本文
令和8年7月13日(月曜日)10時00分~
日時:令和8年(2026年)7月13日(月曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
7月13日知事定例記者会見 説明資料(スライド) (PDFファイル:2.21MB)
発表項目・コメント
・ 中国広西壮族自治区南寧市における洪水被害について
・ 台湾・熊本経済共創フォーラム2026を開催します
・ 地域産業成長プラン(案)のとりまとめ
・ 「食のみやこ熊本in阿蘇くまもと空港」の開催
・ 熊本県、肥後銀行、九州電力が連携した企業等の脱炭素経営のサポートを開始します
質疑応答
質疑応答1 地域産業成長プラン(案)のとりまとめ
質疑応答2 防災庁設置法案の成立見込みについて
質疑応答3 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃に伴う県内への影響と対策について
質疑応答4 地域産業成長プラン(案)のとりまとめ 2
質疑応答5 台湾・熊本経済共創フォーラム2026を開催します
質疑応答6 地域産業成長プラン(案)のとりまとめ 3
質疑応答7 令和7年8月豪雨からの復旧・復興について
質疑応答8 立憲民主党等による新たな水俣病救済法案について
質疑応答9 地域産業成長プラン(案)のとりまとめ 4
質疑応答10 「食のみやこ熊本in阿蘇くまもと空港」の開催
質疑応答11 立憲民主党等による新たな水俣病救済法案について 2
質疑応答12 福岡県議会の金銭授受疑惑について
質疑応答13 福岡県議会の金銭授受疑惑について 2
質疑応答14 台湾・熊本経済共創フォーラム2026を開催します 2
質疑応答15 熊本県営新野球場(仮称)整備移転について
質疑応答16 企画振興部長の交代について
質疑応答17 空港アクセス鉄道の整備について
質疑応答18 皇室典範改正案について
質疑応答19 福岡県議会の金銭授受疑惑について 3
1点目、中国広西壮族自治区南寧市における洪水被害についてのコメントです。本県と友好交流協定を結んでいる中国広西壮族自治区で、7月4日から6日にかけて記録的な豪雨が発生しました。今回の豪雨で被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。多くの方が被災され、今なお多数の避難者がいらっしゃり、まだ全容も解明できていないと伺っております。7月10日に、広西壮族自治区党委員会の陳剛書記にお見舞状を送らせていただきました。県としても上海事務所に駐在している職員などを通じて、引き続き現地の状況を把握するとともに、必要な対応を講じていきます。まずはお見舞いを申し上げます。
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続きまして、台湾・熊本経済共創フォーラム2026についてです。JASM第2工場建設や台湾への直行便の相次ぐ就航(週25便)など、熊本と台湾のさらなる交流拡大が見込まれるなか、今回これを契機に、「台湾・熊本経済共創フォーラム2026」を開催します。フォーラムは、7月27日に台湾にあるマンダリンオリエンタル台北で開催し、夜にはビジネス交流会も開催します。当日は、台湾・熊本の経済団体・企業などにお声掛けをしており、台湾側からは約150名、熊本側から約50名の約200名程度の参加を見込んでおります。フォーラムでは、基調講演として、「くまもとサイエンスパーク」の事業推進パートナー基本協定を結んだ三井不動産株式会社の須永部長に、「くまもとサイエンスパーク構想」についてご講演いただく。続いて、世界的な研究機構である、台湾の財団法人工業技術研究院(通称ITRI)の紀(き)所長様から、「日台共創による産業価値:熊本のクラスターから未来の応用に向けて」というテーマでご講演をいただきます。その後、パネルディスカッションで、私と大西熊本市長、笠原肥後銀行頭取からプレゼンを行ったのち、「半導体で繋がる台湾と熊本の未来」というテーマで、熊本県立大学の黒田理事長をモデレーターに、パネリストの皆さんにもご参加いただきます。パネリストには、世界トップクラスの受託分析企業マーテックの楊(よう)財務長とか、陽明交通大学の林(りん)校長にご登壇いただき、フォーラムを通じて日本と台湾の経済交流の活性化、または熊本のアピールをさらに進めていきます。
