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平成20年11月21日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006440 更新日:2008年11月21日更新

日時: 平成20年11月21日(金曜日) 午前10時から
場所: 知事応接室

コメント

川辺川ダム事業について

発表項目

知事トップセールス「カスミソウ」の紹介について

質疑応答

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像1

川辺川ダム事業について

(幹事社)
 幹事社の共同通信です。よろしくお願いします。まずは発表項目からよろしくお願いします。

蒲島知事
 はい、今日発表項目が2つあります。それからコメントですね。
 まず、第1の点は11月16日に、川辺川ダムについての態度表明後、初めて五木村を訪問し、村民の皆さまに対し、直接、五木村の振興に対する私の思いや新たな振興計画の策定状況などについてご説明申しあげました。
 今回の訪問をスタートラインとして、五木村の振興について、県としてできることを精一杯やっていこうと、改めて決意したところです。
 これからも、村や村民の皆さまのご意見を十分にお聴きしながら、村と一緒になって、できるだけ早期に振興計画を取りまとめていきたいと考えています。
 また、五木村の振興については、19日に開催された全国都道府県知事会議の閣僚との懇談の場で、財務大臣に対し強くお願いしてまいりました。
 当初は、総理との懇談の場で、麻生総理に直接お伝えしたいと考えておりましたが、多くの知事が手を挙げて、私も手を挙げましたけれども指名されませんでしたので、発言の機会がなく、残念ながらお伝えすることができませんでした。
 今後も、この問題については様々な機会をとらえて、しっかりと国に要請していきたいと考えております。

知事トップセールス「カスミソウ」の紹介について

蒲島知事
 次にカスミソウについてです。
 10月に太秋の紹介を行いましたが、今回は作付面積、生産量とも全国一位のカスミソウをこの場を借りて紹介させていただきます。
 ここにあるのがカスミソウです。花言葉は"清い心"。転じて「心を素直にして、奥様へ花を」ということから、熊本県が先駆けて11月22日の"いい夫婦の日"を「カスミソウの日」として取組みを始めました。
 今年もカスミソウの消費拡大を進めるため、消費宣伝を行うとともに、日本一のカスミソウ産地として今後とも生産や品質管理等の技術を磨きながら、ブランド力の強化に力を入れていく所存です。
 なお、私も筑波の自宅でカスミソウを作っておりますけれども、とても難しい花です。だから農家の人が頑張って綺麗な花を咲かせていらっしゃるなと思って感銘を受けております。
 何で難しいかというと、これすぐ折れるんですね。
 だから、こういう形によくできるなと、作った人じゃないとなかなか分かりませんけれども、美しく咲いていると思っています。
 これが私の発表の分です。あとは質問の方をお願いします。

知事トップセールス「カスミソウ」の紹介関連

(幹事社)
 カスミソウについてのご質問ある方いらっしゃいますか。


 知事も明日は奥さまに贈られるんですか。

蒲島知事

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像2

 明日は…。今、急に聞かれるとあれですけれども、ぜひ贈りたいと思います。
 ただ、明日は上京しておりますので、帰ってからということになると思いますけれども。

荒瀬ダム関連(1)

(幹事社)
 それでは幹事社から代表させていただきまして3点お伺いいたします。
 まず、荒瀬ダムについてなんですが、知事は前から12月まで、年内の最終判断をするということでおっしゃっていましたけれども、それはいつどのような形でされるのかということと、川辺川の時は現在の民意を反映されて表明されたわけですけれども、今回はどういうふうな形で民意を反映された判断とされるのかということでお願いいたします。

蒲島知事
 ダム撤去・存続の判断は、ずっとこれまで12月までに判断を行うというふうに言っておりますので、12月までに判断を行う考えに変わりはありません。
 それから判断にあたって、特に民意に関してどう思っているかというご質問だと思いますけれども、もちろん民意というのは最も大事な要素だと思います。
 ただ、同時に県知事としては、この財政状況、あるいは地元の意向、それから様々な方々の意向や議会、そして市民の方々、それから環境への影響、それからいろんなもろもろの要素を総合的に判断することになるというふうに思います。
 その中で、とりわけ重視しているのが、財政再建の中における荒瀬ダムの撤去の問題です。
 しかしながら、最終的な判断は、それぞれの要素で最も必要項目をあげながら考えて、最終的な判断は熊本県の総幸福量が最大化する方法、あるいは総幸福量が高まる方向でこの問題に取組みたいと思っております。
 総幸福量というのは、これは民意の1つの尺度でもあるわけです。

