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【8月5日】第34回熊本県新型コロナウイルス感染症対策本部会議における知事訓示
【8月5日】新型コロナウイルス感染症対策本部会議(第34回)知事訓示
知事訓示全文
ステージ判断
本県の現在の感染状況について、昨日8月4日までの1週間の新規感染者数は、616名となり、国のステージ4の水準437名を大きく超えました。
また、病床使用率も、8月4日時点で33.4%となり、国のステージ4の水準を超えてはいませんが、確実に上昇し続けています。
このことから、専門家の御意見も伺い、本日、本県は、国の「ステージ4」の段階にあると判断しました。
まん延防止等重点措置
これまで、県では、7月30日に、県独自の「熊本蔓延防止宣言」による対策強化を実施しましたが、その後の感染拡大が急激であるため、昨日、国に「まん延防止等重点措置」の適用を要請しました。
その結果、本県に「まん延防止等重点措置」を適用し、その期間を8月8日から8月31日までとすることが、先ほど決定されました。
これを受け、本県における重点措置区域は、熊本市といたします。
まん延防止等重点措置の考え方としては、国の基本的対処方針では、(1)特定の区域において感染が拡大していること、(2)それが県全域に感染が拡大するおそれがあること、(3)それに伴い、医療提供体制等に支障が生ずるおそれがあることとされています。
保健所毎の感染状況をみると、現在、その3つの要素を満たす区域として、(1)直近1週間の新規感染者数が前週の109名から354名と3倍以上増加していること、(2)第4波までの経験から県全域への影響が大きいこと、さらには、(3)医療体制のひっ迫が懸念されることから、熊本市を重点措置区域としました。
なお、最初に時短要請を行った有明保健所管内は、人口10万人あたりの新規感染者数は、熊本市と同程度の水準にありますが、直近1週間の新規感染者数は前週の71名から65名に減少していることなどから、現時点では重点措置区域の対象とはしません。
ただし、隣接する福岡県の感染状況次第では、追加することも視野に入れて検討して参ります。
対策の更なる強化
対策については、国による「まん延防止等重点措置」の適用を受け、「熊本蔓延防止宣言」に基づく対策を、重点措置の適用期間である8月31日まで延長し、県内全域に対象を拡大し、更に強化することとします。
まず、熊本市は、「まん延防止等重点措置」に基づく重点措置区域として、更に対策を強化します。
次に、熊本市を除く県内全域についても、県独自の対策強化を行います。
熊本市の対策強化
熊本市の対策強化の1つ目として、熊本県感染防止対策認証店も含めた全ての飲食店について、午後8時までの営業時間の短縮を要請します。
また、酒類の提供とカラオケ設備の利用について、終日行わないよう要請します。
熊本市内の認証店の方々には、今回の要請によって、優遇措置が無くなってしまいますが、感染拡大の非常事態ということを御理解いただき、御協力をよろしくお願いします。
2つ目として、熊本市内の 1000 平方メートルを超える大規模な集客施設は、開館時間を午後8時までとするよう要請します。
また、 1000 平方メートル以下の集客施設は、開館時間を午後9時までとしていただくよう協力をお願いします。
以上の重点措置区域内の対策は、前回、「まん延防止等重点措置」が適用された時と同じ内容になります。
熊本市を除く県内全域の対策強化
次に、熊本市を除く県内全域の対策強化の1つ目として、全ての飲食店について、午後8時までの営業時間の短縮を要請します。
ただし、熊本県感染防止対策認証店については、優遇措置として、午後9時までの営業時間短縮の要請とします。
2つ目として、集客施設は、開館時間を午後9時までとしていただくよう協力をお願いします。
「まん延防止等重点措置」の適用に伴う今回の要請によって、事業者の皆様には大変御負担をおかけしますが、御理解御理解・御協力をお願いいたします。
県民の皆様へのお願い
次に、県民の皆様へのお願いです。
県外移動については、引き続き、全ての県外への不要不急の移動を控えていただきますようお願いします。
また、県外にお住まいの御家族や御親戚、御友人に対して、ふるさとや御家族のことを考えて、本県への旅行や帰省を控えていただくよう強く呼びかけをお願いします。
外出についても、引き続き、日中を含めて、不要不急の外出を控えていただくようお願いします。
その中でも、熊本市では、午後8時以降、それ以外の県内全域では、午後9時以降の外出は、厳に控えていただくようお願いします。
わずかでも発熱等の症状がある場合は、仕事などを休み、すぐに医療機関を受診してください。
ワクチン接種を希望される方は、是非早めの接種をお願いします。
グランメッセ熊本に開設した県民広域接種センターは、12歳以上のどなたでも接種が可能です。まだ8月中の予約枠も十分ありますので、積極的に御活用ください。
本県では、感染力が強いデルタ株に置き換わりが進んでいます。
その影響で、1人が感染すると、同居する御家族のほとんどに感染を拡げている事例がとても多くなっています。
現在、新規感染者数が1日あたり100名を超える日が続いており、医療提供体制への負荷が確実に増大していることに、知事として強い危機感を持っています。
必要な時に適切な医療が受けられる体制を維持するためには、これ以上の感染拡大は、何としても防がなければなりません。
夏休みで、お盆も近くなり、今年こそは、旅行に行くことや、御両親や子供さん・お孫さんに会うことを楽しみにされていた方もいらっしゃると思います。
しかし、身近な大切な人を守るためには、この期間は、日頃の生活エリアに留まって過ごしていただくことが、とても重要です。
今一度、県民お一人お一人が「感染しない」、「感染させない」行動をとっていただくようお願いいたします。
県民の皆様一丸となって、この難局を乗り越えましょう。