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令和6年(2024年)9月5日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0214387 更新日:2024年9月5日更新

【9月5日】知事定例記者会見

令和6年9月5日(木曜日)10時00分~ 

知事定例記者会見

日時:令和6年(2024年)9月5日(木曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

会見録
 知事定例記者会見の会見録や資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

 説明資料(スライド資料) (PDFファイル:1.35MB)
 

発表項目・コメント
 ・台風第10号への対応について
 ・総合防災訓練の概要について
 ・県庁プロムナードの活用推進について

質疑応答
 1台風第10号への対応について 1 
 2総合防災訓練について 1
 3総合防災訓練について 2 
 4総合防災訓練について 3
 5自民党総裁選等について
 6県立高校入試について
 7台風第10号への対応について 2
 8農地確保ついて 1
 9台湾訪問について 1
 10総合防災訓練について 4
​ 11台湾訪問について 2
 12水俣病関係について 1
 13農地確保について 2
​ 14台湾訪問について 3
 15農地確保について 3
 16組織改編について
 17米不足について
 18戦後80年に向けた取組みについて
 19移住婚支援について
 20渋滞対策について
 21水俣病問題について 2

コメント1

台風第10号への対応について

知事写真 今日はまず台風10号の対応についてのお話からさせていただきたいと思います。
 今回の台風10号でお怪我をされた方、また、住家や農作物の被害に遭われた方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 今回の台風10号の接近に伴いまして、県内では大きな災害リスク、特に、皆さんご承知のとおり進路予想が極めて危ないものが想定されましたので、県内に大きな災害発生リスクが高まったということから、8月28日の13時39分にすぐに災害警戒本部を設置いたしまして、早めの体制整備を行いました。
 そして、県民の皆さんに明るいうちからの避難などを呼びかけさせていただきまして、関係機関そして市町村と連携して迅速な警戒体制を確保したところでございます。
 県民の皆様には、早めの避難にご協力いただき、本当にありがとうございます。また、報道関係各位におかれましても、県民の呼びかけなどにご協力いただきましたことにも併せて感謝申し上げたいと思います。
 特に、市町村そして関係機関の皆さんには迅速な体制構築をご協力いただいたこと、そして、対応いただいたことに感謝を申し上げたいと思います。
 皆さんのおかげで、今回の台風において、お怪我をなされた方が6件あったところでございますが、いわゆる人命に関わるような被害、人的被害は幸いにも発生していません。一方で、農作物などの被害または道路などの公共インフラの被害が発生しています。鋭意調査を進めまして、市町村そして国と連携して一日も早い復旧に向けて頑張りますし、被災された皆さんに寄り添った支援を行っていきたいと思っております。
 これから、まだ台風シーズンは続きます。
 県民の皆様にも日頃からの災害への備えと、自らの命を守るための早めの行動を、改めて呼びかけさせていただきたいと思います。

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発表項目1

総合防災訓練の概要について

知事写真

 次に、災害に備える体制整備の一環であります、本県の今年度の総合防災訓練についてご報告申し上げたいと思います。
 熊本地震から8年が経ちました。また、地震の備え、津波避難の重要性につきましては、今年の元旦に起きました能登半島地震、また、先月に発表された南海トラフ地震臨時情報などにおいて、県民の皆さんも強く再認識されたと思っております。
 そのような中、県では令和6年度の熊本県総合防災訓練の概要を決定したので、今日はご報告したいと思います。
 訓練のポイントは、まさに地震・津波への備えでありまして、かつ、住民の皆さんも関心の高い天草・水俣地域の孤立という2点を重要テーマに、今回の訓練を実施したいと思います。

 まず第1弾として、図上訓練を10月5日に行いたいと思っております。
 震源は日奈久断層帯を想定して、県内で最大震度7が観測されたと想定して、県の防災センターと不知火海や有明海沿岸の14市町が連携して被害情報の把握や救助活動の想定、そして孤立地域への支援、物資輸送の手段の確認など初動対応の実践的な訓練を行いたいと思います。
 図上訓練のシナリオは全てブラインド型、すなわち何が起きるかわからない状態で訓練を始めたいと思っております。もちろん、日奈久断層の震度7ということは申し上げますけれども、それ以外はブラインドでございます。
 その上で、私と自治体のトップ同士でのウェブ会議を訓練の中で並行してやったり、県民全員、県内全体でのシェイクアウト訓練、また、7つの自治体では住民避難訓練を並行して同日に行いたいと思っています。

 続きまして、この図上訓練の結果を踏まえて、第2弾として12月の19日に実動訓練を行いたいと思っております。
 今回の実動訓練は特に能登半島地震でその必要性、また、関心が高まっております、天草地域などの孤立対策をメインに行いたいと思っております。
 自衛隊そして電力や通信事業者の方に現地に入っていただく。孤立地域に投入するということをメインにした訓練でございます。
 令和3年に行った、3年前の私たちの防災訓練において、日奈久断層帯を震源とする地震訓練で明らかになったのは、こうした救助チームを送るために必要な大型輸送艦が停泊できる港が天草の既存の港にないということです。大型艦が停まれないと、救助活動や復旧活動に必要な、特に重機とか人員が投入できず初動対応が遅れるのではないかという反省が3年前の訓練でありましたので、その訓練の後、苓北発電所にあります、天草の唯一ともいえる大型岸壁、これが使用できるように九州電力さんとの間で防災連携協定、災害時の連携協定を結びまして、その連携の一環として、今回初めてこの訓練で苓北発電所の大型岸壁を使わせていただこうと思っています。
 もう一つの今回の訓練のポイントは、実際今年の能登半島地震でも活躍されました海上自衛隊の大型輸送艦に参加いただくことが決まったことであります。
 県単位の訓練にこのような大型輸送艦が参加するのは珍しいと聞いておりまして、本県では初めてでございます。
 訓練当日、この苓北発電所の大型艦岸壁に停泊して緊急車両を降ろすような訓練をしたいと思っております。
 また、上天草市の樋合海水浴場に、今度は大型輸送艦からホバークラフトを出航させて、直接ビーチに救助チームとか車両が上陸するという実践的な訓練も行いたいと思っております。
 さらに、水俣市にも孤立集落への緊急車両をヘリで運ぶといった訓練も行わせていただきます。

