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令和4年(2022年)4月6日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0133121 更新日:2022年4月6日更新

知事定例記者会見

日時:令和4年(2022年)4月6日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

会見録
 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

 説明資料(スライド資料) (PDFファイル:3.8MB)

コメント

発表項目

コメント

質疑応答

コメント

新年度を迎えて

蒲島知事の写真蒲島知事
 本日は、令和4年度最初の会見です。まず、県政運営に対する私の所信を申し述べます。
 蒲島県政4期目は、折り返しの年を迎えました。私は、熊本地震、それから令和2年7月豪雨災害と、新型コロナウイルスの3つの困難を乗り越えることが、この4期目の使命だと考え、これまで県庁一丸となって、全力で取り組んで参りました。
 今年度は、その総仕上げに向けて、さらに取り組みを加速する一年にしたいと考えています。
 まもなく、熊本地震から6年を迎えます。これまで着実に創造的復興が進んできた一方、今年2月末時点で、44世帯、112名の方が、いまだ仮設住宅で生活されておられます。
 残された課題である「すまいの再建」や「益城町の復興まちづくり」、これが一日も早く成し遂げられるよう、今年度も「誰一人取り残さない」という強い思いを持って、取り組みを進めていきたいと思っています。
 次に、新型コロナウイルスについてです。オミクロン株の感染拡大による第6波は、2年を迎えるコロナとの戦いのなかでも過去最大の山となりました。約2か月にわたる「まん延防止等重点措置」にご協力いただいたすべての県民の皆様に、改めて感謝を申し上げます。
 今後の対策等については後ほどコメントしますが、今年度も県民の皆様の命と健康を第一に、感染拡大防止と地域経済の回復という、2つの目標のベストバランスを追求して参ります。
 令和2年7月豪雨については、復旧・復興プランや球磨川水系・流域治水プロジェクトに沿って、命と環境を守る「緑の流域治水」の実現に向け、取り組みを進めて参りました。
 今後は、すまいの再建や復興まちづくり、残された復旧工事などを、さらに加速させて参ります。そして、ダム問題に翻弄されてきた五木村の新たな振興について、これまで以上の責任と覚悟を持って取り組んで参ります。
 そして、これら3つの困難を乗り越えた先の「5つの安全保障」の実現に向けても、残りの任期の2年間でさらに歩みを進めて参ります。
 すなわち、TSMCなど半導体関連産業の集積による「経済の安全保障」、KMバイオ・ロジクス社の国産不活化ワクチンによる「感染症に対する安全保障」、災害の経験や広域防災拠点の機能を活かした「災害に対する安全保障」、全国有数の農業県として、食料の安定供給を担う「食料の安全保障」、そして2050年ゼロカーボンを目指す「地球環境の安全保障」の5つであります。
 熊本が持つポテンシャルを活かすことで、この「5つの安全保障」に貢献し、創造的復興の先にある地方創生を実現して参ります。
 最後に、アサリの産地偽装問題についてです。これは今申し上げた、本県の「食料の安全保障」を根幹から揺るがす大きな問題です。後ほど、発表項目でもお話ししますが、県としては産地偽装という犯罪行為の根絶と、熊本ブランドの信頼回復に向けて、全力で取り組んで参ります。

