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令和5年(2023年)1月4日 知事年頭記者会見
知事年頭記者会見
日時:令和5年(2023年)1月4日(水曜日) 11時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事年頭記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
コメント
質疑応答
- 新型コロナウイルスの感染状況について
- ティーウェイ航空定期便(ソウル線)の運航再開について
- 台湾定期便の誘致について・その1
- 台湾訪問について
- TSMCの受入体制について・その1
- TSMCの受入体制について・その2
- 台湾定期便の誘致について・その2
- 竜門ダムの未利用水活用について・その1
- 熊本空港周辺の民間駐車場について
- 半導体関連の産業展について
- 竜門ダムの未利用水活用について・その2
コメント
2023年を迎えて
蒲島知事
皆様あけましておめでとうございます。初めに2023年を迎えての所感を申し上げます。
昨年末は、東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手への県民栄誉賞贈呈という明るいニュースで県政を締めくくることができました。とても良い一年だったと思います。
今年は、蒲島県政4期目の集大成となる大変重要な年です。
今年の一字には「凜」(りん)という字を選びました。
逆境を乗り越え、熊本の輝かしい未来のための取り組みを加速させていくため、今一度気を引き締めて、県政運営に臨むという決意を表しました。
今年も熊本地震、令和2年7月豪雨災害からの創造的復興、新型コロナウイルス対策という3つの困難への対応が引き続き重要になると思います。
「誰一人取り残さない」という思いを新たに、県民の皆様の声にしっかりと耳を傾け、誠実に取り組んでまいります。
さらにその先にある地方創生の実現に向けては、TSMCの進出を契機とした半導体関連産業の集積をはじめ、県政の様々な課題に的確に対応するなど、「5つの安全保障」への取り組みを凜として、私が率先して進めていきたいと考えています。
皆様、本年もどうぞよろしくお願いします。
コメント
新型コロナウイルス感染症対策について
蒲島知事
次に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
今フリップ1が出ていると思いますが、現在の感染状況についてです。本県の新規感染者数は年末と比較すると少なくなっており、1月3日時点で2,146人となっています。
病床使用率については、1月3日時点で98.1%です。実質的な病床使用率については、65.2%となっています。
県民の皆様におかれましては、今後も感染者数や病床使用率を確認いただきながら、冷静に対応していただきたいと思います。
フリップ2をお願いします。まず、「年末年始の5つの心得」を引き続き実践いただきますようお願いします。
フリップ3をお願いします。また、緊急共同メッセージのとおり、救急車及び医療機関の適正利用に引き続きご協力いただきますようお願いいたします。
フリップ4をお願いします。年末年始の感染状況への影響については、しばらく状況を注視していく必要があります。現在、県リスクレベルは「レベル3」となっております。
依然として医療への負荷が高い状況となりますので、限られた医療資源を有効に活用する必要があります。
ご自身や周りの大切な方を守るためにも、「年末年始の5つの心得」や「緊急共同メッセージ」にご協力をよろしくお願い申し上げます。
コメント
ティーウェイ航空「熊本-ソウル」路線定期便の運航再開について
蒲島知事
最後のコメントです。
令和元年(2019年)8月から運休となっていたティーウェイ航空の「熊本-ソウル」定期便が3年5か月ぶりに明日から運航を再開します。
運航再開を決定いただいた、ティーウェイ航空の皆様、そして阿蘇くまもと空港国際線の再開にご尽力いただいた関係機関の皆様に、心より感謝を申し上げます。
今年は、熊本地震からの創造的復興のシンボルである阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビルが開業します。
その年頭に、国際線の運航が再開されることはとても喜ばしく、県民の皆様にも万全のコロナ対策のもと旅を楽しんでいただきたいと思っています。