 いずれにしましても県民の命に直結するものでありまして、九州電力、海上自衛隊をはじめとする関係機関のご協力があって実現いたします。
 例年、市町村と関係機関を合わせて1000名規模がご参加いただいておりまして、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 この訓練を通じて本県の災害対応力を磨き上げていきたいと思いますので、ぜひ今日お越しいただいている報道機関の皆様にも、新聞やテレビなどを通じて県民の皆さんにご報道していただければ幸いでございます。

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発表項目2

県庁プロムナードの活用推進について

知事写真 最後に、県庁プロムナードの活用推進についてもご報告いたします。
 現在、県庁のプロムナードは国内外問わず多くの観光客が来ています。おかげさまで、ルフィ像の影響が大変大きくて、今、県庁の住所で検索するとルフィ像が出てくることが多いですけれども、特にイチョウの時期には、熊本におられる方が多いですけど、大変多くの方がお越しになられています。
 このプロムナードを訪れる方々に熊本の魅力を発信したい、または県政、県庁をもっと県民の皆さんに身近に感じてほしいということで、イベントなどでのプロムナードの活用をより積極的に推進するといたしました。これまでも、福祉作業場の展示会とかをやっていたんですけれども、例外的という感じでの活用でしたので、ぜひ県民の皆さんに広く使っていただきたいということで、対象を、県が主催・共催・後援するイベントであれば企業の皆さんからのご提案、企画によって使用可能にしようと。使用可能日は原則土日祝日。使用可能面積においても、行政財産なので若干の使用料は頂きます。ただ、物品販売とか飲食物の提供、お酒はちょっと除かせていただいて、飲食物の提供もOKということで、ぜひこのプロムナードを観光とか農産物の販売とか、私が一番気にしています福祉の販売活動とかに活用していただいて、関係団体と連携してイベントを充実させて、にぎわいを作っていきたいと思っております。​

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質疑応答​1

台風第10号への対応について 1

幹事社
 まずは台風10号の対応について伺わせていただきます。
 人的被害、住家被害等、大きな被害等はなかったかと思いますけれども、農業被害、このあたりの最新の被害状況等が入っていましたら教えていただけますでしょうか。

木村知事
 農作物とかハウスの被害については現在調査中です。台風自体がノロノロでしたので、今週に入ってから調査に入っていますので、なるべく早く、今月中には被害の状況を確認していきたいと思っておりますが、ともかくきめ細かくご支援をしたいと思っております。
 JAの幹部の方から伺う限りでは、当初想定していたほどの被害はなかった。ただ、米農家さんとか一部でもあると聞いておりますので、今後調査をしてまいりたいと思います。


 ありがとうございます。
 被害的には先ほども繰り返しになりますけれども、大きな被害はありませんでした。ただ、木村知事も知事になって間もないなかでの災害警戒本部などを立ち上げるような事態になっておりますけれども、県の全体的な防災に対する対応というものは総括していかがだったでしょうか。

木村知事
 今回については、大きな、特に一番は人的な、命に関わる被害がなかったというところが本当に幸いだと思っています。今回の総括というか、もしくは特徴としまして、1万人を超える方が避難所に避難いただいたことでございます。これについてもいろいろなご意見があろうかと思います。声かけた人が全員避難するわけではございませんが、ただ、これまでの過去の台風とか大雨のときに比べると多くの方に避難いただいたということで、県民の方との連携といいますか、予防的避難が浸透したことはありがたいと思っております。
 ただ、一方で、どうしても夜半に雨風が強くなってから行動してしまって、お怪我をされたという方もおられます。
 まだまだこれからもきめ細かに県民の皆さんに周知していく必要があるんだということを改めて感じました。

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質疑応答2

総合防災訓練について 1

幹事社
 総合防災訓練の件に関して質問させてください。
 今回大型岸壁を初めて使用するということで、3年前の訓練が今回の次の備えに生きているのかなというふうにも考えております。
 今回の訓練の結果にもよってくるかと思うんですけれども、この大型岸壁というのが今、苓北町に一つ整備というか使えるようなかたちになっています。
 能登半島のときにも孤立をして大変だったというような教訓がありますけれども、今後こういう岸壁というのがもう少し天草地域あたりに必要なのか、一か所で十分賄えるのかというのは訓練しないとわからないところもあるかと思いますけれども、その認識はいかがでしょうか。

