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令和4年(2022年)11月24日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:令和4年(2022年)11月24日(木曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
発表項目・コメント
質疑応答
- 村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について・その1
- 阿蘇くまもと空港アクセス鉄道の整備について
- 県民総合運動公園へのアクセスについて・その1
- 新型コロナウイルス感染症対策について・その1
- 新型コロナウイルス感染症対策について・その2
- 村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について・その2
- 台湾訪問について
- 米国モンタナ州訪問について
- 未利用県有地問題について
- 村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について・その3
- 球磨川流域の治水について
- 新球技場の整備について
- 県民総合運動公園へのアクセスについて・その2
- 熊本工業高校生徒の自死事案について
コメント
新型コロナウイルス感染症対策について
蒲島知事
最初に、新型コロナウイルス感染症対策についてコメントがあります。
現在、全国では第7波を上回る感染状況となっている都道府県もあるなど、増加が継続しています。
本県の感染状況についても、今月に入り県リスクレベルを「レベル2」に引き上げました。その後も、感染者数は増加傾向が続き、病床使用率も30%に迫ってきています。
このような状況を踏まえると、本県も、第8波の入口にあるのではないかと考えられます。
このような中、帰省や旅行などで人の移動や交流が増える年末年始が近づいています。
昨年は、年末年始を境に一気に感染が急拡大しましたので、特に注意が必要です。
そのため感染拡大を抑えつつ、社会経済活動を維持していくため、県民の皆様に、私から3点のお願いがあります。
まず、早めのワクチンの接種です。
私も、11月26日土曜日に、県民広域接種センターで、オミクロン株対応ワクチンを接種する予定です。
オミクロン株対応ワクチンは、従来株対応ワクチンを上回る効果が期待されます。
希望される方は、種類にかかわらず、その時点で接種可能なワクチンを接種していただきたいと思います。
次に、基本的な感染防止対策の徹底です。
特にこれから本格的に寒くなっていきます。ご家族、職場などにおいて、意識的に換気を行なっていただくようお願いいたします。
また、外出される際は混雑した場所は注意をしてください。親しい間柄であっても会食の際は感染防止に気を付けるなど、自主的な感染防止対策を行っていただきたいと思います。
最後に、感染拡大に備えた準備です。
感染者が増えてくると、いつ、どこで感染してもおかしくない状況になります。
今のうちにそれぞれのご家庭で、検査キットや薬、食料品の準備を行っておいていただきたいと思います。
コメント
台湾との交流拡大に向けた台湾訪問について
蒲島知事
次に、台湾との交流拡大に向けた台湾訪問についてです。
コロナの影響で延期していた台湾訪問を、来年1月11日から14日にかけて、実施いたします。
訪問の目的は、台湾経済界とのビジネス交流と、高雄市との友好協定5周年の記念行事です。
今回は感染防止対策に配慮し、経済団体を中心に人数を絞って訪問しますが、今後の関係拡大に向けて、交流をさらに深めて参ります。
また、台湾訪問に先駆けて、一昨日から12月9日まで、台湾の方々に熊本の魅力を発信するオンラインイベントを実施しています。
このイベントは、台湾でも広く普及しているアプリ「LINE」の、台湾向けサービス「LINEトラベル」で展開するものです。
さらに12月から、台湾版の「LINE」に、熊本県の公式アカウントを開設します。
TSMC進出を絶好の交流拡大の機会と捉え、台湾に向けて本県の魅力を発信して参ります。
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発表項目
