本文
令和8年7月2日(木曜日)10時00分~
日時:令和8年(2026年)7月2日(木曜日) 10時00分から
場所:知事応接室
会見録
知事定例記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。
7月2日知事定例記者会見 説明資料(スライド) (PDFファイル:2.26MB)
発表項目・コメント
・ 7月2日の線状降水帯による大雨について
・ 令和8年度有害赤潮による漁業被害への対応について
・ 「くまもと防災復興ウィーク」を実施します
・ 九州の公立校で初!県立八代中学校が国際バカロレアMYP認定校に!
・ 熊本デスティネーションキャンペーン7/1開幕
質疑応答
質疑応答1 令和2年7月豪雨からの復興について 1
質疑応答2 赤潮被害について
質疑応答3 熊本市の宿泊税導入開始について
質疑応答4 国会議員の定数削減について
質疑応答5 令和2年7月豪雨からの復興について 2
質疑応答6 7月2日からの大雨による被害について
質疑応答7 菊陽町における半導体関連の動きについて
質疑応答8 令和2年7月豪雨からの復興について 3
質疑応答9 川辺川ダムの費用負担について
質疑応答10 私立高校のいじめに対する対応について
質疑応答11 政務活動費の請求遅れについて
まず冒頭、お手元に最新の資料を配布しておりますが、線状降水帯による大雨についてご報告いたします。
昨日からの大雨の対応についてですけれども、本日午前0時16分に県の災害警戒本部を設置しまして、情報収集を行いながら対応してきたところです。午前3時19分に阿蘇地方で線状降水帯が発生しまして、その後、県北地域にレベル4大雨危険警報や、土砂災害危険警報などが発令されました。
これまでのところ、手元の資料にありますように、人的な被害は確認されておりません。住家被害については、小国町で床上浸水が1件、阿蘇市で床下浸水が1件、南関町で土砂流入が1件、計3件が確認されております。
会見直前まで、最新の気象情報を見ていましたけれども、県内に発表された線状降水帯及びレベル4の危険警報は全て解除されておりまして、天候も回復傾向にあり、川の水位も下がり基調です。しかしながら、増水した河川や、先週から大雨が続いておりますので地盤が緩んでいるところなど、非常に注意が必要です。
県民の皆さんにおかれましては、危険な場所、河川や用水路、そして急傾斜地などには絶対に近づかないようにしてください。
まだ梅雨も明けておりませんし、今後台風に発達する可能性のある熱帯低気圧も確認されています。熊本県としては、引き続き市町村関係機関と連携しながら警戒にあたり、万全の対応を尽くしてまいります。
以上が、口頭で恐縮ですけれども線状降水帯のご報告でございます。
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2点目です。現在、八代海において有害赤潮が発生しており警報を発令しております。赤潮の中でもシャットネラ属の赤潮が、広範囲で確認されており、引き続き警戒が必要です。
養殖業者の皆様におかれましては、海の色の変化や養殖魚の状況など十分注意していただくとともに、餌止めや赤潮駆除剤の散布など対策の徹底をお願いしているところです。残念ながら、本日までに上天草市、天草市、津奈木町で、カンパチやブリを中心に約39万尾、11億円の被害が生じています。
今後、被害尾数、金額は増える見込みですので、3市町と連携して引き続き状況把握を行なってまいります。
その一環で、先日6月28日に、大きな被害がありました天草市御所浦沖の養殖の現場を実際行かせていただきました。そのあと熊本県海水養殖組合の栖本事業所でへい死魚の処理状況を視察したり、事業者の皆さんと意見交換を行いました。
養殖業者の方々や首長からは、「被害を受けないように努力したけれども、被害が想像を超えている」という落胆の声や、「今後も養殖業を継続することができるよう支援をしてほしい」と要望をいただきました。そのため、現地視察・調査を踏まえ、早急に対策を講じることといたしました。赤潮被害への緊急支援策として早急に対応が必要な3点、3つの項目を軸に緊急支援を開始いたします。
1つが、被害を受けた養殖業者の方が、当座の運転資金に関して融資を受けた場合にその利子を支援すること。そして、県庁内に、本日7月2日から金融相談窓口を設けます。そして、へい死魚の処理支援について市町や漁協に対する支援を行います。また、先ほど申し上げた赤潮駆除剤を購入する経費を、県として定額で支援いたします。引き続き、被害状況の把握に努めるとともに、事業者の皆さんの声を受けながら、さらなる支援策の検討も行ってまいります。また、同様の被害が同じ海面につながっています。鹿児島県でも発生しているということですので、鹿児島県と連携して国に対して、養殖業者への支援に関する要望活動なども行なってまいります。