木村知事
 おっしゃるとおりでございまして、まず、天草にそうした大型輸送艦が着艦できるところがないとされていたところについては、今回九州電力さんの岸壁を使うということで解消されます。それがそこからどういうかたちで展開できるかというのも今回の訓練でしっかりと検討していきたいと思っております。
 ただ、大型岸壁を作るのには大変な時間とコストもかかりますので、この訓練の結果を見ながら、または大型輸送艦からホバークラフトを出すという訓練も今回入れておりますので、着岸できなくても救援のための人とか物を送れることも訓練しますので、そうしたところを総合的に見て、県内でのそうした岸壁の整備については考えていきたいと思っております。

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質疑応答3

総合防災訓練について 2

幹事社
 総合訓練についてですが、今回多くの市町村、関係機関が参加するということで、そういった連携の部分が課題になるんじゃないかと思うんですが、その辺のポイント、懸念されるような部分、そういうのが想定されることがもしあればお聞かせください。

木村知事
 災害対応において肝心、要なのは地元の市町村との連携だと思っております。
 今回は、新たに図上訓練をやりながらウェブで市町村長さんと話をしていくということを入れてみています。これも新しい要素の一つです。
 実際そういう中で市町村と県の間で情報が交錯しないようにするとか、いろいろなところなんかも今回の訓練で確認していけたらいいと思っております。ともかく住民の皆さん、県民の皆さんに一番最適に的確に情報を伝えていくというところで、市町村との連携を改めて確認したいと思っています。

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質疑応答4

総合防災訓練について 3

幹事社
 同じ防災の関係なんですけれども、南海トラフの発生時に宮崎・大分の被害が想定されるわけですけれども、後背地といいますか、そういう役割があるという指摘もあって、現段階でわかっているような中身、後背地としてのそういう役割あれば教えてください。

木村知事
 実際南トラの場合は、後背地であるのと、一方で県内でも被害が生じうるという2つが同時並行で起きるところが難しいところだと思っています。昨年のこの総合防災訓練はそういう前提で南トラを想定した訓練をやらせていただいて、私も副知事で参加したんですけれども、非常に難しい課題があるのを当時としても認識して今対応策を練っています。
 県内にまず10の市町村が、南トラによって津波とか、または宮崎のほうに近いので被害を受けるみたいなかたちになっています。そうしたところにしっかりと対応を続けながら、一方で宮崎・大分のほうからの支援を、避難してくる方をどう受け止めるかということ考えています。
 これも日々これから訓練をしていくということに尽きるんですけれども、宮崎・大分の皆さんからは去年訓練にご参加いただいたんです。それが非常に有効だったという評価をいただいておりますので、折に触れ見直していきたい、対応を強化していきたいんですが、今回の総合防災訓練はあえて能登半島地震も受けた天草の孤立問題というのに特化させていただきました。
 引き続き関係市町村と、または宮崎・大分両県と連携して南トラへの備えを強化していきたいと思っております。

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質疑応答5

自民党総裁選等について


 自民党の総裁選に関してなんですけれども、もうすぐ告示が出ると思います。ここで知事と親交がある人の出馬があったら聞かせていただきたいのと、どんな総裁選を展開してほしい、期待や注文などがあればお願いいたします。

木村知事
 自民党総裁選とともに野党第一党である立憲民主党の代表選もあります。日本の二大政党がそれぞれに新しい代表が真摯な政策論争によって選んでいただくことを期待しています。
 ただ一方で、私は両党の党員でも党友でもございませんので、私自身がどうこうするということはございません。
 自民党の総裁選につきましては、今ヒグチさんご指摘のとおり、私自身のこれまでの役人人生の中で、例えば鳥取県に足掛け8年出向していましたので、石破茂さんには大分お世話になったし、小泉進次郎さんはともかく内閣府の地方創生で私も一番しんどかった頃にいろいろ地方創生のアイディアを議論した仲でもあります。また、小林鷹之さんは大学の同級生、役所の同期、仲いい友達、奥さんも含めて知り合いです。だからこそ逆に皆さんで真摯に政策のいろんな議論を戦わせていただきたいと思っています。
 私自身が何かすることは一切ございません。


 ありがとうございます。
 特にどの方に頑張ってほしいとかそういった思い入れとかはなく、皆さんに頑張ってほしいということですね。

木村知事
 はい。特定個人の方に対する思いは逆にそれだけいろいろ関係もありますので、私自身としては誰かを支持するという行動は起こしません。


そのあとに立憲民主党の代表選なんかももうすぐありますけれども、そちらに関してはどんな。

木村知事
 やはり健全な野党があってこそ、また政党同士が切磋琢磨してこそ、日本の政治はよくなっていくものと思っておりますので、ぜひ当然いい政策論争が起きて、国民が期待できるよう、期待感が湧き上がるような代表選になることをこちらも願っています。

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質疑応答6

県立高校入試について


 県立高校の入学者選抜要項について伺います。1954年から少なくとも約70年にわたって、「身体審査については、修学不可能と認められる者を除くほか、選抜に差等をつける資料としない」という文言が盛り込まれていましたが、6月に障害のある保護者からの指摘を受けたことなどを踏まえて判断をして、最終的に2025年度分には盛り込まなかったというふうに聞いています。このことに対する知事の受け止めと、この文言についての知事の受け止めをお願いします。