村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について
蒲島知事
最後の発表です。
今年、プロ野球史に残る数々の記録を樹立された村上宗隆選手に「県民栄誉賞」をお贈りすることを決定しました。
村上選手は、今シーズン、日本選手最多記録となる56本の本塁打、史上最年少での三冠王獲得、プロ野球新記録となる5打席連続本塁打など、素晴らしい記録をあげられました。
この村上選手の歴史に残る大活躍は、多くの県民に感動を与えるとともに大きな誇りとなっています。
贈呈式は、12月28日に開催します。詳細については、決定次第、お知らせいたします。
私からは以上です。
質疑応答
村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について・その1
(幹事社)
まず、村上選手の県民栄誉賞のほうからお尋ねしますが、2点確認で、まず受賞の理由としては、やはり一番記録を打ち立てたというところが一番の理由でしょうか。
蒲島知事
今も申し上げましたように、村上選手はご存知のように、今年56本の日本選手本塁打最多記録、それから三冠王の史上最年少での獲得、5打席連続本塁打のプロ野球新記録、また史上最年少での150本の本塁打達成、それから2試合連続満塁本塁打などプロ野球史に残る数々の記録を残されました。このことで全国的にも盛り上がりましたし、県民も大きな誇りを感じました。
このような大活躍に対して、県民栄誉賞を贈るのが相応しいという声も上がり、私どももそのように捉えましたので、今回村上選手に県民栄誉賞を贈るという決断をしました。
(幹事社)
それともう一つが、この県民栄誉賞受賞者の中では最年少になりますか。
蒲島知事
最年少だと思います。どうですかね。記録的にいっても最年少ですよね。ちょっと担当者のほうで調べてください。年齢まではちょっと私も。すぐに分かると思います。
(幹事社)
はい。では先に知事にもう一つお尋ねなんですけれども、56本達成した時に、新球場設立、建設も考えたいというのをお話されていましたけれども、改めてその点についてはいかがでしょうか。
蒲島知事
その件については、まだ検討を進めなきゃいけませんので、ここでコメントは差し控えます。
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質疑応答
阿蘇くまもと空港アクセス鉄道の整備について
(幹事社)
続いて空港アクセス鉄道についてお尋ねしたいんですけれども、よろしいでしょうか。
今月9日に検討委員会が肥後大津ルートが良いとする結論をまとめていますが、これについて知事はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
蒲島知事
その検討委員会の意見については、担当課から報告を受けております。
これは学識経験者、交通事業者、また経済界等の各専門分野の委員の方々がご審議いただいたものでありまして、検討委員会の意見として大変重要であると受け止めています。
その議論も、それからその意見も、議会の意見も聞きながらルートについては判断していきたいなと、このように思っています。
(幹事社)
その判断というのは、最終的にいつ頃になりそうですか。
蒲島知事
なるべく早くということですけれども、まだ議会での審議もありますので、それを踏まえながら、できるだけ皆様の期待に沿うように早くやりたいなと思っています。
(幹事社)
以前、年内にというような言葉もありましたが、その点はいかがですか。
蒲島知事
ここで言えることは、JR九州さんとの交渉もありますし、国への要望活動もしていますので、そういう意味ではスピード感をもって、その問題解決にあたりたいと。ただ、いつまでというのはなかなか、いろんな方と交渉が必要ですので、そういう意味では、できるだけ早く方針を固めたいというのが今の段階での私のコメントです。
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質疑応答
県民総合運動公園へのアクセスについて・その1
(幹事社)
それと、この肥後大津ルート、検討委員会が良いとする結論をまとめておりますが、このルートですと運動公園のアクセス改善の課題が残ると思うんですが、この点について、知事はどのように思いますか。
