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令和5年(2023年)7月5日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:令和5年(2023年)7月5日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
発表項目・コメント
質疑応答
- 令和2年7月豪雨からの復旧・復興について・その1
- 7月2日からの大雨への対応について・その1
- 『One Piece』×南阿蘇鉄道コラボ列車の運行開始について
- 7月2日からの大雨への対応について・その2
- 新型コロナウイルス感染症関係について
- 百間排水口の樋門撤去について・その1
- パートナーシップ制度について
- 百間排水口の樋門撤去について・その2
- 7月2日からの大雨への対応について・その3
- 令和2年7月豪雨からの復旧・復興について・その2
- 7月2日からの大雨への対応について・その4
- 百間排水口の樋門撤去について・その3
- 旅行助成事業(くまもと再発見の旅)における補助対象外商品の販売等について
コメント
7月2日からの大雨への対応について
蒲島知事
最初のコメントです。
7月2日からの大雨では、2度も線状降水帯が発生しました。ただ、人命に関わる被害は1件もありませんでした。
しかし、現在も大雨警報が発令されている地域があります。また、先日の大雨により、広い範囲で地盤が緩んでいる可能性があります。
繰り返しのお願いになりますが、災害から命を守るためには気象情報をしっかりと把握し、空振りを恐れず早めに避難する「命を守る行動」が何よりも重要です。
特に、増水した河川や土砂災害の恐れがある場所には、近づかないようにしてください。
また、報道機関の皆様にも日頃から県民の防災意識の向上にご協力いただき感謝申し上げます。
今後も県民の皆様に対する早めの避難の呼び掛けに御協力をお願いします。
発表項目
『One Piece』×南阿蘇鉄道コラボ列車の運行開始について
蒲島知事
次の発表です。
県では、人気漫画『One Piece』と連携し、熊本地震からの復興プロジェクトを進めています。これまで「麦わらの一味」10体の銅像設置など、様々な取組みをとおして、熊本の元気を世界に発信して参りました。
この度、復興プロジェクトの新たな取組みとして、南阿蘇鉄道の全線運転再開を記念したコラボ列車「サニー号トレイン」の運行を開始します。
この列車は外装から内装の細部に至るまで、『One Piece』の世界観を表現した、魅力的で特別感のある車両となりました。
運行開始となる7月22日は、『One Piece』の連載が始まった日として、「One Pieceの日」にも制定されています。
この記念の日に、夢のような列車を走らせることができることを、作者の尾田先生や集英社の皆様をはじめ、全ての関係者の皆さんに心から感謝申し上げます。
列車のモチーフとなった海賊船「サウザンド・サニー号」は、「麦わらの一味」とともに、過酷な海を、太陽のように陽気に越えていきます。
私は、この「サニー号トレイン」も、地震からの復興のシンボルとして、多くの困難を乗り越えてこられた南阿蘇を、太陽のように明るく照らし、皆様から愛される列車になると信じています。
列車の全貌は、7月22日に開催する出発式典でお披露目となります。ただ一部のデザインについては、7月17日から公式SNSで先行公開します。どうぞ楽しみにお待ちください。
また、「サニー号トレイン」の運行と併せ、南阿蘇鉄道の駅舎や沿線などでも皆様に楽しんでいただける企画を実施いたします。様々な企画を通じて、南阿蘇への誘客を促進するとともに、 引き続き、熊本の元気を世界に発信して参ります。
発表項目
くまもと産業復興エキスポについて
蒲島知事
それでは次の発表です。
熊本地震から7年、令和2年7月豪雨災害から3年が経過し、創造的復興は着実に進んでいます。
そして、Tsmcの本県への進出を契機に、半導体関連産業の更なる集積により、本県は、100年に1度のビッグチャンスを迎えています。
創造的復興や企業進出等が進む熊本の姿を、国内外に広く発信するため、来年2月28日、29日の2日間、グランメッセ熊本において、「くまもと産業復興エキスポ」を開催します。
イベントのテーマを「絆」とし、企業等の技術・製品の展示、商談会に加え、創造的復興や半導体をテーマとしたセミナーや講演会などを実施する予定です。
また、半導体関連産業における人材の育成・確保を見据えて、県内の学生の皆さんにも来場いただくようご案内しています。
7月7日からは、出展企業等の募集を開始します。
専用のホームページから資料請求や申込みをお願いします。