続きまして、地域産業成長プランの案についてです。国において高市総理のリーダーシップのもと、地域がもつ伸び代を最大限に活かしていく地域未来戦略の検討が進んでおります。今回、熊本県においても、国の戦略産業クラスター計画と合わせて、県で策定する地域産業成長プラン案を取りまとめました。このプランの案は、重点支援企業を中心に産業クラスターの形成を図っていくB計画、地域の強みを活かして地場産業の成長を図る地場産業成長プラン、通称C計画の両方を位置付けております。B計画では、公募によって32の重点支援企業を位置付け、また、C計画では、市町村に手を挙げていただいて、39市町村を関係市町村として位置付けています。プランの大きな柱は、半導体産業と半導体ユーザー産業の策定が1番目。そして、熊本県にとって大きな可能性がある「食のみやこ熊本県」の創造とライフサイエンス産業という第2の分野。そして、観光交流関連産業という第3の分野。この3つを柱にして、それぞれにB計画・C計画を策定します。B計画では、半導体とライフサイエンス産業について策定し、重点企業に対して、県商工労働部産業支援課が中心となり、職員が徹底した伴走支援を行うことでこれら企業の成長を図っていきます。また、C計画については、国の地域未来交付金を活用し、各県と市町村が連携して、この施策の実施を図っていきたいと考えております。プランについては、本日の発表後、国との調整を行ったのちに提出し、最終的に国がさらに発表されるため、もうしばらく時間がかかります。今後、県ではこのプランに沿って、オール熊本として一体となって、お子さんお孫さんの代にも続く持続的な経済をつくっていきます。
続いて、食のみやこ熊本in阿蘇くまもと空港を開催します。全国有数の農業県であり、食材の宝庫である熊本県。この農林水産業の付加価値をさらに高めていくこと、そして熊本県を食で盛り上げていく「食のみやこ熊本県」の創造を、2年前の知事就任の時のマニフェストに掲げてきました。この取組みの1つとして、年間380万人を超える方が利用する熊本の空の玄関口である阿蘇くまもと空港で、「食のみやこ熊本in阿蘇くまもと空港」フェアを開催します。期間は、7月24日から年度末の来年3月31日まで。空港内の飲食店や物販店など合計31店舗が参加する。熊本の豊富な食材を活かした新メニュー・新商品の開発や、食のみやこ熊本県のロゴマークの活用、そして周遊企画やふるさと納税イベントなどを開催します。7月24日からのフェア開催に合わせて、7月25日・26日には野菜とれたてマルシェも開催します。
まず、このフェアの第1弾の目玉として、新メニュー・新商品の開発を空港内の飲食店、物販店で実施します。ちなみに、この新メニュー・新商品の開発は、第1弾の7月~9月、第2弾10月~12月、第3弾1月~3月と3つのクールに分けて、それぞれで新しいものを開発していただきます。第1弾の7月24日からは、14の店舗で新商品・新メニューを開発いただき、例えば熊本産の真鯛と馬刺しのミニ丼セットなど様々な新しいメニューがあります。多くの皆さんに、このフェアだけで味わえる新しい魅力を味わっていただきたいと思います。また、今回の取組みを盛り上げるため、期間中は「食のみやこ熊本県」で空港内を装飾します。さらに、フェア初日の7月24日には、オープニングセレモニーを10時から開催します。私やくまモン、くまモンは「食いしん坊大使」をやっていますので、くまモンと一緒に参加します。「食のみやこ熊本県」を大きく盛り上げていきたいと思いますので、ぜひ報道機関の皆様にも取材のほどよろしくお願いいたします。
最後に、熊本県・肥後銀行・九州電力が連携した企業等の脱炭素経営のサポートを開始いたします。昨今の中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇に伴い、県内企業においても、光熱費・燃料費の上昇などの影響が起きています。企業からは、こうした状況を踏まえて省エネに取り組んでみたいとか、脱炭素に取り組んでみたいが何から着手したらよいか、どこに相談したらよいか分からないといった声が増えております。