木村知事
 教育委員会のことでもありますので、教育委員会の判断、その背景などは教育委員会にしっかり事実関係を確認していただきたいと思いますけれども、やはり今でも合理的な配慮、障害をもった受検生に対する合理的な配慮というのは行われて、適切に実施されているとは思いますが、やはり社会的事情も踏まえてこの文言が削除されたということで、差別的な意図はないと教育委員会は申しておりますので、私もそれに基づいた見直しの結果だと聞いています。
 私は本当に軽度な障害ですけれども、こういう時代になりましたので、例えばちょっと重たい(障害で)通学がしにくい場合でもオンラインで授業を受けるとか、いろいろなことが可能な時代になってきたと思いますので、これは今回の文言というよりも、これからの教育のなかで、インクルーシブ教育を私も当事者の知事として積極的に進めていきたいと思います。今回のが差別的な文言だったということにはないというふうに教育委員会も判断していますし、私は、そこは信じたいと思っております。


 差別ではないというふうに県教委の方もおっしゃっていますけれども、削除したこと自体は評価できることだというふうにお考えでしょうか。

木村知事
 削除といいますか、誤解を招くような表現とか、いろいろなものがもしあるとすれば、それは直してしかるべきだと思いますので、やはりインクルーシブ教育または障害をもった児童、生徒とか、やはり教育を受ける機会というのを確実に確保していくためには必要な見直しだったと思っています。

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質疑応答7

台風第10号への対応について 2


 台風10号についてお尋ねです。台風10号の対応は昨年運用が始まった防災センターで主に行われたと思うんですけれども、知事として災害対応に当たられてみて、改めて防災センターがあることの意義であったりだとか効果、また、もし見えてきた課題などがあれば受け止めを聞かせください。

木村知事
 防災センターについては、私にとってはあんまりマイナスの課題は見えませんでした。むしろよかったと思っています。
 熊本地震のときのことを思い出すと、本当に前は新館の10階にあって、エレベーターが震度5強以上ですと止まるなかで、毎日毎日階段を上り下りして、または国の機関の部屋も2階にあったので、そうした離れたところで、今回は一つのフロアにリエゾンの各省庁、政府機関または民間の通信事業者も一緒にいることができたので、非常に合理的に意思の伝達とかが早くできたと思って評価をしています。
 課題はまだあるかもしれませんので、それはまた危機管理チームと今回の活動をもう一回総括するなかで見つけていきたいと思いますが、私自身は非常に的確な対応をするにはいい施設だったと思っております。

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質疑応答8

農地確保について 1


 先日農地不足について国のほうにも県から要望に行かれたかと思います。そのときに初めて県としてのニーズ調査とかを公表されました。そのなかで半数超が代替農地については不要という回答はあったんですが、そのうちの半分ぐらいは自力で確保したという回答もありました。
 そうしたなかで県の説明としては、現行制度での先手先手での農地確保というのはどうしても難しい条件にあるという話も伺ったんですが、その現状を踏まえて知事の認識を伺いたいです。

木村知事
 はい、やはり熊本は全国有数の農林畜水産業の盛んな地域、特に農地に関していえば農業のみならず畜産業にとっても必要不可欠だというところで、特に半導体企業が集積しつつある地域は、非常にそうした元々の農地として、農地または畜産のための使われている度合いが高かったというところでございます。
 なんとか営農を続けたい人が営農を続けられるように県としてしっかりと支援をしていきたいと思っております。
 その中で、今回ニーズ調査を初めて行いまして、政府にも国策として進める経済安全保障と食料安全保障、両方を両立するために、ぜひ政策の展開をと願っております。
 これはまだ、今回の政府要望ではそんなにいい返事をすぐにいただけてはいませんけれども、今後の経済対策補正予算等を含めてしっかり訴えていきたいと思っております。
 ただ一方で農地、農業をやられる方にとっても新たな農地を確保するというのはやはりそこは一つ、ある種の思い切った決断が必要でございますので、個別のニーズを聞きながら、新たな整備を支援することが、農地の確保を支援することができないかということを農林水産部を中心に県庁でもしっかり考えているところでございます。何よりも農業営農を続けたいという農家の方に寄り添った支援をしていきたいと思います。


 ありがとうございます。
 つまり国からの支援なり、何か政策展開というのを期待したいというのが一つ。

木村知事
 はい、普通農地ってやはり個人の資産、所有する資産でもありますので、当然ながらそこは本来は民間同士で動いていく話なのではあるんですけれども、やはり今整備が、いわゆる今の例えば耕作放棄地とか利活用されていない農地を再利用していこうとなると、やはり国なり県なりの支援があっても私はしかるべきではないかと。
 今回の場合であれば国策で動く、または県の場合であれば県営の工業団地を作るなかで起きる農地の不足問題ですので、私たちはやっぱり県としてもしっかりそこはある程度の支援はしていきたいと思っています。ある程度というのは営農が続けられる支援を可能な限りしていきたいと思っております。


 今、県としても若干手詰まり感があるというか苦しい状況、どういうふうに頼っていいかわからないというような本音もちょっと聞こえてきたんですけれども、今そういうふうな国に何かやはり求めたいというところですか。