一般的な産業展示会と比べ、出展料を安く設定しています。さらに、熊本地震などで被災された企業の出展料は半額にします。
本県の強みである半導体、ものづくり関連企業の皆様など、多くの企業・団体の皆様に出展いただければと思っています。
コメント
7月15日にラグビー日本代表国際試合が開催されます
蒲島知事
最後のコメントです。
7月15日土曜日に、えがお健康スタジアムで、ラグビー日本代表国際試合が開始されます。
この試合は、本年9月から10月にかけて開催される、ラグビーワールドカップ2023フランス大会に向け、日本代表にとって初めての試合となります。対戦相手は、世界トップクラスの強豪国、ニュージーランド「オールブラックス・フィフティーン」です。
試合会場までのアクセスについては、駐車場は既に予約で満杯となっています。そこで、JR光の森駅からの「臨時バス」や事前予約の「パーク&バスライド」をご利用ください。
試合当日は、会場周辺の混雑が予想されます。時間にゆとりを持って会場にお越しいただければと思います。
私からは以上です。
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質疑応答
令和2年7月豪雨からの復旧・復興について・その1
(幹事社)
先日の復旧復興本部でもやり取りあったかもしれないんですけれども、令和2年7月豪雨に関してお尋ねします。
各社報道でも取り上げられていましたけれども、災害の後、人口減少、更には市町村間の人口の移動といいますか、都市部などへの移動というのが目立って、球磨村や坂本町ではかなり人口が少なくなったり、若い人が出て行ったりということがあります。
知事のお考えとして、治水対策を進めて、復旧復興を進めることで定住を目指すというお考えは分かるんですけど、もう少しきめ細やかな対応が必要ではないかという声もあります。その辺りについてお考えをお聞かせください。
蒲島知事
今週の日曜日、7月2日に人吉の追悼式に参列し、二度とこのような被害を繰り返してはならないということと、もう一つは、被災地の復興を一日も早く成し遂げる。特に「緑の流域治水」という理念のもとで成し遂げる。
それでもう3年が経ちました。その3年間で球磨村とか坂本町辺りの被害の大きかったところは人口が減少していると。だから早く復興の姿を見せるだけではなくて、特に住宅の提供を早くやることがとても大事だなと思っています。
そして、そのためには我々も目標を持っていなければいけませんので、今年度末、来年の3月31日までには、9割の方の住宅を提供し、そしてその後1割の方が多分、まちづくりとか様々な形で遅れる可能性がありますけれども、少なくともこれを目途に進めます。
誰一人取り残すことなく目途が立つような形で、住宅を提供していきたいなと思います。
住宅だけではなくて、多分教育、学校なんか、とても人口減少に影響していることと思いますし、それから生業、ちゃんと職業がその場で持てる、そういう形でできるだけ早く、できるだけ分かりやすく、それを提供していくということになると思います。
そういう意味では、先程も申しましたけれども、新たな生活の場を皆様が安心して作ることができて、お年寄り、またはお一人でお住まいの方々に対しては、地域の見守りやコミュニティの形成に向けて、国も県も、それから市町村も切れ目のない支援を行うことが大事なのかなと思っています。
3年経ちましたけれども、少なくとも今年度の終わりまでには一人残らず住宅の目途が立つというところを目標に今、やっているところであります。
そして9割の方が、生活の場、住宅を持つことができるという、そういう形で今進めております。
その間も、そういうことを早めに皆様に知っていただくことが、他所に移ろうかな、どうしようかなと思った時も、このくらいだったら待とうかなと。それについてまた様々な質問があったりする時には、市町村と県と連携しながら、なるべくそういうことを周知、徹底していきたいなというふうに思います。
(幹事社)
続きまして関連ですけれども、やはり戻ろうと思っていたとか、ここに住み続けたかったけれども、出ていかざるを得なかったというか、ちょっとしたことで、です。
例えば、通学がしにくいとか、そういったことで若い世代が出て行っているという現状がありまして、例えば人吉地域の高校に通う人が入れるような寮があったらとか、坂本から通える手段があったらとかいう声も聞きましたけれども、何かそういったような、今できることがあるかどうか、そういったことを考えていくようなお考えはありますでしょうか。
蒲島知事
まちづくり、それからコミュニティづくりがどういう形になるかと。少なくとも今年度末までには、そういう情報をなるべく集めて、それを周知、徹底できるような形にできればいいなと思っています。