また一方で、県が策定しました第六次熊本県環境基本計画では、2030年度に2013年度比でCO2の50%削減、2050年中に実質ゼロを目標にしています。これを達成するにはまだまだ頑張らなきゃいけない。また、県内の温室効果ガス排出の内訳を見ると、そのうち4割を企業などが占めていますので、この企業などの脱炭素に向けた取組みを加速化させることが不可欠であろうということで、こうした状況を踏まえ、今日7月13日(月)から、熊本県・肥後銀行・九州電力の3社で連携した企業等の脱炭素経営サポートを開始いたします。支援体制としては、熊本県地球温暖化防止活動センターにオンラインの専用窓口を設け、肥後銀行・九州電力には協力支援機関として参画いただきます。支援内容は、温室効果ガスの排出量の算定や省エネの取組み、設備更新をどうしたらいいかという提案、または設備更新のランニングコスト、CO2削減効果の見積りなどといった様々な分野のご相談にきめ細やかに対応します。支援の流れは、QRコードからセンターのホームページにある受付フォームで登録いただき、オンラインにて企業の現状・課題などをお伺いしながら支援内容を決めていきます。また、支援を受けた企業の取組みなども県ホームページでPRし、他の企業の参考になるよう協力していきます。これによって、CO2削減の取組みが進むことが期待されます。また、こうした活動を広く周知するために、8月24日には県内中小企業を対象にした「くまもと脱炭素経営セミナー」を開催します。参加費は無料、定員は80名でオンラインでも参加いただけます。講師に中小企業アドバイザーの佐藤久美子さんにお越しいただき、中小企業でも取り組みやすい省エネや脱炭素の実例などをご紹介いただきます。今日から申込みを開始しますので、ぜひ多くの中小企業の皆様ご参加ください。
また、今回のような自治体と金融機関、電力会社が連携した取組みは、全国でも先進的なものです。報道機関の皆様には、相談窓口の周知広報もよろしくお願いします。
幹事社
地域産業成長プラン案についてですが、これは案の段階ではありますが、対象分野でそれぞれ将来的な目標や数値的なものはあるんでしょうか。
木村知事
今回、数値目標はございません。ただ、今回特にB計画の公募に手を挙げていただいた32社の重点支援企業には、これは全企業達成するという意味ではありませんが、概ね売上100億円を目指していこうというのが、かなりリンクしています。ただそれ以外にも、まだ10億とか小さいところでも非常に可能性のある企業も入れておりますけれども、そういうのが目標になっています。ですので、そういった数値的な目標が取りづらい観光交流分野はC計画のみになったということです。
幹事社
今国会で防災庁設置法が成立する見通しとなりました。昨年、国に防災庁設置に関する誘致もされたと思いますが、改めて、熊本県のスタンスと今回成立するにあたって知事の思いを教えてください。
木村知事
早ければ今日の参議院本会議で防災庁設置関連法案が成立すると伺っております。熊本は、熊本地震から10年の節目にあたり、また、これまで熊本地震や令和2年7月豪雨災害などで全国から様々なご支援いただいた恩返しとして、防災先進県熊本になることと、これまで熊本県が培ってきた防災のノウハウを全国に共有させていきたいと思っています。そのために、ぜひ防災庁ないしは防災庁関連機関の県内への誘致を要望しているところです。ただ、すぐにどの程度の規模の地方機関ができるのか、今回の法案ではまだ示されておりませんので、引き続き、本県への防災庁地方機関の誘致に向けた有意性をPRしていくとともに、今後起こり得る災害に向けて先駆的に取り組んでいるということが熊本県の1番のアピール材料ですので、南海トラフ地震を想定した県外応援訓練や本県独自の取組みを引き続き実施し、防災力強化に貢献できる熊本県の立場をアピールしていきます。
幹事社
中東情勢が再び混沌化してきてしまった状況で、対策本部を早い段階で重ねて開催され対策を打ってこられたと思いますが、そのなかでも、短期的には影響ないが長期的に見ると影響が出てくるかもしれないという分野が多かったように思います。今後、中東情勢や原油高に関する対策は、どういうふうにやっていきたいと思いますか。
木村知事
今回急に、情勢がまた怪しくなってきたところです。原油価格や先物の価格も再び下がっている状況であり、今後の状況を注視しながら対策本部の開催については検討していきます。特に、農業分野を中心に、肥料資材価格の高騰が懸念されていましたが、現時点では安定状態、例えば施設園芸でストーブを使うなどという時期ではありませんので、そういった意味での直接的な原油価格の上昇に伴う影響は今のところまだみられない。また、ナフサ等についても、政府が中期的な受給見通しを話していたということなので、引き続き商工・農業・建設関係の各種団体の状況を注視しつつ、建設については物価スライド条項も活用しながら、しっかりと対応していきます。現時点で、急激に何か対応するということではなくて、しっかりとこの時期においても注視していきたいと思います。
