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平成29年10月18日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0007057 更新日:2017年10月18日更新

知事定例記者会見

日時:平成29年10月18日(水曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

動画

 動画はこちらからご覧いただけます。

会見録

 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

コメント

発表項目

質疑応答

説明資料(PDFファイル:1.3MB)

コメント

熊本地震から1年半を経過して

蒲島知事
 昨年4月の熊本地震から1年半が経過しました。最近では、長陽大橋や阿蘇・南登山道の開通など、目に見えるかたちで復興が進み、被災者にとって明るい話題も増えてきました。

 しかしながら、今なお4万5千人近くの方々が仮設住宅などで生活されており、一日も早い「すまい」の再建に全力で取り組む必要があります。

 このため、県では新たに4つの支援策を用意しました。これは自宅の再建や民間賃貸住宅への転居など、それぞれのライフスタイルに応じた支援策をパッケージで示した、全国初の取り組みです。特に、自宅の再建を目指す子育て世帯や、高齢者世帯の方々にも幅広く活用いただける制度になっています。

 今後、「すまい」の再建に向けた支援策の内容について、テレビや新聞など、あらゆる媒体を通じて周知を図ります。また、市町村や地域支え合いセンターとも連携しながら、被災された方々にわかりやすくお知らせして参ります。

 ただ、このような取組みを行ってもなお、建設業者の不足や公共事業などの影響により、供与期間内では「すまい」の再建が難しい方もおられます。

 既に報道されているように、今月12日には仮設住宅の期間延長の手続きが行われ、やむを得ない事情がある方については、1年間の延長が可能となりました。今後、それぞれの状況を丁寧に伺いながら、供与期間の延長に向けた手続きを進めてまいります。

 先週14日には、私自ら、南阿蘇村の仮設住宅を訪問し、支援策の説明と意見交換を行ってきました。来月5日には益城町と西原村の仮設住宅を訪問する予定です。

 引き続き、私自身が先頭に立って、新たな支援策を丁寧に説明して参ります。報道各社の皆様におかれましても、この期間内で「すまい」の再建が実現できるよう、県民への情報提供について、御協力をお願いしたいと思います。

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コメント

国際スポーツ大会開催2年前イベントについて

蒲島知事
 続いてのコメントです。

 2019年に開催されるラグビーワールドカップと女子ハンドボール世界選手権大会まで、残すところ2年となりました。

 県では、この2つの国際スポーツ大会の成功に向け、様々な「開催2年前イベント」を展開しています。特に来月2日から4日にかけては、その中核となるイベントが開催されます。

 まず11月2日には、ラグビーワールドカップの組み合わせが発表され、その模様について、パブリックビューイングを行います。どのチームが熊本で試合をするのか、多くの方々とともに、興奮の瞬間を共有したいと思います。

 翌3日は、スマートフォンを活用した体験型ゲームが開催され、そのプログラムの1つとして、ハンドボールのステージイベントを行います。国際スポーツ大会のアンバサダーであるくまモンも参加し、会場を盛り上げてくれる予定です。

 引き続き4日には、横浜で行われるラグビー日本代表とオーストラリア代表戦のパブリックビューイングを行います。

 会場はいずれも花畑広場を予定しています。多くの県民の皆様にお越しいただき、大会の成功に向けた機運を大いに高めていきたいと思います。

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発表項目

県庁プロムナード合同譲渡会開催について

報道資料:県庁プロムナード合同譲渡会開催!!(PDFファイル:428KB)

蒲島知事
 それでは、発表に移ります。

 犬や猫などのペットについて、家族同様、かけがえのない存在と考える方が増えています。

 しかし、無責任な飼い主による飼育放棄や、迷子となる犬や猫の増加などにより、行政で多くの犬や猫を引き取らざるを得ない状況が続いています。

 県では、県民と協働で、命を大切にし、人と動物が共生するくまもとを実現することを目標にしております。

 今年3月には、殺処分をできるかぎり減らし、ゼロを目指すことを、私から直接皆様にお伝えしたところです。

 この取組みを広く県民の皆様に知っていただくとともに、保護された犬や猫の譲渡が1頭でも多く進むよう、県内の動物愛護団体と一緒に、初めての合同譲渡会を開催いたします。

