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宇土マリーナハウス

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004590 更新日:2020年8月1日更新

宇土マリーナハウスの画像1

 宇土マリーナは、マリンスポーツ及びレクレーション活動を通じて海に親しむ機会と憩いの場の提供を目的として計画されたものである。
 公共としてのマリーナとは何かを考え、都市デザイン的な視点がこれからのウオーターフロント開発には欠かせないと考えた。
 その結果エリア全体をマリーナパークとして捉える提案を行っている。
 各施設を海沿いに駐車場をループ状に配置することによって、ふらっと遊びに来られる公園とし、マリーナを生活の場へ近づけていこうという試みである。
 中心となるマリーナハウスはマリーナの管理運営機能にマリーナパークへ研修などに訪れる人々のための機能を加えたもので、海を近くに感じられるようにドックシステムを望む位置に配されている。
 なお、1999年の「くまもと未来国体」ではヨット会場となる。

建築概要

 公園に集う人々やマリーナを生活の場とする人々にとっての「家」であり「街」であるようなイメージがマリーナハウスには求められていると考えた。そこで魅力的な町並みが形成できるような骨格をつくる為に、ひとつながりのマックスではなく、いくつかの建築を寄せ集めたイメージで設計が進められた。
 まず機能的に必要なボリュームを連結させた最小限の基本モデルを作成し、それらをひきはなしていく作業を行うことによって、クレバスのような残余空間を多数つくりだそうと試みた。それぞれのボリュームは連続体メソッドによってモデリングされ、互いに連続したテクスチャーの素材が与えられている。
 共用部分が少ない建築であるが、内部と外部を反転して扱うことによって、内外部を意識させない群造形の建築を作り出そうとした。また、ボートヤードに分散させた修理庫、艇庫もスケールアウトしないように形態を幾何学的に出来る限り還元し、同様のテクスチャーを与えることによってマリーナパーク全体の連続性を高めていくように考えている。

宇土マリーナハウスの画像2
宇土マリーナハウスの画像3

PHOTO:石丸捷一

建築データ

名称 宇土マリーナハウス
ふりがな うとまりーなはうす
所在地 宇土市下網田町字御興来3084-1
主要用途 マリーナハウス、修理庫、艇庫
事業主体 宇土市
設計者 吉松秀樹
施工者  
建築 西松建設九州支店、上野工業所
電気 昭電社、上田電気工業
機械 ミナミ冷設、鶴城総建
敷地面積 90,000平方メートル
建築面積 1,619.92平方メートル
延面積 1,980.36平方メートル
階数 地上2階(マリーナハウス、修理庫)、地上1階(艇庫)
構造 鉄筋コンクリート造+鉄骨造(マリーナハウス)、鉄骨造(修理庫、艇庫)
外部仕上  
屋根 フッ素樹脂塗装アルミ合金板立平葺
外壁

フッ素樹脂塗装アルミ合金板立平葺、樹脂系薄塗り仕上材スポンジゴテ仕上(マリーナハウス)、

フッ素樹脂塗装アルミ合金板立平葺、顔料混入押出成形セメント板(修理庫)、

フッ素樹脂塗装アルミ合金板立平葺、押出成形セメント板(艇庫)

施工期間 1997年6月~1998年8月
総工事費 544百万円

受賞データ

1999年 日本建築家協会新人賞

建築家プロフィール

吉松 秀樹さんの写真

吉松 秀樹(よしまつ ひでき)
1958年 兵庫県生まれ
1982年 東京芸術大学建築科卒業
1984年 東京大学大学院修士課程修了
1984年~87年 磯崎新アトリエ
1987年~91年 東京芸術大学建築科助手
1991年 アーキプロ開設
1998年 東海大学建築学科助教授
現在 千葉大学講師、インターメディウム研究所講師、灰塚アースワークプロジェクト顧問 ほか
主な作品
宮崎のゴルフクラブハウス、小野デンタルオフィス、太田邸コンプレックス、灰塚アースワークプロジェクト
受賞歴
1989年 SD Review SD賞
1994年 SD Review SD賞
1996年 東京建築士会住宅建築賞