蒲島知事
アクセス改善ということも、今回のロアッソ戦で表面化しましたので、これはイベント主催者による渋滞対策等を考えながら、県としてもソフト、ハードの両面でどのようなことができるかと、それを引き続き庁内の関係課で検討するように指示しております。そういう観点からアクセス鉄道とは別途、どういう形で運動公園へのアクセスをうまくやっていくかということを、やっていきます。そういう意味では、空港アクセス鉄道については、県議会や空港アクセス検討委員会の議論を踏まえて方針を固めるということであります。絶対必要なことですけれども、県民総合運動公園へのアクセスを良くすることはね。でもアクセス鉄道と、また別途考えるということになると思います。
(幹事社)
そのソフト、ハード面で両方考えていくところですが、具体的にどのようなことが、運動公園、改善できそうですか。
蒲島知事
基本的にソフト、ハードを含めますけれども、例えばこれが連続して運動公園が使われていれば鉄道とか、そういうのが有効かもしれませんけれども、年に何回ということでありますから、年に何回ということであれば、今回のロアッソのように、バスの貸し切りをどんどん出して、市内では市内のどこに集まるかという、そういうふうな渋滞対策、それと連携してどういうことが必要かということはまた考えていかなきゃいけないと思っています。だからソフトとハード対策、両方必要ですよね。今それを庁内の関係部局で検討中です。
質疑応答
新型コロナウイルス感染症対策について・その1
(幹事社)
新型コロナのことについてお伺いしたんですけれども、先ほど、第8波の入り口にあるというような認識を示されていましたが、改めてですけれども、年末で県を越えての移動とか、忘年会とか、会食とか、改めて県として県民に呼び掛ける、いわゆる移動を控えることを呼び掛けるのか、それとも会食を控えるのを呼び掛けるのか、その辺の認識を改めて教えてください。
蒲島知事
基本的に国も県も、Withコロナに向けて感染拡大防止と社会経済活動のベストバランスを図るというのが、今の状況だと思います。
前回(昨年)は忘年会の自粛、それから帰省を控えることをお願いしましたけれども、今回については忘年会の自粛をお願いすることは考えていません。
それから感染者数が増えてきていますので、忘年会を行う機会は、ぜひ認証店の利用であるとか、マスク会食であるとか、そういう感染しないような、そういう構えで楽しい時間を過ごしていただきたいというふうに思います。
現時点で帰省の自粛、飲食店への時短要請などの行動制限を行うことは考えてないということです。
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質疑応答
新型コロナウイルス感染症対策について・その2
Q
今のコロナの関係だったんですけれども、政府の方が、2段階の対策強化宣言であったりとか、医療非常事態宣言などの対策も示していますが、今、知事は現時点では忘年会、帰省の自粛は考えていないということだったんですけれども、こういった宣言が出されるような状況ではそういったところも検討していくということでしょうか。
蒲島知事
今の時点では、例えば今日の記者会見の中で行動制限を、今はそういう時期ではないと思います。それで、ここでお願いしたいのは、感染対策の徹底など、県民の皆様の自主的な行動が重要になっている段階であります。そういう意味では、今日もお願いしたように定期的な換気とか、基本的な感染防止対策の徹底、早めのワクチン接種などをお願いした訳であります。
Q
要は、今の感染状況ではということですよね。
蒲島知事
はい。今の感染状況ではです。ただ、これが、また、このままじゃいけないという状況になる可能性もありますので、その時はしっかりと状況を注視しながらその段階でまたお願いなりがあるかもしれません。今ここで将来まで私の段階でも政府の段階でもそうだと思いますけれども、確実に予測できない段階ですから、そういう意味では今日お願いした分が今の段階での私どもの県としてのお願いです。
Q
その宣言なんですけれども、またこれまでと違った対応になってくると思うんですが、県としてその宣言を出すにあたって何か考え方とか、対策とか今の段階で検討中のものを教えてください。
蒲島知事