(幹事社)
 議会前の表明というのもお考えでいらっしゃいますか。

蒲島知事
 12月までに判断を行いますので、それでご理解いただきたいと思います。

水俣病問題関連(1)

(幹事社)
 次に水俣病対策についてお伺いいたします。
 国の公害健康被害補償不服審査会で、ご存知のように出水の方でですね、棄却処分を取消すという裁決がなされました。
 鹿児島県は鹿児島県さんで向こうで対応されるものかと思うんですけれども、本県でも昨年の7月以来、審査会が開かれていないという状況になっております。今後の審査会の開催をどうされるかということへの対応と、あと水俣病与党PTの救済策というのが、年内決着がなかなか難しい状況になってきております。今後、知事としてはどのように交渉にあたられるかということについてお伺いいたします。

蒲島知事
 まず、審査会の方ですけれども、審査会に関しては、PTの方向性が決まらないとなかなか審査会を開けない状況であるというのが、今の現状ではないかと思っています。
 ところが、PTの方がなかなか進んでいないということで、私もとても悩んでいるところですけれども、審査会についてはできるだけこのPT案とのつながりを深めながら、検討していきたいと思っています。
 それから2番目の問題についてはすみませんけれども、水俣病保健課の方は来ていらっしゃいますかね、よろしくお願いします。

(水俣病保健課)
 水俣病保健課でございます。
 与党のPT案につきましては、園田座長を中心にいろんなところでの協議等を行っていただいております。園田先生も景気対策のある中で非常にお忙しい中、精一杯ご努力いただいております。県としては引き続き被害者団体への理解を深めるとともに、そうした園田先生の動きによって団体の変化、あるいはチッソの変化を期待して頑張ってまいりたいと思っています。以上でございます。

(幹事社)
 知事がまたチッソに行かれるとか、後藤会長にお会いされる予定は。

蒲島知事
 チッソの後藤会長とは4月28日に初めてお会いした後、8月8日にも面談をして私の気持ちを伝えています。
 したがって、ボールはチッソの方に、今あると、私は思っています。
 そういう意味ではチッソの前向きな対応を強く期待していると。それから、早期救済に向けては、不知火患者会をはじめ、各団体と園田座長との意見交換もなされていると聞いております。
 その推移によってはチッソの姿勢の変化を期待できるのではないかなと思っています。
 今後とも私自身が動くとすればですね、最も効果的な局面を見極めて国と連携しながら判断していきたいと思っています。

県職員給与の削減関連

(幹事社)
 最後に、昨日発表されました人件費の削減についてお伺いいたします。大幅な削減ということに今回なったわけですけれども、人事院勧告とも違う結論ということになったわけですけれども、こういう判断に至った知事の思いというか、その点についてお伺いいたします。

蒲島知事

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像3

 様々な点から、私自身は職員給与の削減にはできるならば手を付けたくはありませんでした。
 しかし、想像以上に厳しい状況にあるこの県財政を、これに取り組むにあたってですね、財政再生団体への転落だけは避けなければならないと、これはもう知事として最も重要なことだと考えています。
 それで苦渋の決断として、選択としてですね、職員の給与削減が必要だと判断しました。
 私をはじめ、特別職の給与も相応の削減を行う予定ですけれども、私自身が先頭に立って県庁一丸となって財政再建に向けて取り組んでいきたいと思っています。
 この財政再建は私の選挙のマニフェストにも、最も重要な1つとして掲げています。
 ただその時よりも、更に今、財政状況は厳しくなっていると認識しています。
 だから選挙期間中に考えたよりもっと、知事になると、大変な状況だなと。それに一生懸命今は取り組んでいるところです。

(幹事社)
 ありがとうございました。
 すいません、幹事社からは以上です。各社さんから質問どうぞお願いします。

川辺川関連(1)


 すいません。川辺川ダムに関連してなんですけれども、財務大臣に直接お願いしたと、さきほど知事がおっしゃいました。その場でどういったやりとりがあったのかというのを教えていただきたいんですけれども。