 県動物愛護センターの犬や猫のほか、動物愛護団体で保護されている犬や猫の譲渡会、しつけ相談コーナーなどを予定しております。

 11月5日、日曜日の午前11時から午後2時まで、県庁プロムナードで開催いたします。県民の皆様にぜひご参加いただきたいと思っています。

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発表項目

熊本-香港間の定期チャーター便の就航について

報道資料:熊本-香港間の定期チャーター便の就航について(PDFファイル:101KB)

コメントする蒲島知事の写真

蒲島知事
 最後に、うれしいお知らせがあります。

 このたび、熊本と香港を結ぶ定期チャーター便の運行が決定しました。

 香港線については、熊本地震で運休となった定期便の再開に向け、粘り強く要望活動に取り組み、今年3月には、私自らトップセールスを行いました。

 その結果、香港航空と同じグループのLCC「香港エクスプレス」により、来月16日から、週2便の定期チャーター便が再開されることとなりました。

 香港線は「世界とつながる新たな熊本」の実現に必要不可欠な路線であり、多くの県民から早期再開を望む声が寄せられていました。

 この直行便の就航により、阿蘇くまもと空港の国際線は、地震前の3路線すべてが再開し、創造的復興の更なる加速化が期待されます。

 なお、この定期チャーター便は、県民の皆様も航空会社のホームページや県内旅行者を通じてチケットを購入することができます。運賃も片道1万5千円程度、往復約3万円からの設定となっていますので、多くの県民の皆様にぜひご利用いただきたいと思います。

 県としましても、香港への直行便を活用して、観光はもちろん、経済・文化・スポーツなど、幅広い分野で交流拡大を図っていきます。

 今後も新たな路線の誘致や既存路線の増便にチャレンジして参ります。

 本日の発表は以上です。

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質疑応答

県庁プロムナード合同譲渡会開催について

(幹事社)
 ありがとうございます。それでは、幹事社からまず質問をさせていただきます。県庁プロムナードの合同譲渡会というものが開催されるということですけれども、一方で県動物愛護センターでは、犬パルボウイルスの発生が4件あったり、また、収容頭数が、今現在の収容頭数に対して施設が狭いというお話もあっています。そういうものに対しての対応というのは、今後どのようにしていきたいと考えていらっしゃいますか。

蒲島知事
 動物愛護センターにおける伝染病、それから狭いということに関しては、9月議会で予算を(議決)いただきましたので、早速対応して参りたいと思っています。一挙にはなかなか進まないんですけれども、着々とスタッフの増加と収容等の拡充・拡大のため、簡易ですけれども犬舎を設置していきたいと思っています。今後も皆様方のご意見を伺いながら、それを拡大・拡充していきたいと思っています。

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質疑応答

熊本-香港間の定期チャーター便の就航について・1

(幹事社)
 続いて香港の定期チャーターの件ですけれども、これで海外路線3路線すべての再開ということになります。今、この段階では定期チャーター便ですので、定期路線となることが望まれると思うのですが、これからの取組みとしては、定期便化への期待と今後の取組みというのはいかがでしょうか。

蒲島知事
 これから、香港エクスプレスとの交渉で、定期チャーター便を定期便のほうに変えていきたいという気持ちはあります。ただ、現在、香港の空港はものすごく混雑しているということで、なかなか枠がもらえないということです。

 まずは定期チャーター便。こちらから県民も、県内の旅行社あるいは直接インターネットで(チケットを購入して)、行くことができますので。LCCを利用して、片道1万5千円、それから往復で3万円ぐらいの大変手頃な値段ですよね。そういう意味ではほとんど定期便と同じような状況ですよね。