国の方が例えばレベルの分析であるとかそういうふうなものも今検討していますけれども、説明会があったというふうに担当者から聞いています。そういうものを確認しながら、専門家のご意見、それから県の置かれた状況、それを総合的に判断して対応をとっていくということになると思います。
【担当課】
担当課から説明させていただきます。先ほど知事からの説明もありましたとおり、今週の月曜日に国の方から都道府県に対して説明会、新たなレベルの考え方の説明会がございました。その中で色々質疑等もございまして、国の方でもどういった考えとか色々まとめられる部分もありますけれども、基本的な考え方としましては、これまでどおり今回の予測される流行がオミクロン株と同程度ぐらいの、いわゆる第7波と同程度のことであれば、いわゆる緊急事態宣言とかそういった強い行動制限措置を伴わないような形で対策を強化していくというような呼びかけをしっかりしていくというような方針が示されております。ただ、今回更にもう一歩、いわゆるオミクロン株第7波の時には、BA.5強化宣言というような形を出しましたけれども、更にもう一つ医療非常事態宣言というような形も示されております。こちらの方については、まだ詳細を示されておりませんので、今後我々の方も専門家のご意見を聞きながら対応を考えていきたいというふうに思っております。
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質疑応答
村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について・その2
Q
話変わって村上選手の県民栄誉賞なんですけれども、昨年の夢づくり賞も授与されて、知事が考える村上選手のすごさというかその辺を教えてください。
蒲島知事
これは両方とも最高の賞なんです。くまもと夢づくり賞、これは顕著な活躍で県民に大きな夢を与えてくれた方に贈る賞で、昨年はオリンピックですばらしい活躍をされ、また、ふるさと熊本のために、復興のために力添えをいただいたと、それに対して夢づくり賞。最高の賞なんですけれども。
しかし、今度はもう一つの最高の賞である県民栄誉賞を差し上げたいというのは、更にプロ野球史、多分世界のプロ野球史にも残るような大きな仕事をされたんじゃないかなと思いますので、これも差し上げたいというので、この2つを2年間でとるというのはすごい成績だったなと。歴史に残る、そのような方だなと思います。
また、インタビューで村上選手は渡米するような気持ちを持っていらっしゃるということですから、また世界的に大きく羽ばたいていける方じゃないかなと思いますので、熊本県民にとってはとても誇りだし、それから日本国民にとっても誇りだと思いますので、後で振り返ってもこの2つの賞を差し上げて県としてよかったなと県民が思えるような、そういうふうなこれから人生を送られるんじゃないかなと思います。
【事務局】
県民栄誉賞の関連で先ほどのご質問についてお答えできていなかったので担当課が確認してまいりました。
【担当課】
秘書グループです。先ほどの村上選手の県民栄誉賞、22歳での受賞ということで最年少であります。
質疑応答
台湾訪問について
Q
台湾の訪問について伺いたいんですけれども、改めて県としての目的ですね、台湾訪問で何を実現されたいのか、何を狙っていらっしゃるのか教えていただけますか。
蒲島知事
2つあります。これは今、台湾とTSMCの関係でとてもビジネス的にすばらしい関係にありますので、まずはビジネス交流をさらに拡大したいと、そして県経済及び国際交流を活性化していきたいというのが一つ。
もう一つは、台湾の高雄市と友好交流協定を結んでおりますけれども、それがちょうど5周年なんです。そういう5周年の年に向こうでも記念の催しをされると思いますけれども、そういう形で改めて台湾高雄市と交流の絆を結びたいというのがあります。
ただ、大きな旅行団を作っていくのではなくて、やはり経済界を中心とするビジネス交流というのに大きな期待をしておりますので、とりわけTSMC関連の様々なビジネス交流、そういうものをここで展開していきたいなと。
もう一つは、新しい空港が来年できますよね。その時に台湾からの直行便を是非この機会にチャイナエアラインと話し合えれば良いなと思っています。ただ、とてもタイトなスケジュールなのでどこまで広げられるか分かりませんけれども、とにかく有効にやっていきたいなとこのように思っています。
