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平成26年 4月16日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006247 更新日:2014年4月16日更新

知事定例記者会見

日時:平成26年4月16日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画

 動画はこちらからご覧いただけます。<外部リンク>

会見録

知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

コメント

質疑応答

(幹事社)
 それでは、発表をよろしくお願いします。

コメント

鳥インフルエンザの発生について

コメントする蒲島知事の写真
蒲島知事
 はい。本日はコメントが1つあります。

 鳥インフルエンザの発生についてです。
 4月13日に球磨郡で発生しました高病原性鳥インフルエンザについては、迅速な「初動対応」、ウイルスの「封じ込め」、「監視体制」の強化、風評被害防止のための「広報」の4原則に基づき対応を進めて参りました。

 そして、本日午前7時30分、関係農場における殺処分及び埋却処分の防疫措置が完了いたしました。

 自衛隊、警察、建設業協会、九州農政局、九州地方整備局、市町村、JA関係団体など、夜を徹して作業に協力していただいた方々、また資材を提供していただいた方々、すべての方々のご支援に心から感謝申し上げたいと思います。

 引き続き、事態の終息に向け、関係者一体で努力していきたいと思っております。

 なお、発生状況検査及び県内すべての養鶏場に対する聞き取り調査の結果、異常は確認されていません。現状では封じ込めは順調にいっていると考えています。

 現在、厳重な出荷制限を行っていますので、感染した鶏肉や卵は市場に流通していません。

 また、国は、鳥インフルエンザに感染した鶏肉や卵を食べることによって人に感染することはないとしています。消費者の皆様には、安心して鶏肉や卵を食べていただきたいと思います。

コメント

アシアナ航空による熊本~ソウル線の増便について

 以上が私のコメントですが、もう1つ嬉しいニュースが入って参りましたので、ここで紹介したいと思います。

 現在、月曜日と木曜日、土曜日の週3便就航していますアシアナ航空によるソウル便について、たった今ですが、アシアナ航空から重要なお話がありました。

 具体的には7月18日から8月17日に渡り、金曜日と日曜日の2日間増便し、5週間にわたり週5便就航する方向で調整を行っているとのことであります。

 この週5便は、昨年10月に続き、2度目の試みになりますが、これが成功することになれば、週5便(の定期便化)につながるのではないかと思っています。

 新4カ年戦略においては、“アジアとつながる”ことを2番目に大事な柱として掲げております。これは本県にとって大きな話と考えています。

 この5週間にかけて実施される週5便が継続されるよう、アシアナ航空と共に、連携を密にして取り組んで参りたいと思っています。

 以上2つが私のコメントであります。

質疑応答

鳥インフルエンザの発生について・1

記者からの質問に答える蒲島知事の写真
(幹事社)
 幹事社の毎日ですけれども、72時間での防疫措置完了という時間的なスケジュール的なものとか、改めてその今回の防疫措置の評価と、これからまだ移動制限、搬出制限、解除されるまでにまだ時間がありますけれども、その間に県としてどういうふうな対応が必要だというふうにお考えかお聞かせいただけますか。

蒲島知事
 はい、この鳥インフルエンザの問題が発生した段階で、私は職員に4つの原則を提示しました。

 1つは、初動(対応)が最も大事であるので、初動をちゃんとやろうと。それから2番目は、ちゃんとウイルスの封じ込めを行おうと。3番目が、監視体制の確立。4番目が正しい情報を提供して風評被害などがないような広報戦略を行うことです。

 (ガイドラインで定められている)72時間(内の防疫措置完了)という問題は、初動の問題だと思います。

 初動で(鳥インフルエンザが)発見された後、72時間のうちに殺処分と埋却処分を行うと。同時に移動制限、それから搬出制限を行い、そして封じ込め、つまりウイルスを封じ込めるために、消毒を行うと。これがすぐに課せられた課題であります。

 それについて、それぞれ私自身が評価してみますと、多良木の農場の方でウイルスが発見されたわけですが、(そこでの鶏の)病気が鳥インフルエンザであるということが確認された後、59時間で殺処分と埋却処分を行っています。そして完了しております。