 チャーター便は向こうから来てそのまま帰ってしまうというのが主なんですけれども、今回は熊本の乗客の方にも提供されているということです。これが成功すれば、当然そのまま定期便になると。ただ、(香港空港の)混雑がものすごく大変なので、いかに枠を取るかということも、成功するかどうかによって決まると思います。(香港、熊本)両方向で、これをたくさん使っていただきたいなと思っています。

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質疑応答

「すまいの再建」について・1

(幹事社)
 ありがとうございます。続いて、知事、冒頭のコメントでおっしゃった仮設住宅の入居延長の件ですけれども、先ごろ政府から、仮設入居が延長できる例というのを示されたと思います。これに対しては、被災者の方からは評価する声の一方で、更に柔軟に対応してほしいという声があるのは事実です。

 知事としては、この延長の運用について、どのような姿勢で臨もうと思っていらっしゃるのか、聞かせていただきたいと思います。

蒲島知事
 これまで皆さん、もう2年(経過)したから、そのまますぐ出てくださいと言われるのを一番心配されたと思います。

 私は最初から、2年経ったからといって「はい、出てください」ということはしないと。そのために政府にずいぶんと働きかけをして参りました。

 今回、特別な事情の場合、かなり広い事情だと思うんですよね、2年間だけではなくて1年延長できると。

 ただ、延長したから「はい、やってください」というものではなくて、今回何をやろうとしているかというと、なるべく期間内に皆さんが「すまい」を確保できるように、再建に向けた具体策をメニューとして出すことができたんです。

 多くの方は自力で一番良い、好きな形で自宅再建をされると思うんですね。しかし、私が避難所で、また仮設住宅でお聞きしたことによると、高齢者の方々が、なかなか方策がないと。それから若い子育て世代の方も、急に家を持てないということです。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

 このパッケージ、特に1番と2番(自宅再建の支援)ですね。(1番目のリバースモーゲージ制度では)月々(の負担が)1万5千円(から)です。これは、災害公営住宅の1LDKの値段ぐらい(の負担)なんですね。それを、高齢者向けのローンで、土地と建物を担保に、返済は利子だけでいいものですから、とても安く上がるんですね。1万5千円(から)で家を建てることができます。多くの方々は土地を持っていらっしゃいますよね。自分の土地にみんなが戻れば村が再建できるということになりますので、この1万5千円(から)というのはとても、アベイラブル(利用できる)と言ったらあれですけれども、たぶん支払い可能なものではないかなと思います。利子だけしか払いません(利子のみ返済です)ので、最後にはだいたい850万円ぐらいの元金が残りますよね。だから、息子さん、娘さんがそれを買い取るという選択もできるわけです。利子を払ってしまっているので。そういう意味では、将来のチョイスもあるのではないかと思います。お子さんが「もういらない」と。今はむしろ資産というよりも、負の資産だと思う人もたくさん増えていますので、そういう方は銀行に精算してもらう。例えば、ご夫婦おられたら、そこで生涯を終えることができます。あとは銀行が精算する、という形ですから、安心感があります。

 (2番目の)お子さんがたくさんいらっしゃる方々については、県が利子を払うと。そして本人は元金を35年で払っていく。そうすると、(月々の負担が)だいたい2万円ぐらい(から)になると。そうすると、2万円(から)だと払っていけます。所得の上限がありますので、お子さんがいらっしゃらなかったときには500万(円)が所得の上限。お子さんが1人おられるときには550万(円)、お子さんが3人以上になると700万(円)が所得の上限になります。そのくらい(の所得で)あれば、みんなこれを使えるのではないかなと思うんですよね。

 その他にいろんなバリエーションがあるんですけれども、なぜこの1万5千円、2万円にしたかというと、「くまもと型復興住宅」を今提案しています。これ(は)、1,000万円でだいたい提供できることになっているのですが、外溝などを入れると、1,300万円ぐらいかかるだろうと。1,000万円といっても、なかなかそれでは達成できない。1,300万円ぐらいでできるだろうと。