次は、教育に関して新たなニュースがございますので、ご報告させていただきます。
先週木曜日6月25日に、県立八代中学校が国際バカロレア機構からの通知を受けまして、国際的教育プログラム国際バカロレア(IB)の11歳から16歳までを対象とするミドルイヤーズプログラム(MYP)に正式に認定を受けました。
国際バカロレアは国際的な教育プログラムで、世界5,000の大学で入学資格として採用されているほか、日本国内でも入試に導入している学校が80を超えるなど、子どもたちが世界とつながっていく、多様な価値観を理解し自ら課題を発見していく力を育むという、有力なプログラムだと思っております。
ミドルイヤーズプログラムに認定されたことにより、県立八代中学校ではさらなる多様性の理解、国際的視野の獲得、論理的思考の育成、共同に課題を解決する力など、国際社会で求められる資質、能力を育む教育を実施していきます。ちなみに、この八代中学が国際バカロレアの認定を受けるんですけれども、この公立中学での認定は九州で初めてです。非常に意義深いことだと思っています。八代中学は、令和3年度からバカロレアの認定を受けるべく、これまで取組みを進めてきました。今回の認定はこれまでの取組みが大いに評価されたものと思っております。教育委員会はもとより、学校関係者の皆さん、そして保護者の皆さんのご努力の賜物であります。改めて関係者の皆さんに感謝を申し上げます。ありがとうございます。
そして、今回八代中学で認定を受けましたが、、八代高校についても今年度中に、16歳から19歳、次のステップに行くディプロマプログラム(DP)の認定を受けるべく、準備を進めています。九州の公立校で初めて中高一貫教育での国際バカロレアが実現すれば、全国的にも珍しいモデルとして県の教育力の向上にもつながっていくと思っております。県教育委員会では、引き続き八代中学・八代高校の動きをしっかりと支援してまいります。県教育委員会としても、この国際バカロレアの理解を広めるため、8月29日にセミナーを熊本城ホールで開催します。詳細は後日、報道資料等で提供させていただきます。
今回の認定はやはり世界に伍する質の高い教育を、世界水準の学びを県内でもアクセスできるということの大きなチャンスの一歩をつかむことができました。ぜひこうした国際バカロレアの学びが県内各校にも波及するように、そしてまた子どもたちに素晴らしい教育の機会が提供できるように、今後とも努力してまいりたいと思います。
最後4点目です。熊本デスティネーションキャンペーンが昨日から開幕いたしました。このキャンペーンは、県実行委員会とJRグループが協力して実施する国内最大級の観光キャンペーンで、熊本県では7年ぶりの開催となります。期間は、昨日7月1日から9月末までの3か月間です。
この開幕に合わせまして、今週末の7月4日と5日、熊本駅のアミュひろばでオープニングイベントを開催します。7月4日のオープニングセレモニーには私も参加しますし、なんと新大阪から8車両丸ごと貸し切りの団体特別列車がやってまいります。このオープニング記念号のお迎えも、熊本駅でさせていただきたいなと思っております。
その他にも熊本駅をくまモン駅にするとか、「くまモンアドベンチャー号」というくまモンのラッピング列車の出発式など、楽しいイベントを用意しております。会場内には60の観光・飲食のブースを設けていますので、2日間多くの方にお越しいただけたらと思っております。
ちなみに、それ以外にも様々な企画がありまして、今回の熊本デスティネーションキャンペーンでの私のおすすめ企画は、最新のXRを使ってこのグラスをかけて、くまモンと一緒にダンジョンの中を誘導して、仮想空間の中でくまモンと自分自身のアバターと一緒に自分も動きながら楽しめる「くまモンダンジョン」が、サクラマチで期間限定イベントとして催しております。私も昨日体験させていただいてとっても楽しかった、ワクワクドキドキする体験です。ぜひ皆さん、参加してみてはいかがでしょうか。
また、それ以外にも、国内外でも大変人気のある夏目友人帳、これを活用して、特に人吉・球磨を舞台に、人吉・球磨地域の10市町村にある11か所の観光スポットや施設を巡るカードラリーをコラボ企画として実施します。これも人吉・球磨地域の周遊の促進に目指していきたいと思います。
