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平成29年仕事始め式知事訓辞

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0007090 更新日:2020年8月1日更新

 皆さん、あけましておめでとうございます。

 今日はとてもいい日和で、その中で皆さんの元気な顔を見ることができ、大変嬉しく思います。正月の3日間は天気も良かったので、皆さんはとても素晴らしい正月を送られたのではないかと思います。

 仕事始めにあたり、いま、私が考えていること、それから皆さんとともにこれからやっていきたいことをお話したいと思います。

 昨年は、3つの困難がありました。第一の困難が熊本大震災です。熊本地震と言いますが、私が経験した限り、あれは大震災ではないかと思っています。非常に対応の難しい地震でしたが、これまで、皆さんと一緒に対応してきて、いい方向に向かっていると思っています。最初に3原則を掲げて皆さんとともに地震対応をしてきました。第一が、被災された方々の痛みを最小化すること。第二に、これから復旧・復興するにあたって、単に元に戻すだけではなくて創造的な復興をしようということ。第三がこの創造的復興を将来の熊本の発展につなげていくこと。このような3原則を掲げて参りました。皆さんはその3原則に沿って、極めて素晴らしい仕事をされてきたことを私は誇りに思います。

 その地震のあとに、阿蘇中岳の大噴火が起こりました。その時も、何も慌てることなく、素早い初動をやってくださいました。そして、その甲斐もあって、今は阿蘇山も何もなかったかのように沈静化しています。

 そして、最後に年末に鳥インフルエンザが発生しました。この3つが1年のうちに起こるというのは、私の人生でこれほどの危機的かつ困難を経験したことはなかったのではないかと思っています。しかし、今回の鳥インフルエンザに関しては、わずか22.5時間で殺処分を終わることができました。自衛隊をはじめ、多くの方々の協力もありましたが、やはり躊躇なく初動で動いた県庁の職員を、私はとても誇らしく思います。また、それだけではなく、埋却処分は目標を72時間以内としていたところ、何と39.5時間で作業を終えることができました。初動がいいと埋却処分も早い、埋却処分が早いと養鶏農家が少しでも早く経営を再開することに繋がります。

 昨年の3つの困難への対応を皆さんが立派にやり遂げたこと、これは知事として誇りに思いますし、それから日本全体がこの3つの困難を乗り越えた県庁職員の皆さんを私は日本一だと思っています。

 今は、その3つの困難を乗り越えて、新たな年になりました。私は今年の一文字「興」という字で表しました。これは熊本地震からの復興の「興」です。また新たな熊本を「興」す、そして復興の流れを「興」すという、その「興」でもあります。この一文字を県民とともに、胸に置きながら復興を遂げていきたいと思っています。

 私は、これからの創造について次の4つのことが重要になってくると思っています。1つ目は「すまいの創造」です。人々の暮らしを良くするためには、仕事も大事ですが、まずは「すまいの創造」が大事だと考えています。皆さんも経験したように、震災以来、様々なステージがありました。第一のステージは人命救助、その次が水と食糧、そして避難所の確保、避難所における快適さの追求、そのあとに仮設住宅があります。今、仮設住宅に多くの方々が入っておられます。これから「すまいの創造」が進んでいきますが、私は、この創造に2年間はかかるのではないかなと思っています。その創造の支援の一つとして「くまもと型復興住宅」の提供があります。これは1,000万円というかなり安い価格で、そして耐震性がとても高い住宅を提供しようというものです。これがテクノ団地にモデル住宅として建てられていますが、やはり自力で建てられる方が一番多くなってくると思います。しかし一般的には2,000万円くらいはかかってしまいますので、そうは出せないという方たちがこの(くまもと型)復興住宅を利用していただければいいなと。それでも、復興住宅も難しい、高齢だから建てられないという人たちのためには、災害公営住宅を提供したいと考えています。そういう意味で、これからの1年、2年は「すまいの創造」という大きな役目があります。