 それから、地震の場合の住宅の支援策(被災者生活再建支援金や義援金などの支給)が、だいたい400万円ぐらいあるのではないかなと思うんですよね、義援金を含めて。そうすると、それを引いて、自己資金が850万円から900万円ぐらい必要だと。それを借りるということなんですね。だから、850万円をベースにやっています。こちらのほうはあまり報道されなくて、(住み替えの初期費用、転居費用の)2つしか報道されないので、今日は特にお願いしたいんですけど、こちら(自宅再建の支援)のほうが根本的な心配事ですよね。

 住み替えの初期費用、これは仲介手数料とか礼金などが20万円ぐらいかかるだろうと。だから、賃貸住宅に移る場合も補助しますよと。それで、これが20万円。それから、みんなが次(の家)に転居するときに引越し費用が必要ですよね。その引越し費用が10万円。こちらばかり分かりやすいので書かないで、こちち(自宅再建の支援)のほうをぜひ報道してほしい。多くの人が望んでいるものではないかなと思っています。

(幹事社)
 ありがとうございます。

蒲島知事
 すみません、ちょっと長すぎました。

(幹事社)
 いえ、とんでもない。今回の例示した事例なんですけれども、知事、これで、かなり広い例だと思うということでおっしゃったと思います。多くの方は再建支援策を使われると思うんですけれども、自分がこの延長に該当するんだろうかという不安を持っている方、かなり多いんですけれども、知事としては、そういう事例をかなり広く、今回の延長例で1年延長できるというふうなお考えということでよろしいでしょうか。

蒲島知事
 とにかく被災者の方に寄り添うというのは、もともと、この1年延長が決まる前から、県としては、私としてはそう言っていました。これから様々な悩みがあると思います。悩まれたとき、「こういうのが、まずありますよ」と(支援策を)見て、申し込みされて、それが2年以内にできなかったとか、また3年かかるとか、すでに計画があるので、大工さんがどうしても不足ですとか、それにかかってくると思うんですね。

 このメニューがなくて「あと1年です、延びます」と言っても、私はなかなか被災者として対応できないと思います。(大事なのは)具体的なメニューの提示と、それから延長。

 たぶん1年半経ったら「あと半年になりました」と言いますよね。そのときに、これ(「すまいの再建に向けた具体策」)も一緒に提案しながらやっていけばいいのではないかなと思います。そういう提案でどうですかと。そうしたら一生懸命考えられて、この提案に乗っても、どうしても1年半かかると。それだったら当然、1年延長ですよね。具体的ですよね。

 「よく分からないけど延長してくれ」というのが国としても困ると思うし、それはなかなか受容されないような気がしますので、明快に、こういうことを考えているけれども、こんな問題があるんだということを、同時に提案していけば言いやすいのではないかなと思います。

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質疑応答

水俣条約第1回締約国会議(COP1)に関して

(幹事社)
 発表事項とは別の質問なんですけれども、期間が空いてしまって申し訳ないんですが、水俣条約の件でお伺いしたいことがいくつかあります。

 9月の下旬に、スイス・ジュネーブで行われた水俣条約の第1回締約国会議に、胎児性水俣病患者の坂本しのぶさんが行かれました。私もずっと同行して行っていたんですけれども、その中で坂本さんがずっと訴えられていたことが、「水俣病は終わっていない」ということを繰り返し繰り返し訴えられていて、それが世界の人々にもすごく感銘を与えていました。

 このことについて、県としての認識をお伺いしたいんですけれども、坂本さんが訴えられていたのが、まだ裁判も続いているし、患者さんたちはどんどん体が悪くなっていって介護を必要としているということです。また、水俣には水銀の埋め立てられた土地もあるということで、終わっていないというふうにおっしゃっていたんですけれども、その点についてどういうふうにお考えでしょうか。