木村知事
 国というよりも一番はやはり農家の、営農を続けたい農家の方々のお気持ちなりニーズにどう寄り添えるかです。やはり農家の方からすれば自分の農地なり、または牛とか、いわゆる畜産業をやられている方であれば自分の牧場から近いところに何か飼料の畑が欲しいんですけれども、どうしても近いところはやはり空いている(遊休)農地がなくて、どうしても空いている(遊休)農地とかを再利用するとなると、ちょっと条件が不利なところになってしまいます。そこをどういうふうに折衷していくか。
 農家の方が続けたいかたちにどう希望にそえるかというのを個別具体に叶えていくところで、今なかなか条件が合わないという悩みがあるというところでございます。
 だから、これについても、一方で、何かないだろうか、例えばいろんな方々と共同でやれるようなところがないかとか、またはその途中で飼料であれば置いておける場所があったら、そこでまとめて次のところへ(持っていく?)みたいなのもあるかと思います。
 いろいろな対策を農林水産部と考えているところで、そこはちょっといろいろ悩む、個別のいろんなニーズをお聞きすればするほどいろいろな、手詰まりというよりも課題が大きいなということを認識して、これはもう国とともに考えていきたいと思っています。

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質疑応答9

台湾訪問について 1

知事写真
 先日台湾のTSMC本社も訪問されたかと思います。先ほどおっしゃったように、やはり、食料安全保障と経済安全保障のバランスをとっていきたいというのが知事の改めての考えですか。

木村知事
 はい、TSMC本社につきましては私も知事に就任してまだ一度も訪問していないので、まずは行ったということでございます。
 いろいろな第三工場とか諸々にしてもまだまだ先の話です。むしろ今私は熊本のなかを固める時期だと思っておりまして、そのなかでもやはり今切実な思いのある農地、営農を続けたいという人がなんとか営農を続けられる状況にもっていくということです。そしてまた熊本の最大の産業はやはり農業だと思っています。
 そうしたなかで農業と工業のバランスを取るというのは、もう絶対必要なことだと私は思っております。

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質疑応答​10

総合防災訓練について 4


 発表項目にありました総合防災訓練について意気込みを伺いたいんですけれども、能登半島地震が起きて、あれは一つ教訓として孤立したということがあったと思うんですけれども、天草地域を孤立させないための訓練として、こういうふうにしていきたいという意気込みがあれば教えてください。

木村知事
 やはり本当に能登半島地震が今回はインパクトがある話だと思っております。特に天草に行くたびに、やはり天草の方が不安に思っているのも事実でございます。やはりそれにしっかり応えたいということで今回のこの訓練、半島孤立という課題にどうやったら向き合えるかということで、しかも海上自衛隊の方々の大きな今回ご協力もいただいてやれますので、しっかりと能登半島の教訓を踏まえた孤立対策をまずは実践して、課題をともかく抽出して、一人でも多くの方の不安を除去できるように取り組んでいきたいと思っております。


 その後なんですけれども、訓練を経て天草地域、こういう地域にしていきたいといいますか、災害の備えとしてこういう状態になればいいなという未来の話、思われていることがあれば教えてください。

木村知事
 今回の台風でも実はちょっと幸いによかったということは、今、本渡の橋も、もともとの橋と新しい橋の2本できています。また三角から上天草に渡るところにも2本橋ができて、それが風速の関係で1本ずつそれぞれ遮断したんですけれども、2本あることで片っぽは生きていたという。リダンダンシー(自然災害等発生時の機能不全予防策)という言葉をいいますけれども。
 そうしたときにやはりちゃんと道が複数線確保されていることで、今回の、例えば台風での完全な孤立が防げたということもあります。
 そのように、まだちょっと先の話ですけれども、天草からほかにも、八代天草シーラインとかいろいろな逃げ道、リダンダンシーを確保していくことがまず天草には必要かと思っておりますし、今まであまり着目されていなかった、昔は当然それだったんですけれども、海からの避難とか海からの救援物資の、救援の人的、物的な投入などもやっていくことによって、半島地域または島であることの不安を解消するかたちに天草をもっていきたいと思っております。

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質疑応答11

台湾訪問について 2


 先日台湾に訪問されてその後に台湾の経済部長が、九州に台湾の進出企業を支援する会社を設立したいというような話を記者団にしたという報道があります。その件に関して知事の、いわゆる台湾側から何かしらのお話があったのかというところと、第三工場について改めてその後何かしらのお話があったか教えてください。

木村知事
 台湾の経済産業大臣にあたる郭部長とは最終日の朝に経済部でお会いさせていただきました。ただその際に郭さんとの話し合いのなかでは、私は、サイエンスパークみたいなものをぜひ熊本でやりたい思いがあり、マニフェストにも記載していますと。ぜひいろいろ協力をしてくださいというなかで、ぜひ協力したいというお話がありましたが、そのサイエンスパークというものを私たちがまた具体なイメージをもって話しているわけではございませんので、先ほどの会社を設立するとか、そういうような話は一切ございませんでした。
 また第三工場につきましても、TSMCサイドからも郭部長からも一切お話はなくて、TSMCサイドは、繰り返しですけれども第一、第二工場が円滑に進むことと、自分たちの取り組みが、地域に理解された場合に検討していきたいということをおっしゃったまででございます。
 私どもとしても、まずもって今回はTSMCにしても、または郭部長にしても、熊本県と台湾との連携、特に経済的な連携についてやはり強い意欲をもって頑張っていきますということを表明に行ったので、しばらくは何も動かないんだと私は思っています。

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質疑応答12

水俣病関係について 1


 水俣病についてですけれども、環境省が概算要求を財務省に提出しました。そのなかで離島加算1,000円アップ、増額ですね、の2,000円というところで聞いております。一方で、患者・被害者団体からは1万円というところで(要望が)来ていましたし、県としても1万円で要望されていたかと思いますけれども、この1,000円アップということの受け止めと、今後1万円を要望し続けるのか、そのあたりをちょっとお伺いできればと思います。