蒲島知事
 その場でのやりとりは、知事会にいらっしゃった方は分かりますけれども、全国の知事がずっとこうこっちに並んでいます。そっち側に閣僚の方、あるいは首相との懇談の場であると、首相と総務大臣が並んで。
 一斉にみんな手を挙げます。私ども知事が。1人たりともこの場を逃さず自分のことを言いたいと思って。ちょうど小学校の参観の授業と同じで全員がこう手を挙げるわけです。
 そうすると総務大臣がその中から1人指名すると。だから、私は正面におりましたので一番目立つのかなと思って必死で手を挙げましたけれども、どうも目は横の方にいって、真ん中の私にはこなかったので、残念ながら発言の場がなかったと。
 そこで私は、次の閣僚の懇談会に移りましたので、そこで、今度は財務大臣以下ほかの様々な所管の大臣がいらっしゃっていましたので、そこで首相にお願いできなかったことに関して、財務大臣と農林水産大臣に、農業のことと川辺川ダム、とりわけ五木村の振興についてお願いしたところです。
 五木村振興については、その時の、国土交通省の政務官の方が、丁寧に答えていただきました。
 それから農林水産問題については、農林水産の副大臣が、これも丁寧に答えていただいたと思っています。
 ただ、財務大臣から、後でこのことについてはコメントしたいということでしたけれども、ちょっとコメントがいただけませんでしたけれども、私の気持ちは伝わったものだと思っています。


 じゃ、具体的な反応があったというよりも、後でコメントしたいというふうな反応だったということなんですか、中川さんからは。

蒲島知事
 これは想定問答にはなかったものですから、多分。そういうこともあったのかなと思います。


 五木村の具体的な何か支援策に対して、新たな発言が出てきたとか、そういうことは特になかったということ.....。

蒲島知事
 国交省の方から県と国と調整しながらこの問題は考えたいということでした。

荒瀬ダム関連(2)


 知事、さきほど荒瀬ダムについてですね、民意も最も大事な要素だと思うとおっしゃったと思うんですが、現在のですね、荒瀬ダムに対する地元の民意というのはどのようにお考えでしょうか。

蒲島知事
 地元の民意というのは、3つに分かれているような気がします。
 1つは、撤去してほしいという強い要望、それから、そのまま存続しておいてほしい。それからどちらでもない、これが3つ あって、量的なものは私は世論調査しておりませんので分かりませんが、この3つがあることは承知しています。
 その他に、地元の民意以外に県の民意もあります。
 県の民意は財政再建との絡み、それからダム問題についての考え方、そういう様々な、民意といっても多くの民意があります。
 ただ、私が地元、特に坂本村に行った時に、地元は特に鎌瀬地域ですかね、これまで浸水した経緯がたくさんある、そういう地域の方々の民意はとても、インテンシティっていうんですかね、強さが、数では表せない強さがとてもあると感じました。
 その方々の思いを強く受け止めなければいけないと。
 いずれ判断するにしてもですね、それは数の問題ではなくて、英語で言うとインテンシティ、日本語で言うと「強さ」といいますかね、思いの強さ、それも重要な側面だと思っています。
 それを様々な観点から全体的な民意はどこにあるか、あるいは全体な民意はダムだけではなくて財政再建も含めてですけれども、そういうことを考えながらこの問題に判断を下さなければいけないと考えています。
 いずれにしても、この判断に関して賛否両論あるわけですから、私の判断に相容れない方々の気持ちをものすごく汲み取らなきゃいけないと思っていますし、それから、そのための様々な方策も考えなきゃいけないと。もし、そういう判断によって違う判断になればですね、反対される。どうしても半分あるいは半分以上と、あるいはそれより少ないか分かりませんけれども、この民意というのが完全に一致した民意ではないということを、今認識しているところです。


 知事、今おっしゃったなかで、ちょっと確認ですが、県の民意もあるとおっしゃった点。
 財政再建、あるいはダム問題の考え方.....。

蒲島知事
 県というのは県民ですね。


 県民ですか。県行政じゃなくて。

蒲島知事
 県民全体です。


 県民全体ということ。
 PTの報告も出ている中でですね、この段階で荒瀬ダム問題の解決に向けてですね、一般財源から何らかの資金投入という選択肢というのはあるものなんでしょうか。