Q
同じ台湾のことなんですけれども、今コロナ禍ということでオンラインも色々増えている中であえて団体で行かれるということで、それだけ台湾というものを重視されているということだと思うんですけれども、あえて行かれる、どれぐらい重視していらっしゃるのかというお気持ちを教えていただけますか。
蒲島知事
一つは、台湾では感染状況が比較的落ち着いていると聞いています。それから台湾の水際対策は10月に緩和されました。そういう意味で、入国時の隔離期間が無くなったということ。だからといって油断するのではなくて、我々も簡易抗原検査の実施とかマスク着用など自主的に防疫対策をやっていきたいなと思っています。
ただ、ある段階で行かないとまた行けなくなるという可能性もありますよね。だから、それを選ぶのはなかなか難しいんですけれども、延期もしてきました。延期した時は、台湾の方がとても水際対策も厳しかったし、感染状況も今ほど落ち着いていなかったので、そういう意味でこの機会が良いのかなというので今日は計画を発表したんですね。
ただ、またそこでものすごい大きな変化が起きた時には再考するという可能性もあります。ただ今は少人数で経済団体を中心に行こうと。それもチャーターではなくて普通の便で福岡から行きたいなとこのように思っています。
Q
同じ質問になっちゃうんですけれども、タイミングを計ってでもあえて実際に行かれるというのはやっぱりそれだけ台湾を重視していらっしゃるということなんでしょうか。
蒲島知事
台湾重視というよりも経済的にものすごく大きなチャンスですよね。TSMC、その関連、それからTSMCとの絆、そういうことをやっぱり早い段階で、こちらもTSMCと一緒に仕事をしていく訳ですから同じ方向性を向いている、そういうことを話し合うことがとても大事だと私は思います。
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質疑応答
米国モンタナ州訪問について
Q
国際交流に絡んでお尋ねなのですが、モンタナ州を今月訪問されていますが、先方の州知事と握手される時にどんなお話をされたか教えてください。
蒲島知事
はい。モンタナ州とは40周年記念です。40周年の記念の時に向こう(モンタナ州)からもいらっしゃいましたけれどね。先に来られて、モンタナでまた同じ方にももちろん会いましたけれども、州政府がとても我々を歓迎してくれました。そして40周年を機会に更にもっともっと絆を伸ばそうというふうに約束してきました。
ただ行った日に雪が降ってとても寒くて、それで牧場なんかの見学も用意されていましたけれども、それはキャンセルになって、零下15℃ですからね。そういう意味では屋内での様々な催しがあって、かえって良かったのかなと思うのは、そこでものすごく緊密な話し合いとか食事会とかそういうのがありましたので、向こうのほうも熊本県に対しての友情をとても示してくださったなと思います。どういうことを話したかというと、更にこの友情を、絆を強くしていきましょうという内容です。
Q
国際交流という意味では国家間での外交というのが常日頃行われている訳ですが、地方同士で交流をすることの意義というものを改めて教えてもらってもよろしいでしょうか。
蒲島知事
例えば中国との交流もそうですけれども、国家間ではいろんなことがあります。日米関係でも悪くなった時もありますけれども。ただ、地方政府同士でそれを乗り越えて、それと無関係に仲良くなっていくということが両国間の、私は友好関係にとってとても建設的だと思います。
それからどれほど日中間が悪くても、例えば広西壮族(自治区)と熊本はとてもいい仲であると。そして同じように日米関係がものすごく最悪でも、もう40年間の中で相当最悪な時もありましたよね。しかしモンタナと熊本は同じ方向でずっと仲良くしてきたと。そういうところがいくつもあれば、熊本だけじゃなくてたぶん日本全国には相当有ると思いますけど、その関係を持つことが長期的な両国関係には私はとても良い作用をもたらすんじゃないかなと思います。
そういう意味では国の政治がどうであれ我々はモンタナとはずっと仲良くしている。それから広西壮族(自治区)とも40周年ですけれどもそことも仲良くしている。でもその間にはものすごく国家間同士の摩擦はあったかもしれないけれどそれを最終的に元に戻す、そういう力になっていくと思うんですね。