木村知事
 はい、概算要求につきましては、環境省が財務省に対して行うことでありますので、環境省のなかでいろいろな議論をして、ああいう形になったんだと思っています。離島加算の1,000円の増額ですとか、あとは鍼灸・マッサージの関係、または水俣病の関係の資料収集などについても、いろいろ要求をされていると聞いております。細かい積み上げまでは、概算要求ですから、私どもも知らないところもありますけれども、伊藤大臣が患者・被害者支援団体の方と会われて、真摯にそうした課題に向き合われた結果、ちゃんと要求をしていただいたと思っています。
 ただ、もちろん額については、支援団体の皆さんのご要望とはちょっと離れているとは思っています。
 一定の成果はあったと思いますけれども、これについてはやはりこれから、もちろん一年で全てが解決するということにはなりませんので、引き続き関係団体ともご相談をさせていただき、また政府に、環境省についても、引き続き要望を続けていくことになるんだと思っております。


 いわゆる1万円というところで団体側が要望していますけれども、そこに関して県としても一緒に求め続けるという認識でよろしいでしょうか。

木村知事
 はい、そこはやはり実務者協議を今後も続けていくということは言っておりますので、国も言っていますし、私たちもそれを続けていくべきだと思っていますので、そうしたなかで離島加算も含めて、まだまだ改善すべき点がどこにあるのかというのをしっかりと協議していくべきですし、そのなかで国に対して要望するべきことはしっかりと要望していきたいと思います。

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質疑応答13

農地確保について 2


 先ほどの質問に関連して一つは農業との関係なんですけれども、先日の記者レクでもバランスと言葉がよく出たんですけれども、どうしてもトレードオフになる部分があると思うんですね。土地も限られているし人材も限られているし、水も限られているんですけれども、ここは単にバランスというだけで解決しないと思うんですが、そのトレードオフの部分について知事はどのように対応していかれるご意思でしょうか。

木村知事
 はい、そのなかではやはり今一番先鋭化しているのはたぶん土地だと思っていまして、それはやはり今使われていない土地を新たに農地に使うのか、工業地に使うのかというなかでのお話になっていくんだと思いますけれども、私はなるべく農地を整備できるような手法はないかということを国にも要望し、または県独自でもいろいろ考えているというところでございます。
 トレードオフといえばそうなんですけれども、ただ例えば人材についてもやはりまだまだじゃないか。農業をやりたいという人たちを増やすことは私はできると思っています。もう少し農業が今より稼げるようになれば、また今そういうかたちで実は県も担い手対策を農林水産部がいろんな農地に足を運んで、どうやったら後継者が育成できているかというのを研究してもらっています。
 そうしたなかで私はまだまだ農業には可能性があると思っていますし、トレードオフといわれれば、少子化のなかで本当に人口が減って、労働力が減っていくなかではあるんですけれども、やはりそこはなるべくそこを打ち破っていきたいと思っております。


 はい、ただ一方で先ほども農地というのは個人のもので、基本的には民だということなんですけれども、空いている土地の活用、やはり土地そのものの利用は民に任せると短期的な資本力とか購買力によってどうしても、例えば今でいうと工業化になってしまう、傾いて偏ってしまうところがあると思うんですけれども、例えばそこで農振とかっていう制度があって知事の役割もあると思うんですが、今以上にこういった制度を使って、利用されてない土地じゃなくて利用されている土地をもっと農業として守っていく、そういったお考えというのはあるんでしょうか。

木村知事
 やはりバランスをとっていくなかで適宜規制はあってしかるべきであるので、農振法なりに基づいて、また農村工業法などのいろんな法律のなかでルールが決められているものと思っています。そのルールに基づいて今までも売買等はされてきて、また例えばTSMCの今回の工場なんかの造成も、その農振をちゃんとルールに基づいて規制を解除して農地から工業用地にしたという経緯があります。
 そうしたなかで一概に規制を強化することだけで農業が守られるのかといえば、私なんかそうでもないと思っています。
 やはり農業を守るためにはもちろん農地が残り続けるということも大事なんですけれども、人材がやはり確保できて、またはそこで農業で稼げて、どうしても稼げる度合いが農業の場合少ないので、やはりそういう工業団地とか工業地に流れてしまっているという現状がありますので、そこはやはり農業振興としてしっかりやっていくべきことだと私は思っています。しっかりと担い手の育成そして稼げる農業の実現を目指して頑張っていきたいと思っています。

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質疑応答14

台湾訪問について 3


 台湾訪問の話題はすでに何度か出ていますけれども、全体として第三工場の誘致の話ですとか成果とか感触という部分を教えていただけますか。

木村知事
 第三工場については繰り返しになりますけれども何か動きがあるわけではなくて、今後起き得るものに対して熊本として積極的に手を挙げるというのは、やはり第三工場によって新しい日本や世界の産業づくり、AIコンピューターであったり自動走行の車であったりロボットだったり、そういったものに使われていく半導体が第三工場では出来ると思っていますので、そうした新しい産業づくりに熊本が最初からエントリーするんだと。その檜舞台に熊本が乗っかっているんだということに私は価値を感じていますので、これはもうこれからまだ数年以上かかることですので、そうした熊本の姿勢を台湾、TSMCの幹部なり、または台湾政府の枢要な幹部である副総統や経済部長にお話しできたことは大変意義があったと思っています。
 またもう一つはやはり工業技術院ですとか陽明交通大学など台湾の産学連携のすごさというか、力をよく実感してきました。熊本においても熊本大学や崇城大学または県立大学、いろいろな大学、またはひょっとしたら九州大学とか九工大学などいろんな大学と連携して、ともかく産学が連携できる場を熊本につくっていくことがこれからの熊本の発展につながるということをかなり強く実感したということであります。そこが成果だと思います。