蒲島知事

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像4

 これは存続ということではなくて撤去ということになれば、一般財源が当然必要になりますよね。
 そういうその2つのどちらかを選択するとすれば、その中の考慮の中に一般財源を投入すべきかどうかと、あるいは一般財源をどこまで投入すべきかどうかとか、そういう様々な考慮をしなければいけないと思います。
 だからこの段階で一般財源は投入する、しないということは決断の時期がくるまでは答えがなかなかできないなと思います。

路木ダム関連


 知事、すいません。川辺川ダムもですね、荒瀬ダムも現地に行って、民意を聴いて判断をされているわけですよね。同じ県営の路木ダムについては、現地に行こうと思われているのか、民意を聴こうと思われているのか、聴くのか、聴かないのか、そしてその理由、もしあったら、教えてください。

蒲島知事
 路木ダムについても、今、検討委員会のほうの報告をお待ちして、まだ正式には、路木ダムについては私の方にご報告は.....。
 とりまとめの意見がですね、いずれ今後報告があると思いますけれども、その報告は継続の方向でとりまとめられているというふうに聞いています。
 そして、今後、正式に同委員会から意見の報告があると思いますけれども、その意見については尊重したいと考えております。
 今後は公共事業再評価監視委員会での審議の結果を踏まえて、天草市の水道事業を遅らせることがないように進めていきたいと思っております。

 行くんですか、行かないんですか。

蒲島知事
 そういう意味では、天草市の方々の民意がとても大事だと思っています。


 現場には知事は行かれないということですか。
 行って自分の目で見て、いいか悪いかを判断するということはなさらないという.....。

蒲島知事
 この段階ではそうは思っておりませんけれども、またその時期があるとすれば、私は行くことはいといません。

水俣病問題関連(2)


 さきほどの水俣病の話に戻ります。
 知事もお忙しいので、どの程度このことに関して認識されているのか分からないんですけど、そもそも今回の鹿児島県の認定を、棄却していたわけですよね。小児性水俣病と言われている今回の男性の方で、これを国の公害不服審査会が今回逆の裁定を出して、認定というか、もう一度やり直しなさいということを言ったわけですが、今回の、そういう国の出した結論というか、不服審査会が出したことに関しては、そもそも要するに熊本県の認定審査に与える影響とか、小児性水俣病という病像に与える影響とかも当然考えられると思うんですけれども、その点については今回何か知事は今ありますか、所見としては。

蒲島知事
 判断というのは人がするものですから、いくつも判断もあるとは思いますので、私ども県としては、それより調査して検討したいというふうに思っています。

政府の経済対策関連


 例の1万2千円の定額給付金の話なんですけれども。かなり混乱が予想されるという中で、国としてはもう大枠を決めたかたちになっていますが、知事としてはどういうふうに評価というか、思いがありますか。それと県としては、何か佐賀県のような動きはありますか。

蒲島知事
 政府の追加、あるいは予算についてですけれども、国の方の方針がまだ本当に明解になっていないような気がするんですね。だから明解になっていない、そういうふうな追加経済対策に、私どもも一生懸命にそれにこういうものをやってほしいとか、とりわけ県民の生活不安の解消と中小企業対策、そういうことを一生懸命考えているんですけれども、この国会提出時期が今だはっきりしていない。
 そういうふうな状況の中で、地域活性化とか、あるいは生活対策臨時交付金に関する情報は、はっきりした情報が国から示されていないというのが今の現状です。
 それで一生懸命に情報収集しておりますけれども、これが正しいかと思うとまた違う方向に向かっているというところで、引き続き関係各所から情報収集に努めて、本県としてのですね、経済対策をとりまとめたいと思っています。
 それにしてもおおもとが明解ではないので、なかなか難しいというのが今の状況です。
 それで私どもはこの追加対策に関する情報の交換、共有ということで、10月28日に各部への情報提供と実施事業のとりまとめを依頼しました。
 10月31日に生活対策の情報を共有したと、それから11月の12日に各部から追加経済対策に向けた取組みを徹底して周知徹底したということです。
 そして11月14日に各部から事業計画を締め切って、現在取りまとめの作業を実施中ですので、取組みはやっております。
 ただ、上の方がどうなるかというのが、今、問題点はそこだと思います。


