本文
(注目)防災意識の啓発
災害への備えは大丈夫ですか?
災害から「命」を守るために
近年、全国的に豪雨や台風による大規模災害が相次いで発生しており、昨年も全国各地で大雨や台風の上陸等により、大きな被害をもたらしました。
本県でも大雨の影響により、橋の落下や全壊・半壊、床上浸水などの住家被害が多数発生し、県民生活に大きな影響をもたらしました。
また、本年1月に発生した能登半島地震では、多数の死傷者・住家被害が発生し、3か月が経過した現在でも断水が続いている場所があるなど、一度災害が発生すれば生活への影響が長期化する場合もあります。
これまで災害による被害が少なかった地域でも、予想以上の降雨や地震等により災害が発生する可能性が考えられることから、常日頃から、食料、生活用品等の準備や避難要領を確認するなど、起こりうる災害に備えることが大切です。
予防的避難の重要性
避難で重要なことは、「空振りをおそれないこと」です。
台風や大雨は、地震と違い、事前に、ある程度危険性を予測することが可能です。
「このくらいなら大丈夫だろう」と過信することなく、最新の気象情報を参考に、危険が迫る前の明るい時間帯に予防的避難を心掛けましょう。
垂直避難について
垂直避難とは、水害や土砂災害などの災害発生時、今いる建物や直近の建物の2階以上へ移動する避難方法のことです。
河川の氾濫など災害がすでに発生している中で、別の場所への避難は危険であり、被害に巻き込まれるリスクが伴います。そのような場合、「別の場所へ避難すること」と「垂直避難すること」の災害リスクを比べ、より安全な方法を選択して、自身の安全を確保するようにしましょう。
正しい防災情報の入手
災害から身を守るためには、最新かつ正確な防災情報を入手して、自分に降りかかるおそれのある危険を正しく認識するとともに、将来の危険を想定して、避難時期や避難場所等を適切に判断することが重要です。
しかし、「平成28年熊本地震」の際には、SNSを介して複数の虚偽情報(デマ情報)が流されており、「令和6年能登半島地震」でも「公的機関による支援等に関する不確かな情報」等が拡散されたとの報道もありました。
インターネットは情報を入手するのに有効な手段ですが、偽・誤情報が含まれる可能性があることを認識し、安易に信じて行動せず、自治体のホームページ等で正確な情報を入手しましょう。
また、安易に偽・誤情報を投稿・拡散しないようにしましょう。
大雨時における災害と対策
集中豪雨が発生しやすい条件
- 前線の停滞(特に、梅雨期の終わり頃)
- 台風の接近や上陸
- 大気の状態が不安定で、次々と雷雲が発生(特に、日射しの強い夏頃)
予想される風水害
- 河川の氾濫・洪水
川幅の狭い河川では、急激に増水し、河川が氾濫する可能性があります。
また、下流域が小雨であっても、上流域で大雨が降っている場合には、下流域で急激に増水する可能性があります。
- 冠水
アンダーパス(地下道等)での冠水では、入口付近では水深が浅くても、内部に進むにつれ、深くなっている場合があります。少しでも冠水している場合は、無理に進行せず、安全な道路を迂回しましょう。
また、水深が浅くても水が流れている場合、歩くのが大変な上、視認性も悪いの で、水路や蓋のとれたマンホールに気づきにくいといった危険があります。
- 土砂崩れ・土石流
降った雨が大量に土壌に含まれると土砂崩れや土石流が発生する可能性があります。
急傾斜地は、特に土砂崩れ等が発生する危険性が高く、また大規模盛り土造成地等も注意が必要となります。
危険な行為
雨風が強いときに、
- 田畑の様子を見に行く
- 海や川の様子を見に行く
- 屋根等の高所で作業をする
などの行為は大変危険です。絶対にやめましょう!!
災害に対する日頃の備えを~あなたは大丈夫?
「避難スイッチ」
災害との遭遇をいかに具体的に自分自身でイメージできるかが、防災対策の鍵です。
常に災害への備えを自分自身でイメージし、「川の水が●●の高さまで増えたら危険」「●●警報が出たら危険」などの判断材料を一人一人があらかじめもっておき、そのような場面に直面したら「避難スイッチ」を入れて避難するようにしましょう。
地域の危険な場所や避難経路の確認
日頃から、現在、住んでいる地域で過去に水害や土砂災害の被害がないか確認することも大事です。
市町村が作成しているハザードマップを確認し、災害の種別毎に自宅や住んでいる地域の危険な場所(過去に浸水した場所等)や避難経路を予め把握し、確認しておきましょう。
備蓄食料等の準備~無駄にならない日常備蓄~
これまでの災害用備蓄は、乾パンや懐中電灯等普段使わない物を用意する特別なことと考えられてきました。
しかし、日頃利用している食料品や生活必需品を少し多めに購入しておく「日常備蓄」ならば比較的簡単で無駄にならない備蓄ができます。
また、子どもや高齢者がいる家庭など家族構成によって、必要なものが変わってきますので、ライフスタイルにあわせて家庭で必要なものを準備しておきましょう。
家族との連絡手段の確認
災害時に家族が離れ離れになった場合の安否の確認方法を決めておきましょう。
電話が通じにくくなることも想定し、災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板等複数の連絡手段の確保に努めましょう。