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令和3年(2021年)7月21日 知事定例記者会見
知事定例記者会見
日時:令和3年(2021年)7月21日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
コメント
発表項目
質疑応答
- 4連休・お盆を控えての新型コロナに係る知事所感
- 令和2年7月豪雨災害からのすまいの再建について
- “緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について・その1
- 新型コロナの感染状況について・その1
- 東京2020オリンピック・パラリンピックについて・その1
- 新型コロナの感染状況について・その2
- 県民広域接種センターでの新型コロナワクチン接種について
- “緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について・その2
- 東京2020オリンピック・パラリンピックについて・その2
- “緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について・その3
- 政党支部への寄付による税金還付について
- 東京2020オリンピック・パラリンピックについて・その3
- ベトナム人技能実習生の有罪判決について
コメント
新型コロナウイルス感染症対策について
蒲島知事
最初に、新型コロナウイルス感染症についてコメントがあります。
県内の感染状況について、7月20日までの1週間の新規感染者数は40人と増えてきており、一昨日、県のリスクレベルを「レベル3警報」に引き上げました。
新規感染者数の前週今週比も、7日間連続で1を超えており、明らかに本県は、第5波の入口に差し掛かっています。
また、全国的にデルタ株が広がっており、本県でもデルタ株の確定事例や疑い事例が相次いでいます。
デルタ株は感染力が非常に強く、重症化のリスクも高まると考えられ、これまで以上に警戒が必要です。
明日から4連休となり、学校も夏休みになります。
そしてお盆の時期を迎え、人の移動や交流が増加しますので、県民の皆様へのお願いがあります。
緊急事態措置やまん延防止等重点措置が適用されている東京都、大阪府などに加え、感染が流行している都道府県への不要不急の移動は、控えていただくようお願いします。
なお、移動を控えていただきたい都道府県については、本日から県ホームページでお知らせいたします。
また、感染が急拡大し、デルタ株への置き換わりが急速に進んでいる福岡県への移動についても、先週お願いしましたとおり、慎重に判断いただくようお願いいたします。
併せて、これらの都道府県にお住まいのご家族やご親戚、ご友人に対して、ふるさとやご家族のことを考えて、本県への旅行や帰省を控えていただくよう、お伝えいただきたいと思います。
また、県民広域接種センターの8月2日の開設に向けて、本日、シミュレーション訓練を実施します。私も視察することとしており、万全の準備を進めて参ります。
7月30日からは、個人の方の受付も開始します。ワクチンの接種を希望される方は、このような機会も活用して、ご自身やご家族を守るためにも早めの接種をお願いします。
デルタ株の影響により、第4波以上のスピードで県内の感染が急激に拡大する可能性もあります。
県としては、感染拡大を防ぐため、感染状況を注視しながら、早め早めに効果的な対策を講じていきたいと考えています。
また、飲食店での感染リスクの最小化に向けた県独自の認証制度をスタートさせております。
本日、こうした感染防止対策と経済活動のベストバランスを目指す取り組みを、商工団体と連携強化しながら進めていくため、意見交換会を実施します。
県民の皆様におかれましても、感染状況に注意いただき、今まで以上に、お一人お一人が「感染しない」、「感染させない」と強く意識し、慎重に行動してください。
発表項目
知事による“緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について
蒲島知事
続いて、発表に移ります。
このたび、令和2年7月豪雨からの創造的復興に向け、被災された方々がお住まいの仮設団地にお伺いします。