 多良木〔※正しくは相良村です〕の農場の方は、同じ農場主であるということで、ここも殺処分の対象になったわけですが、この殺処分と埋却処分2つあわせて71.5時間、ギリギリで72時間に間に合ったということであります。

 ただ、ガイドラインというのは、一般的な農場を仮定しています。

 一般的な農場というのは3万から4万ぐらいの鶏の数ではないかと思います。今回は、11万2000羽という莫大な数ですので、そういう意味では(殺処分と埋却処分の)時間がこのガイドラインの中で納まったというのは、私は大変素晴らしいことではないかと思っています。

 それから皆さんもご存知のように、3つの困難がありました。

 1つは土日であったこと。それから日曜日は激しい雨であったこと。それから4月のはじめですから、人事異動の直後であったこと。

 そういう様々な問題があったにも関わらず、今言ったように72時間以内に初動が行われて、そして殺処分と埋却処分ができたことをとてもうれしく思っています。

 ただこれは初動ですから、2番目のウイルスの封じ込めについては、徹底的な消毒を行うということで、最初は11ヵ所の消毒ポイントを掲げておりましたが、17ヵ所に増やしました。

 そして、その(消毒ポイントの)道路を少し改造してプール状にし、すべての車は消毒液を入れたプール状の道路を通っていくと、全車輌が消毒できます。そういう意味では(プール状の消毒ポイントは)封じ込めのための大きな武器になるのではないかと思っています。

後はサーベイランスで、いかによそに出ないかを今からチェックして、県全体をチェックしていくということになると思います。

 今のところ、先程コメントで申しましたように、(他に鳥インフルエンザウイルスは)見つかっていません。これがそのまま21日間見つからなければ、封じ込めにも成功し、監視体制も成功し、そして清浄県に戻るのではないかと思っています。

(幹事社)
 すみません。先程の最後の質問で、これからその21日の間に必要な措置というんですか、県として。

蒲島知事
 今言ったように、21日間にやることは、監視体制でウイルスが実際に発見されるかどうか、それをきちっと見ていかなくてはいけないと思っています。

 それからもう1つは、先程コメントの中には述べませんでしたが、大事なことは、養鶏農家の方々に対する手当てです。特に今回殺処分された農家にどういう手当てをするのか、あるいは移動を制限しているところは、卵も鶏もしばらく出すことができません、ブロイラーも。そういう意味ではそういう人達にどういう形の施策ができるのか、これは国とも連携を取りながらやっていきたいと思っています。

 それからもう1つは、これは皆さんのご協力も是非いただきたいんですが、風評被害が起こらないような形で正確な情報(を伝えていきたい)。卵、それから鶏肉はウイルスに感染したものは出ていません。これが大事なことです。

 でも、出ていたと仮定してもそれは食べても大丈夫だということを、是非、皆さんも報道していただきたいと思っています。

 養鶏農家の方は、それでなくても大変な苦しみ、それからストレス、そういうものを今、抱えていらっしゃいます。

 そういうこともあって、少なくともしばらくは、鶏肉を食べようというぐらいの気持ちで皆さんが応援してくださるとうれしいなと思っています。

(幹事社)
 各社さんどうぞ。

 よろしいですか。今回、72時間の当初の目標以内に殺処分と埋却が終わったということですけど、熊本県をはじめ、関係機関の相当数のマンパワーが集約されたと思うんですけれども、作業がスムーズにいった理由として、知事のお考えの件と、もう1つは、人間への感染という意味でまったく危険が排除できない状況だと思うんですけれども、そういうストレスを抱えた職員さんですとかへの心の健康のケア、そこら辺どうお考えなのか教えていただいてよろしいですか。

蒲島知事
 はい。これ〔※72時間以内の防疫措置〕がうまくいったというのは何よりも、少し県庁としても冒険し(て対応に当たっ)たところにあったのではないかと思います。