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幹事社
先ほどの地域産業成長プランで、B計画では商工労働部の職員の方々が中心に、ということでしたが、例えば専門家の方とかの参画というのはないのでしょうか。
木村知事
これについては、先日の委員会でも、委員である熊本経済同友会の笠原代表幹事から、「県職員のみならず専門家または民間の方の登用もあってもいいんじゃないか」とご意見をいただきました。ただ予算が伴う話になりますので、民間人材の活用も視野に入れて準備をしていきたいと思っておりますし、予算の確保も含めて検討しなければいけませんので、もう一度時間をいただきたいと思います。
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幹事社
台湾・熊本経済共創フォーラムについてですが、これは定期的に開催されているものなのか、あと、予定としては基調講演とパネルディスカッション、そのあとにビジネス交流会になっていますが、他にも予定されているものがあれば教えてください。
木村知事
フォーラム自体は初めての開催になります。これまでも、例えば半導体に限定した熊本の半導体企業セミナーを昨年、台湾で実施しておりますが、今回のように経済界全般に至るフォーラムは初めてです。というのも、この4月に肥後銀行の子会社である株式会社地方総研台北支店に、熊本県と熊本市からそれぞれ職員を派遣して共同事務所を立ち上げましたので、その共同事務所のお披露目、または人脈づくりも兼ねてのフォーラムです。
また、これまでTSMC進出以来、台湾の、日本でいう商工会議所や経済同友会などの様々な経済団体との交流が、熊本商工会議所や商工会連合会などと出来ております。こうした経済団体同士の交流を促す意味でも、熊本から来る50名の中にはそうした経済団体、そして台湾からも台湾三三会の代表や経済界の方々、経済界同士の交流を広めていくという意味で初めての企画です。フォーラム自体は基調講演やパネルディスカッション、そしてビジネス交流会です。私自身はそれ以外にも、新しくスターラックス航空の台中便が就航しましたので、翌日公式に台中市役所を訪問します。スケジュールは判明次第、事前にご報告いたします。
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Q
先ほど、地域産業成長プランはオール熊本で、とお話もありましたが、もう少しこれについて込めた思いがあれば教えてください。
木村知事
今熊本は、TSMCの進出以来、半導体関連産業で盛り上がっていますが、それだけじゃない。私は、産業政策は一本足打法ではいけないと思っています。特定の産業に依存するとうまくいかない、様々なポートフォリオを組んでいきたい。そうした中で熊本のもつ力をもう少し引き上げていくには、UXプロジェクトで取り組んできたようなライフサイエンスや食、農業生産高全国6位を誇る熊本県の力である農林畜水産物、またはバイオなどの様々な半導体関連以外のものをさらなる深みに持っていく。また、いつも私は申し上げていますが、実はこの半導体も、TSMCのように直接的な半導体製品、ソニーも半導体を使ったセンサーという意味ではかなり直接的な製品ですが、半導体を使ったユーザー産業をつくっていくべきだという思いもありますので、これも進行していく。そして観光交流、この中にはさりげなくアニメなどのコンテンツ産業、高森高校マンガ学科ではないですけれども、熊本の尖がったところも入れています。オール熊本での半導体効果、またはTSMCをきっかけにした海外との経済活動の広がりを半導体以外の分野にも隅々まで広げていくために、このプラン(案)を策定したというところがねらいです。
Q
昨年8月の大雨から来月で1年となりますが、1年を迎えて今どんなお考えだとか、この1年どうだったかを教えてください。
木村知事