その他にも、推し店総選挙。これは、もともとLINEを使ったデジタルクーポンを熊本県、旅するくまモンパスポートと連動しまして推し店の総選挙ですとか様々やっております。こうした情報は、SNSやホームページで積極的に発信しておりますし、前回5月に福岡で、JR九州の古宮社長と私が発表させていただいた資料や、先日6月26日、観光振興課が記者レクさせていただいた資料も、今日併せて用意しておりますので、そちらでご確認ください。
このデスティネーションキャンペーン(略称DC)を通じて、熊本地震そして令和2年7月豪雨などから創造的復興を遂げている熊本の元気な姿を、観光で発信していきたいと思っております。観光事業者の方々におかれましては、ぜひおもてなしの心で全国から熊本にお越しいただく観光客を出迎えましょう。そして県民の皆様におかれましては、このキャンペーンの期間様々な企画・イベントを用意しておりますので、これを機会に熊本県内各地を観光で旅して、一緒にこの熊本デスティネーションキャンペーンを県民の皆さんと盛り上げていけたらと思います。私からの発表は以上でございます。
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幹事社
私からは雨に関連して2点お伺いしたいと思います。まず、先ほど創造的復興というお話もありましたが、令和2年の7月豪雨から間もなく6年ということになりますが、知事として復興の過程、どのように今見られているかというのが1点。2点目が7月豪雨だったり、昨年は8月に記録的大雨があったりなど雨が続く時期になり、まだ梅雨明けも先という状況ですが、改めて県民の皆さんに備えの大切さというところの呼びかけをお願いします。
木村知事
昨日からの雨もございますが、まずもってやはりこの時期は6年前の令和2年7月豪雨に思いを馳せずにはいられません。豪雨災害で関連死も含めて67名の方が亡くなられ、未だに2名の方が行方不明です。まず亡くなられた方に哀悼の誠を捧げるとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
国や関係市町村をはじめとする皆さん、そしてもちろん地域住民の皆様、被災者の皆様、それぞれの懸命なご努力によって復旧はかなり進んできたと思っております。しかしながら、中山間地で条件不利地域も多い中での復興・復旧ですから工事等にも時間がかかっています。区画整理事業やかさ上げ事業については、遅れの報道も最近ありましたが、不便な生活をされ、元の生活に戻れず、未だに、みなし仮設や応急仮設には8世帯16名の方がおられます。最後のお一人まで安心した暮らしが再建できるよう、県として寄り添った支援を行っていきます。復旧の現状等につきましては、このあと11時10分から「令和2年7月豪雨復旧・復興本部会議」を開催しますので、そこで詳細状況を報告させていただきます。
県民の皆様への呼びかけは、どうしても近年雨の降り方が強くなっています。1回の雨による降水量も増えてきています。そうしたなかでやはり日頃の備えを大事にしていただきたい。よく申し上げますのが、自分がどこに逃げるべきかというマイタイムラインなどを活用した自分の行動の確認、そしてまた、可能なら3日分ぐらいの水や食料、特にお薬を飲まれている方はそのお薬をすぐに持って逃げられるようにしておくこと、防災袋などの準備、そして、常日頃から地域の皆さんで声をかけ合って、いざというときに一緒になって行動できるように関係性をしっかりつくっておくこと。一つ一つ大事なことだと思っております。
県としても、治水安全性の向上などをはじめ、やるべきことはしっかりやっていきますけれども、そうしたハード面だけではクリアできない課題が多いです。特に、先ほど申し上げた県民1人1人の心がけ、逃げるスイッチをオンにしていくソフト面での対応も、しっかりと市町村と連携して啓発をしていきます。県民の皆さんも、災害が起きることを想定しながら、日々自らの行動様式を見つめ直していただきたいと思います。
Q
赤潮の件です。先日知事も現地を視察されて、そのなかで利用者の方もお話をされていたと思うんですけれども、被害が6年連続で続いているということと、一昨年稚魚を入れられて一生懸命対策を講じられながら育てられてきたなかで、今回の被害を受けてすごく落胆をされている姿が印象的で、特にその話の中でも聞きましたけれども、短期的な支援ももちろんお願いしたいけれども、やはり中長期的な将来に希望を見出せるような対策というものを考えてほしいという声が非常に多かったように感じました。改めて今後、なかなか自然相手で色々プランクトンの種類があったり、その年その年で特徴が違ったり難しい面もあると思いますけれども、八代海での養殖が続くための今後の対策はどのような考えですか。お願いします。