私からは以上です。
質疑応答
新型コロナウイルスの感染状況について
(幹事社)
幹事社からいくつかお尋ねなんですが、コロナについて先ずお尋ねします。
これは流行のピークは過ぎて、減少傾向に入ったというふうに判断されてらっしゃるのでしょうか。
蒲島知事
このピークアウトというのは、それを判断するのは難しいものであります。年末年始の人の移動や経済活動の活性化等の影響によって、感染者数が増える可能性もあり、やはり引き続きしっかりと注視する必要があるんじゃないかなと思います。
もう一つは、年末年始に医療機関が通常どおりに営業していなかった部分もありますので、そこが再開された時に多くの感染者が見つかる可能性もあります。そういう意味では、これからよくその部分も含めて注視していきたいなと思っています。
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質疑応答
ティーウェイ航空定期便(ソウル線)の運航再開について
(幹事社)
話が変わるんですけれども、ティーウェイ航空の運航再開についてなんですが、これについて期待されることなどあったら教えてください。
蒲島知事
これは1月5日、明日からですからね。早く再開してくださってよかったなと感謝申し上げています。
今、我々がどういう状況かというのを聞いてみますと、ソウル発が93%の搭乗率。そして熊本発が15%の搭乗率となっています。
そういうことで、まず韓国からのインバウンド需要を見込んで、早期に就航させたというふうに聞いています。
熊本の人たちに周知するための時間が無かったということもありますので、この認知度が広がっていけば、両者の交流が深まっていくんじゃないかとこのように思います。
私からのお願いですけれども、ティーウェイさんもこれだけ早く再開していただいたので、熊本からの観光客の方々、興味があれば是非利用していただきたいなと思います。
(幹事社)
久しぶりの国際線の再開ということなんですが、受け入れ体制等で課題等あったら教えてください。
蒲島知事
これについて、警備体制の問題点なんかありましたかね。担当者の方からお願いします。
【担当課】
交通政策課でございます。受け入れにつきましては、国のほうの機関、検疫等のご協力をいただきまして、受け入れ態勢が整いましたので運航再開という運びになっております。以上です。
蒲島知事
国のほうの機関のご支援があって無事に対応できているということであります。
これは実際には、新しいターミナルができた時にも、ちゃんとできるような形でしっかりとやっていきたいと思っています。
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質疑応答
台湾定期便の誘致について・その1
(幹事社)
同じ国際線についての話なんですが、チャイナエアラインがチャーター便を出すというような報道もありました。台北・熊本の定期便の就航や高雄線の復便の見通しについて教えてください。
蒲島知事
それについては今のところ交渉中だというふうに聞いています。
ただ、チャイナエアラインの方は、その前にチャーター便を出すということを今考えていらっしゃるというふうに聞いておりますけれども、それについても担当者の方からお願いします。チャーター便は台北便ですよね。
【担当課】
交通政策課です。チャイナエアライン福岡支店を窓口に1年以上前から交渉しておりますけれども、台北の定期路線の交渉をする中で、今回の新ターミナルビルの開業に合わせたチャーター便の話をいただいておりまして、それを契機に定期便化の話を進めていければというふうに思っております。
高雄線につきましては現在運休中ですけれども、まずはチャイナエアラインの方も台北線を優先してということでお話をいただいております。以上です。
蒲島知事
創造的復興のシンボルである新空港ターミナルビルが開業するのが3月23日でありますので、本県にとって大切な日ですので、その象徴としてこの台北便がまずチャーターで一つトライアルして、将来的にそれが定期便になるというのが我々の望みであります。
質疑応答
台湾訪問について
(幹事社)
今、台湾のお話もありましたけれども、今月予定されています台湾訪問の狙いと期待される成果について改めて教えてください。
蒲島知事
今のところ台湾の訪問については、私の方に変更(の話)は聞いておりませんので、予定どおりに行くんじゃないかと思っています。