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発表項目

​熊本県産アサリの出荷再開とモデル販売協定締結式の実施について

蒲島知事の写真蒲島知事
 続いて、発表に移ります。
 県では、くまもとブランドへの信頼を大きく揺るがすアサリの産地偽装に対して、以下の3原則に沿って、関係者の皆様と一丸となって取り組んできました。
 第一原則は、「産地偽装アサリの一掃」、第二原則は「徹底的な調査・取り締まり」、第三原則が「純粋な県産アサリの流通戦略」であります。これにより産地偽装の根絶に向けて、一歩ずつ着実に前進しています。
 まず、2月1日に「県産アサリの緊急出荷停止宣言」を行い、県産アサリの出荷を停止したことにより、産地偽装アサリが日本の市場から一掃されました。
 農林水産省が2月中旬に実施した、全国の「広域小売店」を対象としたアサリの産地表示の調査では、「熊本県産」アサリは一掃され、一方で「中国産」表示の割合が全体の7割に達したという結果が示されました。これは県産アサリの緊急出荷停止の成果と受け止めています。
 また、消費者庁が、いわゆる「長いところルール」の適用の「厳格化」として、偽装の温床となっている「蓄養」、これを除外することが示されました。引き続き偽装表示を許さない食品表示ルールとなるよう、更なる厳格化を国に求めていきたいと考えています。
 さらに、「熊本県産アサリブランド再生協議会」を設置し、産地偽装を抑止する流通・販売の仕組みやブランド力向上の取り組みについて短期間で集中的に議論していただきました。これにより、純粋な県産アサリを消費者に確実にお届けする「熊本モデル」を構築いたします。
 そして、いよいよ4月12日から、この「熊本モデル」により県産アサリの出荷を再開します。出荷を予定している漁場は、荒尾、緑川河口、網田、大島、二見の5つです。
 約2か月の間、出荷停止をはじめとする産地偽装を根絶する取り組みにご協力をいただいた漁業者、関係者の皆様、そして何より消費者の皆様に深く感謝申し上げます。
 今回、県産アサリの出荷を予定している漁場で、「DNA検査」を実施し、外国産アサリが混入していないことが確認されました。そのうえで「熊本モデル」の流通・販売の仕組みにより、県が認証する販売協力店で販売を開始いたします。
 その第一歩として、イオン九州株式会社様、株式会社イズミ様、鶴屋百貨店様、熊本県鮮魚販売組合連合会様、また、株式会社KASSEJAPAN様、荒尾、二見、八代漁業協同組合様、この合計8団体の皆様がモデル販売協力店となっていただくことになりました。4月12日には、県と協力店各社及び熊本県漁業協同組合連合会で協定を締結いたします。
 また、4月17日からモデル販売協力店93店舗で、販売促進キャンペーンを実施します。そして、消費者の皆様へ熊本生まれ熊本育ちの純粋な県産アサリをお届けいたします。
 今は1年のなかで、アサリが最もおいしい時期です。ぜひ、多くの皆様に熊本県産のアサリを召し上がっていただきたいと思います。時間はかかると思いますが、今後も熊本ブランドの信頼回復に向けて全力で取り組んで参ります。

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コメント

​新型コロナウイルス感染症対策について

蒲島知事の写真蒲島知事
 最後に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
 現在の感染状況についてです。本県の新規感染者数は、緩やかに減少してきましたが、直近では実効再生産数が1を超えており、増加の兆しが見られます。
 先にまん延防止等重点措置が終了した九州各県では、沖縄県を筆頭に全県で増加傾向にあります。本県は、長崎県に次いで下から2番目でありますが、それでも明らかに増加している現状です。
 県内の感染状況を年代別に見ますと、40代以下で増加しており、特にこれまで感染が抑えられていた、活動的な20代で急増しています。一方で、ワクチンの3回目接種が進んだ60代以上の感染は低く抑えられています。
 第6波の初期の段階では、20代での感染が増加し、その後、急激に感染が拡大しました。また、県内でも感染力が強いBA2系統が先週以降確認されており、徐々に置き換わりが進むと考えられ、警戒が必要です。
 このような現状から、まだ対策を緩めるべきではないと判断し、4月11日以降も、基本的に現在の対策を継続いたします。対策の期間については、人の動きが増えることを見据え、ゴールデンウィークが終わる5月8日までといたします。
 感染経路を見ますと、依然として学校や保育所等での感染が多い状況です。ここで注目すべきは、飲食店・会食での感染増加が顕著になっていることです。特に感染が急増している20代では、飲食店・会食での感染が増えています。年度末で、送別会や卒業式後の謝恩会などで感染したと推定される事例も見られています。
 また、最近では飲食店での酒類を伴う会食によって、複数人が感染したと見られるクラスターも発生しています。これから職場の歓迎会、大学の新歓コンパなど、これまで一緒にいなかった新たな人との会食が増えると思います。会食される際には、感染防止対策が徹底している認証店をご利用ください。そして、人数を絞る、大声での会話や深酒を控えるといった「4つのステップ」を遵守するなど、お一人お一人が感染リスクを下げる工夫を行なっていただくようお願いいたしします。
 また、10代以下は、学校・保育所等の皆様のご協力の結果もあり、ピーク時よりも減少しました。ただ、学校の部活動や保育所でのクラスターは現在も見られています。これから学校の新学期を迎えますが、改めて、感染防止対策を徹底いただくようお願いいたします。
 なお、毎日一定程度の感染が確認されていますが、病床使用率は減少傾向から横ばいの状況です。これは重症化リスクの高い65歳以上について、ワクチンの3回目の接種が進んだことと関係があると思います。一方で、感染が増加している20代から40代で接種率が低い状況です。
 今後も病床使用率を低い水準で維持できれば、社会経済活動を継続できると考えます。そのためには、全世代のワクチン接種率の向上とともに、県民の皆様お一人お一人の感染防止の意識と行動が非常に重要です。
 感染リスクが高い場面は飲食店での会食だけではありません。親族・友人の家への宿泊、ホームパーティー、カラオケなどは、マスクを外したり大声を出したりするため、感染リスクが高いと考えます。そのため、このような場面でも会話などの際はマスクを着用し、換気を徹底するなど、特に意識して、感染リスクを下げる行動をしていただきたいと思います。
 今後とも基本的な感染防止対策を徹底いただくとともに、ワクチン接種を希望される方は早めの接種をお願いいたします。特に20代など様々な方と接触の機会が多い活動的な世代の方々におかれましては、ご協力をお願いいたします。
 私からは以上です。