市町村の方々とよく話し合って、それからまた移ろうと思っていらっしゃる方も、市町村の市役所、役場に行って聞けば、どういうことが今考えられているかということを、情報として知ることができると思うんです。そういう情報を市民と共有することがとても大事だと思います。
そういう意味で、これからも、我々もですけれども情報を集めて、どういうふうな町に、どういう形ですると。例えば、どのくらい安全になるかということを踏まえて、一番大きな問題は、不完全情報のもとで態度を決められるんじゃなくて、完全情報のもとで、どっちがいいかというのをはっきりと皆様自身が認識したうえで行動を起こされる方が大事でありますので、これからも復興の進捗を進めるとともにそういう情報をなるべく提供できるような、そういう体制をとっていくことが大事だと思っています。
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質疑応答
7月2日からの大雨への対応について・その1
(幹事社)
今週、益城町を中心に降った雨の件についてお尋ねします。
人的被害というのは確認されていないと思いますが、田畑への被害というところがちらほら見え始めてきているのかなとも思います。そういった方への支援ですとか、今後、県として、どういった対応をしていくか、教えてください。
蒲島知事
まず、人的被害が今までのところゼロだということがとても安心して、良かったなと思っています。
ただ、ご存知のように、田んぼ、それから橋とか道路、こういうハードが相当やられていることは確かでありますが、これらに関してはノウハウが県にも市町村にも、そして国にもありますので、迅速に対応していきたいなと思っています。
特に、道路の損害なんかというのは急いでやらないと、とても皆様が困ると思いますし、田んぼが傷ついたところは、国と、どのくらいの損害があるかということを積算しながら迅速に対応していきたいなと思っています。
これに関しては、県も市町村も国も多くの経験を積んでいますので、スピード感を持ってやれるというふうに思います。
ただ、まだ雨が降っていますので、先程私も申し上げましたように油断はできないなと思っています。
今度感じたのは、何回も災害を経験することによって、市町村も県もそして住民の方々、県民の方々も相当慎重に対応されたので被害が少なかったのではないかということです。
被害ゼロということは特に田んぼなどに関していうとできませんでしたけれども、被害が起こったところに関しては迅速に対応していきたいと。そして普通の生活に早く戻れるようにやっていきたいなと思っています。
質疑応答
『One Piece』×南阿蘇鉄道コラボ列車の運行開始について
(幹事社)
サニートレイン号の件なんですが、これはどこからの提案でこういったプロジェクトが実現したんでしょうか。
またサニートレイン、デザインはまだ明らかになっていないんですが、知事がもしデザインご存知でしたら、見た時の感想というか、これを見た地域住民の方どう感じられるかなというところを教えてください。
蒲島知事
これに関しては、ずっと『One Piece』のプロジェクトで、集英社さんとコラボレーションをやってきた中で、出てきたプロジェクトじゃないかなと思っています。
そして南阿蘇鉄道が全線運転再開されるというこの機会を生かして、創造的復興が進む熊本の姿を『One Piece』のプロジェクト、そして『One Piece』とのコラボレーションによって発信したいなという。このコラボレーションの出先はどちらですか。
【担当課】
今、知事が申し上げたとおりなんですけれども、地元からの熱い声もございまして、南阿蘇村と、そういったお声をいただいて、このプロジェクトについて集英社さん側もご同意いただいて、熊本地震にぜひ元気を与えてほしいというところからこのプロジェクトはスタートしております。
蒲島知事
この費用については、尾田先生からの寄付金のうち4,000万円を財源として活用すると。それからこれは熊本地震からの復興につなげてほしいという先生の想いに応えるものだと考えております。
今、どこから要望が来たかということに関しては担当者が言ったとおりであります。
そういう意味では、これはきっと成功するような、直感的に考えてそんな気がします。夢のあるプロジェクトだと思います。
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質疑応答
7月2日からの大雨への対応について・その2
Q
大雨の話があったんですけれども、その中で知事が道路の損害、急がないといけないというお話があったんですが、橋の崩落とか県道熊本高森線とかの路肩も大規模に崩落したりしていますけれども、復旧の見通しについていかがでしょうか。
蒲島知事
これについては、土木部から誰か来ていますか。まだ、多分調査の段階だと思いますけれども、調査が終われば迅速にできると思いますが、それについて担当者から見通しをお願いします。