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質疑応答
未利用県有地問題について
Q
話は変わって本日の本紙に掲載した熊本県の未利用財産のことについて確認したいんですが、阿蘇ソフトの村、5億円近く投資して高森町の18.4haは未整備のままです。この現状についてまず知事はどういうふうに受け止めているでしょうか。
蒲島知事
今日新聞で私も見させていただいて、阿蘇ソフトの村。これは今現在は確かに利用されていない。30年前に取得した時、その時はやっぱりソフトの村の計画というんですかね。30年前に阿蘇のあそこ(高森町)でソフト対策を担う人達がゆったりしたところでソフトを作ったり、半導体だけじゃなくて半導体のソフトを作ったり、そういう発想があったんだと思いますよね。
そういう意味ではそれから次第に半導体が失速していくと。熊本もそうだったけれど、また盛り上がってきていますよね。それで半導体の設計とかそういうのが今度は大事になってくるというので、当初の30年前とまた同じような状況にならないとも限らない。
ソフト対策を担う人たちがこの菊陽、合志、大津地域じゃなくて、もっと阿蘇のほうにいって、そして豊かな自然の中で半導体の設計をやる。設計がやっぱり弱いですよね、熊本はね。これはこれからも考えなきゃいけないので、そういう時に30年前は考えられたかもしれないけれどコンピューター、少なくとも半導体関連が失速したけれどまた盛り上がろうとしているので、永遠にここが役に立たないという判断も今はできない。だからこういうものありますよと。ソフト対策、ぜひ設計の人たちはこれを利用しながら、豊かな生活をしながら半導体の設計をしませんかということも言えると。
だから今現在をみると早く売った方が良いとかそういうことはあるかもしれませんけれども、これを地元の高森町とも相談しながら売却、貸付、様々な可能性を含めて、より中期的な有効活用の方法はないかということをこれからやっていきたいなと。そういう意味では熊日新聞の記事が後押ししてくれたなと思っています。
Q
知事、2013年の会見でこの件に関して対応を加速すると、関係部署に指示をしたと言って、もう10年経っているんですが、その間、実現化されていないのか、そういう説明責任を果たされていないことについて教えてください。
蒲島知事
私も見に行きましたけれども、やはり災害の影響は大きかったんじゃないかなと。災害からの復旧、きちっとソフトの村にできるような、そういう意味では売却が進まなかったというふうに聞いています。
Q
最後に、今後状況を見ながら検討していくということだと思うんですが、知事、任期中に何らかの方針、説明されるというお考えでよろしいでしょうか。
蒲島知事
任期中に、もちろん確実にこうするというところまで状況が進むかどうか分かりませんけれども、あらゆる可能性、さっき言ったようにソフトが弱いというのが今の熊本県の現状なので、特に半導体の設計をやる人が、それでむしろ近くにいないとまたソフトはできないらしいんですよね。だから半導体工場がTSMCが来て、JASMが来て、それでそこに必要な何人くらいソフト対策の人がいるのかと。その人たちが使いたいということであれば使えると思いますし、そうでなければ他の利用方法を考えなければいけないと。
ただ、高森町も今はとても多くの方々が来ておられるので、そこはそこでまた使いたいという方がいるかもしれませんので、そういうところも可能性も踏まえながら担当課と一緒にやっていきたいなと思っています。
いつまでというのはなかなか私が約束はできないんですけれども、この記事を機に更に馬力を出してやってみたいなと思っています。
質疑応答
村上宗隆選手への「県民栄誉賞」贈呈決定について・その3
Q
また村上選手に戻って申し訳ありませんけれども、この段階でこの年齢でご本人が受けるかどうかという論点もあったと思うんですけれども、村上選手側からの何か反応といいますか、受け止めというのは何か。
蒲島知事
村上選手の方からは、10月中には大筋でご本人の了解を得ております。ただ、発表のタイミングについてはヤクルト球団との調整を図っておりましたので今日になりました。
Q
ご本人の感想といいますか、受け止めというのは何か聞かれていますか。
