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平成23年 6月 9日 知事定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0006825 更新日:2011年6月9日更新

知事定例記者会見

日時:平成23年6月9日(木曜日) 10時00分から
場所:知事応接室

会見録

 知事定例記者会見の会見録や報道資料等を掲載しています。
 なお、知事の発言の趣旨を損なわない程度に読みやすいよう整理しています。

お礼とお知らせ

発表項目

その他

 マニフェストの進捗状況公表について

質疑応答

(幹事社)
 おはようございます。幹事社の毎日新聞とRKKです。発表項目の説明をお願いします。

お礼とお知らせ

蒲島知事

コメントする蒲島知事の写真

 今日はいくつかのコメントがありますので、まず最初は、お礼を申し上げたいと思います。

東日本大震災復興支援チャリティバザールについて

 去る6月4日、5日に開催された東日本大震災復興支援チャリティーバザールについて、皆さんにお知らせとお礼を申し上げたいと思っています。

 この2日間の入場者数は、31,000人でした。目標の3万人を上回ることができ、とても嬉しかったし、喜ばしいと思っています。これは短期間の準備でありましたけれども、熊本の市民力を結集した催しとして、地産地消による県内経済の活性化及び被災地への支援に貢献ができたのではないかと思っています。実行委員会に参画していだたきました県内の行政、農業、商工の各団体の皆さん、マスコミの皆様、またご来場いただきました県民の皆様のご協力に感謝したいと思っています。

 それから東北の被災地から駆け付けてくださったことも嬉しかったことの一つであります。福島県いわき市のフラグループのダンスには、こちらが元気を貰ったという声も多数聞かれました。それから出演者の中には、熊本の人々の温かさに触れて、感極まり、涙ながらにお礼を言われる場面もあったと聞いています。本当にやってよかったなと思っています。東北の被災地には、今後も息の長い支援を続けて参りたいと思っています。詳しい数字については、後日、実行委員会で報告することになっています。

お礼とお知らせ

被災地からの感謝の寄せ書きについて

寄せ書きの写真

 それから今、前の方に持って来たのが被災地からの感謝の寄せ書きであります。本県が集中的に支援を行っております宮城県東松島市の子ども達から、支援に対する感謝の気持ちを込めた寄せ書きが送られています。

 東松島市では5月5日の子どもの日に、子ども達に元気を出してもらうイベントを開催されました。その中で、支援を行っている本県へ感謝の寄せ書きを書かれたとのことであります。被災した中で、元気を出している子ども達の気持ちを多くの方々にお伝えするために、本日から1ヶ月間、県庁本館や新館のロビーに展示いたします。是非ご覧いただければと思います。

発表項目

コメントする蒲島知事の写真

東日本大震災に係る県内経済への影響等について

報道資料:東日本大震災に係る県内経済への影響等について(PDFファイル:228KB)

 3番目は東日本大震災に係る県内経済への影響等についてであります。

 今、パワーポイントが出ておりますけれども、公共工事において建設資材の調達遅延による工事の遅れが生じ始めています。また、海外からの誘客数については、熊本~ソウル線の利用率は回復の兆しがあります。しかし、5月の海外宿泊者数は、対前年比63.8%減と厳しい状況にあります。一方で5月の国内宿泊者数は、対前年比6.2%(増)となるなど回復傾向にあり、全体としては昨年の水準に戻りつつあります。これは実数が国内宿泊数の方が多いため、パーセントは少なくても全体的に昨年の水準に戻りつつあるのだと思っています。県産の農林水産物についても、震災直後は価格変動や需要低下等の影響が見られましたけれども、現在では概ね通常に戻りつつあります。

 このような状況を踏まえ、県としては、輸出食品等に対する産地証明書発行を継続して実施します。また、6月の議会においては、資金調達の円滑化を図るため、中小企業者向け融資制度の拡充や、県内企業を支援する事業を行う商工関係団体に対する助成事業などについて提案する予定としています。加えて、資材調達遅延による関連工事の遅れに伴い、工期延長の変更契約も提案予定であります。そして、中国からの旅行客を呼び込むため、5月の韓国に引き続き、上海と北京において九州地方知事会等のトップによる観光PR活動を行います。さらに、九州地方知事会として、国に対して風評被害を払拭するための海外向けの適切な情報発信などを求めていきます。