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質疑応答15

農地確保について 3​


 先ほどから農地の話が出ているのでちょっと伺いたいですが、いろいろ聞けば実際に農家がほしいところの耕作放棄地が、すでに不動産会社等に抑えられていて、実際はなかなかいい農地がないんじゃないかと。それでも経済連さん(JA熊本経済連)の牧場とか、大した面積はないけど上がってきているという現状があると思うんです。そのあたりどのように見ていらっしゃいますか。

木村知事
 耕作放棄地が不動産屋に抑えられているという具体の事例を細かく私も承知しているわけではありません。ただ耕作放棄地とはいえそれを農地以外の目的に転用するにあたっては、当然農振法なりの規制がしっかりかかりますので、よほどの理由がない限り農地がすぐに工業用地ないしに転用できるということは今のルール上はないと思っています。
 ただやはり、先ほどおっしゃったように、一例として、元牧場も含めて大きくまとまった土地があまりないというのは現実としてあります。また先ほどの話ではないですが、民間の土地にどれだけ手を加えたら今の工作放棄地が使いやすくなるのかというところについても、いろいろな課題があると聞いています。ただそれについてもなるべくやれる限りのことをやりたいという思いで頑張っております。​

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質疑応答16

組織改編について


 関連なんですが、機構改革ですか、それで今まで農地を中心になって一生懸命やってきた農地担い手支援課を今回分割するということでちょっと私も驚いたんですが、知事の意図を聞かせてください。

木村知事
 今回私は、かなり体制を強化するためにやらせていただいている思いでいます。農地担い手支援課というところに先ほどいくつかお話があったような、いわゆる後継者を育成するというすごく今喫緊のものすごい課題、大切なミッションと、はっきり言えばこの数年間で突如起きた農振の除外といいますか、農地の転用問題というのが同じ課で全部やるというのがあまりにもこれはちょっと負担が大きいだろうということで、担当課長はむちゃくちゃ忙しいので、農地と農振の部分はいわゆる土地改良的な要素も含めたところがありますので、NN(農村振興局)の方に回したと。しかも体制を強化して室長をつくるということでございます。そしてまた担い手はしっかりと担い手づくりにも本気で入っていただいて、だから私は今回のこの機構改革でともかく農業をしっかり守っていくんだという体制を強化させていただいたと思っています。

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質疑応答17

米不足について


 今、令和の米騒動とかいわれていますが、改めて米が注目され品薄とか新米の高騰化とか農水省への要望する知事もいらっしゃるとか、知事のお考えを。

木村知事
 今の米の品薄感は私もいくつかのスーパーに行って、そうだなという思いはありますが、やはり県民の皆さんには冷静な行動というとちょっと言葉が過ぎますけれども、買い占めとか買いだめとかいうことはないように願いたいと思っています。
 なぜならば、山間部のほうの米ももうだんだん出てきていますので、そしてまた農水省も全国的な品薄感はないといっております。私自身もまだまだ自分の家にあるお米で食べつないでいける量はあるというように思いました。ともかくあまり買いだめとかに走っていただかないようにしていきたい。
 一方で今日の報道で見る限りにおいて、やはり農家の方が米の値段が上がったことでようやく自分たちは食べていける状況になったというのが農水省の意見交換会かなんかでの農家の代表の方の意見でありましたけれども、やはりお米についてもいいもの、おいしいもの、必要なものにはちゃんとお金を払っていくっていうことも、やはり見直せるいい機会になると私は思っています。
 特段国に何か補助をしてくれとかそういう要望をするつもりはございません。やはり今、米が完全にない状況ではないと思っています。ですのでしっかりとした行動をしていきたいと私も思っております。


 長期的な話なんですが、不作でもないのに米が買えなくなるとか、これまでの転作とかもいろいろそういう米に対する農政について何かもし知事のご意見があれば教えてください。

木村知事
 はい、やはり米は私たち日本人の主食でありますし、大事な食料であるとともに産業でもあろうと思っています。米の政策についてこれまでの国の政策については減反だとかいろいろな問題が指摘されていると思いますけれども、やはりこれからも米が日本人の主食であるのは変わらない以上、食料安全保障の一環でしっかりと米農家を守り育成していく努力を政府には怠ってほしくないですし、私どももしっかりと米も含めたところですけれども、農家の担い手確保なんかにもこれからも全力で取り組んでいきたいと思っています。

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質疑応答18

戦後80年に向けた取組みについて


 この8月に、山鹿市の来民から満州に渡った来民開拓団の慰霊式を取材する機会がありまして、ご遺族の方々にお話を聞くと、十数年前に県の事業として吉林省の慰霊碑のほうに慰霊をする、県の事業として慰霊をする機会があったんですけども、その後十数年ちょっと訪問する機会が途絶えていて、かつ国の慰霊巡拝の対象地域でもないものですから、なかなか現地を慰霊する機会がないけれども、来年戦後80年に向けて機会があれば是非慰霊をしたいというようなお話をされていた方々がいらっしゃいまして、ちょっと漠然とした質問で恐縮なんですが、来年その戦後80年に向けてこういった県特有の戦没者といいますか、そういった方々にきめ細やかに対応していくようなお考えがあるかどうかということ、ちょっと知事の意気込みも含めてお伺いできればと思います。