【担当課】
道路保全課でございます。昨日、国から記者発表あっているかと思いますけれども、明日、国総研と土研とそれと九州地方整備局の方から、現地の調査においでいただきまして、それを踏まえた上で今後の見通しについては、進めていきたいと考えているところでございます。以上です。
質疑応答
新型コロナウイルス感染症関係について
Q
新型コロナについてお伺いしたいんですが、県内でも毎週のように今感染者が増えています。
全国的に見ても、熊本は全国で3番目ですかね、高い位置にあると思いますけれども、現状第9波に入っていると認識しているのか、その辺の知事の考えをお聞かせください。
蒲島知事
6週間連続で感染が増加していることから、第9波に入っている可能性があるとは思いますけれども、最終的には後で振り返ってみないと確定はできませんが、その可能性があるという専門家の意見もあります。
第9波かどうかということはここでは断言できませんけれども、その可能性があるというところを見ながら状況を把握していって、対応していきたいなと思っています。
県民の皆様にお願いしましたけれども、手洗いや換気、医療機関への受診時や混雑した電車、バスに乗る時はマスクを着用するなど、やはりお一人お一人が気をつけていただくようにお願いしたいというふうに思います。
それから熊本は全国的にも高いところにありますので、より一層気をつけていただきたいなと思います。
Q
熊本が全国的に高い理由はどのように分析されているのか。今の医療提供体制の負荷の状況はどうなんでしょうか。
蒲島知事
県内における医療提供体制は、現在のところ大きな混乱は生じていないと考えています。
県では、国の啓発資材や設備整備に対する補助制度を活用して、外来診療や入院受け入れを行う医療機関の拡大を図っています。引き続き、より幅広い医療機関で診療に対応できるよう関係者とも連携の上、取組みを進めていきたいと思っています。
私は東京とか筑波に住んだことがありますけれども、県内の医療体制というのはとても安心できる体制だと思っています。少なくとも、救急車で運ばれて受け入れ拒否とかそういうことはほとんど熊本ではないんじゃないかというふうに思っています。
ただ、現在のところ医療体制には問題ないけれども、コロナの感染が増えているということはとても重要なことなので、これに対して我々自身、個人個人が気をつけることと、それに対応する制度をちゃんと作ることが大事だと思います。
この医療体制については、私は今言ったように問題がないと言いましたけれども、それでよろしいですか。
【担当課】
医療政策課でございます。入院患者に関しましては、毎週水曜日の午前0時時点の入院者数を厚労省の方で、全国的に各都道府県の数値を発表されていますけれども、直近の6月28日時点で185名、その前の6月21日は193名ということで、200名前後のところで今推移をしてきているところでございます。
ただ、一方でこの時点での確保病床の数としましては、714床ありますので、確保病床に対する入院患者数の率でいきますと16%。沖縄は、色々報道されていますけれども、同じ率ですと68%ですので、(それに比べると、熊本は)まだまだ受入可能病床はあるような状況ですし、県の調整本部ですとか各保健所の方に、医療機関の入院調整のご相談は、ほとんどあっていないような状況ですので、医療機関間で入院調整もしていただいているような状況です。
知事が申し上げましたように、大きな混乱というのは今のところ見られておりません。以上でございます。
Q
最後もう一つ、まだ今大雨続いています。今後、例えば避難所に多くの方が避難してくるような事態もあり得ると思いますが、そういったところでコロナの感染が広がるという可能性もあると思いますけれども、そこら辺の感染症の対策あたりはどのようにお考えでしょうか。
蒲島知事
避難所における感染症対策、これはやっぱり個人の方々が自ら気をつけられるものというふうに思います。社会全体が今そういう感じですよね。自分たちできちんと病気を移さないようにすること、移らないようにすること。そういう意味で、避難所におけるそのような医療関係の関与はどうですかね。
【担当課】
健康危機管理課でございます。まず感染対策につきましては、まず個人それぞれ、皆さんが注意をしていただくというのが、先程、知事から話がありましたとおり基本でございます。
その上でどうしても皆さん避難所での生活になってくるような災害が発生した場合どうするかというところでございます。これまでも新型コロナウイルスの感染が発生した場合にはその時々でいろんな対策を市町村と一緒に講じてきておりますので、これまでのノウハウを生かしながら臨機応変に対応していきたいというふうに思っているところでございます。以上です。
質疑応答