 定額給付の所得制限についてはどう思われますか。

蒲島知事
 所得制限については、これは、今、各市町村が所得制限についての検討を行っていると思っています。
 所得制限はない方向でやられる市町村が多いのかなという感じはしています。
 というのは、所得制限をやってしまうと、いろんな情報が必要になるんじゃないかと思いますので、私自身は、今、市町村 に任されているのかなと思っています。


 ない方向がよいとお考えでしょうか。

蒲島知事
 いや、それも含めて市町村のご意見が重要かと思っています。

川辺川関連(2)


 川辺川ダムの事なんですけれども、国とのダムによらない治水の協議について、何か動きが止まっているように思えるんですが、これについての知事の認識と国に求めていることという.....。

蒲島知事

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像5

 川辺川ダムについて、ダムによらない治水対策が、動きが鈍いということですけれども、1つは、ダムによらない治水を極限まで検討するということを合意したことと、それから、国交省がそれに向けて協議の場を作ろうと、特に県と協議の場をつくろうという、そこをですね、動きをどういうふうに捉えるかの評価だと思いますけれども、私自身は、巨大な組織である国がその方向に一歩進むためには、このくらいの時間が必要だったのかなと思っています。
 ただこれは検討の場の立ち上げについて、国交省との調整を現在進めておりますので、私自身はスピード感をもって取り組んでいきたいと思っています。
 ただ組織が動くというのは、「はい9月11日に言いました。すぐに動きます」というふうに楽観的には思っておりませんでした。
 やはりそれなりの検討と方向の転換が必要だと思いますので。


 具体的には、まだ何か九地整なりと、協議組織をいつとか、そういうことの話は、今全然まだ進んでは…、調整中ですか。

蒲島知事
 国と県で一緒に検討する場の立ち上げに向けてですね、構成メンバーの形や検討の進め方については、現在事務方に国交省と調整をさせているところです。
 事務方にはできるだけ早い時期に調整を終え、検討を開始するようには指示しています。


 具体的な目処としてはいつぐらいに開けそうだと、まだそこまでの検討は.....。

蒲島知事
 これはですね、私自身で決められることだったら、どんどんどんどん自分の判断でできると思いますけれども、相手があるということは、やっぱり相手の都合もありますので、具体的にいつかということはここでは申し上げられませんけれども、できるだけ早い時期ということを言っています。


 県と国で考え方にちょっと開きがあるんですか。

蒲島知事
 この前の国交大臣との会談の交渉の場で決まったことはもう明解です。
 ダムによらない治水を極限まで国と県で考える場を設けましょうと。それから、その間にあってもですね、検討の間は何もしないのではなくて、検討の間においても治水対策を着々と進めると。それからもう1つの合意が、五木村の振興を見放さないという、そういう合意です。
 だから、その合意のもとで動いていますので、私としてはあんまり差がないような気がしますけれども。
 その合意はまさに9月の11日に表明した方向だと私は考えています。
 それから、この前の閣僚との懇談会の場でも同じことが発言されましたので。

荒瀬ダム関連(3)


 すいません。荒瀬ダムの表明なんですけれども、川辺川ダムの時は議会でというふうにおっしゃっておられたかと思うんですけれども、荒瀬ダムの場合はどういった場で考えを表明されることを今のところ考えておられるのかというのをお伺いしたいんですけれども。

蒲島知事
 12月までですので、ちょっとお待ちいただければ。


 12月まで考えると。

蒲島知事
 決断を伝えるということです。

政令指定都市・市町村合併関連


 ちょっと話題が変わりますけれども、政令市の動きが今、非常に毎日のように伝えられています。
 30日には植木町でですね、住民投票で。
 非常に大きな、今後の流れに関ってくると思うんですけど、1つは植木町で、今そういうことがあっていると。この間知事自らも出向かれて直接話されていますよね。ここをどう見てみておられるのかというのが一点とですね、それともう1つは同じような話題で城南町では町長のリコールとか、議員さんへのリコールっていうのが1回取り下げられましたけれども、結果的に政令市に伴う合併問題で町とか市を二分するような形でですね、非常に住民同士が対立する構図みたいな形になって、ある意味合併に伴う、本質的な話というよりも、そのことが対立を招くような結果になっている現状があるんですけれども、そこに関しては県としては、知事としては、どのような形で、今、考えておられて、そういうところを今何らかの所見があればお尋ねしたいんですけれども。 