【担当課】
秘書グループです。10月中旬に球団を通じてお話をさせてもらったところ、大変喜んでおられたということが伝わっております。以上です。
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質疑応答
球磨川流域の治水について
Q
ちょっと話題変わるんですけれども、球磨川の治水の関係で、知事の表明から2年が経過しました。今の進捗状況、知事はどう受け止めてらっしゃいますか。
蒲島知事
球磨川の流域治水、緑の流域治水という形で命と清流の両方を守ると、守ってほしいと国にお願いしました。そういう観点から2年間で河川整備計画も作成され、これからそれに沿って様々な形で進んでいくと思います。大事なことは流域住民の方に詳しく説明する機会も必要だと。
それから五木村、相良村に関してこの両村に対してはしっかりとどういうふうな形で緑の流域治水が進み、そしてそれが村の発展に貢献できるかというふうな観点も含まれながら説明していかなきゃいけないなと思っています。そういう意味ではしっかりと皆さんの理解を得ながら進めていくということになると思います。大体国も同じ方向を考えているんじゃないかと思います。
Q
秋頃を目指されていた五木村の振興計画ですけれども、時間がかかっているようですけれども、その点どう受け止めていますか。
蒲島知事
村の方と緊密に今連絡し合っていると思いますけれども、担当者の方はどうですか。
【担当課】
球磨川流域復興局でございます。計画につきましては三者の方で、国・県・村で協議をしておるところでございます。村の方にもご相談をさせていただきながら策定に向けて進めているところでございます。できるだけ早く策定していきたいということで考えております。以上でございます。
質疑応答
新球技場の整備について
Q
先ほど運動公園の話があったんですけれども、現状、えがお健康スタジアムが陸上とサッカーとかの球技とかの利用が混在していて、昼に陸上の試合があって夜にサッカーとかいうケースがあるんですが、球技場を新設みたいなのはお考えとしてはないんでしょうか。
蒲島知事
あの場所にですか。
Q
いや、例えば、この前ロアッソが最終戦をやったのは、京都府立のサンガスタジアムだったんですけれども、京都市内から電車で30分くらいですか、亀岡駅の前につくって地域振興に取り組むという姿勢で、京都府が作ったんですが、そのように市街地を含めて新しい球技場を作るというような将来的なお考えというのはあるんでしょうか。
蒲島知事
今それを総合的に県庁内では考えていますし、それから具体的にこれを作るという段階まではきていないと思いますけれども、今日はその担当は来ていますか。
【事務局】
すみません、本日は担当が来ておりませんので。今後対応したいと思います。
蒲島知事
じゃ、そうしてくれる。検討はしているはずですけれども、ただ結論は出ていない。そういう段階です。それでこういうのが欲しい、例えば球場を作って欲しいという話も幾つもありますし、村上選手も私に直接お願いしたけれども、なかなか「はい、そうします」という、そういうふうな段階まではきていません。ただ、これを県庁内で総合的に判断しようということで、そのグループが出来ているはずですよね。
【事務局】
スポーツ施設のあり方については関係課において検討中のため、そちらの進捗状況について企画課のほうにお繋ぎします。
蒲島知事
はい、お願いします。
質疑応答
県民総合運動公園へのアクセスについて・その2
Q
質問ではないんですけれども、さっき運動公園のアクセスの件で、年に何回かのためにという話が合ったんですけれども、山形県は年に何回かのためにスタジアムの横に6,000台分の駐車場を山形県が作っているんですよね。だから、年に何回かという発想では、年に何回か対応できない時があるということがあるということで、対応すべきじゃないかなと思うんですけれども、その辺はお考えいかがですか。
蒲島知事
年に何回かと言ったのがちょっと気になったかもしれませんけれども、やはり費用対効果ですよね。それが一番とても大事になって、それを考えないで作るということは知事としては言えません。