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質疑応答

​県産アサリの出荷再開について

(幹事社)
 アサリの件についてお伺いします。いよいよ12日から出荷再開ということですけれども、声として一番あるのが、今後値段について、もしかしたら上がってしまうのではないかというところで、消費者もそこの部分は懸念する部分があると思いますが、県としては、知事はどのような影響を考えてらっしゃいますでしょうか。

蒲島知事の写真蒲島知事
 開けてみないとわかりませんけれども、一番、我々の主な関心というのは三原則であって、まず偽装アサリを一掃すること。これは今の段階では成功していますけれども、この一掃した段階で、実際に純粋な熊本産アサリが出ますよね。その価格がどうなるかというのはやはり蓋を開けてみないとわからないと思いますよね。まだ熊本産アサリに対する不信感が全国的に残っている。それは需要を下げていくでしょう。
 ただ、熊本県産アサリが正しく出荷されているということを皆様が認識されていければ、徐々に需要も増えていくのかなというふうに思います。だから出た直後は、皆様の需要は、警戒があるのかなというふうに感じますけれども、正しいアサリを正しく、それも将来的に増産しながらやっていくことによって、正当な評価を受けて、市場の評価を受けるんじゃないかというふうに思っています。
 ただ、短期的に高くなるか、安くなるかというのは本当にこれは私のほうで予測できがたいところがあります。
 でも私のなによりの希望は偽装アサリを根絶すること。そして正しく熊本産アサリを市場に出すこと、それを市場で評価していただきたいなと、そういうことを願いつつ、今、再開に向けてやっているところです。

(幹事社)
 それともう一点、先ほども話がありましたけれども、熊本ブランドの回復というところですけれども、知事も先頭に立ってということですけれども、販売促進キャンペーンもありますけれども、県としてできる限りサポートするなかで、今後、知事の姿勢といいますか、どういったかたちでブランド回復に努めていきたいかというのを改めてお願いできますでしょうか。

蒲島知事
 これまでもやってきました。私はこの偽装アサリというのは、産地偽装アサリというのは犯罪だと思っていますし、そのように考えながらこれまで対応して参りました。何よりも大事なことは偽装アサリ、これを市場から一掃すること。
 これは今短期間には市場に出さないということで、これが達成できていますけれども、その後、きちんと熊本県のほうも、とても大きな力を持ちながら、正しいアサリを熊本県産の、熊本で育ったアサリを出すと、出し続けると。それを熊本モデルと呼んでいます。最新の技術、QRコードなども使いながら、そして遺伝子検査などもやりながら、常に監視しながら、正しいアサリを出し続けることがとても大事だと、そのために熊本県も漁協のほうも、生産者の方々も、一体となってやっていきたいと思っています。

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質疑応答

​熊本県あさりを守り育てる条例(仮称)について・その1

(幹事社)
 条例についてはこの後になるとは思うんですけれども、もし可能な範囲でお答えいただければというところなんですけれども、これからレクがある条例について、知事としては、どういった狙い、目的があって、今回こういった条例を制定することを検討されていらっしゃるんでしょうか。

蒲島知事
 例えば、一番目が「長いところルール」がありますよね。あれは今回、消費者庁のほうでは国産とは認めないという厳しい判断をされました。だからそういう意味では、蓄養に関してはこれから我々は対応しやすいと思います。ただ養殖というのが残ります。
 養殖というのが残ったときに、その様々な書類(の保存義務)がこれまでと同じであれば、努力義務になりますよね。そしてそれを遡って検証しようと思っても、もうなくなりましたとか、それからアサリを市場に出した後は、もうありませんとか、そういうふうになってしまうと、蓄養はなくなったけれども養殖の部分で不明瞭な部分があると。そういうことを考えて、我々は条例でその部分を、例えば3年間書類を取っておくという義務化をする。そのことによって、ちゃんと熊本県産アサリとして証明できる。そういうことを条例でもってやりたいなと。
 国のほうがそのようなかたちで、条例じゃなくて、法律を変えていただければ、条例は必要ないと思いますけれども、やはり条例をもたないと、それができないということがわかりましたので、とりわけ取引記録の義務化というのは、条例にとってはとても大きいものがあります。
 最大の目標は偽装アサリの排除、根絶であります。そのための条例であることをご理解いただきたいと思います。

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質疑応答

​熊本県あさりを守り育てる条例(仮称)について・その2

(幹事社)
 今の条例に関してもう一点、蓄養からの転換ということも掲げていらっしゃると思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