蒲島知事
 リコールとか住民投票というのは、これは地方自治法で認められた住民の権利でありますし、私は政治参加というものをこれまで政治学者として専攻しておりましたけれども、これは1つの参加の方法だと思います。投票だけではなくてですね、こういう形の政治参加、その政治参加の場を通して住民の皆さまが自分達の思いを伝えていくと。
 これは政治参加の1つの形態でありますし、そのようなことが、非難されるべきものではないと思っています。
 私も昭和の大合併というものを子どもの頃経験しましたけれども、その時も、ものすごい住民間の対立があって、私の親も合併反対だったものですから、子どもを学校に行かせないという、そういう手段を採ったり、いろんなことがありました。
 でも、その過程で真剣にその町のこと、あるいは政令都市のこと、合併のことを、これまでちょっとしか考えたことがなかった方々がものすごく真剣に考えると。その過程で何らかの政治的な決着がつくであろうと。だからそれを経ないで政治的決着になったのと、それを経て政治的決着になったのとどっちがいいかと、なかなか価値判断はできないと思います。
 しかし、反対派の方々も賛成派の方々も真剣に町の将来を考えたり、それから市の将来を考えるという、その機会を今もっていらっしゃるのではないかなと私は思っています。
 その過程でそういう町を分裂するという、そういうこともあると思いますけれども、その先に合意ができて、そして素晴らしい村の将来について決断を下されることを私は望んでおります。

荒瀬ダム関連(4)

(幹事社)
 そろそろお時間なので、最後どなたか。


 すいません、ちょっと、再び荒瀬ダムの話になってしまうんですが、すみません。
 川辺川ダムの時にはですね、民意というのがあって、もちろん、判断の中に環境というようなお話もあったと思うんですけれども、荒瀬ダムについて、今、いろいろやり方が出ていますけれども、環境というものが守れると知事は思っていらっしゃるのかどうかというところを伺いたいんですが。

蒲島知事
 ちょっと意味がですね、確実につかめていませんけれども、それは仮に存続となった場合のことですか。


 そうですね。存続となった場合、逆に…。

蒲島知事
 それから、撤去と両方の場合ですか。


 はい。両方の場合で。

蒲島知事

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像6

 まず、仮に存続となった場合を考えますと、これまで私自身の判断としては、企業局があんまりこの環境という問題に真剣に、発電と比べると取り組んでこなかったのではないのかなと思っています。
 もし存続というふうになるとすれば、今の環境よりもよくなるというふうな方策をとらなきゃいけないだろうと思っています。
 それから撤去の方もやはり環境問題はとても大きな争点だと思います。どれだけ下流に、あるいは海に負担をかけない形で撤去するかと。撤去の方も、こっちの方も環境としてはとても大きな問題じゃないかなと思っています。
 まず、きれいな水が流れるような形でするためには相当な努力と、それから相当なお金も掛かるんじゃないかなと思っています。
 いずれにしても環境というのは、どちらの判断をするにしてもとても重要な側面です。


 存続となった場合には、当然ダムの形が多少変わるとか、魚道をつくるとか、いろいろお話が出ていると思うんですけれども、どういった形で、何と言うんですかね、今よりも良くなるとか.....。

蒲島知事
 だから極限まで、極限までという言葉はとても好きなんですけれども、環境対策をできるかどうか、やらなきゃいけないと。存続の場合ですね。
 私はそう思っています。
 同じように撤去の場合も、もう絶対負担をかけないようにするにはどうすればいいかと。それは長い時間がかかると思いますけれども。環境というのは存続、あるいは撤去、いずれにしても重要なキーワードになると思います。


 知事すみません、荒瀬ダムのですね、知事の判断ですね、これは、今、知事ご自身の中では、あるどちらかの判断があって、それに向かっていろんな理論を構成している段階なのか、それともそもそもどちらにするのかというのを迷っていらっしゃるのか。その点はいかがでしょうか。