そこで、私が表明した“緑の流域治水”や復旧・復興の取り組みをご説明するとともに、復旧・復興の現状や課題等についてのご意見をお聴きします。
まずは7月25日に芦北町・津奈木町、8月1日に球磨村を訪問します。その後も豪雨災害の被災地の訪問を予定しています。
豪雨災害から1年が経過しましたが、本格的な復興は始まったばかりです。
被災された方々の生の声をお聴きすることで、現状や課題をしっかりと把握し、最大の課題である1日も早い本格的な住まいの再建につなげていきたいと考えています。
引き続き、誰一人取り残さないという決意のもと、復旧・復興を加速して参ります。
私からは以上です。
質疑応答
4連休・お盆を控えての新型コロナに係る知事所感
(幹事社)
まず、コロナに関してなんですけれども、今後、旅行や帰省を控えていただくようにということで、自粛要請だと思うんですが、これまでも経験として年末年始であったりとか、ゴールデンウィークなど、大型連休を通じて、その後感染が拡大するということを経験してきたと思います。
改めて今この夏休み、4連休やお盆を控える時期、知事としてどういった危機感を持っているのかお聞かせください。
蒲島知事
先ほどもコメントで申し上げましたように、先週から新規感染者数がまた増えてきています。
一昨日、県のリスクレベルをレベル3警報に引き上げました。
新規感染者数の前週今週比も、1週間連続で1を超えており、私は今、第5波の入り口に差し掛かっていると考えています。
またもう一つ心配なことは、デルタ株の拡大です。これは全国的にも広がっておりますけれども、本県でも確定事例や疑い事例が相次いでいます。
皆さんもご存知のように、デルタ株は感染力は非常に強く、また重症化リスクも高まると考えられますので、これまで以上に警戒が必要です。
既に(臨時)記者会見(※7月16日開催)でもお願いしましたけれども、この4連休が始まる前に今日も県民へのお願いをさせていただきました。
感染が流行している都道府県への不要不急の移動は控えていただくことをお願いしましたけれども、どこがそうかというのはなかなか分かりません。そこで、ホームページでそれをお知らせします。
それからもう一つ今日お願いしたいのは、これらの都道府県にお住まいのご家族、ご親戚、ご友人に対して、本県への旅行や帰省を控えていただくよう伝えてほしいというお願いをいたしました。
このような行動の規制というのは、知事としてはとてもやりたくはないんですけれども、やはりこの感染拡大防止と、経済活動のベストバランスを考えなければいけません。そういう意味では、一人一人の行動の「感染しない」、「感染させない」という、そのような慎重な行動が必要だと思いますので、今日はそれをお願いしたところであります。
(幹事社)
帰省を控える対象の都道府県なんですが、これらの都道府県ということだったんですけれども、そこには福岡県も入るんでしょうか。
蒲島知事
人口10万人あたりの1週間の新規感染者数が15人以上の都道府県ということでお願いしています。
昨日現在では、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、沖縄、石川、鳥取の各県になります。
まだ福岡県については10万人あたりの1週間の新規感染者数が15人以上にはなっていないということです。
今の件で、現状はそれでよろしいですかね。
日々変わりますから、昨日のところまでですけれども。
【担当課】
健康危機管理課でございます。
今知事が申し上げたとおりでございますが、福岡県につきましては、臨時会見でも申し上げましたとおり、慎重な判断をしていただきたいということです。昨日現在で福岡県は10万人あたり8.1人ということで、増加傾向にございますので、引き続き慎重な判断をしていただきたいということでございます。
質疑応答
令和2年7月豪雨災害からのすまいの再建について
(幹事社)
あともう一点なんですけれども、豪雨災害に関して、本格的な住まいの再建を一日も早くということでおっしゃられたんですが、先日、仮設住宅の入居者を対象とした意向調査の結果が発表されまして、その中で住まいの再建場所をまだ決めていないという世帯が半分以上、56%を占めていて、一年経ってもまだ、なかなか生活再建を見通せていない人が多いのかなと思ったんですけれども、この数字について知事はどのように受け止めているのかちょっと教えてください。