蒲島知事
 蓄養から、やはり漁協がその蓄養に頼らないような、そういうアサリのビジネス、そのほうに移っていただきたいと(思います)。そこに蓄養の漁場を、新しいかたちでのアサリの増産なり、農業と同じように、丁寧にやれば稚貝もきちんと袋のなかに入って育ってくれるとかそういうことも、だんだんわかってきましたよね。
 そういうかたちで、蓄養ではないかたちのビジネスのあり方をやってほしいと(思います)。蓄養の場合はそういう意味では補助金は出さないけれども、ただ新しいかたちの蓄養に変わるアサリの育て方、非常に農業に近いんですけれども、そういうかたちで網田の漁場で見たようなかたちの方向で、自分たちのビジネスモデルを変えられたときには支援したいと(思います)。そういうかたちで、皆様が経済的にも移りやすい、ビジネスモデルを変えやすいかたちで、本来のアサリビジネスのほうに、熊本県はもっていきたいなとこのように思っています。

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質疑応答

​熊本地震からの復旧・復興について

(幹事社)
 もう一点、話題変わりまして、熊本地震の関連ですけれども、先ほども課題を挙げていただいたんですけれども、知事が特に今、課題と、あと重点的に取り組みたいと考えていることを教えていただければと思います。

蒲島知事
 熊本地震に関しては、幸いにして国、それから被災者の皆様、それから市町村、それぞれが頑張って、創造的復興のほうに相当進んでいるんじゃないかなと(思います)。一番いい例が阿蘇へのアクセスルートですよね。
 ただ、まだ100%終わっているわけじゃないということを理解しなきゃいけないし、そのために私は、誰一人取り残さない復興というのをずっと言い続けてきました。
 そういう意味では、まだ益城のまちづくりが終わっていません。それから益城の仮設住宅におられる方も、先ほど申し上げた方々がまだ残っておられます。その方々に寄り添いながらきちんとやっていきたいなと思っています。
 まだ熊本城も最終的には20年かかります。しっかりと市と手を携えながら、熊本城に関しても、残された課題としてやっていきたいなと、このように思っています。

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質疑応答

​自然災害への今後の備えについて

(幹事社)
 すみません。もう一点だけお願いします。震災から11年が過ぎた東北地方でも大きな地震がありました。今後の備えについてはどのようにお考えでしょうか。

蒲島知事
 今後の備えについては、一度我々は大きな災害をたくさん経験したんですよね。地震が一番大きかったし、それから豪雨災害も、多分600年に一度ぐらいじゃないかというふうにいわれています。
 それに対する対応力は相当備えていると思います。それから地震の場合でいうと、地震で傷んだ建物、そういうものは、大部修理されているんじゃないかと思います。
 だから普通の状況よりも強い状況であると思います。でも決して災害はなくなったわけじゃありませんので、常にそのことを考え、熊本地震のひどさをみんな経験したなかにあって、その経験を活かしながら、まちづくり、それから家の再建、そういうことを考えながらこれからも活動、生活していかなきゃいけないなと私は思っています。
 一番心配なのは、この前の地震で、本当はここまで来るんじゃなかったかというような、(地震が)予想された部分はありますよね。そういうところは今でも健在と、あんまり被害が残っていないような状況ですけれども、もしそのときがあったらという感じで、我々行政のほうも皆様に対応していますけれども、そういうかたちで自分の住んでいるところ、住んでる場所を見直すこともとても大事じゃないかなと私は思います。

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質疑応答

​新型コロナウイルスの感染状況について


 コロナに関してお尋ねするんですけれども、知事の最初のあいさつにもあったんですが、また感染者増加の兆しが出ています。今、現状第7波に突入したと知事はお考えでしょうか。

蒲島知事の写真蒲島知事
 第7波というところまでは考えていなくて、第6波が続いているというのが私どもの認識です。
 増加しているところが特に20代で急増しているというのが、これもやはり気になるところで、先ほど言いましたように20代の方々の若い人たちは非常に活動的です。そこで急増していてかつ感染力が強いBA2に置き換わりも進んでいます。そういう意味ではとても警戒が必要だと。
 そういう意味で、第7波に入ったかどうかは、今増加の兆しが見られている段階のため、今後の感染状況を見守っていく必要があるなというのが我々の今の現状認識です。そういう意味では、そもそも第6波が収まっておらずに、まだ第6波が続いている状況ではないかというのが正直なところであります。
 ただ、病床使用率が減少傾向で横ばいになっていましたけれども、65歳以上の方々のワクチンの3回目の接種がとても効いているなと。病床使用率が低いというのは、また経済活動を続ける余地があります。そういう意味では、感染防止対策と経済活動のベストバランスを病床使用率が低い段階で継続しなければいけないと。あるいはそれを続けながらベストバランスを追求していかないといけないというのが今現在の感染状況の分析じゃないかなというふうに思います。