 引き続き、本県経済への影響の動向を注視し、的確に対応して参りたいと思っています。

発表項目

くまもと農業経営塾について

報道資料:くまもと農業経営塾について(PDFファイル:220KB)

 次は「くまもと農業経営塾」の開講についてであります。農業版松下政経塾のようなものとして、昨年度開講しました「くまもと農業経営塾」を来る7月21日木曜日に開講いたします。

 今年度の塾は、(1)20人程度の若手農業者を対象としたゼミ講座、(2)一般農業者を対象とした公開講座、(3)昨年度修了した第1期生フォローアップ事業の三本柱としています。

 内容も昨年度の実績を踏まえ、より充実させパワーアップしています。ポイントとしては、(1)ゼミ講座については私も教壇に立ちますが、全国的にも著名な講師を加えて充実しています。カリキュラムについての講義回数や時間も大幅に増やして実践的で濃密な講義を行います。また、(2)新たな取組みとして第1期修了生に対して、各自の将来の夢が着実に実現に向かうよう、しっかりとフォローアップしていきたいと思っています。

 募集スケジュールについては、本日から6月23日木曜日までの2週間であります。県内の意欲ある農業者の皆さん、奮って応募くださるようお願いいたします。

その他

マニフェストの進捗状況公表について

報道資料:マニフェスト(くまもと再生4カ年計画)の進捗状況について(PDFファイル:165KB)

 最後ですけれども、マニフェストの進捗状況の公表についてであります。本年3月末時点でのマニフェストの進捗状況をとりまとめましたので、ご報告いたします。

 マニフェストに記載しました93項目のうち、「完了」が8項目、「実施中」が83項目、「検討中」が1項目、「実施困難」が1項目となっています。項目数で見ますと、前回の公表時、昨年12月末でありますけれども、それから1項目を「検討中」から「実施中」といたしました。

 それは「県農業大学校の県立大学農学部への昇格を提案」というものであります。私は、農業を志す若者のさまざまな夢を応援したいとの思いから、この項目をマニフェストに掲げました。しかし、実際は、農業大学校の果たしている役割、県立大学に新たに農学部を設置する際の財政的負担も考慮すると、なかなか実現は容易ではないことが分かりました。そこで同様の思いで、くまもと農業経営塾の開講、農業大学校と県立大学との連携、そのようなさまざまな取組みを検討し、実現してきたところであります。

 さらに、県立大学の環境共生学部では、農業と園芸等に関連する科目を学べることから、昨年末、県立大学に対して、編入学の実現に向けて要請を行いました。その結果、3月24日付けで県立大学の学則が改正され、本年度卒業生からの編入学が制度上可能となりました。これまでの取組みに加えて、編入学の道が開かれたことは、農業を志す若者が、より広範で高度な知識を習得する機会を得ることに繋がるものと思っています。このことは、農業を志す若者の夢を応援したいという、マニフェストに込めた私の思いにも合致することから、マニフェストに記載した目標と形は異なりますが、今回この項目を「実施中」と整理いたしました。

 詳細な資料については、私のホームページの方をご覧いただきたいと思います。

 私の方からのコメントは以上のとおりです。

質疑応答

知事による東日本大震災被災地訪問について

(幹事社)
 ありがとうございました。幹事社から、今日のコメントについて質問をさせていただきます。

 東日本大震災、まもなく3ヶ月を経過しますけれども、知事ご自身が被災地に赴く、もしくは一定の目処がたった段階で赴く、そういったご予定はございますか。

蒲島知事
 今、とりわけ宮城県と熊本県は、支援活動を提携しながら行っておりますけれども、東松島市、それから南三陸町には本県の職員もたくさん行っておりますし、市町村からも行っております。そういうこともありますので、その可能性は今、検討中であります。まだ日程をここで確定することはできませんけれども、ある段階で私も、激励に行く予定であります。