百間排水口の樋門撤去について・その1
Q
水俣市の百間排水口についてお伺いいたします。
水俣市は老朽化を理由に木製の樋門を撤去する方針です。これに対し水俣病患者や支援者から、修繕した上で現地での復元を求めるといったような要望があがっています。知事として現状どのようにみていらっしゃるのでしょうか。
蒲島知事
水俣市は、撤去はしたものは廃棄せずに、今後の活用について関係者とも検討したいという旨を回答されたと伺っています。県としても水俣病の歴史と教訓を伝える取組みは大変重要だと思っていますので、私から担当部局に指示して、実務レベルの意見交換を行うなど、保存活用に向けた協議を進めております。
Q
その保存活用というのは現地での保存なのか、市が言っているような別の場所での保管保存なのかそれはどちらですか。
蒲島知事
それを今実務者レベルで。元々撤去という話でしたけれども、そうじゃなくて、それを保存できないかと、活用できないかと、記念碑としてですね。
やはりこれは、水俣病という大きな社会的なものですので、それをきちんと歴史的に保存するということはとても大事だと思いますけれども、どこというのは、危険性との絡みがありますので。市が言っているのは、今の場所でそのまま置くというのはとても危ないと。特に大きな波がきた時なんかはですね。
だからそれを避けて。保存できるような方法はないかということを、実務者レベルで、団体の方々からの意向も聞きながら調整できないかなというのが今の県のスタンスです。
【担当課】
水俣病保健課から、一つだけ補足させていただければと思います。
30日、先週金曜日に市の方へのご要望の後に県にもその件で関わってもらいたいというようなご要望をいただいたところです。
それを知事に報告しましたところ、すぐに実務レベルで協議を行って今後の方向性を見定めるようにと、それが一番大事だということで指示がありましたので、今週月曜日に水俣市にアポイントをとりまして、昨日、4日に、ちょうど最短でお会いできたのが水俣の副市長でいらっしゃいましたので副市長と、県の方は環境生活部の局長レベルをトップにしてお話に行って参りました。
その中で、やはり知事が申し上げたように、現地で樋門をそのまま放置しておくことの危険性をかなり懸念しているというのが水俣市さんからの説明でありましたので、県の方からご提案させていただいたのは、その危険性を回避するのはもちろんのこと、それを解消した上でどういう保存とか活用の仕方があるのかというのを、ぎりぎりまで検討していきたいということで、その検討にあたって、色んな技術的なサポートとか、そういったのを今後させていただこうということでお話をしたところ、今後すみやかにその方向性について検討していこうか、ということで合意形成ができたところになります。
ですので、引き続きこれからどういう可能性があるのかというのを調整して参りたいというふうに考えております。
Q
水俣市としては現場での撤去というのを市民の反対もあったことで一旦見合わせたりしていますが、そちらは今ご説明があった、方針が固まるまでは撤去をしないとか、市の対応というのは、現場撤去はどうなるんでしょうか。
蒲島知事
当然、話し合いが済むまではそれを撤去するということは私の方からすると考えられないですけれどどうですかね。
【担当課】
はい。今知事が申し上げたとおりです。水俣病保健課ですが、一応どこまで延ばせるかというのを今詰めているところになります。実際の工期が今月末になっておりますので、その範囲内でこの調整がつくのか、あるいはその範囲内では難しいのか、では延期ができるのか。その辺の調整も同時に進めております。
質疑応答
パートナーシップ制度について
Q
ちょっとまた別の話題になってしまいますけれども、少し前の6月8日に福岡地裁で同性婚を求める人たちの裁判があって、今の制度が違憲状態にあるという判決が下りたんですけれども、原告の中の二人は熊本県在住の方なんですが、今熊本県下で前提となる同性パートナーシップ制度を導入しているところが、県を含めて46自治体中6自治体に留まるという状態になっているんです。
福岡県が県の方で導入しているおかげで、県内どこで引っ越してもそのパートナーシップ制度の恩恵を受けることができる状態になっているんですけれども、知事としてパートナーシップ制度の導入のお考えというのをお聞かせください。
蒲島知事
知事として、県としてどう考えるかというよりも、これからたぶんパートナーシップというのが大きな問題になってくると思いますので、今のところ司法の判断を注意深く見ながら、差別にならないような形で、県としては対応していくというのが私自身の考え方でありますけれども。これに関しては県としての意見はどうですかね。スタンスは。
【担当課】
(広報グループ)今日はちょっと担当課が参っておりませんので。
蒲島知事