台湾の方の感染状況については、大体落ち着いているというふうに聞いています。どういうことが落ち着いているかというと12月1日から屋外でのマスク使用の義務が撤廃されているということと、12月10日から入国者数の制限が撤廃されているということであります。
そういう意味で、今予定している人数で我々が行くというのが、それほど問題無いんじゃないかと思っています。その前に、我々もきちんと検査をして、自分達もコロナにかかっていないことを明快に証明しなきゃいけないなとこのように思っています。
そういう意味では、抗原検査などを渡航前に行なって、また現地でもしっかりと感染対策を行なって、そして今後も注視して適切に対応していかなきゃいけないと、このように思っています。いいですか。
(幹事社)
訪問される狙いとしては、今後のTSMCさんの熊本への進出を見据えたうえでの狙いがあるかと思うんですが、その辺については。
蒲島知事
これは経済ミッションですので、TSMCさんの訪問というのはどなたと面会するかについては、未だ調整中だということであります。
そしてTSMCさんと熊本が将来的に良い関係になっていかなきゃいけませんので、それからどういうふうな要望があるのか、学校などの受け入れ状況について、これから熊本が考えていくことなどをしっかりと伝えていきたいなと思います。そういう意味では意思疎通を現場で実際にやって、交流を深めていくというのが今度の目的であります。
なかなかやっぱり外国で、かつ企業の場合は、それほど明快に情報を時間どおりに出してくださらない場合がありますので、個人的な関係、個人的な訪問、これはとても大事じゃないかなと私は思っています。
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質疑応答
TSMCの受入体制について・その1
(幹事社)
もう一点だけすみません。関係者の台湾からの受け入れの体制について、例えばお子さん方の教育の面ですとか、その辺りのビジョンですとか、その辺りをお聞かせいただければと思います。
蒲島知事
今大きな問題というのは、関係者の方々プラス、そのお子様方の受け入れ体制ですよね。お子様方にとっては教育問題がとても大事です。お子様方、親御さんの考えだったと思いますけれども、どちらかといえばインターナショナルスクールに入りたいという希望の方が多いということを聞いております。まだ公立学校についてのきちんとした情報も持っていらっしゃらないでしょうから、そういう方にそういう事についてもお伝えすれば良いなと思っています。
それから実際に仕事をされる方々は大きな問題は住宅であります。だから住宅についてはとてもJASMさんも心配されているということも聞いていますし、だから不動産業の方々、そういう方々とちゃんとつないで、皆さんが安心して熊本に来ていただきたいなというふうに思います。住宅の件と学校の件については、担当部局が来ていますかね。
【担当課】
企業立地課でございます。今知事がお答えしたとおりですけれども、今回訪台をしまして、着実な受け入れに向けて、しっかりと頑張っていくということ。教育もそうですし、住まいもそうということで、県としての取り組み状況についてもお伝えをして、しっかり受け入れをしていくということをお伝えしたいと思っております。以上でございます。
質疑応答
TSMCの受入体制について・その2
(幹事社)
先ほどの教育の受け入れ問題について、今抱えている課題とその解決に向けての取り組みの現段階を教えていただけますでしょうか。
蒲島知事
教育の問題については先ほど言いましたように、いらっしゃるお子さん達、またその親御さんたちはインターナショナルスクールに希望が多いということは聞いています。ただ全員がインターナショナルスクールに入れるほどのキャパシティがあるかどうかというのは今のところ分かりませんよね。
そういう意味ではそういう様々なご意向を聞いて、そしてこちらから与えられる情報としては、例えば公立の学校も、そこに入ることによって、よりインターナショナルな環境になり、そして日本語も覚えることも出来るという意味では、それも利点はあるんじゃないでしょうか。それからどこに住むかによって随分違いますよね。インターナショナルスクールが遠ければあれですけれども。そういう意味では、我々としてはなるべくいらっしゃる方々やお子さん方のご希望に沿う形でJASM、あるいはTSMCの方々、そういう方々に情報発信をしたり、それからLINEで交流したりして、そういう情報をなるべく受信し、そして送信するというふうなことによってお互いがハッピーな形で定着できるのかなと思います。