 前の夜に、私に報告があったのは、夜の9時半ぐらいだったと思いますが、その時はまだ簡易の検査(の段階)だったんです。簡易の検査で陽性ということで、それをすぐ国の方に送って、検査をしてもらうように頼んだわけですが、県庁はもう簡易の検査の結果で、動き始めたということです。次の朝の4時には、既に(殺処分のために)第1陣が出ています。

 そういう意味では早く初動をやったということが大きいと思っています。

 職員にすれば、少しリスクがあります。もし、いろんな行動をした後で、朝の8時に出てくる国の検査の結果が、陽性ではなかったというようなことであれば、これまでの様々な動きとかコストが、当然掛かってきますから。

 そういうリスクを恐れずに県の担当者が行動してくれたことが、私はうれしいし、また、(そのことで)今回の72時間内に殺処分と埋却処分ができたのではないかと思っています。

 それから2番目に、これは農林水産部だけではなくて、県庁全体で、それから県庁だけでなく、先程申し上げましたように、様々な関係諸団体が協力してくださって、人員を出してくださったことです。

 特に県庁本体でいうと、半分近くが農林水産部で、他は農林水産部以外のところから動員されたのではないかと思っています。

 だから、最終的には1300人以上の人が県庁から(初動対応に)出たし、それから延べで900人ぐらいの自衛隊の人が(初動対応に)出てくださいました。

 その人員体制がどんどん必要になってくるということに対して動員も出来たし、それから何と言っても自衛隊の方々のご協力はとても大きかったと思います。

 最初の1日は、県庁、それからJA、市町村の人達と一緒に一晩は頑張ったと思いますが、その後、疲れてきた時に今度は自衛隊の方々が来てくださったと。

 それから関係の方々が資材の提供をどんどんしてくださった。土日はなかなか資材が手に入らないんです。そういう中にあって、皆さんが協力してくださって、このような形で72時間以内、とりわけ最初、ウイルスが発見された多良木の農場の方が59時間という非常に短い時間でできたということが大きいのではないかと思っています。

 それで成功の要因はたくさんあると思いますが、いくつか挙げるとそういうことです。

 それから(防疫措置に当たった職員に)やはりストレスとか(があったと思いますし)、いろんな(機関の)職員或いは自治体の職員の方々からすると初めての経験だったかもしれません。

   ニワトリが広大な鶏舎の中に放し飼いされていて、それを捕まえて殺さなくてはいけないという想像を絶する過酷な状況で、暑いし悪臭はあるし、それからずっと(防護服で体を)密閉していますから、動きもとても大変だったと思います。

   そういう過酷な中で活動していただいたので、その場でも保健師の方と医師の方に診てもらいましたが、是非、昨日徹夜で頑張った人には今日は休んでくださいと私は課長さん達にお願いしたんですが、そういうような手当てを県庁全体でこれからみていかなくてはいけないと思っています。


 知事よろしいですか。

蒲島知事
 はい。


 59時間と71.5時間のお話が出たので、起算点を確認したいんですが、4月13日の午前8時の遺伝子検査で陽性を確認してからということでいいんですかね。

蒲島知事
 それが計算のあれ〔※起算点〕です。でも、それから資材を確保したり、動員計画を(策定)したりしたら、もうそれだけでも1日ぐらいかかってしまいます。職員の判断、(つまり)前の簡易検査で陽性だったということで、それからリスクを恐れず動員計画を(策定)したことが、この(初動対応の)短さに結びついているのではないかと思っています。

 ある新聞で見ましたが、農水省の方が最速ではないかと(おっしゃっていました)。私もこれまでの鳥インフルエンザの発生後の対応では、世界的にもこんな早く(初動対応を)したことはないのではないかと思っています。


 あと知事のご発言の中での確認なんですが、一般的な農場の経営の羽数が3万から4万羽とおっしゃいましたが、これは日本国内の平均という。

蒲島知事
 大体3万から4万が平均だというように聞いています。

 だから、それがその農場で発生した時に、どのくらいの速度で殺処分と埋却処分ができるかという形でガイドラインができているというように聞いていますけど、それは厳密ではありません。