毎回言っていますように、そのような差別をとにかく無くす方向にいくことが私自身の考え方でありますけれども、ただ司法の判断とか様々なものがありますので、そういう個人的な形で、今、方向性を皆さんに喋ることは控えたいと思います。
Q
司法判断に、ということではなく、県として自治体として導入できる制度についてなんですけれども、そこについても知事として今日はちょっとコメント控える(ということですか)。
蒲島知事
どういうことが可能か、そういうことを踏まえて、改めて今日そういう質問があったことを踏まえて、県として考えていきたいと思います。次の記者会見の時にまた聞いていただきたい。
質疑応答
百間排水口の樋門撤去について・その2
Q
戻って恐縮なんですけれども、先程の百間排水口の件なんですけれども、確認の意味で、県としては現地保存を可能な限り模索するというスタンスという理解でいいですか。
蒲島知事
現地という意味がそこの場所なのか、あるいは近くなのか、そこのところはまだ今実務者レベルで検討中です。そこに場所があれば別ですけどね。
だからそこを保存したいという気持ちはありますし、それを活用したいという気持ちのもとで協議を進めているところですので。その現場そのものに今のまま置くことは危ないということはわかったんですよね。
前に大雨が降った時に、大きな波がそこの樋門に押し寄せたということを聞いていますと、見ると相当古い樋門ですから、そういう撤去という話になったんだと思いますけれども、私どもはそうじゃなくて、撤去をしなくて保存というふうな形で市の方に持って行って、昨日そういう話し合いをしたということですので、大体市の方も県の気持ちを分かってくださったという、そういうふうなことを聞いています。
今からまた協議が始まりますけれども、先程言ったようにその協議が終わるまでに撤去するということはあり得ないです。
【担当課】
水俣病保健課ですが、少しだけ補足させていただきますと、現地で保存できるかどうかも含めての可能性の検討が必要かなと思っております。
団体さんに向けての水俣市さんの説明では、危険性があるというお話ですが、具体的にどのように危険なのかとか、代替法はあるのかとか、その辺がまだなかなか具体的に意思疎通ができていないのかなというふうに思っておりまして、そこができてから現地での保存が可能なのかとか、そういった可能性を検討していくための材料もまだ足りていないというところに問題意識をもって、今後そこを調整していきたいというふうに思っております。
質疑応答
7月2日からの大雨への対応について・その3
Q
益城町の木山川の氾濫の件なんですけれども、結構過去にも同じような大きな氾濫が起きたりしていますが知事はどのようにお考えでしょうか。
蒲島知事
テレビで木山川の氾濫を見ましたけれども、何といいますか滝のように流れていました。
だから、土木部の意見を聞きたいんですけれども、あのまま改修するのか、それとも創造的復興じゃないですけれども、改善する形でやるのかと、そういうのは、態度はまだ決めていないかもしれませんけれども、気持ちだけをどうぞ。
【担当課】
河川課でございます。木山川につきましては、過去にも何度も氾濫を起こしまして、農地が被害を被ったということはわかっております。木山川を含めた、加勢川の上流域になりますけれども、そこにつきましては加勢川の管理が国になります。一級水系の加勢川ということで国と協議をしまして、これからどのような改修をできるかどうか、そういうものについては、基本的には改修という方向を向きながら国と協議を進めていきたいというふうに考えております。以上です。
Q
知事、最近でも2019年も1m以上あの辺りは水没して常襲地帯なんです。その点どのように知事はそれを受け止めているんでしょうか。
蒲島知事
私どもは創造的復興という形で地震から、あるいは水害からの災害対応を行っていますので、そういう形で国と協議しながらどういうふうに改善できるかという方向で話し合ってほしいと思いますけれども、土木の方はそういう形で対応してもらえますか。
【担当課】
はい、分かりました。知事が申し上げたように、どのような対策ができるかということを国としっかり協議していきたいと思っております。
Q
あと分かればなんですけれども、かなり水田を含めて田畑の被害も出ていますし、どの程度浸水被害があってどの程度の住民に影響があったのか把握なさっているでしょうか。
蒲島知事
これについては農林水産部から被害の程度、特に田んぼとか畑とかですね。
【担当課】
はい、農林水産政策課でございます。今益城町をはじめ、関係市町村の皆様方と一緒に被害の状況把握に努めているところでございます。農地だけではなくて、ほかの林道農地も含めて一生懸命調査をしているところでございます。また取りまとめ次第ご報告いたしたいと思っております。以上でございます。