蒲島知事
 はい。私自身も、水俣病問題は終わっていないという認識です。特に胎児性患者の方々が段々ご高齢になっています。それから、親御さんたちもご高齢になっています。それに対して、皆さんのご希望に沿った対応をしていきたいと、これは我々の大きな事業の目的でもあります。

 2番目に、今おっしゃったように、様々な裁判(が)続いていますので、それにはなるべく迅速に対応していかなければいけないと思っています。私の任期中に、私(が)3期目になったときに、水俣病の(公健法の)申請をされていた方々についてはすべて審査を終わる、公健法の審査を終わるというふうに約束しています。新たに出てこられた方を、2020年の3月まで、ちょっとそれは終わらないかもしれませんけれど、少なくとも私が3期目に就任したときの1,200人の方々は終わりたいと思っています。

 それから、水銀をまだ埋め立てているんじゃないかということに対しては、多分これからもきちんと調査、それから定期的な検査などをして、安全性を確認していかなければいけないと思っています。では代替の方法はどうあるか、ということも考えると、大きな問題になりますので。この水俣病問題については、私も終わっていないという認識であります。

(幹事社)
 もう1点お伺いしたいのですけれども、水俣条約の条文にも書かれている、水俣病の教訓という部分なんですけれども、条約会議の中でも、主催者の会議の議長さんたちが、水俣のことについて、会議で15分ぐらいずっと触れられている部分があります。やはり、水俣の教訓というのが何だったのか、というのがとても注目されていると感じました。

 知事は、水俣病の教訓、どういうところを教訓と捉えていて、それを活かしていかければいけないとお考えでしょうか。

蒲島知事
 水俣病の教訓は、これは人類全体にとって、とても大事な教訓だと思うんですね。水俣病の問題、どうやって発生したか、どの部分が対応が良くなかったのか、そのあとの取組み、非常に長期に渡っていますので、失敗ということをいかに明快に世界に対して発信できるか、ということが大事だと思います。そういう意味では私自身も水俣条約【※水銀に関する水俣条約外交会議(平成25年10月熊本市、水俣市開催)】でスピーチをいたしましたけれども、そのときに、この教訓を海外に発信するのが、発生した熊本県の大きな責務であるというふうに述べました。その責務の一つとして、水銀フリーということがあります。まだそれは、国の方では決まっておりませんでしたけれども、熊本県が真っ先に(水俣)条約(外交会議)の後、水銀フリー社会を実現しようということで、これまで取り組んできました。その取組みが、国の方もよくそれを学んで、そして国の方でも同じような水銀フリー社会への第一歩を踏み出したんじゃないかなと思っています。

 水俣病に関わる人類の失敗の歴史というか、これは熊本県も日本もそうでしょうけれど、それをみんなに世界的に発信することで、次の失敗を繰り返さないようにすることが、私は熊本県知事、熊本県民としての責務だし、日本としての責務だと考えています。終わったと考えたらそれで、もう発信の責務もないしですね。ずっと寄り添って考えて、寄り添っていきながら、皆さんとともにこの問題の大きさ、それから被害の大きさも含めて、取組みの問題点、取り組んできたことで解決したこと(が)あるでしょうけれども、そういうことを発信していくことが、次に学ぶ、世界が学ぶことじゃないかと思うんですね。たぶん会議でもそういうトーンだと思いました。

(幹事社)
 幹事社からは以上です。すみません、長くなりました。各社さんどうぞ。

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質疑応答

「すまいの再建」について・2

Q
 重要な点だと思うので再度確認させていただきたいのですが、先ほどの仮設住宅の1年延長なんですけれども、内閣府と協議が整ったのは、あくまで具体例がいくつか出てきたということなんですが、仮設入居されている方は、いろんな状況があって、なかなかその具体例だけで自分がそこに当てはまるのかどうか分からないところもいっぱいあると思うんですね。