蒲島知事
まず大事なことは、87%の住まいを求めていらっしゃる方々の調査できたことは大きいですよね。台帳ができたといいますかね。
そしてその中で、56%の方がまだ(再建場所を)決めていないと。この56%の方々に寄り添って我々が対応していくということ(が分かったの)は、この住まいの再建にとってはとても大きいというふうに思います。
熊本地震の場合は、当初は(仮設住宅の入居者が)4万人以上おられました。
今回は、具体的な数字でいうと、これは事務局のほうで分かっていたらですけれども、1116人でしたかね。
【木村副知事】
全体で1136人です。(再建場所を)決めている方も含めた数です。
蒲島知事
その数字は後でまた確かめていただきたいと思いますけれども、熊本地震よりも、非常に伴走型で対応しやすいと私は思っています。この段階で、これだけの台帳ができて、一人一人の状況が分かっているからです。
87%の方(の状況)が分かっております。(一方で残りの)13%の方は、またさらにきつい状況でおられるかもしれませんけれども、どの方がそういう方であるかも分かっていますので、より寄り添って考えることは可能だと思います。
そういうことが今始まったということですので、確かにまだ再建(場所)を決めてないという方もおられますけれども、その方々はどういう理由なのか、そしてその方々にどうすればいいのか、多分多くの方が治水の方向性がまだ明快じゃないということを考えられていると思います。治水の方向性はもう決まっていますので、国、県、市町村を挙げて、緑の流域治水という形で、それを明確化していくことが大事なのかなと、このように思います。
それを今回私が、各市町村、それから仮設団地を訪ねて皆さんとお話しするということです。
質疑応答
“緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について・その1
Q
緑の流域治水の住民の意見を聞く会についてなんですが、今後ほかの市町村も訪問していくということなんですが、仮設住宅すべて訪問されるということなんですか、それと時期はいつまでぐらいに考えていらっしゃるのですか。
蒲島知事
今日お話したところまでは、スケジュールを確定できるんですけれども、またコロナがどうなるかも分かりません。
そういう意味で、さまざまな要因がこれから影響すると思いますけれども、それを踏まえて鋭意これから訪ねていくと。私自身が訪ねていくし、それから説明はほかの職員からもありますし、国からの説明もあるでしょう。私も半分とかそういうことではなくて、出来る限り行きたいなと思っています。
Q
分かりました。それと時期についてなんですが、この時期に住民の意見を聞く会、現地を訪ねるというふうに決められた理由といいますか、昨年の11月に大きな方向性がでているんですけど、もうちょっと早くするという考えはなかったんですか。
蒲島知事
11月19日に議会で(表明した)流水型ダムを含めた緑の流域治水、そしてこれとさまざまな(対策)、例えば田んぼダムとかあるいは堆積土砂の撤去であるとか、河道掘削であるとか、山林の再生であるとか、あるいは市房ダムの有効利用、それらを合わせてやれば、今回の7月豪雨災害に耐えることができるというところまで分かりましたよね。
でも、それぞれの流域治水の、例えば田んぼダムにしてもどれくらいの効果があるのか、あるいは遊水池が本当にどこまでできるか。河道掘削がどこまでやれるか、そういうのが確定はしていませんよね。多分その確定に5年くらいかかるんじゃないかと思います。
だから方向性と見込み、そしてこの大きな緑の流域治水という考え方、これによってどの辺まで安全になりますよというのを共有化したいんです。
全く分からないという方もおられます。でも、「ここまでは大丈夫ですよ」というのが今分かるかというと、今は全然分かりませんけれども、国交省のほうから、大体の方向性、こことは言えないかもしれませんけれども、その流域、あるいは市町村の場所、そこがどのくらいまで安全ですというのは、8月から9月に知らせていただくということです。今までは大きな方向性しか分からなかったので、自分の家はどうなのか、自分の地域はどうなのか、それを今回こういう形で皆さんの意見を聞きながら分かったことはお知らせします。