木村知事
非常に大きな、重たいテーマです。6年連続とは言え、実は去年は相当少なかったんです。一昨年の大きな被害を受けて昨年度から県もいろいろと対策を強化し、また、水研機構の元研究員の方にも特別研究員としてお招きして、色々な新しい対策も講じてみたところでありました。しかしながら、今回はこれまでにない発生の仕方、先日の視察で伺った限りでは海面というか水位が普通であれば5メートル程度の所、浅い所だけで赤潮が発生するところ、それをさらに超える範囲というか、いわゆる今までですと例えば網を下に伸ばしてお魚が逃げられる場所をつくっていきますけれども、逃げる場所まで含めて全部赤潮が縦にザッと出たということを聞きました。
ですので、そうした新しい形の赤潮の発生原因を、これはなかなか県単独では難しいと思いますので、国の水研機構などとも相談しながらまず原因の究明をやれる限りやっていくと。そうしたなかで並行してまず来年養殖を再建できるための支援をしていきたいと思っております。それは県でできることだけではなくて先ほど申し上げた鹿児島県とも連携して国のほうに要望していきたい。また、今ご指摘いただいた中長期については、例えば養殖しやすい地域としにくい地域、赤潮の可能性が高い地域からより少ない地域に今までも誘導してきているんですけれども、そういうのがあっていいんじゃないか。または、お魚にしても3年ものであれば、魚体が大きくなるほど実はへい死するリスクが高いので、小さいとき、1年目の幼魚のときにはこの地域でやって、大きくなったらもうちょっと外海に近い所でやるとかの連携も必要ではとか。ただ、やはり海ですので、まだまだわからないことだらけですので、県も水産研究センターはじめ多くの力を導入して中長期的なこともしっかりとやっていきたいと思っております。
すみません、まだ十分な回答ではなく、以上でございます。
Q
熊本市が宿泊税の徴収を始めたと思うんですけれども、県の受け止めと県の検討状況をお聞かせください。
木村知事
昨日7月1日からですか、熊本市で宿泊税の徴収が始まったと伺っております。宿泊税をはじめ市町村、私たち県も含めてですけれども、独自の財源を確保するために様々な税を考えていくことは地方自治としては大変重要なことだと私は思っておりますので、熊本市が相当長い時間をかけて検討して新たな宿泊税を導入したことについて、これまでのご努力については敬意を表したいと思っております。
ただ、県内には様々な市町村があり、それぞれのご意向があって、新たに税を取るというのは増税ですし、県民ないし県外のいろんな方々に負担をかけることなので、県として一律に推進していくかどうかはまだまだ慎重に考えざるを得ないと思っております。
市町村によっては、今、熊本市と同様の検討を進めているところが複数あると伺っていますけれども、大多数のところはまだ宿泊税を取ろうというまでには至っていないと思っております。県としても熊本市の動向を見極めながら、また、各市町村のご意向も踏まえながら、県として技術的な支援はしていきたいと思っておりますが、今直ちに県として県全体で一律で導入するかというと、そこはまだ慎重に考えているところでございます。
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Q
発表外で、今国会で衆議院議員の定数の削減が議論されている件についてなんですけれども、与党が先日提出した法案の中では1年以内に結論を得られなければ比例代表の定数を自動的に45削減するという措置が盛り込まれています。ただ、比例のみの削減は中小政党に不利とされていまして反発の声も上がっていますが、地方のいち首長である知事としてどういうふうに受け止められているのかお願いします。
木村知事
国会議員、衆議院議員の定数に関する議論が、今国会で行われていると伺っております。まずもって、国会のことですので国会においてしっかりと議論していただきたい思いです。本来、いち都道府県知事として国会議員の身分に関わることにどうこう言うべきではないですけれども、私の思いとしては、やはり地方の声または多様な意見がしっかりと反映される制度であるべきですし、やはりより多くの人たちの合意のもとに本来進めるべきなのが、選挙制度のあり方とかそういうことは、単純に過半数だけで決めるものではないと思うし、それが30年ぐらい前の侃々諤々の議論はそうだったと思っていますので、しっかりと各党各会派でご議論いただき、その中では特に地方の声、人口減少にある地方の声が消されないように、または少数政党の意見も消されないように英知を絞っていただきたいと私は思っています。