結局、運動公園が、これから例えばロアッソがもっと活躍するようになって、既にものすごく毎回、満席になるような。そういうふうな状況だとこれまでの状況とまた考えが違うと思いますけれども。とにかく仰るように、そういう余り悲観的な考え方ではなくて、楽観的な考え方で作っていくということも可能かもしれないけれども、これはやはりコストパフォーマンスの件でまた問題になるかもしれない。これは総合的にそれを考えるグループができていますので、そちらの方に今の件も述べておいてください。
【担当課】
交通政策課でございます。先ほどもご質問がありましたけれども、今もいただきましたけれども、運動公園のアクセスの検討については、今至急に県庁内の関係課のほうでまとめております。知事が仰っているとおり、やはり費用対効果とか通常時がどうであるか、またイベントの時にどうであるか、そういった場合分けをしながらどういう対策が至急できるのか、時間をかけてやらないといけないのか、その時間軸も含めて、色々と色んな方面から今検討させていただいております。以上でございます。
質疑応答
熊本工業高校生徒の自死事案について
Q
本日の発表とはちょっと関係ない話にはなるんですが、熊本工業で起きた生徒のいじめ、自殺についてお尋ねします。先日の保護者会では部内で伝統的に続くシメ行為があったと、声が上がったということですが、行き過ぎた指導、いわゆるシメ行為が残っているとしたら、今後県としてどういうふうに対応していくべきだとお考えでしょうか。
蒲島知事
今質問にあったように、「シメ」という言葉が報道に出ていることは知っています。現在学校でそれに関しては実態調査が行われているという報告を受けています。そういう意味で、この実態調査を踏まえて、どういうふうな対応をするかというのはその実態調査を待つというのが今の段階であります。いじめ調査委員会による調査が、これに関しては行われているんですよね。そこは報告書出ているのじゃないかと思います。お願いします。
【担当課】
教育委員会の学校安全・安心推進課でございます。まず今お尋ねがありました「シメ」という言葉が保護者会の中でご指摘があって、今知事の方からありましたように、学校のほうで実態調査の方を今進めております。具体的には、当該の部活動に所属する生徒の方にアンケートを取りまして、今学校が内容を精査をしております。
なお、「シメ」という言葉はいわゆる俗語でございまして、具体的に県の教育委員会といたしましては、上級生による下級生への厳しい指導というふうに認識をしておりますけれども、これが社会通念上相当性を欠くものであれば、当然改善が必要なものというふうに認識をしておりまして、学校の方には今その実態調査の経過について情報共有をしながら必要な助言をしているところでございます。
それから県のいじめ防止対策審議会のほうは、先週金曜日に第1回が開催されまして、ご案内のとおり明日第2回を開催する予定でございます。その中でいじめの有無、それから自死との因果関係、それから今ご指摘があっている、そういった学校の部活動の「シメ」を含めまして、そういったものが背景としてあるかどうかというのも調査審議をされるものというふうに捉えております。以上でございます。
蒲島知事
それから知事として申し上げるとすれば、私は教育委員会の方に、ご遺族の気持ちに寄り添いながら、丁寧に対応するようにお願いしています。尊い命が失われたことは誠に残念でありますし、悲しいことです。そして、生徒さんのご冥福を心からお祈り申し上げているということと、だからなるべく教育委員会にはご遺族の気持ちに寄り添ってくださいと、丁寧に対応してくださいというふうに知事としては申し上げています。
Q
すみません、「シメ」行為についてですが、厳しくすることと、いじめの境目があいまいになってしまうことが問題なのかなと考えているのですけれども、知事はどのようにお考えでしょうか。
蒲島知事
厳しい稽古と、それからいじめと、これが今いろんなところで出てきていますよね。だからそういうことも含めて、教育委員会の方に、また調査委員会の方も、そういうものを考えて欲しいなというふうに思います。そこのところの境目が多分あまりにも不鮮明なために、厳しい練習という意味で、言った方はそれほど感じなくて当然だと思っているかもしれないけれども、受ける方(はそうではない)。だからそういうふうな不鮮明なことがないように、やはり運動クラブも含めて、教育委員会も含めて、しっかりとそこを今丁寧に議論しなければいけない時かなというふうに思います。
Q
ありがとうございました。