令和7年8月豪雨災害から来月で1年になります。報道機関の皆さんにも一部ご同行いただいて、先週玉名・玉東地区の被災地を訪問し、復旧・復興の状況を確認しました。玉東町長の前田町長からは、実は長年、町から要望をいただいていた県管理の木葉川の河川の整備について、この1年で目に見えて進んだと、玉東町長からお褒めの言葉をいただいたところです。ただ、河川の改修は時間がかかるという課題があり、しっかりと地元のニーズに沿って進めていきたいと思っております。また、ニッチトップ企業として有名な九州オルガン針株式会社も訪問しました。いわゆるミシン針の世界シェアトップクラスの会社ですけれども、ここもこの1年県が寄り添って支援したことへの感謝の言葉をいただきました。そうしたなかで、昨年の8月の豪雨から1年が経過し、引き続きハード対策は進めていきますが、併せてソフト面での対策では、災害ボランティアの確保に向けた事前登録「くまもとボラナビ」を6月4日から運用開始し、このひと月、今朝の段階で個人254名、団体は19団体で活動可能人数178名という経過になっています。全体で合わせて400名を超える規模でご登録をいただき、非常に心強く感じています。これからも、災害ボランティアの事前登録を進めていきます。また、市町村との連携もさらに強化し、5月末までに夏の豪雨災害を想定した全市町村との防災訓練を終えました。これからもハード・ソフトともに、そしてまた県と市町村が連携し一丸となって、防災対策、災害からの復旧・復興を進めていきます。
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Q
水俣病被害者の救済法案について参議院で提出されました。改めて、この法案についての受け止め、政治決着が図られた経緯もありますが、司法だけではなく国会でもこういった動きが続いているということをどのように受け止めていらっしゃるかお聞かせください。
木村知事
立憲民主党などにより水俣病救済法案が提出されたことは承知しております。今なお、公健法による認定審査や裁判などを通じて救済を求めておられる方が多数いらっしゃることは、私もしっかり承知しているところです。一方で、これまでの長い歴史のなかで、公健法による認定、そしてまた平成7年の政治決着、特措法と、様々な救済が行われてきた歴史、経緯も考える必要があると私は思っています。法案の中身についてコメントすることは控えますが、まずはそうした経緯、様々なことも含めて国会で議論を尽くしていただきたいと思っています。
Q
地域産業成長プランについて32社選ばれていますが、答えが重複するかもしれませんけれども、この32社はどのようなところに期待されて選んでいるのか、なにか線引きがあったのかという点を教えてください。
木村知事
この32社は公募で行わせていただいております。ただ、公募だけではなかなか手が挙げにくいところもあるので、工業連合会などの団体を通じてお声掛けをしたところもあります。そうした中で、一定規模以上のプランを持って応募していただきましたので、この32社に期待しているところです。先ほど申し上げたように「目指せ売上100億円」、すでに売上100億円を超えている企業もありますし、100億円の達成を目標としていない企業もありますが、それぞれ今の売上を伸ばして、しっかりと今後の熊本県の中核企業として成長していくことが見込まれる企業として私ども応援させていただきたい。半導体も半導体をつくるだけじゃなくて、それを使う企業も入ってきておりますし、先ほど申し上げた食とライフサイエンスは、まさに今食品系で頑張っている企業についても、例えばライフサイエンスと融合することでさらに付加価値の高い企業になることも想定されます。ぜひ、こうしたB計画の32社については、将来の県を担う中核企業として成長していってほしいという思いで選定しました。
Q
食のみやこの取組みですが、言わずもがな空港でやる意味、何をターゲットにして何が狙いなのか、もう一度教えてください。
木村知事
まず、阿蘇くまもと空港は毎年利用者数が伸びております。昨年は、385万人もの利用客が訪れました。熊本の中で1拠点に300万人が訪れる場所はなかなかないなかで、県内外から多くの方が来られる、または海外からも来られる空港は、「食のみやこ熊本県」を知っていただくためにはとても良いPRポイントと思っております。そしてまた、特に、「食のみやこ熊本県」をなぜ掲げるかというところで、やはり熊本県の持つ農林畜水産物の付加価値を高めていく、今までの原材料供給県よりも「食」をかませることで、より付加価値を高めて販売しようという狙いがあります。そうしたときに、阿蘇くまもと空港を生かして、レストランや物販店など消費者に売ることができる、そしてまた旅に来られた方、これから県外に旅に行かれる方が楽しい気分のなかで、「食のみやこ熊本県」を認知してもらうことは日常生活でのニーズよりも訴求力があるのではないかという思いも込めて、今回くまもと空港で約8か月間フェアをやらせていただきます。