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Q
令和2年7月豪雨について追加でお尋ねします。先ほど住まいの再建について知事のお考えを伺ったところですが、被災地ではインフラの復旧が途上であり、あとは地域の振興や人口減少といった課題もまだこれから出てくるところなのかなと思います。インフラ復旧や地域振興に関して6年を迎えましたが、今の受け止めと今後の課題を教えていただけますでしょうか。
木村知事
個人的な話をして恐縮なんですけれども、令和2年7月豪雨災害がなかりせばたぶん私は熊本に帰ってこいと言われなかったと思っておりますので、私にとっても極めて重要な人生を変えた災害でありました。
ですので、やはり球磨川流域の復興は県知事としての私の一大使命だと思っております。そうしたなかで今回7月4日を迎えるにあたり、私も実は今日の午後と明日、5日(日曜日)は人吉・球磨に入って、復旧・復興の現状をしっかりとこの目に焼き付けて色々な方々と意見交換しようと思っていますので、そこを踏まえてブラッシュアップというか、現状認識が変わってくるかもしれませんけれども、現状で申し上げれば、やはり球磨川流域の復旧・復興はまだまだ道半ばだと思っております。令和2年7月豪雨災害の被災地である、特に人吉・球磨地域を中心にした地域は、中山間地で人口減少など様々な社会課題を抱えているなかでの災害だったので、その分だけ熊本地震の時よりももう1つ負担感、重みがあると思っています。
1つの道路や公共事業にしても、やはり先ほども申し上げましたけれども、急峻な川沿いで嵩上げをするとどうしても時間がかかってしまいます。ですので、そうしたなかでも、何とか1日でも早く良くなるような工夫を県施工部分については県が考えますし、国が実施しているところについては国にも改めて期間を早く復旧工事を仕上げてほしいというのを求めていきます。
あとは、地域が衰退しないようにその地域で新しく様々な取組みをされている人たちを、県としてもしっかり応援していきたいと思っています。先日も、人吉・球磨農業プロジェクトで民間の支援もいただきながら、この約3年間支援してきた球磨地域の若手の農業者の方々の報告会を受けましたが、非常に前向きで新しいことをやられていましたし、ドローンを活用したり、人吉・球磨から直接熊本市内のマルシェに話をしたり、熊本市内のシェフを呼び寄せたり、新しいことをしようとする人たちをしっかりと応援していきたいです。人吉・球磨地域は市町村が10ありますので、その市町村のそれぞれの事情に寄り添いつつ、県として、昨年度・今年度と球磨地域振興局の体制を強化して市町村と連携した事業をもっと増やそうとしています。
球磨川リバーミュージアム構想もその1つですけれども、やはり人吉・球磨に人の流れ、または圏域外からも人が来られるような仕掛けを県と市町村が一体となって、より進めていかなければいけないと思っておりますので、この被災から6年を契機に、さらに県としての関与を強化していきます。詳しくはこの後の会議でもお話ししたいと思います。
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Q
今日の大雨に関連してです。道路の関係では4箇所県道通行止めになっていますが、迂回路があるということで孤立集落はないという認識でよいのかというところ。あとは実際、被害はまだ全部入ってきていないと思いますけれども、視察するような場面とかご自身が見られなくてはいけないような場面は今のところないという認識でよいでしょうか。
木村知事
道路状況については日々刻々と変わっていますので、ぜひ県の防災情報のホームページを確認して報道等していただければと思っております。各振興局、特に阿蘇地域振興局は昨晩から、各市町村と連絡を取り合いながらやっていますけれども、大きくこれから増えていくということはないと思っていますし、孤立集落と言えるような状況にある場所はないと今認識しています。
ただ、もちろんこのあと雨が止んで色々状況が見えてくるかもしれませんが、今の実感としてはない。例えば、ある特定の地域から119番の通報がすごい増えたとかそういうことはないので、丁寧に情報収集しますけれども、今までの経験からすると大きな被害には至っていないと思っております。私自身は、今日の午後から明日は人吉・球磨に入る予定でいます。