 ただ、どう考えても量が多くなれば、当然、殺処分が難しいです。それから殺処分も相良村の方は早く済んだんです。なぜかというと(鶏が)小さいんです。まだ、生後何週間ですか。

(事務局)
 17日です。

蒲島知事
 17日間ですから、まだ小さい。しかし、多良木の方は、もう出荷寸前ですから、2キロから3キロぐらいある巨大なブロイラーです。

(また、)私も自分で畜産学を勉強しましたので、鶏を追ったことはありますが、牛を追うよりも大変です、舞いますから。

 そういう意味では大変だったろうなと(思いますし、)自分自身の経験から見てもこの作業に当たられた職員の方々に心から敬意を表したいと思っています。


 もう1つ、ご発言の確認なんですが、清浄県に戻るというご発言がありましたが、これは移動制限区域内で防疫措置完了後21日後のことを指しているのか、県内全体で、もう見つからない、鎮静化するというか、終息できた状態を指しているのか、どっちを指していますか。

蒲島知事
 正確にはちょっとすみません。担当者の方からお願いします。

 清浄県に戻るのはどこの時点から21日ですかね。

(事務局)
 これから先、(発生)農家の周辺に飼っておられる農家の(鶏の)清浄性確認検査をいたします。その中で異常がなければ、21日後に。


 移動制限区域内ということですか。

(事務局)
 そういうことです。


 すみません。確認を1つだけ。埋却処分が終わった時間を多良木と相良の農場、それぞれ教えてください。

蒲島知事
 埋却処分が終わった時間。


 はい。

蒲島知事
 時間は朝の7時半ですけど。


 いや、これは防疫措置が終了ですよね。

蒲島知事
 埋却処分が終わったのはもっと早いんですかね。その(埋却処分が終わった時間は)分かりますか。

(事務局)
 埋却処分が終わったのは19時でございます。


 ちょっと待ってください。

 15日の19時に多良木町農場の埋却処分が終わったんですか。

(事務局)
 多良木です。


 じゃその後に鶏舎の消毒とかの防疫措置の完了は、じゃ終わっていないんですか。

(事務局)
 防疫措置は、まだでございます。


 防疫措置完了は。

(事務局)
 申し訳ございません。防疫措置完了が19時でございます。ですから、堆肥の埋め込みとかそういったものはもう少し先に終わっています。


 だから、その時間を教えてください。埋却処分が終了した時間を多良木と相良、それぞれ教えてください。

(事務局)
 数字をちょっと持ってきていませんので、後で。


 早急にお願いします。

蒲島知事
 後で正確にそれを。


 では、つまり、防疫措置が完了したんですね。埋却だけじゃなくて。

(事務局)
 埋却をして、その後、石灰を振るとかそういう消毒、それと鶏舎の中の消毒、それを終わったところが。


 いや、国の防疫指針でいっている防疫措置完了という言葉はありますけれども、それに該当するのが終わったということでいいんでしょうか。

(事務局)
 はい、そうです。

蒲島知事
 だから、埋却の方は、もっと当然先に終わっています。


 その時間を早急に教えてください。

(事務局)
 はい。


 朝日新聞ですけれども、21日経過をして、すべての制限などが異常が発見されず解除された後、何か知事が安全宣言とかそういうのっていうのは出されるようなご予定ありますか。どのタイミングでもし出すなら。

蒲島知事
 まだそこまで考えていませんし、今、大事なのは、72時間以内にこの初動、とりわけ防疫措置が終わったということでありますので、最後まではまだ考えていないです。そんなことを考えて、また油断すると、奇襲攻撃されますので。

 今回の鳥インフルエンザはまさに奇襲攻撃ではないかと思っています。先程(申し上げたとおり、)一番悪い条件のもとで、4月の人事異動の後でかつ雨の日に、かつ土日という、非常に動員がしにくい時に出てきたということですから。だから油断はしてはいけないということを改めて感じた次第です。