木村知事
 はい、その来民の開拓団の方の話は私は細かく存じ上げないので大変恐縮ではありますが、戦後80年に向けていろいろなやはり平和の大切さを伝えていく試みがあろうかと思っています。平和ミュージアムを作りたいという民間の動きも聞いておりますし、また満州に限らずブーゲンビリア島とか熊本独特の戦争関係者の、遺族の方とかおられる思いをもっているからいろいろおられます。
 終戦80年に向けて何ができるかというのは担当課と考えていきたいと思いますが、やはり終戦80年を機にしっかりとこの平和の大切さ、または愚かな過ちをおかしてはならないことなどを考える機会はしっかり設けていきたいと思います。
 なかなか慰霊団の方にどこまできめ細やかにご支援できるかというのはこの段階では申し上げられませんが、そういうかたちで担当課と議論していきたいと思います。

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質疑応答19

移住婚支援について


 発表項目外で恐縮なんですけれども、先日政府が事実上撤回した結婚移住支援策についてお伺いします。
 対象者が限定的ということもあって批判が相次いでいたわけなんですけれども、この政策そのものについての知事の評価と、今回の政府の方針撤回についてどう思われているか二点お伺いします。

木村知事
 私が昔所属していたところなもんですから、内閣府の地方創生推進事務局の政策なので、最初あの政策が出てきたときに唐突感がありました。やはり女性だからとかいうのではなくて、もう少しきめ細やかな政策づくりがあってしかるべきではないかということですね。
 自見大臣がいった、それではない、また、要求自体は下げるのか下げないのかはわかりませんけれども、懸命なご判断だと思っています。​

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質疑応答20

渋滞対策について

Q
 私から伺いたいのは、渋滞対策に関してなんですけれども、トップ会談を熊本市として、ある種連携するようなかたちで二日からテレワークであったりとか時差出勤が始まりまして、実際まだ四日しか経っていないのであれなんですけれども、県職員の皆さん実際取り組みの現状とかどういう反応が出ているのか、ここまで何かありましたら伺いたいのが一つと、あとやはりこの渋滞問題、さっきから質問でもTSMCの第三工場であったり、サイエンスパークが出ているわけですけれども、これはしっかりメスを入れないとやはり将来絵に描いた餅で終わりかねないと。そういうなかで知事が今回の取り組みでどういうところを期待しているとか、どういう成果があったらいいなみたいな思いがあるのか、その点ちょっと改めて伺えますでしょうか。

木村知事
 いわゆる時差出勤、テレワークについては今週始まったばかりで、私も元々いろいろせっかちな人間なんですから、あんまりやると職員も大変でしょうから、まだどんな状況というのはあえて聞いていません。もう少しまとまりましたら、中間段階でも例えばブリーフィングをさせていただくとか、ちょっと情報提供の方法は考えたいと思っています。
 渋滞対策がやはり熊本の、これはTSMCが来る前からの長年の懸案であると私は思っています。
 これから工業、農業のバランスの取れた豊かな熊本をつくって発展していくためには、渋滞の解消というのが大きなポイントだと思っています。
 1つは先ほど第三工場とかサイエンスパークとかいわれましたが、それにつきましては基本は昨年政府のほうにインフラ整備交付金という新たな交付金を創設してもらって、道路だけでいくと10年間で約300憶円規模の国費をもらって、事業を展開していこうと思っていますので、それによって大津、菊陽、合志、菊池あたりの道路状況がかなり変わっていくものだと思っています。
また合わせて中九州道が異例のスピードで国のほうで進捗してもらっていますので、変わっていくと思っています。
 ただやはり問題はそれのみならず、熊本都市圏、特に熊本市内の問題だと思っていますので、トップ会談をさせていただき、年内に大きな方向性をやっていきたいと思っています。そのためにはやはり公共交通の拡充というのは絶対必要不可欠でございますので、熊本市やバス事業者の皆様と連携していろいろな対策を講じていきたいと思っています。

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質疑応答21

水俣病関係について 2

知事写真
 水俣病の離島加算の関係で、団体側の要望が1万円ということを受けて、県も1万円を要望したという流れのなかで、2千円という結論が出たというなかで、今後1万円という金額を団体側がおそらく要望してくるのだろうとは思うんですけれども、県としても1万円を要望していくのかというのを、改めてはっきりしなかったので伺いたいです。

木村知事
 はい、実は環境省の2千円の根拠が、私自身ははっきりまだ分かっていないところはあります。今後どういう理屈で、しかもこれはまだ要求ですので通るというわけじゃないわけですね、財務省との交渉のなかで、私もかつて霞が関にいましたので、その感覚からすると。
 ですから、今年度の調整状況を見ながら、来年度に向けて、やはり団体側のお気持ちを最大限私たちは配慮したいということで、同じような要望をさせていただきましたので、今後とも金額、こういう手当(加算)でどういうものが必要なのかということも含めて、しっかり団体の皆さんと協議しながら、私たちは団体の要望になるべく沿った形でこれからも国には要望していきたいと思っております。

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