多分、この図そのものもまだ完全に理解されていない可能性もあります。今考えている球磨川流域の治水を、清流と命を守るという緑の流域治水、グリーンニューディールはこういうものです、これによって7月豪雨災害の大きさには耐えられるようやっています。それだけでも、7月豪雨災害まで耐えるというのが分かるだけでも、皆さんが元に戻ろうかどうしようかというそういう気持ちにある程度応えられるかもしれません。
質疑応答
新型コロナの感染状況について・その1
Q
先ほど知事のコメントのなかの7日間連続というのは、20日まで7日間連続でよろしいですか。
蒲島知事
それでいいですか。
【担当課】
はい、20日までの7日間です。
質疑応答
東京2020オリンピック・パラリンピックについて・その1
Q
今日五輪、正確には23日から開幕で今日ソフトボールの試合が始まっていますけれども、ほかの県の知事の話をするとあまりお好きじゃないと思うんですが、できるだけ家で観戦してくださいと呼び掛けている知事もいらっしゃいます。
スポーツバーとかもありますけれども、そこへの行動の制限になっちゃうので言いにくいかもしれませんが、五輪の観戦の仕方、できれば自宅で観戦してほしいとか知事のお考えはありますか。
蒲島知事
本来ならばお祝いですから、友達と一緒にスポーツバーなどで一緒に応援したいという気持ちがあると思います。
しかし、今ちょうど感染が拡大しつつあります。だから、できる限りご家族など普段から一緒におられる方と、自宅でテレビを観て応援していただきたいと思っています。
また、もしスポーツバーでみんなで応援したいということであれば、いつも一緒にいる人と、それから感染防止対策を完璧にやった認証店などを選んで行ってほしいということと、そこに行っての大声での応援を控えてほしいなと。マスク会食も徹底していただくようにお願いしたい。
そういうリスクのあるところに行くとすれば、自分なりにきちんと感染対策をやることが大事ですよね。それをお願いして、できれば、(いつも一緒にいる)友達や家族と自宅でテレビで応援してほしいと。そのほうがリスクが少なくなります。
質疑応答
新型コロナの感染状況について・その2
Q
もう一点、7月以降の感染者を詳しくみてみると、割合的にかなり若い人たちのほうが増えていまして、逆にいうと高齢者、70代以上の方はほとんどいらっしゃらない。
その状況の知事としての分析、ワクチンの効果とかあると思うんですが、その辺はいかがでしょう。
蒲島知事
私もワクチンを打ちましたけれども、65歳以上の方は、7月中には希望される方がほとんど打たれるんじゃないかと思います。その効果がとても大きく出ていて、ワクチン効果が出ているんじゃないかなと思っています。
そのワクチン効果があるから、熊本県でも11月までには希望される方々全てにワクチンを打ってほしいと。効果がなければ別ですけれども、とても効果があると私は思っています。
もうひとつ、例えば12歳以下の方(など)、特に若い方々が感染の例がとても今出ています。
そういう方々に関しては、これはご家族のご意見を大切にしながら考えなければいけないと思いますけれども、親御さんたちは自分の子どもにうつさないためにも、今、県のほうでも広域接種センターを設けましたので、そういう(子どもにうつさないためにもワクチンを接種しようという)気持ちになることで自分の家族を守る、子どもたちを守るということになるんじゃないかなと思っています。
質疑応答
県民広域接種センターでの新型コロナワクチン接種について
Q
広域接種センターの話が出まして、使われるワクチンはモデルナ製なんですが、国の動きで、今のところ18歳以上を対象にしていますけれども、12歳以上ということになれば、ここの接種センターでも12歳から認めるんでしょうか。
【木村副知事】
はい、そうなります。
質疑応答
“緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について・その2
Q
緑の流域治水の住民へのご説明なんですけれども、これは例えば、整備基本方針だとかそういった公的なものとリンクする、ここで得られた意見などを反映させるとか、そういった役割というのはあるんでしょうか。
蒲島知事