 決裁されるのは最終的には、熊本市分は熊本市長に委託されるわけですけれども、蒲島知事が決定するということになるので確認したいのですが、これは、やむを得ない事情がある場合には、被災者の状況に応じて、さっきの具体例もあるけれども、やはり柔軟に幅広く、やむを得ない事情がある場合には1年延長を認めていくという姿勢で、それが被災者に寄り添うという、そういう理解でよろしいですか。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

蒲島知事
 我々が想像もしない、やむを得ない事情が出てくる可能性がありますよね。そのときは、被災者に寄り添って考えますので、それについてまた、個々のケースとして国との交渉といいますか「これも具体例の中に認めてほしい」と。

 どのくらい県知事の裁量、それからどのくらい市長の裁量があるか分かりませんけれども、とにかく私のこれまでのスタンスは「2年経ったから出てください」ということは言わない。それぞれの状況に、お互いにそれを話し合いながら寄り添って考えるということです。

 私は、知事になってから分かったけれども、官僚組織というのは線引きの文化なんですね。だから、その線を越えるときに、政治の役割が必要だと私は思っています。私は知事でもあるけど政治家でもありますので、そういう問題について、妥当であれば国と話し合っていかなければいけないと思っています。

 でも、さっきの問題もそうですけど、一番問題を抱えられていたご高齢の方とか、あるいはみなし仮設から賃貸住宅に入りたいという方とか、それから家を持ちたいけれどもお金がない、お金がそれほど用意できない方がいらっしゃいます。そこで、様々なかたちにメニューを用意することで、多くの方が「家を建てたいけれども、どうしても方策がない」(と)そういうことが延長の理由として少なくなるようにすることが大事だと思っています。

 これから具体的なものが実際にでてくると思いますけれども、一応県で用意したほうも、相当国に踏み込んでいると思っていますので、それでやってみて、また出てくればそのとき考えるのがいいのではないですかね。将来を全部見通すことはできないわけですから。私はそういう思いがあります。

Q
 それと密接に関係する、今の「すまい」の再建に向けた具体策なんですけれども、これ、知事がおっしゃったのは1番と2番(自宅再建の支援)ですね。1番と2番の県のスキームの組み方を見ると、自己資金等で約450万円を用意する。これは明らかに、生活再建支援金の最大300万円だとか、義援金での80万円だとか、そういったところを積み上げていると思うんですが、実際、生活再建支援金に関しても本来受け取れるのに受け取っていらっしゃらない世帯もあるというふうな報道もあります。

 要は必要な世帯に必要な情報をいかに届けるか、というのは非常に難しいことだと思うんですね。その辺の難しさ・課題を、どうやって県としてクリアしていこうと思っていらっしゃるか。

蒲島知事
 生活再建支援金をいただくためには、家を建てなければいけませんよね。家を建てるかどうかという選択も、まだこの段階ではない方もいらっしゃると思うんですね。逆に言えば、「家を建てるぞ」と決めたらこれだけの生活再建支援金があると思うと「自己資金の部分はだいぶあるな、あとちょっとプラスすればいいから」など、そういう選択肢が出てくるでしょう。だから、まず、自分は絶対家を建てられないと思った人は貰えないわけですよね、生活再建支援金というのは、家を建てることで貰えるわけです。そういう意味では、このメニューはとても活きてくるのかなと思っています。

 特にこの部分(自宅再建の支援)は、そういうことを含めて県としても大胆に100億以上の資金を用意して皆さんを支援しようということですので、ぜひ利用していただきたいなと思っています。

 【※県政記者に向かって】そう思いませんか。皆さんもぜひ「こういうことがありますよ」と言っていただくと。さっき言ったように、生活再建支援金も、本当はそれも自己資金の1,300万円の中に入ってきます。だから850万円で済むんですよ、というのが我々の議論なんですね。そこのところが多分、説明がなかなか難しいです。今まで家を建てようと思っていなかったら、それ(生活再建支援金)を貰うつもりはないでしょう。それから半壊の方も、解体していれば貰えるということですから。

