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令和7年11月熊本県議会定例会における議案説明要旨

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0252023 更新日:2025年11月28日更新

1.最近の県政の動向について

 今回の定例会に提案しております議案の説明に先立ち、最近の県政の動向について御説明申し上げます。

(1)新政権への期待と国の経済対策への対応について​​

 まず、新政権への期待と国の経済対策への対応についてです。
 先月21日、臨時国会における内閣総理大臣指名選挙を経て、高市総理大臣のもと新たな政権が発足しました。我が国初の女性総理の誕生であり、新たな時代の幕開けとして大きな一歩となるものと考えます。
 また、新内閣には、本県選出の木原衆議院議員が官房長官として、金子衆議院議員が国土交通大臣として入閣されました。本県にとって大変心強く、大いにご活躍いただきたいと期待するところです。
 新政権には、我が国が直面する物価高騰や少子高齢化等、山積する課題の解決に向けて全力で取り組んでいただくとともに、本県の喫緊の課題である令和7年8月豪雨からの復旧・復興や、経済安全保障の観点からの半導体関連産業の集積に向けた拠点整備等への力強い支援を期待しています。
 また、今月21日には、生活の安全保障・物価高への対応や危機管理投資・成長投資による強い経済の実現等を柱とした総合経済対策が閣議決定されました。本県としても、県民の皆様の生活をしっかりと支えるとともに、頻発する大規模災害への対応力の強化や渋滞解消等に向けたインフラ整備などに早急に対応できるよう、今般の経済対策を最大限に活用して参ります。
 なお、県の補正予算については、国の補正予算の審議状況を踏まえ、遅滞なく対応できるよう準備を急いでおり、今後、県議会への提案なども含め御相談させていただきますので、よろしくお願いいたします。

​​(2)令和7年8月豪雨への対応について

 次に、令和7年8月豪雨への対応についてです。
 この災害からの復旧・復興に向けた基本方針となる「令和7年8月豪雨からの復旧・復興プラン」については、「被災者の救済・生活支援」、「産業復興支援」、「社会・産業インフラの機能回復」、「防災・減災の取組み」の4項目を大きな柱とした素案を作成し、来月中旬に予定する復旧・復興本部会議においてお示しする予定です。
 住まいの再建については、11月25日現在で、賃貸型応急住宅に261世帯、601名の方が入居されています。建設型応急住宅については、美里町で7世帯、14名の方が入居されており、また、上天草市では昨日10戸が完成し、本日から入居手続きが開始されています。併せて、今定例会には自宅再建に係る利子助成等、恒久的な住まいの再建支援に係る予算も提案しているところです。引き続き、被災市町と連携し、被災された方の一日も早い住まいの再建に向けて取り組んで参ります。
 被害が大きかった浸水被害への対策については、9月4日に、県の関係部局に被災市町も交えた浸水被害に関する対策の検討会を開催し、これまで浸水被害の状況やその要因等について分析・協議を進めてきたところです。次の出水期を見据え、今年度中にはハード・ソフトの両面から今後の対策を取りまとめるとともに、直ちに実施可能な対策については、時間的緊迫性をもって取り組んで参ります。
 中小企業等の事業再開に向けた支援については、被災状況の詳細な調査結果をもとに、国に自治体連携型補助金の補助上限額の引き上げを求めており、できる限り早急に支援策をお示ししたいと考えています。
 引き続き、被災された方々の一日も早い生活再建、営農や事業の再開、インフラ等の復旧・復興に向けて、県の総力を挙げて取り組んで参ります。

​​​​(3)半導体関連産業の更なる集積について​

 次に、半導体関連産業の更なる集積についてです。
 先月、三菱電機泗水工場においてパワー半導体の新工場棟が、また、東京エレクトロン九州においても新たな開発棟が完成するなど、半導体関連産業の大型投資が相次いでいます。
 さらに、先月24日には、私も立ち合う中で、JASMと菊陽町の間で第2工場の立地協定が締結されました。県としても、このような企業の動きを的確に捉え、着実に支援を行うことで、半導体関連産業の更なる集積に向け取り組んで参ります。
 また、中九州横断道路「大津熊本道路」の大津西~合志間について、来月21日に着工式が開催され、今後工事が本格化することとなります。
 引き続き、国や地元市町と連携し、セミコンテクノパーク周辺の渋滞解消、さらには半導体関連産業の進出効果を県内各地に波及させるための道路ネットワークの整備についても着実に進めて参ります。​

(4)球磨川流域の創造的復興と「緑の流域治水」の推進について

 次に、球磨川流域の創造的復興と「緑の流域治水」の推進についてです。
 まず、命と清流をともに守る「新たな流水型ダム」について、今月14日に、球磨川漁協と九州地方整備局の間で漁業補償契約が締結されました。
 令和2年7月豪雨で被災し、国の権限代行で復旧が進められていた人吉市の天狗橋については、今月15日に完成式が行われました。また、球磨村の松本橋についても、明日完成式が行われる予定です。これにより被災した10橋のうち4橋の復旧が完了します。
 このように、令和2年7月豪雨からの復旧・復興、「緑の流域治水」の取組みは着実に進んでいます。引き続き、住民の皆様方に目に見える形で、球磨川流域の創造的復興と「緑の流域治水」に取り組むとともに、五木村、相良村の振興に全力で取り組んで参ります。

​​​(5)幹線道路ネットワークの整備について

​ 次に、幹線道路ネットワークの整備についてです。
 国が整備を進めている南九州西回り自動車道の「芦北出水道路」において、熊本・鹿児島の県境をまたぐ橋りょうの橋桁がつながり、来月7日に連結式が開催されることとなりました。
 引き続き、国や地元市町と連携し、「すべての道は熊本に通じる」との考えのもと、九州の中央に位置する本県の地理的優位性を高め、更なる発展につなげるため、南九州西回り自動車道をはじめとした幹線道路ネットワークの整備に着実に取り組んで参ります。

2.議案について

 続いて、今定例会に提案しております議案について、御説明いたします。

 まず、一般会計補正予算は、令和7年8月豪雨で被災された方の住まいの再建支援や、各種施設の本格復旧に係る事業などを計上しています。
 この結果、76億円の増額補正となり、これを現計予算と合算しますと、9,253億円となります。​

 このほか今定例会には、条例案件や、工事関係、専決処分の報告・承認案件なども併せて提案しております。

 また、今会期中には、人事案件についても追加提案する予定です。

 これらの議案について、よろしく御審議くださるようお願い申し上げます。