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【令和4年3月16日】知事臨時記者会見(新型コロナウイルス感染症対策について)
【令和4年3月16日】臨時記者会見動画
知事コメント全文
本県における1月21日からの「まん延防止等重点措置」については、3月3日に国に再延長を要請し、その期限が3月21日までとなっています。
県では、この間、新規感染者数や病床使用率、年代別の感染者、感染経路の動向など、県内の感染状況について、様々な角度から分析しています。あわせて、1日も早い解除に向けて、国と意見交換を行ってきました。
このような中、3月11日に開催された国の新型コロナウイルス感染症対策分科会において、「まん延防止等重点措置」終了の新しい考え方が示されました。
国の考え方では、「新規感染者数が微増傾向又は高止まりしていても、病床使用率が低下し、医療への負荷が低下する見込みであれば終了できる」とされました。
本県の感染状況を見ますと、新規感染者数は、高止まり状態にあります。
しかし、再延長の判断をした、3月3日時点では上昇傾向だった実効再生産数が、減少傾向に転じており、感染拡大は抑えられている状況にあります。
新規感染者の傾向を年代別で見ますと、感染増加は、主として10代以下の子どもで起こったことが分かります。
特に、10歳未満の感染拡大が顕著で、さらに、親の世代の30代、40代でも感染が増えています。
一方で、重症化リスクが高い60代以上の感染は顕著に減少しているほか、感染再拡大の契機となりやすい20代でも減少が見られています。
そこで、感染経路を見てみますと、10代以下が保育所や学校などで感染し、子育て世代の30代、40代の家庭内感染も増加したことが明らかです。
また、感染拡大の契機となりやすい20代は、様々な感染経路が見られますが、飲食店・会食からの感染はごくわずかであり、まん延防止等重点措置の継続の効果が見られています。
次に、ワクチン3回目接種の進捗についてです。現在、本県での1日あたりの接種回数は最大18,000回となっています。3月14日時点では、接種率が県民全体の30%を超えるなど、着実に接種が進んでいます。
特に、65歳以上の高齢者の接種率は70%を超えるところまで進みました。そのため、高齢者の感染者数が減少してきたと考えられます。
次に、病床使用率についてです。再延長を判断した3月3日の時点では、国の重点措置の判断基準である50%前後で推移していました。その後、3月9日に県リスクレベル3の基準である40%を下回り、昨日時点では38.1%となっています。
重点措置の終了期限の3月21日には35%程度まで下がると見込んでいます。
以上のとおり、新規感染者数は高止まりしているものの、病床使用率は、国基準、さらに、より厳しい県独自の基準も下回っています。このように、医療への負荷の低下が見込まれることから、国の重点措置解除の条件を満たしていると判断しました。
また、ワクチンの3回目接種が、高齢者をはじめとして、他の年代でも順調に進んでいることからも、今後、医療にかかる負荷は更に改善していくと考えます。
このような状況を踏まえ、専門家の御意見もいただき、「まん延防止等重点措置」については、期限どおり終了することを、先ほど、国に要請しました。
要請どおり解除されれば、3月21日をもって飲食店の営業時間短縮の要請は終了します。
解除後は、感染が増加している子ども達を守る対策について充実させて参ります。さらに、円滑に日常を取り戻していくために、急激な感染者の再増加を抑制しつつ、経済対策にも全力で取り組んで参ります。
県としての新たな対策は、改定される国の基本的対処方針も踏まえたうえで決定します。その対策は、今週金曜日に、対策本部会議を開催して、県民の皆様に御説明したいと思います。
今年の冬はコロナの第6波対策もあり、県民の皆様には寒くて長いものになりました。しかし、昨今のうららかな陽気は、熊本でも桜の開花をはじめ、春の到来が予感されます。
まん延防止等重点措置の期間中ではありますが、週末の3連休は行楽や外出にも良い気候となる見込みです。県民の皆様には、感染防止対策を徹底していただいたうえで、この春を少しずつでも感じる機会を作っていただきたいと思います。
県民の皆様におかれては、外出や会食をされる際も、引き続き、基本的な感染防止対策を徹底していただいた上で、少しずつ、社会経済活動を再開いただけたらと思います。
県民及び事業者の皆様には、非常に長期間にわたる要請に御協力いただいたことに、心からお礼申し上げます。