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番外編 「学芸員の服装を考える」(前編)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0056470 更新日:2020年10月1日更新

熊本県立美術館だより「View Vol.154」より

 第7回目を迎えたこのコラム。前号ではお休みを頂きましたが、これは決してネタにつまったからというわけでも、はたまた突如私が失踪したからというわけでもございません。ただ単純に、編集に先立って行われた学芸会議で担当のS藤学芸員から、「・・・今回はコラム、入らないんです」と、申し訳無さそうに伝えられたからなのです。従って休載の責任のすべては私ではなく編集担当のS藤学芸員にございますので、その旨お含みおき下さいますよう、くれぐれもよろしくお願いいたします。
 さて、皆様は「学芸員」と聞いた時、どのような服装の人を想像されるでしょうか。おそらく一定のイメージをもっておられる方は少ないと思います。なぜなら、我々を含め、世の学芸員と呼ばれる方々の服装は決して一様ではなく、皆さん結構に好き勝手な格好をされているからです。そんなこんなで、今回のコラムは「番外編」として、私の乏しい経験の中から、学芸員の服装を5つほどのパターンに分類・分析してみたいと思います。しかも今回はS藤学芸員からの「長過ぎます」という極めて率直な御意見により、「前編」として部分のみの掲載。後編につきましては、次号に何の前触れもなく唐突に掲載されることになってしまいますが、そのあたりについても私ではなく編集担当のS藤がすべての責任を負いますので、重々お含みおき下さいますよう、よろしくお願い致します。

(1)ノーマル系

 スーツではなくジャケットとシャツにチノパン、夏場でしたらポロシャツと時にはジーンズの方もおられます。以下に述べるフォーマル系の方々よりもややカジュアルな感じです。公立美術館にお勤めの学芸員の大半がこの系統に属しまして、当館の学芸員も基本的には全員このノーマル系と言えるでしょう。見た目は本当に普通としか言いようがなく、中には「僕はユニ◯ロの特売でいいんスよ!ガハハ!」と豪語する当館のK子学芸員のような兵(つはもの)もおられるのですが、皆様総じてオサレで、身に付けるものにひとつかふたつほどの小さなこだわりをお持ちの方が多いように思われます。私の師も元学芸員でして、大学の教授に就任された後もしばしば膝小僧が破れたジーンズを履いて来られることがありました。最近、私が懐かしい想い出としてそのことを師にお話したところ、「あれはダメージジーンズ!」という近年稀に見る強い叱責を受けてしまいました。人間、どこに沸点があるかわからないものですね。

(2)フォーマル系

 一言でいうとスーツにネクタイ姿の方です。公立美術館よりも歴史ある有名な私立美術館に多いように思われます。偉い方にお会いする機会が多いからなのでしょう。本コラムにも時折登場するE青文庫のMさんもこの系統に属する方。どこでどんな仕事をされる時でも、常に仕立ての良さそうなダークスーツに身を包まれ、冬場はそこに揃いのベストを加えられます。持っているスーツはゆめタ◯ン製の一着のみという私のような輩とは訳が違います。そのせいか、Mさんの私服姿は全く想像できませんでして、お子さんと散歩に行かれる時もあの姿なのではないか、とも思ってしまう程です。寝るときもきっとシルクの襟付きパジャマなのでしょう。往々にして非常に礼儀正しく、御配慮も細やかな方々なのですが、お酒の席となると結構はっちゃける場合がございます。
(次回「後編」に続きます)

(林田龍太)