 現時点で何か風評被害みたいなものとか、鶏肉の消費が落ちているとか、そんな話というのは特にお聞きになっていないですか。

蒲島知事
 今のところ聞いておりませんが、やはり我々もそういう風評被害がないように努力したいと思っています。

 それで、これは是非マスコミの方々にもお願いしたいんですが、今日、NHKの方でもその特集がされていましたので大変感謝しています。


 職員の方々とか、この作業に携わられた方々で健康異常などを訴えられている方っていうのはいらっしゃらない。

蒲島知事
 今はどうですかね。

(事務局)
 今のところ、怪我された方、それからお話のような方につきましては、いらっしゃいません。

蒲島知事
 はい、そういうことです。

質疑応答

水俣病問題について・1


 すみません。知事、ちょっと別件ですけれども、水俣病問題でちょっと3点ほど伺います。

 1つは、先日、水俣病互助会訴訟の判決後に、熊本県も控訴されましたけれども、改めてその控訴についてのお考えをお聞かせください、というのが1点目。もう1つが。

蒲島知事
 ちょっと1つずつでいいですか。


 はい。では、1つずつ区切って。

蒲島知事
 控訴理由については、正確に時期が来た時に発表したいと思いますが、この前の記者会見で申しましたように、これまでの最高裁の判断と、今回の判断に齟齬がある部分があると(考えます)。それについては上級審の判断を仰ぎたいというのが基本的な今度の控訴の理由であります。

 はい、2番目どうぞ。


 今日4月16日は溝口訴訟の最高裁判決からちょうど1年になりますが、この間、最高裁判決後の熊本県としてのいろんな取り組みをされてきたと思いますけれども、この1年間、ご自身でどのように評価されておりますでしょうか。

蒲島知事
 (今日で)最高裁判決からちょうど1年ですが、最高裁判決を受けて3原則を定めて熊本県の水俣病の政策を進めています。
 1つは最高裁の判断を最大限尊重すること。2番目は公健法の世界を閉じてはならないこと。3番目は公健法上の補償制度について検証が必要であること。この3つについてこれまで対応してきました。

 それで、最高裁の判決を通じて実際に通知もまいりましたが、それがガイドラインになるわけです。それが実際にfunctionable〔※機能する〕かどうかということをちゃんと国の方で見て欲しいということで臨水審の設置をお願いしたところです。

 そういう方向で進んでいるのではないかと思っています。

 補償制度(の検証)についても、北川副大臣に対して私の方から求めました。3番目の原則についても1年を目処に検証したいというお話がありました。

 そういう意味では、公健法の世界を閉じてはならないことについても、北川副大臣の方から約束をいただいたというように思っていますので、1年でありますが、この3原則に従って、熊本県は行動してきましたし、前進することができたのではないかと思っています。

 この最高裁判決がなければこの1年間がなかったということから考えますと、前進ではないかと思っています。

 はい、3番目。


 すみません。今の点の重ねてになりますけど、要は最高裁判決後に、熊本県がこうすべき、こうあるべきだということで行動してきた。それは国に対してもいろいろ要望という形でも再三上げてこられたと思うんですが、それは環境省にもその意を酌んで受け止めてもらって、理解してもらって、そういう意味で前進ということなんですか。

蒲島知事
 最高裁判決があった後で、熊本県が考えるべきものとして、国に対して求めたものは、今後の認定に当たっては最高裁の判断を最大限に尊重して欲しいということです。

 それに応じた形で通知が出されたものだと思います。
最高裁の判決を最大限に尊重してガイドラインを示されたということで、それに従って一度、臨水審を開いて認定業務をやってくださいということを申しました。そして、今、実際に国の方でやろうとしています。実際にできるかどうかというのを見て熊本県としては認定業務を始める。

 だから、認定業務を放り投げたわけではなくて、常に用意をしているんです。できると思ったら我々はやるんです。だから、そういう状況に今あるということであります。


 すみません。最後に、チッソの子会社、分社化の手続きの件ですけど、今国会で審議されている会社法改正があるので、ここで子会社株の売却に関して、新たな制約を設けるというふうな改正があるんですが、その対象からチッソを外そうというような、野党側からですけど、修正案の提出の動きがあるんですけれども、それについての知事はどのようにお考えですか。