(幹事社)
ありがとうございます。
蒲島知事
それから受け入れる公立学校の方も、難しそうだなと思って抵抗をしないようにしたほうが良いと思うのは、いらっしゃることによって、より学校がインターナショナルになると。
前にも話したかもしれませんけれど、私の娘達も私がプリンストン大学に研究員として行った時に、学校がその日のうちから迎えてくれたんです。そしてお子さんは置いていってくださいと、スクールバスで送りますからと。アメリカで出来ているから日本で出来ないということもないと思いますので、そういうことをよく担当者も研究して、そして皆さんが幸せな気持ちで日本に来て良かったなと、また帰る時も日本で勉強して良かったなという安心感が持てるような環境を作っていきたいと思っています。
質疑応答
台湾定期便の誘致について・その2
Q
チャイナエアラインの先ほどお話あった件で、県としては台北との定期便が狙いというお話もありましたけれども、今月11日からの台湾訪問でもチャイナエアラインの方に行かれるかと思うんですが、具体的にどれ位どういったお話というか、要望をしていくご予定でしょうか。
蒲島知事
まず今も要望していますよね。その結果としてチャーター便の実現が決定されたということが言えると思います。
そしてチャーター便というのは、定期便に近いような形で運営されるんじゃないかと思いますし、3月23日に新空港ターミナルビルが開業しますので、それに沿って、このチャーター便も成功させなきゃいけない。
そういうことで、本県と台北を結ぶチャーター便をできれば象徴的な日である3月22日【※正しくは23日】に熊本にお迎えしたいというのが今の担当者の目標であるんじゃないかと思います。
一番の不安定要素というのは、第8波が来ているコロナでありますけれども、今台湾の方も行動制限のないWithコロナの生活様式が浸透しておりますので、国際線の対策も大幅に緩和されているという良い方向性もあると思います。
3月下旬に来ていただくと、ちょうど桜の季節ですから、日台双方で一定の旅行需要が期待できるというふうに思います。だからそういう明るい話題も、やはり何よりも3月23日のこの日に来ていただくことが両方にとっても、とても記念すべき日であるし、またそれで一緒に桜を見るということも記念すべき日ではないかなと思います。担当者の方で付け加えることがありますか。
【担当課】
交通政策課でございます。今回の1月11日からの訪問につきましては、台北のチャイナエアライン本社、それから高雄支店の方を知事が訪問します。
台北での狙いとしましては二点でございまして、知事が申しましたとおり、一つは定期線の誘致のお話でございまして、もう一方が3月23日、空港ターミナルの開業に合わせたチャーター便の運航というものを知事の方からお願いいただきまして、そこのトップセールスで最終決定いただくものというふうに考えております。
高雄便につきましては、運休中でございますので、運航再開に向けまして、再開ということを含めて、お話する予定にしています。以上です。
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質疑応答
竜門ダムの未利用水活用について・その1
Q
1日の熊日さんの報道で、TSMC絡みで竜門ダムから水を引くと。その際に農業用の管を利用することを検討しているということなんですけれども、農業への影響というのは無いですか。
蒲島知事
今、農業用の用水を竜門ダムから引いています。そして、工業用水については未だ余裕があると。農業に影響が無いような形で、工業用の水を引けないのかというのを今、関係団体と様々な形で話し合いをしているというふうに聞いています。
結局、未だ元々の容量の分が、工業用水が使われていない部分があるんです。これは荒尾、玉名、大牟田の方だと思いますけれども、その余った分をこちらに送ってもらえないかというのが我々の希望で、その農業用水を減らすとかそういうことは無いんです。
ただ、今までこの管の容量があるとすれば、その余った分が1日2万リットルでしたかね。担当者から明快にお願いします。
【担当課】
企業局です。今、知事が申しましたとおり、有明工業用水については、(新聞に)載りましたように、2万立方メートルの、企業局としては有明地域の新規工水分ということで確保している水があります。
