなんですけれども、経済効果と言いますか、撤去が実現されれば、漁場の回復とかですね、大きな経済効果があるはずだと。それに対して、県がきちんとした検証をしてないではないかという指摘が根強いわけですけれども。この間の、1日の説明会でも、企業局側からは、1年、2年かかる調査になろうから、それはもう不可能であるというような見解が出されたんですけれども。知事としては、そういった球磨川流域の環境改善、それが経済効果としてどういうものを生み出すか、そういったことについての検証というのは、改めて取り組まれるようなお考えがおありでしょうか。

蒲島知事
 はい、今の荒瀬ダムに関しては、立ち止まって考えようということで凍結ということで、それで12月まで様々な議論が展開されてくると思います。
 これほど真剣に、今、荒瀬ダムについて、皆さんが、全県的に真剣に議論しているというのは、この問題がとても重要な問題であるし、かつ、関心のある問題であると考えていますので、その議論の展開の中で、今の、経済的効果、そういうことも、のぼってくるのではないかと思います。
 そういうものをすべて踏まえて、12月には決断するということになります。

 その点、企業局側は、そういった検証はできない、無理だと言っていらっしゃるんですけれども。それを結論に盛り込むというのは、ちょっと分からないんですけれども。

蒲島知事

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 無理という、時間的な観点で無理なのか、あるいは、これまで様々な研究が既になされているというふうに私も思いますので、そういうふうなものから得られる結論、そういうものを踏まえて、なるべく判断の材料にはしたいと思っています。

川辺川関連


 あとですね、川辺川ダムの問題なんですけれども。表明されるのがですね、9月の議会ということですけれども、知事が決断をされるのは、どの段階で。例えば、有識者会議の最終報告を待ってということなのか、それとも議会の直前までなのか、どの時点で判断、決断される予定ですか。

蒲島知事
 判断の時期というのは、私自身もまだ判断しておりませんので、ここで表明することはできませんけれども、議会で決断すると、意見の表明をするというのは、私のマニフェストにも書かれておりますので、マニフェストどおりに行いたいと思います。

不適正支出金(いわゆる裏金)に関する調査結果関連


 それから、知事、ちょっと、話題変わりますけれども、今日の発表項目の裏金の調査結果についてなんですけれども。これは、いつまでを・・・・・。過去全部ということなのかということが1つと、それと、今回、こうやって自己申告制で全部ないということで、知事としては、これで、もう熊本県庁にそういうものは存在しないということのご認識なのかという点について、受け止めというか、所見をお願いしたいのですが。

蒲島知事
 報道資料にもありますように、調査はこういう形で行われています。
 私も、その結果も、現在、あるいは、近い過去と言いますか・・・・・。それに関しては、もう、裏金が存在しないというふうに、この結果から、確認いたしましたので、この結果をもって、裏金に関しては、無いというふうに決めたいと思います。


 すいません、知事。この調査は、どの程度の期間まで逆上って。ちょっと、これには書いてないんですが、具体的に、どういうふうな、所属長が、調査をして、こういう結果に至ったのかというところを、もうちょっと、詳しく教えていただきたいんですが。

蒲島知事
 じゃあ、よろしいですか。実際の担当者の方に。
 担当者の方。はい、どうぞ。

(人事課)
 人事課長でございます。よろしくお願いします。
 今のご質問でございますが、過去を含めての調査なのかということのご質問だと思いますけれども、過去も含めまして何らかの形で、今、そういうものがあれば、現時点で現金あるいは預金で手元に残っているはずだというふうに思っておりまして、そういうことで、現時点で各所属、各個人、職員まで含めまして、手元にそういう出所不明の現金、預金等がないかということを確認をさせてもらったということでございます。
 その結果、一切そのようなものはないという報告があったということでございますので、私たちとしては、過去を含めまして、そういうものもないというふうに考えているということでございます。


 自己申告制ということですか。

(人事課)
 自己申告と言いますか、各所属長が、まず、班長、あるいは、班員に、それぞれ、確認をさせて、それの報告を受けると。人事課で言いますれば、私としましては、それぞれの班長に、各班員の手元にそういうものがないかを確認させ、班長から班員の部分も含めまして、報告を受けると。私自身も人事課にある金庫の中も確認をいたしまして、そういうものは一切ないという、言うなら、公文書で、そして、各所属長から出させているということで、非常に大きな意味があるというふうに思っております。


 身内でですね、そういう調べをして、私、裏金持ってますとか、貯めてますとかって言う人がいるんでしょうかね。

(人事課)
 今、言いましたように、今回は、公文書で各所属に通知をして、公文書で返してきております。そういう意味では、非常に大きいものがあるということ。それと、今おっしゃっているような調査をやられたところもあると聞いておりますが、それは、いろんな場で、裁判、あるいは自己申告の中で、そういうものがあるということの報告があった前提の中でいろんな調査をされた県があるというふうには聞いております。
 私としましては、それぞれ公文書で出された意味は非常に大きいというふうに思っております。以上でございます。