(幹事社)
 もう少し見えるような形で検討中という、時期的なものを、今年中とか。

蒲島知事
 私のスケジュールも大変混んでおりますので、その時間が取れるかどうかを今、事務局に対して指示しております。そんな遠い先のことではなくて、その可能性は今検討中であります。

海外宿泊客数の増加に向けた取組みについて

Q
 海外宿泊客数のデータが今、発表になりましたけれども、63.8%減ということで、かなりまだ深刻だと思うんですけれども、知事も韓国に行かれたりとかされているとは思うんですが、この先、この海外宿泊客数について増加に向けて、何かお考えと言いますか、対策というか。

蒲島知事
 海外宿泊者数が減ったのは、理由は一つだけであります。それは、日本がまだ安全ではないであろうと(海外からの方から思われていることです)。海外から見れば、熊本も福島も同じ日本で変わりありません。しかし、実際に福島の原発の影響は、西日本、とりわけ九州にはないということがまだ理解されておりません。実際に釜山から福島(原発のある所)と、それから福島原発のある所と熊本の距離を実際に測りまして、それを比較すると、ほとんど同じなんですよね。そういうことを、この前の私の韓国訪問ではいろいろな方々に言ってきました。忠清南道と熊本県は姉妹県でありますので、とりわけ忠清南道の知事さんには、是非その事を理解していただきたいと、そして風評被害がないようにお願いしたいというのが私の訪問の目的でありました。その前は、九州(地方)知事会として、兵谷副知事が熊本から行きましたけれども、それも、とてもインパクトのある訪問じゃなかったかと思います。また、日中韓のサミットが福島あるいは被災地でありましたけれども、あれもとても効果的だったと思いますので、私はこれ〔※今の海外宿泊者数の減少〕は一時的なもので、次第に戻ってくるのではないかと思っています。

質疑応答

東日本大震災復興支援チャリティバザールについて

(幹事社)
 発表項目で、各社何かありますか。

Q
 発表項目ではないんですが、知事が冒頭おっしゃったチャリティバザールで、いわゆる義援金というんですかね、今のところどれぐらい。

蒲島知事
 目標を1,500万円としておりました。入場者数は目標を1,000人上回って31,000人だったんですけれども、義援金としてお渡しできるものは1,300万円から1,400万円の間だと聞いています。また実際に、例えばクレジットカードの手数料を引くとか、確定しなければならない要素がたくさんありますので、実行委員会の方から発表になると思いますけれども、大成功だったのではないかと思っています。

 2日間で1,300万円という、その額の大きさと、それから、地産地消で熊本の農林水産物がたくさん売られたということと、被災地からの品物に対して、特に多くの方が買い上げてくださったこと。それから多くの熊本県ご出身(または縁(ゆかり)のある)の著名人の方々から、(心)温かい品物が寄せられて、オークションで売られたこと。それからくまモン募金。その4つが主なものでありますけれども、それらを全部合わせて1,300万円から1,400万円の間の額に確定するのではないかと思っています。

Q
 関連で、実行委員会での予算は1,500万円だったということですけれども、大成功と総括されるのは、その金銭で量れない部分が大きいというご判断なんでしょうか。

蒲島知事
 はい。私は金銭で量れないものがとても大きいと思います。例えば熊本県として、1,500万円の義援金を送ることも可能です。しかし、そうではなくて、この問題〔※東日本大震災〕に関する関心について、特に3ヶ月というのはとても大事な時期なんですね。皆の関心が薄れてきます。そこで31,000人の方々が、このバザールに参加することで、支援活動を続けていこうというその気持ち。それから熊本県出身(または縁(ゆかり))の著名人の方に私が親書を書いたのですけれども、普通はそんなにたくさんの品物が寄せられることはありません。そして本当に素晴らしい品物がメッセージとともに寄せられて、それをまたオークションで多くの方が買っていただいたということもあります。それから地産地消ということで、熊本の農産物あるいは加工品がたくさん売れて、県の活性化にも繋がったこと。そして、被災地からの品物、これも多くの方々が買っていただいて、被災地の活性化に繋がったこと。だから「1,500万円の支出で1,300万円の売り上げなら200万円損じゃないか」という考え方は、私はしません。この1,500万円の乗数効果[1]、これがとても大きかったと思います。