この分を今、未利用水という形でお話しされていますけれども、この分が一応最大ということで、今後具体的にダムからどれだけの取水が出来るのか、農業用管路をどういう形で使うかということについては関係者とやりとりをしていきたいと思っています。以上です。
Q
私が聞いているのは管の話で、ダムの容量は足りるんでしょうけれども。例えば管を新たにまた整備しないと農家に届ける容量の問題です。管が小さければ、いくらダムに水があっても届かない訳ですよね、その辺りはどうなんでしょうか。
【担当課】
今仰られたとおり、管はかなり張り巡らされておりまして、今後集積が予定される所はかなり末端になっています。ということで、その具体的な管でどれだけ運べるのか、特に夏場は厳しいという話はちょっと事前に聞いています。
ただ、農閑期は容量的には余裕があるということですので、今後具体的にどのポイントから水を取れるのか、あるいは、ため池が使えるのか、あらゆる可能性については管の所有が国の農水省になっており、管自体は土地改良区さんが管理されていますので、まだ具体的なお話はこれからということで考えておりますので、ご意見等を伺いながら進めていきたいと思っております。以上です。
Q
もうちょっと関連で、何度かここでも質問をしているんですが、そもそもその企業側が、TSMCさんは1万2千トンとか出ているんですけれども、関連企業も含めて一体どの程度水が使えるのか、水を欲しがっているのかというのが全く分からなければ絵に描いた餅だと思うんですけれども、具体的にどの程度まで熊本として水を企業側に供給できるということになっているんですか。
蒲島知事
まず最初にこの話が出てきたのは、地下水を供給できるというのはどうしても限られています。これからTSMCさんも関連の企業も多数こちらの方にいらっしゃると。
ただそういう時に、やはり企業さん方も本当に地下水だけに頼っていいんだろうかという気持ちもあったと聞いています。
だから、この竜門ダムの水について関係企業の方々に担当者、あるいは企業局がお伺いして、そういうことが可能だろうかと。そしたらやはり企業側にとっても代替用水があるというのは安心感がありますよね、将来的に。だからそういう可能性を歓迎されたというふうには聞いています。
ただ、具体的には今は間に合っていますので。ただ、これからどんどん(企業が)増えていった時にどこまで出来るかということを含めながら、今検討しているところであります。企業の方もこの位使うとか、現時点で公にできる時期では無いんですよね。ただ、日々2万リットルがあるから、これをどういう形で上手く使えるかということを企業の方々もこれから考えて欲しいなというふうに思います。世界中の工業用水というのは、地下水だけというのは殆ど無いと思うんですよね。やはり何らかの形で、そういう水を有効利用されているので、方法はいっぱい有るんじゃないかと思います。
そういう意味で安心感ですよね。将来もっと展開したいと思った時に地下水だけに頼らなくても熊本はやっていけるんだという安心感を皆さんが持つということはとても大きいんじゃないかなと思います。農業用水には影響を与えないようにするというのが今担当者が答えたとおりでありますので、農家の方々には例えばこの期間に管を整備したいので、(送水を)休みたいという時に、農閑期はそれほど影響は無いということですから農閑期にできないかとか、そういう色んな相談をやっていきたいと思っています。
質疑応答
熊本空港周辺の民間駐車場について
Q
空港周辺で整備されている民間の駐車場の件でお伺いしたいんですけれども。この民間駐車場は長年都市計画法に基づく開発許可を得ないまま営業を続けているとの報道がありました。県としてどのような対応をしていくのか、知事の考えをお聞かせください。
蒲島知事
民間駐車場て、あれじゃないんですよね。空港周辺の、例えば田んぼの中に出来ているような、そういう駐車場のことですよね。
Q
はい、屋根が付いている駐車場。
蒲島知事
私も知事になった時にそれがとても気になっていましたので、これは本当にあそこに建てても良いのかというところからでした。県としてもあそこの駐車場が無くなれば空港そのものが立ち行かなくなるので、どういう形で両立できるのか、駐車場の事業者と県としっかりと話し合って、ある一定の調整ができているんじゃないかなと思います。それを越えたときには当然県の方は営業をさせないとか様々な事ができると思いますけれども、今どういうふうなアグリーメントになっているか、すみませんけど担当者お願いします。
【担当課】
