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(注目)防災意識の啓発
災害への備えは大丈夫ですか?
災害から「命」を守るために
近年、全国的に豪雨や台風による大規模災害が相次いで発生しており、昨年7月、静岡県熱海市の土石流災害では、甚大な被害が発生しました。
昨年、本県では、阿蘇中岳の噴火や震度5弱を観測する地震が発生したほか、平年よりも早く梅雨入りし、県内で複数の死者がでるなど、「いつ・どこで」災害が発生してもおかしくない状況です。
大雨の原因となる線状降水帯の発生・停滞を予測することは難しいため、避難する時間的余裕がないことも多く、また、過去に被害の少なかった地域でも、予想以上の降雨量により大規模な災害が発生する危険性が十分に考えられます。日頃から、食料、生活用品等の準備や避難要領を確認するなど、起こりうる災害に備えることが大切です。
予防的避難の重要性
避難で重要なことは、「空振りをおそれないこと」です。
台風や大雨は、地震と違い、事前に、ある程度危険性を予測することが可能です。
このくらいなら大丈夫だろうと過信することなく、最新の情報を参考に、危険が迫る前の明るい時間帯に予防的避難を心掛けましょう。
また、新型コロナウイルス感染症が収束しない中でも、危険な場所にいる人は避難することが原則です。マスク等の感染対策を徹底して、身の安全を優先しましょう。
正しい防災情報の入手
災害から身を守るためには、最新かつ正確な防災情報を入手して、自分に降りかかるおそれのある危険を正しく認識するとともに、将来の危険を想定して、避難時期や避難場所等を適切に判断することが重要です。
しかし、「平成28年熊本地震」の際には、SNSを介して複数の虚偽情報(デマ情報)が流されています。インターネットは情報を入手するのに有効な手段ですが、虚偽の情報が含まれる可能性があることを認識し、安易に信じて行動せず、自治体のホームページ等で正確な情報を入手しましょう。
大雨時における災害と対策
集中豪雨が発生しやすい条件
- 前線の停滞(特に、梅雨期の終わり頃)
- 台風の接近や上陸
- 大気の状態が不安定で、次々と雷雲が発生(特に、日射しの強い夏頃)
予想される風水害
河川の氾濫・洪水
川幅の狭い河川では、急激に増水し、河川が氾濫する可能性があります。
また、下流域が小雨であっても、上流域で大雨が降っている場合には、下流域で 急激に増水する可能性があります。
冠水
アンダーパス(地下道等)での冠水では、入口付近では水深が浅くても、内部に進むにつれ、深くなっている場合があります。少しでも冠水している場合は、無理に進行せず、安全な道路に迂回しましょう。
また、水深が浅くても水の流れに逆らって歩くのは大変なうえ、視認性が悪いので、水路や蓋のとれたマンホールに気づきにくいといった危険があります。
土砂崩れ・土石流
降った雨が大量に土壌に含まれると土砂崩れや土石流が発生する可能性があります。急傾斜地は、土砂崩れ等が発生する危険性が高く、また大規模盛り土醸成地等にも注意が必要となります。
危険な行為
雨風が強いときに、
- 田畑の様子を見に行く
- 海や川の様子を見に行く
- 屋根等の高所で作業をする
などの行為は大変危険です。絶対にやめましょう!!
災害に対する日頃の備えを~あなたは大丈夫?
(1) 災害イマジネーション
災害との遭遇をいかに具体的に自分自身でイメージできるかが、防災対策の鍵です。 常に災害への備えを自分自身でイメージしておきましょう。
(2) 地域の危険箇所や避難経路の確認
日頃から、住んでいる地域で過去に水害や土砂災害の被害がないか確認することも大事です。市町村が作成しているハザードマップを確認し、災害の種別毎に自分の住んでいる地域の危険箇所(過去に浸水した場所等)や避難経路を予め把握し、確認しておきましょう。
(3) 備蓄食料等の準備~無駄にならない日常備蓄~
これまでの災害用備蓄は、乾パンや懐中電灯等普段使わない物を用意する特別なことと考えられてきました。しかし、日頃利用している食料品や生活必需品を少し多めに購入しておく「日常備蓄」なら簡単で無駄にならない備蓄ができます。
(4) 家族との連絡手段の確認
災害時に家族が離れ離れになった場合の安否の確認方法を決めておきましょう。
電話が通じにくくなることも想定し、災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板等複数の連絡手段の確保に努めましょう。