 そうしますとまた今後、さらに感染が進んで仮にまん延防止等重点措置などを要請する場合、病床使用率を重視して考えていくということでよろしいですか。

蒲島知事
 全体をもちろん注視しますよね。ワクチンの状況がどうか。ワクチンも3回を受けた人の数でいうと全国で3位ということですので、相当進んでいるなと。
 ただ、若い方にそこの部分。特に、20歳代の方が今回増えていますけれども、その分はそれほどワクチンを受けていないので、その方々にもぜひ受けていただきたいという、そのためのワクチンの接種のあり方なんかも考えなきゃいけないなと思っています。
 まだ今のところは先ほど言った状況を分析し注視しながら対応していくということになると思います。ワクチンとそれから病床使用率、そしてそれぞれの方々の感染に対する生活態度、こういうものを常に全体的に見ながらやっていかなきゃいけないと思っています。

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質疑応答

​流水型ダムの工期について


 それと4期目の折り返しということで、地震のことを先ほどおっしゃられたんですけれども、豪雨災害についても加速をさせていくという。先日、国交省のほうが流水型ダムの現状の工期を示しました。ただ、かなり先の2035年度なので長いと思うんですけれども、国交省も短期の工期に努めると言っているんですが、そこについて知事はどのようにお考えでしょうか。

蒲島知事
 35年という工期は随分先の話になります。しかし、少なくとも復旧・復興、あるいは生活の再建、事業の再建、それからインフラの再建、そういうものを進める場合に目標値があるとすごく心強いんじゃないかなと思います。
 いつできるかわからないというなかでの復旧・復興とインフラの復興と、ほかの治水対策も含めてなかなか安定的ではないけれども、35年というのを示していただいたことの力強さはあると思います。
 ただ、それを国のほうもできる限り前倒ししたいということもコメントが出ていましたけれども、そういうことでこの目標に向かってとにかく令和2年(7月)豪雨災害からの創造的復興を進めていくことがとても大事だなと思っています。
 それと同時に、県内の振興も創造的復興と合わせながらやっていかなきゃいけないとプラスの部分もあると思います。


 知事としての工期短縮を働きかけていくようなお考えはあるでしょうか。

蒲島知事
 私のこの段階で、何年までにやってくださいという立場ではありません。ただ、みんなの気持ちがそうであることは国のほうも多分ご存じだと思いますので、委員会のほうでもそういう議論が出たというふうに聞いています。国のほうも一生懸命頑張られるんじゃないかと思っています。

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質疑応答

​熊本地震による仮設入居者のすまいの再建について


 まずは熊本地震についてなんですけれども、まだ仮設には44世帯が住まれているということで、知事としていつまでに仮設住宅に住まれる方をゼロとしたいかとお考えがあれば教えていただきたいです。

蒲島知事
 仮設住宅、熊本地震からのほうは私の任期中に、誰一人とり残されることなく住宅、少なくとも住まいの再建をしてほしいなと思っています。ちょうどあと2年ありますので、この2年間にそれは達成できると私は思います。担当者も来ていると思いますから、その点についてはコメントしてほしいと思います。
 それから豪雨災害については、これまでも言っていますように、全部の方がこの2年間で生活再建と自宅再建【をしたくても、まだかさ上げなどの公共工事が終わらない状況では再建】ができないところもあるだろうし、そういう意味では豪雨災害に関しての自宅の再建の目途は2年間でつけたいと。目途をつけるというのが私の目標になっています。
 そして、熊本地震は一人残らずというので、それでよかったかな。

【担当課】
 すまい対策室です。熊本地震に関しては今44世帯、2月末で残っていますが、来週3月末時点の数字を公表させていただきます。
知事から先ほど2年、残りの任期中にというお話がありましたけれども、残っている世帯についてはほとんどが益城町の土地区画整理事業に関する方になります。
 土木部のほうでも、仮設入居者を優先的に仮換地をしていただいて、事業の執行をしていただいていますけれども、まだ仮換地がなされていないとか、造成引き渡しになっていないとかそういった世帯もありますので、今後どういったかたちで進められるかということについては、まだ時期が確定していない部分はありますが、今後一世帯一世帯寄り添って事情を聞きながら知事の目標に沿って2年でできるだけ進められるように取り組んでまいりたいというふうに思っています。以上です。

蒲島知事
 ちょっと言い過ぎたかもしれませんけれども、現時点で明解に2年とは申し上げられないかもしれませんが、努力目標を今担当者から聞きましたように、人数としてもそれから全体の目途はついているんですよ、区画整理が終われば家が建つというのは。
だからそこの区画整理の早さをどこまで進めるかということで私のほうもこの2年のうちにそれが終われるように担当者と一緒に頑張りたいと思います。