建築課でございます。屋根付きの駐車場を作る場合には、開発許可が必要になります。そこが市街化調整区域なものですから、今のところ、法律に違反した状態になっているという状況でございます。定期的に現場にも行きまして、指導をやっているところですけれども、一部改善はみられております。今後も粘り強く駐車場のオーナーさんの方に是正の指導をしていきたいと思っております。
蒲島知事
私の経験だと最初にそれを私自身が問題提起した時に、市街化調整区域の中になんで駐車場が出来るんだということで、担当者の方も様々な形で事業者の方と話し合っていて、ここまでだったら許容できるという範囲内の中で皆さんが合意されたんじゃないかと思っています。
そういう意味では、それを超えることがあった時は当然県の方から申し上げますけれども、随分と皆さんが協力してくださったんじゃないんですかね。例えば、けばけばしい看板をしないとか、そういう屋根の件が出てきたのはつい最近ですよね。
【担当課】
屋根につきましては、当初から問題といいますか、開発許可が必要ということで、駐車場側にも是正をお願いしているところでございます。
蒲島知事
これからも私もそれを注意して見ていきます。私も一番最初にそれがとても気になったところなので。ただそれをしてきた後で、けばけばしい看板がどんどん訂正されたのは今でも憶えています。
Q
これ以上の強い対応をとる考えは今のところ無いということですか。
蒲島知事
その事業者の方々も突如として禁止と言ったらとても困るでしょうし、長期的に考え方など聞いて、お互いが共存できる、そういう駐車場もないと空港も共存できませんし。だからそういう意味では共存できるような方法を担当課には見つけて欲しいなと思います。
質疑応答
半導体関連の産業展について
Q
一部の報道で2月にグランメッセ熊本で、半導体の産業展を行なうことを検討していらっしゃるということだったんですけど、現在の進捗状況をお伺いできればと思います。
蒲島知事
私も報道で見た限りで、全く聞いておりませんでしたので、担当者が来ていますので話してください。
【担当課】
商工政策課でございます。新聞報道にありました件につきましては、今まさに検討しているという状況で、未だ全て未定の状況でございます。
蒲島知事
私のところにきていないというのは検討している状況だと思います。
質疑応答
竜門ダムの未利用水活用について・その2
(幹事社)
最後に幹事社から、竜門ダムの話が先ほどやり取りがありましたが、竜門ダムから半導体企業に給水するという考えについて、今のところ反対意見等というのは県に届いていないでしょうか。
蒲島知事
どちらかと言えば、地下水をこれ以上どんどん無制限に使うことについての懸念が様々な形で来ておりますけれども、この竜門ダムの未利用水の活用というのは新しい争点ですから、今から出てくるかもしれませんけれども、それについても対応していかなきゃいけないと思っています。
(幹事社)
竜門ダムの建設に伴って、大分県の旧上津江村という所では地下水が枯れて渇水するという問題が30年前から起きているんですけれども、この住民の方に対して何か向き合うような考え方ってございませんでしょうか。
導水路というのを大分県からトンネルみたいに引っ張ってきているんですけれども、その中で年間1千万トン位漏水して、それが竜門ダムに流れ込んできていると。この水の一部を地下水の保全ということで熊本県が使うということになるんですが、大分県側に対しての何らかのケアというのが必要なんじゃないかなと思うんですけれども、知事の考えを教えてください。
蒲島知事
全くそれについて私も答えるだけの情報を持っていませんので。すみません、担当者誰か来ているかな。
【担当課】
企業局です。竜門ダムに関連して津江導水の案件については、度々この漏水も含めて菊池市議会でもちょっと問題になっております。今回はあくまでダムに持っている企業局のダムの使用権の範囲内で水を使うということを前提に、ダム河川管理者の国交省とこれから本格的にやり取りを行いたいと思います。その中で水の色んな使用状況を含めて今後止水に係る影響に対する調査についても国の方と一緒に取り組みたいと思っていますので、今回の案件についても私達も認識したうえで対応したいと思います。
(幹事社)
ありがとうございます。実は私昔取材したことがあって、地元の方から連絡があって、是非大分県側の事も考えて欲しいという声が来ております。是非その辺よろしくお願いします。
蒲島知事
はい。
(幹事社)
他に質問ございませんか。
ありがとうございました。
蒲島知事
はい。今年もよろしくお願いします。