Q
水俣の法案について追加でお尋ねですが、先ほど法案の中身についてはコメントを控えられると伺いました。一方で、公式確認から70年、法案を提出された意味合いは3回目の政治決着が必要かどうかが大枠かと思います。その点、熊本県の知事として3回目の政治決着が必要かどうかという点についてお考えはいかがでしょうか。
木村知事
政治決着というのは非常に大きな、例えば新しい法案を通すことなどがあると思っています。法案についての賛否は、繰り返しですが、私は今回の段階では控えさせていただきます。議員立法でありますし、一部の会派の提案でありますので、やはりこういうものはなるべく超党派で多くの国会の方の賛成のもとに推進されるのが然るべきだと思っておりますので、今法案についての賛否は控えさせていただきます。しかしながら、水俣病関係の対策や認定をめぐる問題は、裁判で争っているものについてはしっかりと県としての主張や立証を繰り返していくという立場でございますが、一方で患者・被害者の方々を取り巻く状況に国が様々に制度を変えながら、その時々の課題にしっかりと寄り添っていく、患者・被害者の方々、またはそのご家族の方々の苦しみに寄り添っていくことが必要だと思っていますので、私は政治決着ということについては国会でお考えいただければと思いますが、日々制度なりを柔軟に変えて、地域の医療や福祉の充実を図っていく、療養手当を増額されたり離島加算を追加されたりとか、それ以外にも地域交通をどうしようかとか、やれることを確実にやっていくというのが今自分に課されている使命だと思っております。繰り返しですけれども、政治決着を求めるかどうかについてお答えは差し控えさせていただきますけれども、常に支援する取組みの強化をしていくべきだというスタンスは、知事として一番大事なところだと思っています。
Q
隣の福岡県議会で、正副議長のポストを巡る現金授受の疑惑が報道で指摘されているところです。首長については、高島福岡市長もかつて初出馬のときに現金を要求されたということを明かされていますけれども、それを踏まえて熊本の木村知事ご自身でそのような経験があるかどうか、また熊本県内において福岡県のような疑惑があるのかどうかお答えいただけますでしょうか。
木村知事
福岡県議会の話は、私も報道で知って大変驚いたところです。今どきというか、昔もそういうことがあったか知りませんけれども、少なくとも私は、一昨年知事選に出馬するにあたって政党等から金品等を求められた事実はございませんし、お金を支払ったことはございません。むしろ私は推薦等をいただきましたけれども、様々な選挙運動等々でのご支援であり、金銭面で対応したことは一切ございません。
また、これまで私も14年前に熊本県に初めて来て以来、県議会とは車の両輪ですから様子を見ていますけれども、そんなことがあったとは噂も聞いたことはないです。これは県議会にお尋ねいただきたいですけれども、お金でポストが取引されたようなことはあってはならない。ましてや福岡県の場合は、国政や野党系の政党まで関与しているとのお話ですから、総務省時代から福岡県は難しい県だと言われていたんですけれども。熊本県ではそんなことは起こっていないと私は認識しています。
Q
今の件に関連して追加でお尋ねします。この金銭授受を巡っては、県議会と執行部のパワーバランス、県議会が優位に立っているということも指摘されています。今、車の両輪というお話もありましたが、適切な執行部と県議会の関係性について知事のお考えをお聞かせください。
木村知事
私は、熊本県以外もいくつかの県を歩んできましたけれども、熊本県は県議会と執行部は丁々発止、議論しながらやれていると私は思っています。国会ですと、例えば私が霞ヶ関にいた頃の経験で申し上げれば、根回しの段取りなどにこだわっていた時期ですけれども、熊本県はともかくそういう根回しよりも実質的な議論を重視していますし、もちろん根回しも案件によってはありますけれども、議員からのパワハラ的なことが日常茶飯事起きている福岡県の報道を見ていると、あまりにも熊本県との環境の違いにびっくりしています。