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質疑応答

​県産アサリの産地偽装根絶に向けた漁協との連携について


 あとアサリについてなんですけれども、このあと条例案が発表されると思うんですけれども、知事として漁協とどう向き合って今後対策等を進めていくかという話を伺いたいんですけれども、以前寄り添っていくとお話もあったと思いますけれども、改めてその点を教えてください。

蒲島知事
 私がアサリの出荷停止を決断したときにこれはとても大きな決断だったんです。特に、生産者の方々にとっては2か月間という長期にわたってアサリが採れない、出せない、売れない、そういう非常に難しい決断をお願いしました。
 さまざまなご意見も漁協内にはあったかもしれませんけれども、皆さんは最終的に受け入れてくださって、一緒にこの産地偽装を根絶しようというかたちで進んでいます。
 この気持ちを共に持ちながらこれからも進んでいくし、それからこれに同意してくださった生産者の方々、漁協の方々には常に敬意をもって接したいと思いますし、寄り添うというのはあまりにも上から目線でありますので、敬意をもって一緒に同じ方向に進んでいきたいと。それが熊本モデルの成功であるし、これが成功することが漁業者の方々、アサリのビジネスにとっても未来の展望じゃないかと思います。

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質疑応答

​新型コロナウイルスの感染経路について

 最後にコロナについてなんですけれども、知事コメントのなかでも飲食店、会食での感染増加が顕著になっていると。あと複数人が酒類を伴う会食によってクラスターも発生したとか書かれているんですけれども、これ認証店での発生もあるんでしょうか。

蒲島知事
 ちょっと図を見せてもらっていいですかね。担当者は今日来ていますかね。正確な数字をちょっとお願いします。

【担当課】
 健康危機管理課でございますけれども、認証店の発生もあると聞いております。
 ただし、感染防止対策をやはりしっかりしていただくことが大事だと思っておりますので、その点をしっかり知事のコメントに沿っていきたいというふうに思っております。


 クラスターも認証店はあるんでしょうか。

【担当課】
 はい、あります。詳細はちょっと持っておりませんけれども、あります。

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質疑応答

​熊本県あさりを守り育てる条例(仮称)について・その3


 アサリの件で伺います。蓄養に関してなんですけれども、今後蓄養から天然のアサリが育つように注視していくという条例で示されると思うんですが、現地を歩くと蓄養業者、蓄養に携わっていらっしゃる方はまだ数百万円の設備投資をしたりとか、実際中国産として今後も出していくという声も聞かれてはくるんですけれども、こういう方々に対して改めて知事として何かお話いただけますか。

蒲島知事の写真蒲島知事
 条例の案は今パブリックコメントで皆さんのもとにあると思いますので、そこにもあるようにアサリからの脱蓄養というのも支援していくというのがこの条例案の大きな目標でもあります。
 何よりも脱蓄養もそうですけれども、基本的な大きな大目標というのは偽装アサリを根絶することですよね。だからそれを誘うような、そのような状況をやはり最初からしていかなきゃいけないと我々は思っています。
 そういう意味で、蓄養からの脱却を条例でもって特別区域を設定などをしてつくっていきたいなと思っていますので、インセンティブとそれから蓄養に関しての、それを支援するような補助金というのはもう出さないというふうに、我々は熊本県全体のアサリビジネス、これをより生産的なものに変えていかなきゃいけないと私は思っています。
 それのための条例です。国のほうでそれを一番私が感じたのは、捜査の段階で、検証の段階で感じたのは、書類が努力義務なんですよね。書類を取っておくのは、アサリが売れるまでとか、短期間なんですよね。
 そういう努力義務で、かつ無くなったという話も聞くし、それから昨日の読売さんの記事では、すぐでもそんなのはどこでも取れると冒頭の業者の方が、いくらでも偽造できるという、そういうものを見ると、やはりここの書類義務を国のほうで設けていないけれども、県としてはきちんと条例で設けるべきじゃないかというのが、この条例の取引記録の義務化というところにかかってくるというふうに思います。

【担当課】
 団体支援課ですけれども、先ほど知事のほうからパブリックコメントをしておって、手元にお配りしておるとありましたけれども、まだパブリックコメントはまだ行なっておりませんので、あとは後ほどブリーフィングで説明させていただきたいと思います。

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質疑応答

​大切畑ダムの復旧工事について


 あと地震の復興についてなんですけれども、順調に進んでいる場所もあれば、工期が遅れたりとかいう場所もちょっとずつ差が出てきているかなという印象を受けるなかで、一つ大切畑ダムが流水とかいろんな影響があって1年9か月ほど遅れて、事業費もちょっと膨らむという状況が明らかになっていますが、この点に関して知事の所感をお聞かせいただければと。