 それからフラガールの方々にしても、福島県から来て本当に熊本県の温かさを感じられて帰られて、それを(被災地の)皆さんにお知らせになるのではないかと思っています。

 それから被災地からの品物も、実際売っていたのは熊本県の方々、ボランティアの方々なんですね。県庁の職員も200人程、この2日間に自分の時間を提供してくれましたので、これもとても大きかったと思っています。

 とにかく最初、こういうことを考えると、「もう大変だから止めよう」という、そういう気持ちじゃなくて、「大変だけどやってみよう」という県庁の気持ちも、知事としてはとても嬉しく思いました。


[1]経済現象において、ある経済量の変化が他の経済量に波及し、最終的にそれらの効果の全体が元の効果の何倍にも達すること。通常は、投資額の変化が何倍かになって国民所得を増大させることをいう。(出典:「大辞林第三版」(三省堂))

質疑応答

低炭素社会を目指す九州モデルについて

Q
 知事、火曜日に九州地域戦略会議に出られたと思いますけれども、そこで低炭素社会を目指す九州モデルというのがまとまって、アクションプランが発表されました。

 特に本年度、重点戦略として取り組む項目が6つほど掲げられましたけれども、それに対する、熊本県としてどういうふうに取り組むかということ。

蒲島知事
 熊本県としては、元々、これに取り組んでいました。低炭素社会の実現のために、一つは節電、一つは新しいエネルギー体系など九州(地方)知事会、あるいは(九州地域)戦略会議と同じ方向というか、それをリードする形で、例えば残念ながら佐賀県には破れましたけれども、住宅の太陽光パネル設置日本一を目指して(取り組んできました)。3番目は宮崎県ですから、九州の各県がそれに取り組んでいる。

 そういう形で、今回は低炭素社会ということと、節電というのがうまくマッチしましたけれども、これは低炭素社会に取り組んでいなければ,節電もそんなにすぐできるわけではありません。それからエネルギー政策を転換するということもできませんので、そういう意味で、今回のアクションプランは熊本県の方向性とマッチしているのではないかと思っています。

Q
 具体的に本年度中に補正を組んで、また何か取り組むとか、今のところは考えていないんですか。

蒲島知事
 多分、国の政策がこれから出てくるのではないかと思いますし、それから、この低炭素社会と新しいエネルギー体系については今の予算でも相当対応しているというふうに思っています。これは「九州(地方)知事会、あるいは(九州地域)戦略会議が言ったから熊本もフォローしますよ」ではなくて、もともとそれをリードしてきたという自負心があります。

(幹事社)
 各社、発表項目以外に自由にどうぞ。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

フジドリームエアラインズ(FDA)熊本~静岡線の運休について

Q
 それではもう1点。FDAが熊本~静岡線から撤退という、撤退というか運休という発表がされましたけれども、つい5月14日、(静岡県の)川勝知事も来られて、結果的には残念な結果になったんですが、それに対する思いと、川勝知事とその後何か…。

蒲島知事
 私の思いも川勝知事の思いも同じだと思いますけれども、このFDAの静岡~熊本ラインはどうしても繋いでおきたかった。とりわけ今度、防災協定を結びましたけれども、そこに空からの支援が加わればとても強いということと、静岡県は防災の中でも原発、地震、津波、すべてについて先進県であります。そういう防災先進県と熊本県が職員の交流などを深めながら、これから一層活発化しようと思った矢先でありますので、大変残念です。やっぱり経営的にはとても厳しかったというふうに聞いています。特に川勝知事が来た時には100%の搭乗率だったらしいです。思いを込めて、川勝知事が静岡から旅行者の方を連れて来られましたけれども、その思い〔※交流の活性化〕が達成できなくて残念だったなと(思います)。私も川勝知事の直後に、やはり旅行者の方々と一緒に静岡行く予定がありました。それは最初、震災でキャンセルになったものですから、そのキャンセルになった分をまた再編成して行く予定だったのですが、その前にこういうふうなことになって大変残念だったと思います。