蒲島知事
 これは国会審議における法改正の政治の中での1コマではないかと思っています。私達はどうなるか、それを県としては見ているところです。

 ただ、先程言いましたように、3原則、(つまり)最高裁の判決を最大限に尊重することと、2番目の公健法の世界を閉じてはならないというのは、これは私たち、熊本県のこの問題に関する考え方であります。

 ただ、国会の方でどういうような審議が行われているのか、これから注視はしていきますが、1個1個の政治過程の1コマにコメントすることはしません。


 ちょっと確認ですけど、公健法の世界を閉じてはならないというのは、公健法での審査業務、審査が続いている以上は救済は。

蒲島知事
 救済を求める人がいる限りです。


 救済を求める人がいる限り、救済の終了というのは、終わっていないよということとイコールということでいいんですか。

蒲島知事
 これはイコールというか、私どもが被害者救済のための3原則として常に掲げているものであります。

質疑応答

鳥インフルエンザの発生について・2

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 知事、鳥インフルエンザに戻るんですけど、先程ですね、封じ込めの大きな武器として消毒プールの話をされていましたけれども、今度、これから連休に向かって人の流れが活発になる中で、この設置ポイントを見直したり増やしたりとか、そういうお考えとかはあるんでしょうか。

蒲島知事
 今、大事なのは、封じ込めです。だから、他に例えば阿蘇で出た時にはまた違った消毒ポイントが出てくるでしょうが、現在のところは、他に見つかっていません。

 だから今、球磨郡で見つかったところをいかに封じ込めるか。(消毒ポイントは)11。最初は、それでも十分、網羅的だと思ったんですが、それでも小さい道があるということが分かって17に増やしました。それで、道を改造して、消毒液を溜められるようなプール式にするのは、普通はとても大変なことなんです。

 1つは危険性がありますので、必ずパトカーかあるいは誘導員がいなくてはならない。それから道路を改装するというのは大変なことなんです。国道、県道とあります。(まだ、)県道はいいかも知れませんが、国道(は大変です)、そして、何よりも私が昨日、驚いたのは人吉の(高速道路の)インターに入るところもちゃんと既にプール式になっていたんです。(鳥インフルエンザの)発生以来、今日で3日(ですが)、昨日(プール式の消毒ポイントが)出来ておりましたから、2日後にはもう土木部が非常に一生懸命(作業を)行い、道路を改造してプール式に、それも17ヵ所やってくれたことに感謝したいと思います。それだと全部、消毒液の上を通りますから、全車輌消毒なんです。

 少なくとも熊本県のあの場所〔※鳥インフルエンザの発生地域〕から出る車はすべて消毒していると。それから消毒する職員の方に聞いたんですが、住民の方がとても協力的だということでした。本当は嫌ですよね、消毒液を自分の立派な車にかけられるのは。でも、全然そういうことがなくて、皆さんご苦労さんということで、協力的だったということを聞いて、住民の方々の協力があるなと感じた次第です。

 それでも空を飛ぶ(鳥に対してという)のはどうしようもないですから、それは油断しないようにしなくてはいけないと思っています。

質疑応答

水俣病問題について・2

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 知事すみません。もう1回、チッソの適用除外規定の話にもう1回戻るんですけど、知事も力を入れられた特別措置法には、チッソの子会社売却に関して事業譲渡という表現ですけども、条件として市況の好転と救済の終了という条件が付けられています。

 最終的には環境大臣の認可があるんですけれども、今、この裁判が続いている状況とか、救済の申請を求めていらっしゃる方がいる状況の中で、売却の条件は整っているかどうかという話と、こういう議論をしてそもそもいいのかという議論、この辺はどう思っていらっしゃいますか。

蒲島知事
 これは、直々には環境大臣が決めることです。ただ、県の立場としては、公健法の世界を閉じてはならないという3原則の1つ、それに関しては何かあった時には、その自分達の行動範囲というんでしょうか、(それが)行動の基準を決めるというように思っており、だから、この3原則はそういう意味ではとても大事だと私は思っています。