蒲島知事
 迷いが深くなっていますということです。
 やっぱりいずれにしても判断しなきゃいけませんけれども、とても悩ましい問題です。
 いずれの判断をしても、これは川辺川ダムの時もそうでしたけれども、やはりその判断に相容れない方がたくさんいらっしゃる。その方にどういうふうな形で伝えていくかとか、あるいは理解していただくかとか、それからその方々の気持ちを思いやる気持ち、そういうのがありますので、悩ましい判断であります。

県外広報(スザンヌさんの県宣伝部長任命)関連


 最後に宣伝部長に任命されたスザンヌさんについての印象を。

蒲島知事
 これは明るいニュースですので、皆さまご存知のように、熊本県の宣伝部長としてスザンヌさんを任命しました。
 私も初めてお会いしましたけれども、会った瞬間に熊本県の宣伝部長として最もふさわしい人を任命したのかなと感じました。
 とても爽やかで、それから皆さんから愛されていると。それから何よりも熊本を愛しているということでありますので、私も今回の宣伝部長の任命にはとても満足しています。

荒瀬ダム関連(5)


 すみません。荒瀬の点で最後に1点だけ。
 さきほど極限までというお話があったんですが、昨日の地元の住民説明会でですね、環境と水産業の面でPTの報告の中ではですね、それこそ、極限まで議論を尽くされていないのではないかと。あの報告の中では因果関係が分からないという段階で終わっているので、意見のひとつにですね。もう少しそこを検討してから判断すべきではないかと。12月は早いんじゃないかという意見もあったんです。それでもやはり12月までというお気持ちは、やはり、変わってないという認識でよろしいですか。

蒲島知事
 時間を、延ばすべきじゃないかという、そういう質問だと思いますけれども、ずっと約束しているように、この問題についてはものすごく就任当時から考えてきて、やっぱり12月までにということをお約束しましたので、約束は守らなきゃいけないと思っております。


 知事のお考えとして、議論はまだ十分尽くされていないけれども、12月までと言っている期限があるから12月に判断するというのか、それとも議論は十分尽くされているというご認識なのか、その点をお伺いできますか。

蒲島知事

平成20年11月21日 知事定例記者会見の画像7

 多分この影響について、どのように、どのくらい時間があればいいのかとか、本当にこの因果関係が明解に出てくるのかとか、そういうことが重要だと思いますけれども、これはこれまでの様々な研究の結果をですね、これが正しい結果だという、明解に、これはこういうふうな結果になっているというのはですね、まだ出ていない段階で、またこれを求めるというのは、また、例えば何年もかかる。そうした時に、撤去もできない、存続もできないような、そういう事態に陥りかねないような問題でもありますよね。
 例えば、5年なら5年かけて調査するとかですね、それだと今度はもう前にもいけない後ろにも引けないという、その状況があることも予想されますので、私自身は12月までに決断するというのは、確実にそう思っております。


 知事さきほど迷いが深くなっているとおっしゃったんですけれども、そもそもこの問題を知事が6月に表明なさった時は、知事ご自身としては、撤去の方向でまずは凍結するという前提があったと思うんですよ。その撤去の方向でというご自身のお考え、その点含めたところでどうなんでしょうか。

蒲島知事
 この問題は様々な問題が絡んでいるということで、6月に凍結すると。立ち止まって考えてみようと。立ち止まって考えて、今PTもつくり、それまでは企業局が中心に、そしてPTもあって、そして立ち止まって考える段階で様々な方々の意見も聞いて、そしていよいよ12月の決断ということになったわけですけれども。決断にあたって悩ましい。悩みが深まったといった方がいいかも知れませんけれども。


 当初おっしゃっていた撤去の方向という.....。

蒲島知事
 撤去の方向と言ったことはありませんけど。


 存続の方向、失礼、存続の方向という考え方というのはどうなんでしょう。

蒲島知事
 存続の方向というか、それを含めて、立ち止まって皆で考えましょうということですから。そこでは、存続、それから撤去ということよりも、もっと中立性のある。


 ご自身としてはもっと6月段階よりも中立的なものさしといいますか、そこに立っているという.....。

蒲島知事
 それは迷いが深いというのは、両方あるということです。

(幹事社)
 時間がきているので一応これで切ろうかと思いますけどいいですか。
 これで終わります。