 ただ小牧線、名古屋~熊本間の小牧線はとても便利なエアラインであります。昨日、東海熊本県人会の会長さんがいらっしゃいましたけれども、名古屋空港のいいところは、駐車場が5日間まで無料だということと、名古屋から非常に近いということで、きっと熊本にいらっしゃる方はたくさん使われるだろうということで、熊本もその振興を図らなくてはいけないし、名古屋地方、東海地方に対しても、もう少しプロモーションしなくてはいけないかなと思っています。

Q
 関連で、ちょうど駐車場の話が出たので、熊本の空港は県営でやっているわけじゃありませんが、今までもずっと駐車場の料金については、働きかけておられると思いますけれども、今後その空港の活性化という観点から、更に何らかの働きかけなり…。

蒲島知事
 名古屋の方は、今、県営になっているらしいです。県営空港なのでいろんな規制から外れている。ただ、熊本は国の空港でありますから、国の制約が非常に強いと思いますけれども、今後の見通しとしては段々規制は弱くなっていくだろうと考えておりますので、今年の正月に「夢」として発表しました大空港構想の中で、そのことも考えていきたいと思っています。

(政策審議監)
 すみません。静岡県との防災協定は、締結ではなくて、協議中です。締結はしておりません。

質疑応答

静岡県との災害時相互応援協定について

Q
 その関連で、FDAの撤退で防災協定への影響はどうなるのかということと、今、職員の交流とおっしゃいましたけれども、もうちょっと具体的にどういうことをやろうと。

蒲島知事
 防災協定を話し合うことは、ずっと続けていきます。というのは、先ほど言った理由で、連携を近くの県と結ぶというのは、とても大事なことだと思いますけれども、道路網が切断されたりすると、むしろ、遠くから合理的に救援に向かうということがとても大事になってくると思うんですね。例えば今回の(被災地支援において)熊本県の防災消防ヘリ「ひばり」は、その日のうちに飛び立って、次の朝からもう仕事をしましたよね。だからそういう意味で空港があったり、あるいは飛行機を使うことができれば、あまりタイムラグというのは問題にならないような気がするんです。今何で、この熊本ラインが撤退したのかというと、小牧‐花巻線、そちらの方の災害対策のためにどうしても飛行機をこちらに回せないということでありました。その花巻線というのは、今回の震災の対応として、今は支援のために飛ばしていると聞きました。そういう両者の気持ちがあるという中での撤退でありますから、何かあった時にそのFDAを使って(熊本にも)支援に向かってくれるんじゃないかと(思います)。それとともに、日頃から両県の間の防災担当者、むしろこちらの方は学ぶことも多いかも知れませんけれども、親密な交流を築きたいと思っています。

 九州内は九州内で、近くは近くで強い連携(が必要です)。ただ、軍事用語では策源地[2]というらしいですけれども、随分遠くから支援体制を組むことはとても合理的で役に立つと聞いていますので、静岡から見れば熊本県が策源地だし、熊本から見れば静岡県が策源地になるのではないかと思っています。

Q
 引き続き防災協定は結ぶというお考えで…。

蒲島知事
 はい。

Q
 その防災面に関して人事交流もすると。

蒲島知事
 人事交流までいくかどうかは分かりませんけれども、ただ今後の協定についてというか、今後の連携について話し合いを始めるということであります。


[2]戦地で、前線の部隊に対し、物資の補給などを行う兵站(へいたん)活動を行う後方基地。(「大辞林第三版」(三省堂))