質疑応答

鳥インフルエンザの発生について・3


 知事、すみません。鳥インフルエンザのお話をもう1つだけ。

 消毒で住民の方は協力的だというふうにおっしゃったのと、公共交通機関にマットがちゃんと引いてあったりだとか、周辺の店舗にもう石灰をまいたりだとか、そういった地元の方の自主的な動きというか、そういったものはどう捉えていらっしゃいますか。

蒲島知事
 とても感謝しています。

 皆で、ウイルスをとにかく封じ込めようと、そして皆で初動をちゃんと間違いなくやろうという気持ち。そういう気持ちは住民の方々の気持ちと一緒にならないとなかなかできないと思うんです。そういう意味では、私は口蹄疫の経験が今とても生きているような気がします。
 口蹄疫は反対なんです、(熊本県に)入ってくるのをいかに防ぐか。その時の経験は(生きており)、先程のプール状の消毒は反対の道路で行ったわけです。こっちから出て行く方ではなくて、向こうから来る方に(プール状の消毒ポイントを)設置したと。そういう意味では、今回は、消毒液を溜めるプールは、出ていく方についているということが今回の特徴です。

 でも、他の県に迷惑をかけるといけないし、他の地域に迷惑をかけてもいけない。これから熊本県がもし、ここで(鳥インフルエンザウイルスを)抑え込むことができなかったら、たぶん日本全国にいく可能性がありますので、とにかく今は必死ですべての道路を防いでいるという状況です。


 知事、よろしいですか。

 自衛隊の派遣の支援が初動に繋がったというお話なんですが、14日の午前にまず消毒石灰の輸送の支援を要請して、9時20分に殺処分の方も支援を要請したと。その間の判断、知事がどういうふうにこの2回に渡って支援要請を決めるに当たって判断に至ったかというのをちょっと教えてください。

蒲島知事
 第1回の要請というのは、石灰が足りない。結局、石灰がないと消毒ができない。でも、石灰を撒いても雨の日ですからすぐ流れていく。それから石灰は埋却処分にもどうしても必要なんです。鶏の死体をまず置いて、その上から石灰をまた撒いて、また鶏の死体を置くというように、そういう形で石灰が大量に必要だと、それがもう不足してきたと。それが不足すると全体にすごく遅れが出てきます。そして常に協調関係、友好関係のある自衛隊の方に、まずは石灰を(現地に)入れて欲しいということをお願いしたというのが第1点です。

 それでどんどん殺処分が進みます。殺処分が過酷な状況の中で進んでいきますから、次第に作業している人達も気力が衰えてくると思うんです。それで朝、担当者に聞いたところ、殺処分の方がちょっと遅れていると。もう異常な状況だというわけです。多分そうでしょう。

 100メートルもあるオープン鶏舎の中を巨大なブロイラーが飛び回っているのを捕まえて、ガスで殺さなくてはならないという異常な状態の中で、今、石灰を運んだ自衛隊の方々が、多良木と相良にいらっしゃるということを聞いたので、私の方からいらっしゃる方々を殺処分と埋却に支援してくださらないだろうかというようなお願いをしたところ、快諾していただきました。

 最終的には、自衛隊の延べの派遣人員が900名です。延べの車輌数が200輌、そういう意味では、この自衛隊の新たな戦力があることによって先程言った72時間以内に終わることができたというように思っています。

 それから、夜ですから、明かりがないです。夜、明かりがない中で、率先して国土交通省の九州整備局から投光機、いわゆる光を上から照らす投光機を送ってくださいました。これもとても役に立ちました。そういう意味では農政局、それから各自治体の方々、JA、それから建設業界の方、特に穴を掘るのに建設業界の方々が最高の力を発揮してくださったのではないかと思っています。