Q
 ということは、今後、県がこういうのを示したことによって、さらにそういった、迷っていた方々も再建に向けて動き出すので、ということでしょうか。

蒲島知事
 はい、加速化するということであります。

 明快に誰か言ってくれますか。家を建てればいくら貰えることになるのか。そこのところを(県政記者の)皆さんに理解していただきたいので。【※事務局に向かって】

事務局
 生活再建支援金については、基礎支援金と加算支援金で別れているのはご存じかと思います。全壊であったり、半壊で解体した場合は、基本的に、いわゆる借家人であっても100万円入ってくる仕組みですね。

蒲島知事
 (具体的に)いくらなのかはっきり言ってください。【※事務局に向かって】

事務局
 その次に、建物を契約した場合は200万円入ってきます。計300万円です。あと、義援金とか、日本財団の支援金とかありますので、だいたい400万円を超えるような自己資金になると思います。

 おっしゃったように、まだ申請なさっていない方がいるという報道もありますので、月曜日(16日)に、うち(県)のほうから市町村のほうに「再度チェックして、貰っていない方は市町村から啓発をしてください」という通知を発送させていただきました。

 今後、個別支援計画を立てる上でも、その点はしっかりと「こういう制度もあるんですよ」ということと、県の支援制度をお示ししながら、皆さん方に、住まいの相談員もおりますので、伴走をしながら判断を求めていくような考え方でおります。皆さんが危惧なさっている点は、私たちもしっかりと危機感を持ってやっておりますので、そこはやらせていただきたいと思っています。以上でございます。

Q
 分かりました。

蒲島知事
 記者の皆さんも、そこの、自己資金の450万円がないんじゃないかという仮定のもとでされると、これが1,300万円ちょっと払えないんじゃないかという、850万円で済むはずないじゃないかと思われるけれども、今、担当者が言ったように、家を建てると決めたら、契約したらですよね、だいたい200万円の支援金と100万円の、300万円ですかね。

事務局
 合計300万円です。

蒲島知事
 支援金300万円と、それから義援金が100万円近く。それと日本財団も支援制度を持っていますので、あそこも、家を建てたときの支援制度があります。それをひっくるめると、そのぐらいになるんじゃないかと思います。足りなければ、自己資金のいくらかは必要かもしれませんけれど、それを計算に入れながら、あまり無理しないで家が建てられるんじゃないかというのが、この1,300万円です。自己資金の450万円も、そういう、皆さんの財布から持ってくるというわけじゃなくて、家を建てると決めたときに出てくる様々な支援策を使ったらいいのではないでしょうか、ということですね。

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質疑応答

熊本-香港間の定期チャーター便の就航について・2

Q
 国際線についてなんですが、台湾、ソウル、香港以外の取組みというのはあるんでしょうか。

蒲島知事
 具体的に、今どことしているとは言えませんけれども、当然さらなる路線の拡大は我々県としても、一生懸命取り組んでいるところです。

 ただ、ここで、具体的にここですというところまでは言えません。いずれにしても、これだけで大空港構想と言えるかという、そういうこともあるので、これからも開設可能性の高い路線にやっていきたいなと思っています。

 今、まだ、数多くの航空路線について航空会社と接触している段階です。ただ、話し合いの段階なので、今相手側を言うと、相手側の状況もありますので、それはこの段階ではコメントできません。ただ、一生懸命に、多くの航空会社と接触しているというところまで言わせていただきます。

Q
 ある程度のご感触はあるんですか。行けそうだ、とか。

蒲島知事
 一生懸命やらないと駄目なんですね。この香港の航空(会社)も、相当頑張ってここまで来たのではないかなと思います。もともとあったからすぐできるのではない、というのがこの難しさで、空港がものすごく混雑しているところは、なかなか政府のほうからOKが出ないということもあります。感触は、その路線それぞれによって違うということですね。

(幹事社)
 よろしいですか。では終わります。ありがとうございました。

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