質疑応答

電力不足問題について

Q
 電力問題で質問です。既に県庁内の検討部会というのはできていると思うんですが、九州電力の節電目標がはっきりしない状態の中で、今後どういう応対をしていくご予定でしょうか。

蒲島知事
 もともとこの検討部会は、今回の電力不足にどう対応するかということから始まっています。熊本県としてできることというのは、多分、節電ともう一つは新しいエネルギーへの転換です。もちろん検討部会でできることはより短期的なものだと思いますので、節電になると思っています。九州電力の節電目標が最初は15%、それから今は明確にはなっていませんけれども、いずれにしても節電というのは必要です。それ〔※節電目標〕が明快でないからといって、この検討部会の役割がなくなったということではありません。やはり県民が節電意識を持つことはとても大事だと思っていますので、その中で重要な役割(を検討部会は持っていると思っています)。それから企業の方々も、電気が来なかったらどうするんだというとても不安な気持ちがありますので、そういう方々への対応も、この部会が重要な組織になるのではないかと思っています。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

質疑応答

社会保障と税の一体改革について

Q
 すみません。社会保障と税の一体改革で質問したいんですけれども、今検討されている案では15年度までに、段階的に消費税を10%まで引き上げる提案があるようです。この案に関して知事はどういうふうにお考えなのかということと、社会保障の目的税化というのも検討されてますけれども、これはいわゆる年金だとか介護だとか、国支出分に限定されてきて、地方の単独でやっている部分には勘案されないような感じになっています。そのことに関する知事の考えをお聞かせください。

蒲島知事
 社会保障、とりわけ強い社会保障改革、これは国だけで実現するものではなく、地方も一緒にやらなくてはいけないと思っています。そういう意味で、今回の検討会議においては、地方の代表が選任されていません。それが一つの問題。これでは地方の意見がほとんど反映されていないと私は思っています。それから、地方の役割が明快にされていないというのが2番目の問題。3番目の問題は、サービスのほとんどを担う地方の財源を確保するという視点がない。この3つの視点を踏まえると、現状においては甚だ不満と思っております。これは全国知事会でも求めてきたものであります。地方の代表が入らなかったということ、それから、地方の役割が明確化されていなかったこと、それからサービスのほとんどを担う地方への財源を確保する視点がないということで、これからも、全国知事会を通してこの問題に対応していきたいと思っています。

質疑応答

県の自然エネルギー推進戦略について

Q
 低炭素社会に向けた取組みは熊本県は先んじているというお話ですけれども、これからいつまでに太陽光発電なり、風力、バイオマス、小水力とかいろいろありますが、いつまでにどの分野をどこまで伸ばすかということ、数値目標、戦略というものがやはり県単位でも必要になってくるのではないか、そこはどういうふうに。

蒲島知事
 私は、原発問題から発して、新しいエネルギー体系へということで、自然エネルギーへの需要というのは変わらないと思うんですね。特に太陽光エネルギー、風力、地熱、小水力、そういうものを熊本県は、代替エネルギーというよりも、サスティナブル〔※sustainable(英)持続可能な〕エネルギーとして、今積極的に取り組んでいます。ただ、今この段階でいつまでにどこまでいくんだという質問に対して、私も答える準備がありません。これから国の方針が出てくると(思います)。国の方針が決まれば、補助金体系、あるいは振興策、様々なものが決まると思います。

 ただ、最近の動きとしては、ソフトバンクの方からソーラー計画についてのアイデアが出ています。この素晴らしいところは、ほんの数日間に30県ぐらいの知事が賛同したことであります。それだけ多くの知事が重要な方向性だと思ったこと、それからソフトバンクの孫さんの実行力に皆が信頼を置いたことがあると思いますので、熊本県も参加したいという表明をしております。

 そういう意味で、新しい民間のそういう動き、それから、これまでそれぞれが自主的に進めてきた新しいエネルギーへの動き、そして、政府がこれから進めるであろう新しいエネルギー政策、これらは同じ方向を向いていると思うので、それらを政府がどうコーディネートするか、これがポスト菅政権の重要なテーマになるものだと思っています。それを注視しながら、熊本県は熊本県でできることをやりたいと思っています。