 ただ、暮らしの再建というのは、住宅だけではありません。仕事も大事で、つまり「産業の創造」です。その仕事のために、これまで政府はグループ補助金というスキームを出してくれました。これがあったからこそ、倒産がわずか5件で済みましたし、経済のV字回復が熊本で起こっています。そのような形で、グループ補助金とふっこう割の影響はとても大きかったと思っています。ただ、みんなが心配したのは、グループ補助金は、国が2分の1、県が4分の1、そして自己負担が4分の1という負担があります。しかし政府が負担の最小化という形で進めてくれました。もともと1,600億円の事業費だと400億円が県の負担になりますが、国の支援により実質的には5%の20億円で済むということになりました。経済がこれほど回復したうえに、県の負担も最小化されたということに関して、私は政府にお礼を申し上げたいと思います。

 「産業の創造」では、農業も産業になります。今回の地震で農業も相当のダメージを受けていますので、創造的復興という形で傷んだ農地を大規模な土地に直し、それを法人化して経営するようにしようと考えました。そんな形で農業も「強い農業」を育てていきたいと思っています。それから大変心配しました誘致企業の方々にも頑張っていただいて、ほとんどが熊本に残っていただきました。その方々がさらに投資ができるように、いま政府で新たなスキームができつつありますので、是非それで創造的復興をやっていただきたいと思っています。

 3つ目の創造が、「資産の創造」であります。これはとりわけ九州の横軸を結ぶ幹線道路ネットワーク、これを進めていきたいと、これが3番目の創造です。

 4つ目の創造が、「世界とつながる熊本の創造」です。既に議会でも申し上げましたが、阿蘇くまもと空港の民間委託、そして次は海の玄関である港をより大きく創造していく。これについてもこれから1~2年をかけて、クルーズ船対応の八代港を蒲島県政で造っていきたいと思っています。

 そして何よりも復興のシンボルといえる熊本城は、3年ほどかけて天守閣、20年ほどかけて全ての復旧・復興を行っていきたいと考えています。いま、県内の文化財や熊本城に対して、40億円ほどの寄附が集まっています。これからも集まるのではないかと思いますが、政府の手厚い支援とあわせて、必ずやこの熊本城の復興を成し遂げることができると考えています。

 今日は、3つの困難を乗り越えた皆さんをとても誇りに思っているということと、これから新しい年に入って気持ちを一つにして4つの創造を行う県政運営をしていきたいということを思い、お話ししました。

 さきほども申しましたが、今年は傷ついた熊本を創造的復興で復興することが我々の最大の責務です。そのために、お願いしたいことがあります。それは皆さんや皆さんを支えるご家族が幸せで健康でなければならないということ。蒲島県政の大目標は、県民幸福量の最大化です。でも自分たちが幸せでなければ人を幸せにすることはできません。皆さんも是非、自分の幸福量、それから自分のご家族の幸福量のことを最大限に考えながら仕事をしていただきたいと思っています。

 最後になりましたが、熊本地震で大きな被害を受け、未だに不自由な生活をされている方々が一日も早く明るい笑顔を取り戻せるように、そして熊本県民にとって今年一年が少しでも多くの幸せを実感できる年であることを心から願って、私の年頭の挨拶としたいと思います。

 それからくまモンもちょっと一言、お礼を言わないといけないんじゃない。くまモン、どうぞ.

(くまモン登壇)

 くまモンは今年も大活躍です。5月5日に、くまモンは活動を再開しましたが、それからみんなから頼りにされ、好かれて、最後には紅白歌合戦でも活躍しました。それからもう一つ紹介したいのは、好感度の調査で、全国1位になりました。(拍手)これからもくまモンは、県庁の我々を助けながら、県庁の幸福度、それから県民の幸せのために頑張ってくれると思います。(くまモンが「興」の色紙を持って)これからくまモン自ら、この「興」という字を胸に抱きながら活動してほしいと思います。県民の皆様も、職員の皆様も、この「興」を自分の心の中に抱きながら自ら立ち上がる。自ら復興する。そういうことが一番大事ではないかなと思っています。私だけが立ち上がってもダメ、県庁が立ち上がっただけでもダメ、県民の一人ひとりが「興」という字を胸に、自分も復興するんだと、自分も立ち上がるんだと、そういう気持ちになっていけば、必ずや今年は素晴らしい復興の年になるのではないかと思います。

 どうもご清聴ありがとうございました。