私は、いただいた意見を自分の政策に、また治水政策にもいつも反映させていますので、そこでいただいた意見がこの緑の流域治水の更なる拡大、より進めるものであれば、国のほうにもこのような意見がありましたというふうな形で(伝えます)。多分、市町村長たちも同じような感じだと思いますけれども、そういう住民の意向を治水に反映させるというのは、これは私の役割でもありますし、これからもそうやっていきたいなと思っています。
実際に今回、5月の出水期までに堆積土砂を撤去しましたが、私は30回意見を聴きに行きましたけれども、これは皆さんの望みだったんですよね。希望だったんですよね。
これをもしやっていなかったら、今回(令和3年7月10日)、これだけの豪雨が来たときに危なかったんじゃないかなという気もします。
それから河床掘削なんかも、多くの会合でまずそれをやってほしいというお願いをされました。
もし11月19日に全体の緑の流域治水の考え方を議会で報告し、その方向で走っていなかったとすれば。巨大な予算が堆積土砂の撤去にかかりますし、それ以外の河床掘削もかかっていくでしょう。そういう流域治水の考え方の中で、今、プロジェクトが走っているから予算措置もできたというふうに私は思っていますので、その中で流域住民の方々が30回の会合のとき、ずっと私におっしゃっていたことが反映できているんじゃないかなと。
なるべく早く、そして大々的に堆積土砂と河床掘削をやってほしいというのが、とても多かったんです。それを流域治水という考えの中でできたことはとてもよかったなと思っています。
質疑応答
東京2020オリンピック・パラリンピックについて・その2
Q
今日からオリンピックということでいくつか質問お願いします。
通常、こういう大きなスポーツイベントは様々な経済効果を生み、色々なメリットがあると思います。知事も復興をアピールする熊本の場になるとおっしゃっていましたけれども、実際始まってみて、現在のお気持ちと、何を期待しているかというのを教えてください。
蒲島知事
皆さんもご存知のように、今回の大会は感染拡大防止と大会開催を安全に行うというバランスの中で、多くの競技が無観客でやられますよね。そして復興を目標とした復興五輪という考え方も、無観客でやられてパブリックビューイングもほとんど今は中止になっています。そういう状況でありますけれども、せっかく日本国内での開催ですから、やっぱりぜひ皆さんに楽しんでいただきたい、とりわけご自宅で、テレビなどで応援していただきたいなと、このように思います。
私どももインドネシアの方々、ドイツの競泳チームの方々、アンゴラ女子ハンドボールの方々のキャンプ地になりましたけれども、この方々へ声は届かないかもしれないけれども、テレビを通じて皆さんを応援しますと、私は皆さんに約束しました。だから、そういうことを申しましたので、日本の選手を応援するのはもちろんのこと、せっかく熊本がホストタウンになった、インドネシア、ドイツ、アンゴラの方々も一緒に応援していただくことで、参加してといいますかね、五輪に参加している気持ちになってほしいなと思います。
ただ先ほど言ったように、復興五輪という目標のなかで、熊本県も東京都からそのような形で、一緒にやることにしておりましたけれども、パブリックビューイングはやめましょうということになりましたので、その寂しさはあると思います。ただ、この状況のなかで、みんなが参加意識と楽しみを持てばいいなと私はそう思います。
Q
もう一点関連であるのですが、通常の場合は選手村への食材の提供とか、熊本県の例えば農林水産物をアピールする場にもなる可能性もあったのでしょうが、今回の場合、何かそういうメリットとかアピールするような機会ではないような気もしますけれども、知事の受けとめを教えてください。
蒲島知事
当然、熊本県は農産物の多いところですから、納入はしていると思います。(ただ、)そのPRの場とか、そういう形で今回はやってないんじゃないかなと思いますけれども、またそれが可能かどうかも含めてですね、「はい、熊本の農林水産物を選手団に送ってます」といってですね、当然(県産農林水産物は選手村に)いっていると思いますけれども、それほど派手にPRする場ではないと私は考えました。それは私の考え方ですけれども、JAさんなんかも多分そういう気持ちはあったかもしれませんよね。どこの都道府県も今回は多分それだけの派手さはないんじゃないかなと思っています。