質疑応答

停止中の原子力発電を再稼働するにあたっての最終判断に関する国の責任について

Q
 エネルギーとですね、国・県の関係についてですね、玄海原発、川内原発にしろ、停止中の原子炉を再稼働させるかどうかという判断が立地している自治体、それから立地県ですね、ここに事実上最終判断が回ってきているような構図があると思うんですけれども、自治体に最終判断を委ねていいのか、国がもっと責任を全面にかけて判断すべきではないかと。

蒲島知事
 九州(地方)知事会でもこのことが大きな問題になりました。そして、原発を持っている自治体の首長さんはとても悩んでおられます。それは「安全」と、それから「九州の経済の振興」という非常に重要な問題が含まれておりますので、やはり国がしっかりとした方針を出さなければいけないと私は思っています。多分多くの方々も、責任回避的に地方へ任せること、責任回避的に電力会社に任せること、これは避けてほしいと思っています。そして、国がこういう考え方で再開して欲しいと言えば、それはまた違った結果(になると思います)。私が、例えばそういう原発があるところの知事だったとしたら、「あなたの責任でやってください」と言われるのは、ものすごく悩みが大きいのではないかと思っています。だから、私は前回の記者会見の時に、悩みを全て(の人)が共有すべきだと(申し上げました)。原発によるベネフィット、便益を受けている所は人のことではなくて自分のこととして悩むべきだと言いましたけれども、(原発のある自治体の首長は、)本当に悩みが大きいと思います。そこに決着をつけるのは、政府が、国が責任をもってガイドラインを示すことです。

質疑応答

障害のある人もない人も共に生きる熊本づくり条例(仮称)について

Q
 知事、6月議会に提案される「障害のある人もない人も共に生きる熊本づくり条例」なんですけれども、構成と内容を大きく変えたうえで、パブリックコメントを実施されましたが、その回答・集計結果について公表されないまま条例が
提案されようとしています。いままでの開かれた制定過程からするとちょっと違和感を抱くところですけれども、県としてはどういうご判断で今回のこういう条例提案に至っているんでしょうか。

蒲島知事
 パブリックコメントについては担当者の方に答えさせます。この条例については、まず実効性、それから多様な意見を聞くことによって、より皆が守ってくれる、そのような条例にしたいという形で今、条例案が議会に出されようとしています。そういう実効性の部分、それから多くの方々が参加して、条例の作成に関わるという意味でパブリックコメントを開きました。2番目の質問についてすみませんけれども、担当課長の方からお願いします。

(担当課)
 パブリックコメントについては、現在整理中ですので、近々まとめて発表するようにいたします。

蒲島知事
 あとで公表するんですよね。公表するということです。

Q
 これ、(議会)提案前にされないそうなんですよ。だから、県民の方々にはどういう条例を県が作るのかということが分からないうえで、いきなり(議会)提案になっちゃうわけなんですよ。自分でどういう意見を出したのが反映されたのかどうか、お答えがないままというのは、知事の今までの「皆さんの意見を聞いて」という開かれた姿勢と合致するのかどうか、ちょっと疑問なんですよね。

蒲島知事
 すみません。その経過について、今パブリックコメントを出すのは、どこかきちんと時間が決まっていて、この時に出すと決まっているんですか。そうではなくて、これは規定どおりやったのか、そこのところを(担当課長、答えて下さい)。

(担当課)
 (パブリックコメントは、)5月6日に終わりまして、意見を集計いたしますとともに、当事者の団体の方々にも意見をいただいて、その意見も踏まえて、今最終整理中でございます。