蒲島知事
 これがどういう状況になるかというのを今私のところに情報が来ておりませんけれども、すみません担当者のほうから工期の遅れと今の現状について、ご説明ください。

【担当課】
 農林水産部でございます。大切畑ダムにつきましては、予期せぬ流水等が出たことにおきまして、1年9か月ほど延びているところでございます。
 一方で、農業者の方々がきちんと営農ができるように、地域としっかりと話を進めているところでございます。今度の計画自体がきちんと進むように、皆さん方に情報を出しながらやっていきたいと思っています。
 具体的な工期等につきましては、この後、農地整備課のほうに取材していただければ、通知等も丁寧にご説明させていただきます。以上です。

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​​質疑応答

益城町の土地区画整理事業について


 熊本地震の関連で伺いたいんですけれども、仮設住宅に残っている方、益城町の区画整理の方がほとんどだということで、なかなか進まないというような声も聞かれるんですけれども、仮換地の指定とかですね、この交渉だとか、全体の事業が順調に進んでいると捉えられているのか、なかなか難しいところがあると捉えられているのか、どちらでしょうか。

蒲島知事
 この区画整理事業は専門家の方がご参加もされていますけれども、これまでの日本のなかでも順調に進んでいるケースじゃないかとはおっしゃっていました。
 ただ、個々のケース、特に当事者によると、もっともっと早く進むべきじゃないかという当然そういう感情も持たれますよね。
 そういう意味で、全体的には順調だけれども、やはり仮換地のところ、それからさまざまな方々の思いも出て来るところですから、そこの個々のケースについての遅れがあるということは私も聞いております。
 ちょうど担当者が来ておりますので、そこのところきちんと言ってください。

【担当課】
 都市計画課でございます。益城町の土地区画整理事業につきましては、地元の皆様のご協力もあり、我々としては順調に進んでいると思っております。
 今、全体の約7割の方の仮換地指定が終わっておりまして、順次宅地造成工事に入っているというところでございます。
 その内、これまで全体の2割に当たる88の画地につきまして、地権者の方に引き渡しが終わったということで、すまいの再建が順調に進んでいるのではないかと思っているところでございます。
 引き続き、被災された皆様に寄り添いながら、できるだけ早く宅地引き渡しができるように努めてまいりたいと考えております。以上です。

蒲島知事
 よろしいですか。何かどこかと比較研究していただくと、とてもわかりやすいんじゃないかと思います。
 区画整理事業というのは基本的にはやはり時間かかると、そういうふうな事業であるというふうに聞いています。
 ただ、これに関係されている専門家の先生方のご意見を聞くと、益城は早いほうじゃないかと。熊本県も事務所をあそこに設置して支援してまいりましたので、これからもそれを県の支援をしっかりとやってきて、先ほど言ったように私の任期中には担当者も頑張るというようなことを言ってましたので、一緒に頑張りたいなと思います。

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質疑応答

水俣病問題について


 今日のコメント等にはなかったのですが水俣病関連について、またこの残り2年でどのように取り組んでいこうと思われてるのか、その点をお聞かせください。

蒲島知事の写真蒲島知事
 水俣病に関しては私も今回の訴訟の結果を受けて、県の主張が認められたというふうには承知しておりますけれども、県としては今後ともこの問題に真摯に取り組んでいきたいというふうに思った次第です。それで今、最高裁の判断に基づいて裁判も行われておりますし、それから認定審査もこれから行われるというふうに思いますけれども、私もこの水俣病の認定(審査をお待ち)の方々にも丁寧に、かつ最高裁の判断に沿って、従って、早く皆さま方の認定審査を進めていきたいというふうに県としてはお願いしています。
 そういう意味で県として、私が最初に知事になったときに特措法というものに、これは与野党一緒になって成立するように私もロビー活動を行ったりして頑張ってまいりました。そういう意味では水俣病問題については、知事になる前から一番大きな政治的な課題だと思っておりましたので、これからも真摯に取り組んでまいりたいと思います。

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​質疑応答

物価上昇に伴う経済対策について


 総合的な経済対策について伺いたいんですが、物の値段が上がって県民の生活にも影響が出ています。あと資材高騰などで農業、工業、県内の産業も大きな影響を受けています。喫緊、補正を組んだりとか国に要望したり、県独自の何か対策をまとめるようなお考えがあるのかどうかをお聞きいたします。