Q
先日、菊陽町で大学とか教育機関と連携して半導体に向けて、さらなる動きがあると思います。知事もこれまで半導体を主にして県を活性化していこうとか前に進めていこうという思いをお持ちだと思いますが、今回の菊陽町の動きについてお考えあれば教えてください。
木村知事
菊陽町が6月30日に会見された連携協定ですが、結ばれた話は報道等で知りました。非常にワクワクする動きだと思いますし、歓迎したいと思います。
私たち県としても、今、くまもとサイエンスパークを進めているわけですけれども、その理念は県が全てを作るのではなくて、市や民間や各教育機関などの動きと連動しながら、分散型のサイエンスパークを作っていくという構想ですので、県が合志市で進めている「イノベーション創発エリア」と、今回発表がありました菊陽町での三菱UFJさんやNTTドコモビジネスさんなどとの動きは、大いに期待して連携して対応していこうと思っております。
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Q
豪雨6年の関連で1点お尋ねがあります。先ほどの地域活性化にも関連すると思うんですけれども、観光の面について人吉・球磨地域での復興の状況をどのようにご覧になられているのか。
あと県では、人吉・球磨地域での復興戦略などにも取り組んでいたかと思います。この地域でまだ残っている課題や県として後押ししていきたいことがあれば教えてください。
木村知事
人吉・球磨地域の観光につきましては、1つが現在、JR肥薩線が運行できないという状況、また高速は全然問題ないんですけれども、下道である国道219号がまだ十分な状況じゃないということで、コロナ前または水害前よりも厳しい状況、コロナ前、水害前の水準にまで宿泊者数等は戻っていないと認識しています。具体的な数値は担当課から伺っていただきたいと思います。
ただそこは、全国的というか熊本県内どこもそうなんですが、人手不足というのも実は深刻ですので、やはり観光人材の育成であるとか、今回の夏目友人帳のような人吉・球磨だからこそのコンテンツや資源を磨いていきたいと思っております。まずもって明るい話題といえば、今年の夏から秋、今のところ9月20日と言われていますけれどもくま川鉄道の全線復旧があります。
それに伴って、昨年はSL人吉を人吉駅に設けましたので、鉄道の街としての人吉を観光面でもしっかり発信していきたいと思っております。繰り返しになりますけれども、人吉・球磨に多くの方に観光に来ていただけるように、これからもこの地域の振興策の大きな柱の1つは観光政策だと思っています。
人吉・球磨で良い動きもあります。実は、今日明日視察に行くところでもそういうところがあるんですけれども、例えば、新しい半導体関係の企業が進出したり、企業が増設したりという動きもありますが、まだまだ地域のなかでの雇用の場が少ないと懸念される首長さんなどが多いのは事実でございます。
ただ一方で、雇用の場が少ないのみならず人手不足も深刻ですので、例えば雇用の場と人材育成を兼ねたところですと、人吉・球磨ですと林業を力強く後押ししていく必要があります。今、林業は本当に担い手が足りないので、戦後植えた木がちょうどいい感じで、いわゆる伐採期、切る木になる時期になりますが、人手が足りないということで、県としては五木村にあります県の林業大学校を機能拡充して、2年制のコースを作ったりとか、計画を作っております。今年度も確か11人、それもまたこのあとの本部会議で発表されると思いますが、五木村にできた新しい林業大学校の県南校に11人の入校生があるという、私にとってはびっくりする事態が起きていまして、そうした形で色々な人吉・球磨の資源を生かした、人材育成と働く場の確保が大きな課題ではありますが、そこに向かって県も頑張っていきたいと思っております。
Q
豪雨関連で2点お尋ねです。川辺川の流水型ダム建設計画についてなんですが、市民団体が県への行政文書開示請求で熊本県の負担金が1967年度から2026年度までの60年間で計526億円に上るという請求結果が出ております。この数字について、知事の受け止めを教えていただけないかというのが1点です。
もう1点は、今後の負担見通しについてです。市民団体は県の資料などをもとに今後の将来負担が620億円と試算結果を出されています。
今後の負担金については未定と、県がお答えいただいていると思いますが、今後、将来の負担見通しの数字について算出されるお考えがあるかどうか、教えていただけないでしょうか。
