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【8月4日】第15回熊本県新型コロナウイルス感染症対策本部会議における知事訓示
【8月4日】感染症対策本部会議(第15回)知事訓示
知事訓示全文
まず、昨日、県内の感染症指定医療機関に入院されていた山鹿市内の感染者の方がお亡くなりになりました。心より哀悼の意を表します。
これまで、医療機関においては、全力で治療にあたっていただきましたが、このような結果となり、心を痛めております。
現在、本県では、先週7月28日から昨日8月3日までの1週間で、計133名の新規感染者が確認されており、前週の68名から感染者が急増しています。
感染が拡大し始めた7月20日から8月3日までの間でみると、全体の約7割が、県北の2つのクラスターの関係する新規感染者です。
また、この2つのクラスターの感染源が県外由来の可能性があることに加え、クラスターを除いた事例の約5割が県外由来の事例です。
さらに、接待を伴う飲食店でのクラスター発生など、夜の繁華街での感染が増加しています。
これまでの中で最も危機感を持って対応すべき状況となっています。
この状況を踏まえ、昨日、熊本市とともに県・市合同専門家会議の原田座長にリスクレベルや今後の対応について、協議を行いました。
座長からは、『検査体制や医療提供体制の整備が進められているものの、新規感染者の急増により、これらに負荷がかかり始めている。』こと。
また、『感染急増を防ぐためには、メリハリの利いた接触機会の低減を図っていく必要があり、クラスター対策や感染流行地との往来の注意、接待を伴う飲食店等への対策など、感染拡大のリスクが高い部分を確実に対応していくことが重要である。』との御意見をいただきました。
これを踏まえ、熊本市を含む本県のリスクレベルを本日から「レベル4特別警報」に引き上げることとします。
また、リスクの高い部分に焦点を絞った、メリハリの利いた対策を実施します。
特に、熊本市中心部の接待を伴う飲食店について、熊本市と連携し、感染防止対策が徹底されているか、今週中に各店舗を回り、確認することとします。
その上で、今後も感染拡大が継続する場合は、感染防止対策が徹底されていない店舗に対して、休業要請を行うこととします。
次に、軽症者等向け宿泊療養施設の開設についてです。
医療提供体制をより確かなものにするため、軽傷・無症状の方を受け入れる宿泊療養について、明日から受入れを開始します。まずは、熊本市内の施設1箇所において、県内全域から軽症者等を受入れることとします。
この対応で、現在、33%となっている病床稼働率の軽減が図られるものと思います。
次に、県民の皆様への要請です。県民の皆様には、改めて、職場等において、検温、マスク着用、手洗い等の基本的な感染防止対策と、3密を避けるなどの「新しい生活様式」の徹底を、強く要請します。
また、県境を越えた不要不急の移動自粛を、引き続き、要請します。特に、来週からお盆の時期を迎えますが、大都市圏を中心に感染拡大が続いている状況を踏まえ、県外在住の御家族や御親戚、御友人の方々に対して、ふるさとや御家族の方のことを考えて、本県への帰省を控えていただくよう、お伝えいただきたいと思います。
最後に、これまで感染された方や、その御家族、職場関係の方々などに対する不当な扱いや、いやがらせ、誹謗・中傷などが絶対にないよう、くれぐれもお願いします。
県民の皆様におかれましては、今が感染拡大の危機的状況にあることを御認識いただき、自らと周りの人を守り、ひいては社会を守るための行動をお願いします。