蒲島知事
急いで取りまとめて皆さんに情報提供してください。
【担当課】
はい、承知しました。
質疑応答
令和2年7月豪雨からの復旧・復興について・その2
Q
豪雨から3年という機会で改めてお聞きしたいんですけれども、五木村の振興について、まだまだダムありきだとか、将来が不安という声が先日も聞かれたんですけれども、それについての知事の現時点での考えを改めてお聞かせください。
蒲島知事
五木村の振興については、これは待ったなしでありますので、まず流水型ダムが前提じゃないかというお話がありましたが、前提じゃなくてとにかく五木村振興については、すぐ始めなければならないと考えています。
それに沿って人員も配置しましたし、それから振興の計画も今どんどん進んでおりますし、それから財源の方も用意しましたし、そういう意味ではこれから五木村振興はものすごい速さで進むんじゃないかなと思っています。県庁全体で進捗状況を共有しながら、取組みを一層加速化していきたいというのが今の現状であります。よろしいですか。
質疑応答
7月2日からの大雨への対応について・その4
Q
大雨の関係で、気象庁の発表を見ると金曜日も土曜日も大雨警報で、金曜日は中で、土曜日は高という感じで2日からの大雨もあって長期化といいますか、続いていますけれども、改めて県民の皆さんに疲れもあると思うので知事の方からメッセージといいますか、避難のアドバイスとかお願いします。
蒲島知事
はい。この二日間、ちょっと雨が降らなかったですよね。この二日間、とてもみんな緊張して、そして対応してきたと思います。でも油断が一番大敵のような気がしますので、この二日間あんまりそれほど降らなかったなというので安心して気が緩んでしまうことが一番危ないというふうに思いますから、油断することなく、大雨がいつ降ってもいいようにきちんと対応できる態勢を整えてほしいなと思っています。
避難所も、どのくらいの人が放送を聴いて、テレビを見て、新聞を見て避難所に避難されるかわかりませんが、心配なのは「危ない」といわれても、「あの二日間よかったから、いいんじゃないか」と思って、行かないような、そういう状況にならないように、なるべく常に臨戦態勢でいてほしいというのが私の気持ちです。
質疑応答
百間排水口の樋門撤去について・その3
Q
繰り返しになってしまい恐縮なんですけれども、百間排水口についてなんですけれども、県と話し合いが進むまでは撤去すべきではないというお考えと、知事はさっきお話しされました。市は危険だから撤去と考えていて、県としては現地での保存活用の可能性はあるとお考えなのでしょうか。
蒲島知事
その「現地での」というのが、同じ場所なのか、あるいは周りを含めた現地なのか、これについてはやはり話し合いが必要なんじゃないですかね。ただ、今のままでそこに置くというのは危険だというふうに市は認識していますので。
でも、県が市と話し合ったのは、「これは保存できないか」と。その場所によってまた、現地保存じゃないじゃないかという話になるかもしれませんけれども、団体の方からはこれを残してほしいということでありますので、その方々のご意向にも沿って、そして安全性も確保できるということで、保存に向けた協議を進めているということですけれども、ただ、担当者がいいましたように、場所があるのか、どこか、ということと、現場かどうかというところまで協議は進んでいないわけですね。
【担当課】
水俣病保健課です。今、知事が申し上げたとおり、水俣市が危惧する危険性の回避と、あと団体側が仰る現地、こだわってらっしゃるのはその場所でというお話なんですが、そこをどうやって折り合いをつけるか、それぞれの課題とか、そういったのを整理する必要があるんですが、まだそこの整理が至っておりませんので、それをやってからということになろうかと思います。
質疑応答
旅行助成事業(くまもと再発見の旅)における補助対象外商品の販売等について
Q
話は変わるんですけれども、全国旅行支援の不適切受給の件で、最初、Tkuヒューマンで4,500万円という疑わしい金額が出てきたかと思うんですけれども、そのうち2,500万円が確定でというところで、あと2,000万円については、県の方は「これはもう大丈夫だった」という調査については、今どのように進んでいるのでしょうか。
蒲島知事
それは、担当者からお願いします。
【担当課】
(広報グループ)はい。本日は担当課が参っておりませんので、また追って報告させていただきます。
蒲島知事
個別に情報提供をさせてもらいます。ちょっとセンシティブなので、しっかりした額を、私自身が把握できていないので、担当者からお知らせします。
蒲島知事
よろしいですか。
【担当課】
それでは、これをもちまして、定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。