もちろん、県議会とは様々それぞれ議員の立場もありますので、議場内のみならず議場外であっても議員と県職員が切磋琢磨し議論をしていければと思っておりますし、議員などから厳しいご指摘があったときには、職員が抱え込まないでしっかりと組織で対応できていると私は認識しております。
Q
台湾の訪問の件なんですが、今回27日にフォーラムが開かれるということで、知事としての台湾訪問の日程、いつどこから発っていつ帰ってくるのか。あと、熊本県から50人参加されるということで、自分の記憶にあるところだと2023年に蒲島知事が大西市長と行かれたときが20数名程度で、そのときの倍ぐらいの数がいらっしゃるのかなとも思います。今回のフォーラムに込めた思い。あとは改めてTSMCを訪問するのか、または伺うように交渉を進めているのか、伺ってもよろしいでしょうか。
木村知事
日程的には、たしか26日の夜の便で台北に行って、その日は泊まるだけ。翌27日は、フォーラム関連の用務で夜まで。翌28日は台中市に行って台中市政府等を訪問し、その日の台中便15時発で帰ってくるということで、メインは経済フォーラムのほぼ1点です。ですので、今回新竹のTSMCに行くと時間がないので、そちらには行きません。経済団体については、それぞれ旅費負担のうえ参加いただくので、経済界の皆さんが前向きにご参加いただいたことに感謝申し上げます。
台湾側も、これでも声かけの範囲を絞って150人ぐらいが集まるという状況で、全体のバランスも考慮して、熊本県側でも、実は行きたいという市町村長は別途いらっしゃったんですが、これも数を相当絞ったうえで、ホテルと会場の規模に合わせて今回この規模になりました。
熊本から台湾に行く方がこれだけ増えたのは、皆さんそれぞれが何らかのかたちで台湾と経済交流、ビジネスを進められてきた証だと思っていまして、感慨深いです。本当はもっと人集めに苦労するかと思ったんですけれども、申し訳ないが参加人数を抑えたというところです。
Q
今月の24日で、県営野球場の候補地の公募が応募の期限を迎えます。改めて木村知事として、これまでも、駅近や街中、費用の負担など挙げられてきましたけれども、新しい候補地に求める要素を伺ってもよろしいでしょうか。
木村知事
新野球場の建設候補地のみならず、今回実は、野球場よりも先に県立体育館アリーナが先に進みますが、アリーナにしても新野球場にしても求められるのは、単に野球をするための場所、または体育館という存在だけではなくて、地域経済、または地域の未来を担う子どもたちに効果があるもの。県民の多くが利用しやすく、そしてまたスポーツに関わる人たちが楽しめる。そして、それを含めて経済効果を生み出せるもの。そしてまた一方で、行政、特に県費の負担を少なくして、持続可能なサステイナブルな施設であるべきというところが、私の大きな思いであります。
県立野球場については24日が期限になります。24日は17時が締切と聞いておりますので、17時過ぎた段階でどの自治体から手が挙がったかはおそらく公表すると思います。しかしながら、その後は県がジャッジする側ですので、県としてはその後に詳細の発表はすることはないと思いますが、どの自治体から応募があったかという点は、早めに公表させていただきます。
Q
県の富永企画振興部長が17日で退任することになりましたが、空港アクセス鉄道の整備であったりだとか、阿蘇の世界文化遺産の登録の推進など3年間尽力されてきました。
なにか労いの言葉とか、後任の長畑さんに期待することをまず教えてほしいのと、併せて、昨今の物価高を背景に、空港アクセス鉄道の概算事業費をもう一度算定し直すというか見直す考えがあるのか。あとは国やJR九州との費用負担の交渉の進捗状況など、その辺について教えていただければと思います。
木村知事
まず1点目の富永企画振興部長の退任にあたっては、本当に3年間よく頑張ってくれたと思っています。非常に愛されキャラで本当に珍しいタイプ。パートナーとして一緒にやってこれたことを嬉しく思います。彼は元々福岡県の人なので、引き続き東京に戻っても九州そして熊本への愛を、できれば政策のなかでしっかりと貢献してほしいと思いますし、彼も「これからも熊本に貢献していく」と言ってくれています。「本当に頑張ってくれた、ありがとう」と後日2人で会う機会がありますので、労いの言葉をかけたいと思います。