質疑応答
“緑の流域治水”の説明と住民の皆様との意見交換について・その3
Q
また前後して申し訳ないのですけれども、流域治水の説明会ですけれども、今回、芦北、津奈木、球磨村を回られるということで、ほかの仮設住宅がある市町村は、少なくとも知事としては参りたいというご意向でしょうか。
蒲島知事
今のところ、仮設住宅におられる方が、たぶん一番住まいの確保が大変だと思われる方であるし、それから話もゆっくりできると。みなし仮設におられる方もいますよね。この方々も当然同じように苦しみがあると思いますけれども、こちらのほうも本当は私も行きたいのですけれども、限られたスケジュールですので、県全体として、県の事務局のほうから緑の流域治水をお示しするとか、あるいは市町村の地域支え合いセンターなどを通してご意向をお伺いしていくと、そういう形でご意見をお聞きしていきたいなと思っています。
もちろん時間とスケジュールが許せば可能かもしれませんけれども、今のところ私の知っている限りは、仮設団地を訪問して、今後の住まいの再建に向けた課題をお聞きする、そういう場だというふうに理解しています。
質疑応答
政党支部への寄付による税金還付について
Q
案件外なのですが、一昨日の本誌に、政党支部を介した還付金受領についての記事を掲載しました。
蒲島知事
もう一回すみません。
Q
代表を務めている政治家が、その代表を務めている政党支部に自ら寄付金を入れて、その寄付金から税控除を受けられるという仕組みに今なっているのですが、後援会や資金管理団体では、これは禁止されています。政党支部に限ってこれが認められているのですが、その現状について、ある有識者は即刻禁止すべきだという意見を述べられておられました。知事、もしご意見があったら教えてください。
蒲島知事
正確性が必要ですので、はっきりそれ(=記事)を読んだあとで、次の記者会見のときに(お答えします)。
Q
よろしくお願いします。
質疑応答
東京2020オリンピック・パラリンピックについて・その3
Q
これはあくまでも確認の意味で伺いますけれども、今日から五輪の競技始まりましたけれども、この大会期間中に選手の応援などを含めて会場に行ったり、東京に行ったりということは、一応コロナの事情は重々承知した上ですけれども、そういったことはございますか。
蒲島知事
私がですか。
Q
はい。
蒲島知事
ありません。
質疑応答
ベトナム人技能実習生の有罪判決について
Q
昨日、熊本地方裁判所でベトナム人の技能実習生の女性の方が、出産をして死体遺棄に問われた事件があったかと思うんですけれども、この点について知事どのように、県の政策としても外国人の労働力というのは非常に重要な鍵になってくると思うんですけれども、事件でいろいろと課題が指摘された点もあって、知事としてどのように事件を見られていたかというのをちょっとお聞きしたいんですけれども。
蒲島知事
私自身がまだ21歳の時に、アメリカに農業研修生として行きました。そしてその農業研修生というのは、その当時はとても重労働で大変な状況で、自分自身もあのころの状況を農奴のようだったと思っていました。だから熊本にいらっしゃっている実習生の方々には、素晴らしい経験をしてほしいと、夢がある、そういう実習をしてほしいといつも思っています。そのような熊本でありたいなと思っています。
そういう観点から、多分望まない出産だったというふうに思いますし、それを助けてあげられなかった環境が、作ってあげられなかったことがとてもやはり悲しいなと思います。
それで裁判長も言っていましたけれども、とても苦しい環境にあっただろうと。そういうのはあるけれども、やはり罪に問われるべきだという、そういうふうな判決を出されたのがこの前のこの判決だと思います。
そういう状況のその女性の方、子どもの方を追い込んだ、そういうことがないような環境、職業の環境、あるいは相談窓口も含めて、それを改めて考えなければいけないなと私は思います。
追い込まれるとやはりそういうことが起こりうるというのは、私の周りの農業研修生の人たちも、途中でさまざまな境遇にあった人もいますので、これを防げなかったことはとても残念です。熊本県はそういうことがないように環境を整えてやらなければいけないというふうに思います。(了)