蒲島知事
 私は経済の安全保障という言い方で一回しましたけれども、全体的に熊本の経済は、ある政府の高官の方々にさまざまな経済的なお願いをして、こういう問題がある、例えば渋滞がとても困っているとか、それからTSMCさんが来るときに、やっぱりもう少しきちんとインフラを整えなきゃいけないんじゃないかなというふうなお願いをしたときに、その高官の方がおっしゃったのは、それは贅沢な悩みじゃないでしょうかと言われました。
 全体でいうと半導体を中心とする熊本の経済は上向きにあるというふうに私は思っていますので、色々な問題はありますけれども、自らそれを解決していくと、そういうふうな状況ではないかなと思います。
 だから国に対してお願いすることは、例えば道路、高速道路の中九州横断道路とかそういうかたちでやっていただくことによって今度の半導体産業の、特にTSMC、ソニーさん、デンソーさん、そして東京エレクトロンさん他いろんな工場誘致が進んでいますけれども、そういうふうなインフラの整備も国のほうが国策だというようなかたちで支援してくださっています。
 いろいろな問題はあるかもしれないけれども、我々はとにかくプラスの面を見ながら、これをとにかく今の国策である九州シリコンアイランド構想を成功させようというふうに思っております。その他にもそれに関連する事業なんかでも経済政策としては積極的にやっていきたいと思っています。
 愚痴を言ったときにそう言われたのを今でも思い出して。それって贅沢な悩みじゃないですかと。確かに考えてみると熊本の経済についていろいろこういう問題があります、と国にお願いするときは国のほうから見ると、これだけやってあげたのにそれって贅沢な悩みじゃないか、と思われるぐらい良い状況じゃないかと私は思っています。


 確認なんですけど、物価高とか原材料価格の高騰を受けて県が近く補正を組んだり、国に要望することはないということでよろしいんでしょうか。

蒲島知事
 もちろん個々についてはやっています。それはもう随時やってますけれども、それはできることも含めて、できないことは国にお願いするんですが、資材の高騰なんかはやっぱり国全体で、県がどうすることもできないですよね。そういうことに国全体で取り組んでいくことについては国にお願いすると、そういうことになると思います。
 それから不調不落というのが今一番大きな問題だと思います。なかなか資材の高騰によって請けてくれないと。
 そういうときに何が大きな問題になっているかというのは今いろんなかたちでそれに調整するように副知事に対して指示を出したところです。

【事務局】
 補足させていただきます。補正の関係は今まさに各課検討して、出す出さないも含めてして参りますので、今後そのような情報が入ったらお伝えするようなかたちにしたいと思います。

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質疑応答

熊本県あさりを守り育てる条例(仮称)について・その4


 条例について2点ほどお尋ねしたいんですけれども。
 一点目は、一掃した後のことなんですが、とはいえ県産のアサリが年々減少傾向にあるという実態もあると思いまして、先ほどインセンティブと支援のお話をされたと思うんですが、ビジネスモデルを転換した人には何らかの支援をしますよ。具体的にはどういう支援を県として実施するというふうにお考えなのかということと、もう一点は先ほど国のほうで食品表示の厳格化、国のほうに求めているけれどもやってくれないので条例でやるしかないという話をされていたと思うんですが、本来であればそれは国の仕事ではないかというようなお考えがあるということでしょうか。

蒲島知事
 さっき言ったように、取引記録の書類の保存義務化、これなんかはやはり国がやってくれないと、例えば熊本県で条例でやったとしても、他の県でも同じものが起こり得ますよね。
 どうしても私、今回の熊本に起こった問題は他の都道府県でも起こり得るなと思っていますが、そういう全体的なことに関しては、やはり国のほうでやっていただきたいなと、このように思います。
 もう一つは。


 支援とかインセンティブの話。

蒲島知事の写真蒲島知事
 どういうふうな支援をするのかというので、先ほど言いましたように偽装アサリを排除することがまず第一で、第二番目に正しいアサリを熊本産として出す。しかし、それでは(量が)足りないですよね。おっしゃるように。
 足りないというのが大体予想されるので、それをより増産できるようなシステムをつくり上げる。ただ、今問題が始まってからまだひと月ちょっとですから、今はとにかく偽装アサリの排除に最善、最全力を使っていますので、それとともに今正しいアサリをいかにして出していくか、その段階でどうしたらこれを増産できるかというところまで今来ています。
 網田の漁場に行った方がたくさんいらっしゃると思いますけれども、そこで話されてとても感じたのは、丁寧に農業みたいにアサリのビジネスをやれば将来は見えるんだと、そういうお話がありました。
 一番私が感銘を受けたのは、袋をつくってその中に食べられないように逃げてくる稚貝がそこの中に入って、そこで成長していく、そういう袋がいっぱいあったんです。それを農業で種をまいてテントでもビニールシートでも、ああいうかたちで守りながら育てていっていますよね、いろんな外敵とか気候から。
 そういうかたちの方向で、かつて熊本がたくさんのアサリが採れた土壌はあるんですから、それを活かしたかたちでの展望ではないかなと。
 これは同時に偽装アサリ排除を考えながら、その後というのが増産しないとやはり同じことが起こり得るので、そういうかたちの増産の方法についても今担当者もしっかりと一緒に考えながらやっているところです。

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