 このようにすべての方々が支援してくださったから72時間以内にできたというように思っています。

 そういう意味では実力だけではなくて、ラッキーな面も大きかったように思っています。

 でも、何よりも朝早く4時に出動するという判断をした、検査の結果が正確に出る前に行動した担当の職員は私は大変素晴らしいと(思います)。常に皿を割れということを言っていますが、例えば、今日新聞に出ました。15日に正式にこれは疑似から患蓄だと。

 これが間違っていたらどうなりますか。埋却処分した後で、そういう恐れは常にあるんです。

 でもそういう恐れがあっても、ここで早く初動をやった方が熊本県民のためにいいんだという判断をできたことがとてもうれしく思います。

 逆に、リスクを最小化するために、昨日の15日に判断を待ってやってしまったら大変なことになっていたと思います。

 だからそういう意味では、そういう判断をする文化ができたことをとても嬉しく思っております。

 以上です。

質疑応答

全国学力・学習状況調査の結果公表について


 知事よろしいですか。

 来週、全国学力テストがあるんですけど。

蒲島知事
 はい。


 知事は、これまでに市町村教育委員会のいわゆる学校別の成績の公表をするべきということを今までもおっしゃっていました。実際、今年度から、文部科学省が成績公表を認めるようになりました。改めて、知事や市町村教育委員会が成績を公表することに関しての見解と県教委も市町村教委の同意を得れば公表をすることができるという話になっているんですが、これについて見解をお聞かせください。

蒲島知事
 私は公表するかしないかという是非以上に、この調査結果を分析して有効に活用することが大事だと考えています。

 ただ最終的には、その〔※公表するかしないか〕判断というのは教育委員会が判断するべきものだというように考えています。

 そういう意味では、教育上の効果が最大化になるように教育委員会として最適な判断をしていただきたいというのが私の希望です。


 改めて、その公表をした方がいいかどうかというのはどうお考えなんですか。

蒲島知事
 それは先程言いましたように、知事が判断するものではなくて、各自の教育委員会が最適な判断をして欲しいというように思っています。


 一義的には教育委員会の判断なんですけど、知事は文部科学省のアンケートに対しても、公表するべきだというふうに回答を今までされているので、お尋ねしているんですけれども。

蒲島知事
 それは先程言ったように、この判断は私がどう考えるということよりも、教育委員会が、特に県教育委員会それから市町村の教育委員会が最適な判断をすべきものだというように考えていますので、私が公表がないからといって、自分から進んで公表しますということはしません。


 県立中学校に対してもそういうお考えですかね。

蒲島知事
 同じです。はい。

質疑応答

鳥インフルエンザの発生について・4


 最後にちょっとお伺いしたいんですが、先程、農家の手当てということをおっしゃいましたけど、どのようなことが考えられるんでしょうか。

蒲島知事
 今、それについては鋭意検討中ですが、農林水産部長が来てますか。どういうようなことを考えているか。

(事務局)
 農家の経営支援でございますけれども、まず発生農家の経営支援、それから搬出制限区域内では鶏肉及び鶏卵の搬出が制限されておりますので、これに対しての経営支援について今、検討中でございます。


 それは家畜伝染病予防法に基づくスキームの中でということで理解してよろしいですか。

(事務局)
 はい。口蹄疫発生後、国の措置がかなり充実しておりますが、これにあわせて加える、あるいはあわせて県としての独自の支援策ができるかどうかについて検討中でございます。

質疑応答

豚流行性下痢(PED)の発生について

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 すみません。よろしいですか。

 鳥インフルエンザもあるんですけれども、その中で豚の伝染病の方も九州の方でも拡大しています。県内でも被害が出ています。こちらに対しての対策を教えていただけますか。

蒲島知事
 もちろん、最初に豚の方の問題が出てきましたが、基本は同じような気がします。やはり消毒、それからよそにうつらないように(すること)。

 ただ、今そちらの方よりも、優先順位としては鳥のインフルエンザの方が優先順位としては高いので、最善力を尽くしていますが、豚の方の病気も忘れたわけではなくて、同じコンセプトですから、この鳥インフルエンザの対応を教訓に更に取り組んでいきたいと思っています。

(幹事社)
 よろしいですか。

蒲島知事
 それでは。