木村知事
まず直轄事業負担金の質問を先にお答えします。直轄事業負担金の将来の見通しというのは、正確な事業費の数字がそれぞれ毎年度で固まらないと出てこないので、基本事業主体は国で、そこに一定の率がかかるので言えないというのが、多分県としての市民団体からの方に対するお答えだったと思っています。これは多分、どこの県でも同じルールだと思っています。
ただ、一方で財政上の影響については、いわゆる中期的な財政試算というのを去年の夏に公表しましたが、その中で例えば、国が言っている今後の事業費、逆を言えば、全体の事業費からこれまでの事業費を引いた額になるのかもしれませんが、そうするとどれぐらいが県の事業費としてあるかの試算は、私たち県も出していますので、それは直轄事業負担金の正確な数字じゃないので、あくまでも今後の事業費は試算という形では、すでに中期的な財政試算の中で出して、財政上の影響は見ていると思っております。
これまでの川辺川ダムの直轄負担金、川辺川におけるこの新たな流水型ダムの金額、これまでの負担金、またこれからの負担金については、色々なご意見があろうかと思います。県も財政が厳しい中で、負担金を払ってでもやらなきゃいけないのかと言われれば、私はそれはやるべき事業だと思っています。
先ほどのご質問でもお答えしましたように、全体で災害関連死を含め67名の命が失われ、球磨川流域だけでも50名の方の命が失われた、という中で、県民の命と暮らしを守るという私のマニフェストを掲げた中で、新たな流水型ダムを含む「緑の流域治水」を推進すると言ってきました。
また、新たな流水型ダムを前の蒲島知事のときに選択するにあたって、令和3年度だったと思いますが、国の有識者会議ではダム案とそれ以外の案と色々選んだ中で、4900億円と言われる流水型ダムにかかる事業費の方が、そのときは、河道掘削案だと1兆1500億円、放水路案だと1兆8000億円だったか、そういう中でコスト面でも有利であると。ただ私はコストだけで計ってほしくない。
コストで他のやり方よりも新たな流水型ダムは有利ではありますが、やはり県民の命と暮らしを守っていく中で、国の直轄事業を使いながら、県民の命と暮らしを守っていく必要があると思っておりますので、しっかりと県としても負担金を払うことについては問題があるとは思っておりません。
ただ、やはり私も信念としては、1円でも安く造ってほしいですし、また一方で、人吉・球磨地域に行くと、早く完成してほしいというお声も、安全を確保してほしいという思いもあります。
ですので、コスト面、そしてまたスケジュール面、ともかく必要なことはしっかりと国に申し述べていって、コストもそして時間も縮減していただけるように頑張っていきたいと思います。
Q
私からは私立学校で起きたいじめ事案への県の対応についてお尋ねをします。先日、熊本市のマリスト学園中学校で起きたいじめ事案について、学校が設置した第三者委員会の調査報告書をまとめられまして、それを受けて6月下旬にいじめ被害にあった男子生徒のご両親が記者会見をされました。そこで、ご両親が訴えられたのはいくつかあるんですけれども、公立校と私立校で起きたいじめ事案について、県の対応が不均衡になっているんじゃないかということでした。
具体的にいうと公立でいじめ事案が起きた場合は、県教委であるとか地元の市町村教委が指導とか助言をして、一体的に対応できるんだけれども、私立の場合は所管する県の私学振興課にそういう権限がなくて、いろんな対応とか判断とかが学校に委ねられている、そういう現状があると。実際、このマリスト中の事案についても、ご両親は初期の段階で県の私学振興課に指導してくださいとそういう訴えをされたんですが権限がないということで、断られたというふうにおっしゃっています。
このご両親の訴えを踏まえて、県の今の私立に対する対応の現状課題を含めて、お尋ねしたいというのが1点。
もう1点は他県ではいじめの対応の窓口が一本化されていて、公立も私立も同じ窓口で対応しますというふうな対応を取られている県もあります。そういうところも踏まえて、県として今後、何かできる対応がないかという知事のお考えを教えてください。
木村知事
熊本県内の私立中学校でのいじめの事案についてのご質問をいただきました。その事案については、私も担当課から報告を受けております。大変心が痛む残念な事案だと思っております。