(政策審議監)
 併せてまたちょっと説明します。

(事務局)
 では(知事)会見(終了)後に(担当課長から説明します)。すみません。時間がもう来てしまいましたので。これで終わります。

記者からの質問に答える蒲島知事の写真

質疑応答

大連立について

Q
 すみません、あと1問ぐらい。先日、知事、谷垣総裁が来られた時に大連立の条件のようなものを講義されていたんですけれども。

蒲島知事
 講義をしたつもりはありませんけれども。

Q
 アドバイスを送っていましたけれども。

蒲島知事
 アドバイスというか挨拶のはずだったのですが。

Q
 大連立についてどう思っていらっしゃるのかということと、どういうふうな政権の枠組みを期待しているということがあれば。

蒲島知事
 あの場の雰囲気というのは、政治セミナーに谷垣総裁が来ていらっしゃって、今、日本が大連立の方向に動きつつあると(おっしゃいました)。それで、熊本県知事としてではなくて政治学者として大連立というのは大変難しい、特に今回の大連立というのは救国大連立にならざるを得ないだろう。救国(大連立)というのは、戦争とか国難があった時に、それぞれが競合する相手が調和するわけですから大変難しい。でも、もしそれを可能とするとすれば、5点、あるのではないかということで挙げたものであります。

 一番、連立が難しいのは、選挙がすぐに来ると、皆もう選挙のことばかり考えますので分裂していく。分裂を避けるためには、選挙がなるべく遠い時期に連立しなくてはいけないだろうと(思います)。二番目に、イデオロギー的にあまりにも遠いとイデオロギー対立が次第に起こってくることもある。それから、リーダーが禁欲的でないといけない。自分の言いたいことだけ言うと、これもまた連立が壊れていく。それから、もう一つは、今、明快にどう言ったか思い出せませんけれども、そういう5つの条件を満たさないと、救国大連立はなかなか難しい。それから国難の大きさというのは、大震災というのは本当の国難ですから、これを解決するために大連立も一つの方法ではないかと別にアドバイスではなくて述べたところであります。熊本県知事としての自民党大会での挨拶でしたが、自民党がどう政権に参与していくのか、あるいはこの大震災にリーダーとしてどう関わった方がいいのかという(政治学者としての)考え方を述べたわけです。

Q
 知事としてですね、まさに大連立に賛成なのか、いやそれは今そうするべきじゃないというのか、その辺はどうお考えなのか。

蒲島知事
 だから国難の大きさをどう見るかだと思うんですよ。例えば、今回の大連立について賛成かどうかというのを、テレビ番組でやっておりましたけれども、東北3県の被災地の知事さん達は、当然、大連立をやって欲しい、そしてこの難局を乗り切って欲しいと(おっしゃっていました)。それも与野党かかわらずですね。五つの条件のもう一つは、やっぱり自民党と民主党が連立するとすれば、それを結ぶ要の政党が必要なんですよね。かつての社会党と自民党の連立の時には、さきがけがその役割を果たしましたけれども、それがいるかどうか。それから、私の考える大連立が成功する条件は、あれが全部ではありませんけれども、それらをよく考えて・・・。国難の大きさが、私は大変大きいとは思っていますけれども、国の難局を乗り切るのが政治の最大の目標でなくてはいけないと思うし、政党の目的を最大化するのが政治ではないと思います。国民の幸福量の最大化を目指すのが政党であるので、政党は手段なんですね。政党は手段であって目標じゃないと私は思っています。あの記事は3分の記事の割にはよく書いていたので、もう一度見ていただきたいと思っています。

Q
 選択肢の一つとして大連立があるということですか。

蒲島知事
 はい、それはそうです。これ〔※大連立が選択肢の一つだということ〕は日本中がそうだと思って(いると私は思い)います。(国民が政権を)どういうふうに選ぶかという時に、その問題点も利点も考えながらやっていかないと(いけない)、特にリーダーはですね。谷垣さんは、そういう意味では当事者中の当事者ですから、あの席〔※自民党のセミナー〕で(私が)そういうことを挨拶の中で言ったということが、何らかの影響を与えたら(政治学者として)大変嬉しいなと思っています。それでは。

(事務局)
 それではこれで終了させていただきます。ありがとうございました。

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