 すいません。使い切ったケースの裏金にあれしているというのは、ちゃんと調べているということでしょうか。

(人事課)
 もう1回。


 先ほどの説明だと、今、手元にあるやつは、という話だったんですけれども。使い切ったケースもあると思うんですが、その辺についても。

(人事課)
 使い切ったケースと言いますか…。


 一旦プールして、使い切っていますというケースもあると思うんですけれども。

(人事課)
 すいません。過去もですね。いろいろ、いろんな話と言いますか、平成7、8年頃に全国的に官官接待とかが問題になった時に、本県でもいろんなご批判をいただいた部分がありますけれども、それは、当時の旅費規程の問題であるとか、食糧費の使い方の基準の問題であるとか、そういうご批判はいただいたことがありますが、裏金があったというようなことは過去もあっておりませんので、そこは誤解のないようにお願いをしたいと思います。


 すると、今のは、各課、各局にですね、現金、預金がないかという確認をなさったことですね。例えばですけれども、民間なり、第三者を絡めて、外部に何らかの形でプールしてというような、非常に、何と言うんでしょうかね・・・・・、意図的なものも想定はされると思うんですけれども、そういったところまでは踏み込んでは・・・・・。

(人事課)
 今のお話は、例えば、長崎とか宮崎で、いわゆる預けのような形でやられた部分のことをお尋ねになったと思いますけれども。うちの場合には、そういう物品の納入をする場合には、所属長が検査員と立会人という複数の人間に確認をさせておりますので、必然的にそういうことはあり得ないと思っておりますけれども。今回の調査の中には、もしそういうものがあるならば、それも含めて現金、預金等の中に入れる形での調査をしてくれというふうにはお願いしております。
 ただ、直接的に県の方から、外部の業者に対してですね、調査とかいうことはやっておりませんけれども、そういうものがあれば、それも報告しろというふうにしているところでございます。以上でございます。

蒲島知事
 裏金について、私もマニフェストで約束しましたとおり、調査を行うということで、今こういう形で行って、無かったと確信しております。

荒瀬ダム関連(2)


 知事、すいません。荒瀬に戻らせてもらいたいと思うんですが。この前の、人吉の集会で、潮谷前知事が、決していい加減に決めたんじゃないと。十分に時間を取ったということをおっしゃいました。
 これについては、どういう思いでいらっしゃいますか。

蒲島知事

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 私も、当時の状況の中で、前知事は、鋭意、様々な観点から検討されたというふうに思います。
 ただ、前提が変わったということもご理解いただきたいというように思います。
 既に、前提についてはいくつか述べましたけれども、財政再建の中での費用の増大、そして一般会計から投入するかということが、当時は、投入しなくても内部留保でできるというそういう前提のもとでした。
 それから、公営電気事業が、もうやってはいけないという、これ以上たちゆかないという前提のもとであの決定が行われたと思います。
 しかし、最近の自然エネルギーに対する要請もありますので、この電気事業経営が、あの時代よりも楽観的になってきたというふうなポイントが2番目のポイントです。
 3番目のポイントは、地球温暖化ということに対する世界的な注目がありますので、私自身は一生懸命に、潮谷知事は、あの時代状況の中で決定されたことと思います。
 しかし、ただ、時代がまた変わって、前提条件が変わったと。前提条件が変わった中でもう一度見直し、立ち止まって見直すべきではないかというふうに考えたということです。

国政関連


 すいません。県政の話が長かったと思うんですが。内閣が発足してまだ間もないんですけれども、今回の顔ぶれを見て、国政に対して、福田政権に対して、どのような役割、特に、地方から見てどのような役割を期待されるのかというところをちょっとお聞かせ願いますか。

蒲島知事
 はい、まず、いくつかコメントはあります。
 私は、知事になる前は、主に、国政の研究をやっておりましたので、常に、国政に関しては、いくつかの思いを持っておりました。
 今回、まず、小泉政権から安倍政権を経て、そして、この福田政権へという転換というのは、市場主義から、次第に、地方の声も聞こうと、あるいは、弱い人達の声も聞こうという形の方に政権そのものが流れてきているのかなと思っています。福田政権そのものも。その流れが今回少しもっと強くなったのかなと。そういう意味で、今回の内閣が、地方の方でも、今、大変、様々な問題があり、疲弊しておりますので、皆が夢を持てるようなそういう政治をやってほしいと思っています。
 その観点から、今の福田内閣、もし、これに失敗すると、福田内閣も大変な状況になると思いますので、ぜひ、皆が夢を持てるような、そういう政治をやって欲しいというのが私の新しい内閣に対するコメントです。


 もうちょっと具体的に、経済対策なのか、財政再建なのか、それとも、道州制とか、何か地方の視点として、より強力にこれを推し進めていただきたいとかいう、その辺はいかがでしょうか。

蒲島知事
 その点については、改めて論文という形か、そういう深い分析を行いますので、今の段階で、ちょっと時間的に限られておりますので申し訳ありません。

(幹事社)
 それでは、時間がだいぶんオーバーしますので、これで終わりにしたいと思います。
 知事ありがとうございました。

蒲島知事
 はい、どうも。

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