県の対応についてそういうご意見があるということでございますけれども、ここは言った言わないもあるかと思いますので、正確なところは私も私学振興課から報告を受けた限りですけれども、一報を受けて学校に対しては案件があるということを含めて、きちんと伝えたうえで、ただ学校がいじめと認めなかったというところがあったようです。
そして、そのあともう一度、半年以上経つんですけれども、その時にもう1回報告があった時に保護者の方からご相談があった時には、県も学校に行って色々と助言をしていくなかで第三者調査委員会を設置するというふうに、学校側が認めたという流れがあると聞いております。
私学の私立学校法に基づく、私学の独自性のなかで、県が運営者である公立の高校と私立の学校に違いが生じてしまうのは、私は原則論としては仕方ない面もあるのかもしれません。
ただ、まさに今ご指摘いただいたように、令和6年とか5年ぐらいに、実はいくつかそういう事案が頻発したんですよね。ですので、県ではできることをということで、例えば今年度からは、私学振興課にも教育委員会でいじめ事案などを経験している職員の兼務を発令したり、常に適切に教育委員会と連携して対応が取れるようにしています。
体制整備はその案件も含めて、いくつかの案件の経験も踏まえて強化をしているというふうに私どもは認識しています。さらに窓口については、その事例がどこの事案かは私も存じ上げていないですけれども、例えば茨城県が県教委に私学の権限も渡しているんですけれども、法律上いきなり公立高校と同じような対応が私立学校に対してもできているかというと、それはできないと茨城県教育委員会も言っていますので、どういうかたちで窓口なのか連絡相談窓口であればそんなに難しいこともないような気もしますけれども、しっかりと私学であっても、県教委と連携して十分な初動が対応できるように、私学振興課、また私学に対する体制は今後とも強化していきたいと思っております。
まだまだ不勉強なところもあるので、様々な事例を研究しながら、よりこうした事案が、または保護者の方からのご不満が生じないようにしっかり対応していきたいと思います。
Q
県議会の政務活動費についての質問ですが、返還金が条例で定める期限を過ぎておりました。
議会事務局からの請求自体が条例で定める期限を過ぎてからの請求になっておりました。
実態としては、議会事務局による内容の精査が、報告書の提出から県議会の確定までの間に精査していくうちに時間がかかるということで、これが本来であれば県議が県議の責任で出す収支報告書に対して、議会事務局がその適切性に対してどれくらい立ち入るべきなのかというところを当局外の話にはなりますが、そこの認識をお聞かせください。
木村知事
はい。昨日この報道を踏まえて、議会事務局に確認をしています。
議会事務局の説明としては、県議側からの提出書類などにかなり色々問題があるので、その確認をしていくなかで、その期限に間に合わなかったということだそうです。
細かい経緯は、また、県議会事務局に質問していただきたいですけれども、ただやはり条例で制定している以上、条例で守るべきルール上やるべき時期までにやれていないというのは、やはりそれはもうミスといいますか、一部事務遅延であることは事実なので、県議会事務局としては県議の皆さんと相談しながら、来年以降このようなことがないように、しっかり対応していきたいと私は思っております。
政務活動費は県の予算で支出されるものになりますので、アバウトにやっていいというのではなくて、やはりしっかりと出す以上、これが本当に適切な支出かどうかをチェックしていくべきであります。ただチェックすることがあまりに多くて、今回は期限を超えてしまったということだと伺っていますので、どういうスケジュールがいいのかとかも含めて、県議会事務局はその責任を果たす。県議任せにするのではなくて、事務局としてきちんとチェックするのが県議会の事務局の役割だと思っています。どういうスケジュール感がいいのか等を含めてこうしたミスが起こらないように、県議会事務局、そして県議会として姿勢を改めていただきたいと思います。
Q
ありがとうございます。
内容の精査という作業自体は、今後も必要と考えているということでいいですか。
木村知事
ここはちょっとまた、ちょっと細かな手続きが、それを財政課とか、例えば出納局とかどこがチェックするのかといったら、本来は県議会の活動の関係なのでやはり県議会事務局がその権限をもって、その県議の支出を見ていくのが正しい。第三者じゃないですけれども別組織でもありますので、だから事務局があるので、何のために事務局があるんだということに、県庁本体で出し入れをチェックするというのも、やはり県議会事務局にしっかり動いてもらうべき事案だと私は思っています。