木村知事
空港アクセス鉄道については、まずもって昨今の物価高を踏まえて一度大きく概算事業費の見直しをしております。当初の建設費が300億円から400億円程度だったのが、600億円台に精査しています。どこまでさらに精査する必要があるかというのは、事業認可申請にあたって、また国との交渉のなかで今後精査する可能性もあるかもしれませんけれども、一方でコストを下げるべきところも下げなきゃいけませんし、ともかく1円でも安く上昇幅を抑えていくことが大事ですので、しっかりと事業計画は事業認可に向けて、今後精査してまいります。
ただ、国の支援等々については今まさに交渉中であるのが事実です。来年度からの建設となると、今年度中の事業認可を目指さなければいけません。その事業認可にあたってどういった国のスキーム、支援等々も含めて精査していくかというのが、8月末の概算要求に向けて、国にも新たな制度設計を求めている段階ですので、その頃までには見えてくると思っております。引き続き、粘り強く国と交渉していきたいと思っています。
また、JR九州につきましては、これまでお約束いただいていることをしっかり守っていただくと同時に、アクセス鉄道プラス豊肥本線の輸送力強化については、沿線の市町と要望や提案を練っている段階ですので、遠くないうちにまたJRと話し合う機会を持ちたいと思っております。ということで今、鋭意頑張っているという段階です。
Q
皇室典範の改正についてお聞きしたいんですけれども、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎え入れることを可能とすることなどが盛り込まれた改正案が、今国会の会期末までに成立する見通しとなりました。しかしながら、立法府の総意というものから逸脱しているという批判や、女性女系天皇も認めるべきではないかという意見もあります。私自身もそもそも天皇制って何なんだろうなとか、様々な議論に伴って考えたりしたんですけれども、知事はどういうふうにここまでの流れを見られてきたのか教えていただきたいと思います。
木村知事
今、皇位継承権を持つ方が少なくなっている、皇室制度、また国民統合の象徴である天皇制の根本が問われているなかで様々な議論があって、なるべく早く結論を出そうと議論が行われていることについては、いち県知事として申し上げることはございません。しかしながら私は、議論されること自体大変意義があることだと思っておりますので、こうした日本の、ある種根幹に関わることですので、より多くの方々の賛同を得てまとまっていくことが期待されますけれども、まずは、静かななかでしっかり議論していただきたい。とりあえず衆議院を通りましたので、参議院においても議論を重ねて、一定の結論を出していただくことについては、私はしっかりと県知事として静かに見守りたいと思っています。
Q
先ほどの福岡県議会の回答のなかで、福岡は大変だと総務省にいらっしゃったときに聞いたとおっしゃったのですが、時も経っておりますが、差し支えない範囲で大変さを説明していただいていいでしょうか。
木村知事
私がかつて役人時代に聞いていた話ということだけで申し上げます。福岡県は大変有力な国会議員も多くて、特に中選挙区時代はそのあたりが非常に難しく、総務省、当時は自治省でしたけれども、出向した役人がどの議員にどの順番で回るのかをものすごくこだわって苦労したということです。
筑豊のほうに当初予算の説明に行こうとしたら、今度は筑後のほうからお前どこ行ってんだみたいな電話がかかってきたりとか。当時の総務省が本当に苦労をしたという話を私は諸先輩方から聞きました。ただ、それだけ福岡は大事な県だということでもあって、歴代、本当に立派な方々が福岡に派遣されるというか、それだけ大変な思いをされていらっしゃったという話です。その頃から私自身は後輩として、福岡県は根回しの順番などをとても気にする議会風土があるのかなと、熊本県に来るとそうでもない。
私の場合は14年前からなので、それよりさらに前の方々はそうではなかったかもしれませんけど、少なくとも私が来てから以降は、比較的どっちがどっちだみたいな議論はあまりなく問題ないと思っています。
繰り返しですけど、福岡県に出向した際の諸先輩方は皆さん議会の根回しなどで苦労されているのをよく見てきた、そういうのが過去の経験です。