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英語授業づくりプロジェクト「第1回管内等研修」【八代】(中学校)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0180513 更新日:2023年7月26日更新

英語授業づくりプロジェクト

「第1回管内等研修」【八代】(中学校)

〇八代教育事務所 第1回管内等研修【中学校】
 期日:令和5年6月29日(木曜日)
 会場:氷川町及び八代市中学校組合立氷川中学校

★当日の研修の様子★
 八代管内の中学校の英語担当の先生方29人が参加されました。研修1:プロジェクトリーダーによる公開授業、研修2:「管内の英語教育の現状について」の説明、研修3:講話「授業づくりと指導の在り方について」という研修内容でした。本管内の研修目標は、次の2点について、すべての英語担当教員の認識を深め、授業で実践できることです。「(1)誰一人取り残さない学びの保障のために、生徒が学んだことを定着につなげる継続的な取組と見取りを指導に生かす。」「(2)単元や1時間の授業において、授業者や生徒が意欲的に互いの考えや気持ちを伝え合うなどの言語活動を通した指導の充実を図る。」ことです。


研究授業 第3学年 単元名「Unit 2 Our School Trip」

 本研修のプロジェクトリーダーである、氷川町及び八代市中学校組合立氷川中学校の 高橋指導教諭による研究授業が行われました。単元のゴールは、「お互いのことをよく知るために、自分が経験したことで『友達やALTにやってみてほしいこと』を伝えよう」です。また、本時のめあては、「ALTのこれまでの経験を踏まえて、『ALTにやってみてほしいこと』を書いて伝え合おう」でした。
 授業の冒頭では、既習事項の定着のために、帯活動としてRow gameやChattingが位置付けられており、生徒は次々と相手を替えながら、聞いたり話したりする活動に取り組んでいました。発表する生徒のみならず、周りの生徒も自分事として英語を聞いており、自分ならどんな英語表現で話すのか常に考えながら活動に取り組んでいる様子が見られました。また、高橋指導教諭は中間指導として、生徒の発話内容を繰り返し取り上げ、内容面及び言語面ともに適切な指導を入れられていました。
 授業展開では、参加された先生方に協力していただき、ALTについての情報を数名の先生方がもっておられ、生徒はそのALTの情報について英語を用いて聞き取りに行く活動から始まりました。その際に、どんな英語表現を用いればその情報が聞き取れるのかを事前にグループで考えることで、英語が苦手な生徒も自信をもって活動に参加できる手立てが講じられていました。また、それぞれが聞き取ったALTの情報をグループで確認し、ALTの経験を踏まえた質問を考えていきます。単元構成としても、まず友達について、次にALTについてと、伝える対象を替えながら言語活動を通した指導が設定されていました。
 授業の終末では、ALTにやってほしいことに加えて、これまでの学習を生かして自分がしていることも相手に伝えることで、まとまりのある文章になっていくと確認がありました。どんな文章を付け加えたのか、生徒の書いた英文を大型スクリーンに映し出し、全体で共有されました。その際、内容面ではALTへの提案とともに自分の経験が書かれているところを生徒と共有するとともに、言語面では前に映し出された英文を見ながら訂正箇所を生徒に気付かせ指導されました。高橋指導教諭の授業では、どの活動においても、個々の発表内容や書いた表現を全体で共有していく場面が意図的に取り入れられていました。その積み重ねにより、1時間の授業を通して、ひとつでも「これがわかった!」と全員が言えるようになることを大事にされています。
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 研修2では、八代教育事務所指導主事から「管内の英語教育の現状について」の説明がありました。英語教育における管内の成果と課題を示しながら、学校訪問等を通して管内の授業実践での気付きを話されました。八代管内の研修目標を踏まえて、公開授業のポイントとして、言語活動を通した指導の充実と基礎基本の定着のための手立てがあったこと、また高橋指導教諭は生徒が意欲的に学び合う学習集団づくりを心がけておられることの確認がありました。
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 研修3では、「授業づくりと指導の在り方について」と題し、高橋指導教諭のこれまでの授業実践やその思いを話されました。高橋指導教諭が最初に話されたことは、英語の授業を通して、生徒にどんな人になってほしいのかという人づくりを大切にしているとのことでした。そのために、「先を読む+すべてに理由(目的)を」というキーワードが示されました。「先を読む」は、英語の授業計画のみならず、学級経営や学校経営、生徒指導等も含めて先を見通して指導をするということ、そして「すべてに理由(目的)を」は、すべての活動や取組の理由(目的)を生徒と共有するということが大事であるということです。1年間、また3年間の先を見通すことで、1年後や3年後の生徒の姿を教師自身が見据えることにつながり、指導及び評価が明確になります。つまり、高橋指導教諭の中には目指す生徒の姿が明確に見えているということです。高橋指導教諭は、基礎基本の徹底から発展的な内容までつなげる学習について、1単位時間、単元、学期、年間という、短いスパンや長いスパンですべきことを明確にもっておられます。また、授業においても、授業外の場面でも、生徒一人一人に声をかけられており、授業で分からないところは一緒になって取り組み、できるところはとことん伸ばし、ペアやグループ活動でもともに頑張る生徒同士を大切にされています。
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 高橋指導教諭の熱いお話に、参加された先生方は聞き入っておられました。講話の中で紹介があった、いつでも振り返りができるワークシートや生徒の発表動画についても、先生方から明日からでも取り組んでみたいとの声が寄せられていました。
 本研修は、八代管内の英語教育における課題改善につながるとともに、参加された先生方が明日からの授業づくりにすぐに生かせる公開授業及び講話となりました。八代管内の先生方の学び合いたいという意欲や、先生方同士のつながりが感じられた半日の研修となりました。

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