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県立図書館の民間委託の提案
熊本県立図書館を民間委託してはどうか。予算の削減、サービスの向上が期待できる。現在、図書館にある古文書などは、別組織として残し、管理すればよい。(県内 80代)
県からの回答
県立図書館の民間委託について、ご意見をいただきました。公共施設の民間委託の代表的な手法である指定管理者制度は「多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減を図ること」を目的とした制度であり、その活用は、経費削減の観点からも有効な手法だと考えています。
一方で、図書館等への導入に当たりましては、施設の目的や方向性を明確にしつつ、良質な司書等の確保・育成・適正な処遇を前提としたサービスの質と継続性を確保する仕組みづくりが必要です。特に県立図書館は、図書の貸し出しや情報の提供に加え、県内の中央図書館として、体系的な資料収集、市町村への支援など長期的視点から取組むべき業務の比重が大きくなっています。このため、指定管理制度の導入については、この制度が一定期間ごとに管理者の指定を行う必要があり、長期間一貫性のある運営が確保しにくい点を踏まえ、慎重に判断すべきと考えているところです。
古文書などの管理についてですが、県立図書館には、細川藩から受け継いだ古文書や絵図、明治・大正期の熊本県の公文類纂など、貴重な歴史資料が所蔵されています。
また、県立図書館には熊本近代文学館が併設されており、現在、県立図書館・近代文学館の機能拡充に向けた作業を行なっております。この中で、図書館が所蔵する歴史資料(古文書)について、保管、展示、収集等を行い、必要な情報の提供等県民の皆様の利用に供するよう努めて参りたいと考えております。
教育委員会としましても、現在の県立図書館の利用者向けサービスにおいては、まだまだ改善工夫を要する点は多いものと認識しております。これからも、可能な限り県民の皆さま方の期待に添うよう改善を図って参ります。
(平成25年12月回答 社会教育課)